リリースノート

Red Hat Virtualization 4.4

Red Hat Virtualization 4.4 のリリースノート

Red Hat Virtualization Documentation Team

Red Hat Customer Content Services

概要

このドキュメントでは、Red Hat Virtualization で実装された改善と追加について説明します。

第1章 はじめに

リリースノートには、Red Hat Virtualization 4.4 で実装された改善と追加の概要が記載されています。

Red Hat Virtualization は、Red Hat Enterprise Linux 上に構築するエンタープライズクラスのサーバーおよびデスクトップの仮想化プラットフォームです。詳細は 製品ガイド を参照してください。

第2章 サブスクリプション

Red Hat Virtualization Manager およびホストをインストールするには、Red Hat Subscription Management を使用して、システムをコンテンツ配信ネットワークに登録する必要があります。本セクションでは、Red Hat Virtualization の環境を設定するにあたって必要なサブスクリプションとリポジトリーについて説明します。

2.1. 必要なサブスクリプションとリポジトリー

以下のリポジトリーで提供されるパッケージは、正常に機能する Red Hat Virtualization 環境をインストールし、設定するために必要です。これらのリポジトリーの 1 つがパッケージのインストールに必要な場合には、ドキュメント内の適切な箇所に、リポジトリーの有効化に必要なステップを記載しています。

表2.1 Red Hat Virtualization Manager

サブスクリプションプールリポジトリー名リポジトリーラベル詳細

Red Hat Enterprise Linux Server

Red Hat Enterprise Linux Server

rhel-8-for-x86_64-baseos-rpms

Red Hat Enterprise Linux 8 サーバーを提供します。

Red Hat Enterprise Linux Server

Red Hat Enterprise Linux Server

rhel-8-for-x86_64-appstream-rpms

Red Hat Enterprise Linux 8 サーバーを提供します。

Red Hat Virtualization

Red Hat Virtualization

rhv-4.4-manager-for-rhel-8-x86_64-rpms

Red Hat Virtualization Manager を提供します。

Red Hat Virtualization

Red Hat JBoss Enterprise Application Platform

jb-eap-7.4-for-rhel-8-x86_64-rpms

Manager を実行する Red Hat JBoss Enterprise Application Platform のサポート対象リリースを提供します。

Red Hat Virtualization

Red Hat Fast Datapath for RHEL 8 (RPMs)

fast-datapath-for-rhel-8-x86_64-rpms

Open vSwitch (OVS) パッケージを提供します。

表2.2 Red Hat Virtualization Host

サブスクリプションプールリポジトリー名リポジトリーラベル詳細

Red Hat Virtualization

Red Hat Virtualization Host

rhvh-4-for-rhel-8-x86_64-rpms

redhat-virtualization-host-image-update パッケージを提供します。これにより、ホストにインストールされているイメージを更新できます。

表2.3 Red Hat Enterprise Linux 8 ホスト

サブスクリプションプールリポジトリー名リポジトリーラベル詳細

Red Hat Enterprise Linux Server

Red Hat Enterprise Linux Server

rhel-8-for-x86_64-baseos-rpms

Red Hat Enterprise Linux 8 サーバーを提供します。

Red Hat Enterprise Linux Server

Red Hat Enterprise Linux Server

rhel-8-for-x86_64-appstream-rpms

Red Hat Enterprise Linux 8 サーバーを提供します。

Red Hat Virtualization

Red Hat Virtualization Management Agents (RPM)

rhv-4-mgmt-agent-for-rhel-8-x86_64-rpms

Red Hat Enterprise Linux 8 サーバーを仮想化ホストとして使用する場合に必要となる QEMU および KVM パッケージを提供します。

Red Hat Advanced Virtualization

Red Hat Advanced Virtualization

advanced-virt-for-rhel-8-x86_64-rpms

高度な仮想化用のパッケージを提供します。

Red Hat Virtualization

Red Hat Fast Datapath for RHEL 8 (RPMs)

fast-datapath-for-rhel-8-x86_64-rpms

Open vSwitch (OVS) パッケージを提供します。

2.2. オプションのサブスクリプションとリポジトリー

以下のリポジトリーで提供されるパッケージは、正常に機能する Red Hat Virtualization 環境のインストールおよび設定には必要ありません。ただし、仮想マシンリソースの監視などの機能を仮想マシンおよびクライアントシステムでサポートするためのパッケージをインストールする必要があります。これらのリポジトリーの 1 つがパッケージのインストールに必要な場合には、ドキュメント内の適切な箇所に、リポジトリーの有効化に必要なステップを記載しています。

第3章 証明書の管理

Red Hat Virtualization Manager は、証明書を使用して暗号化された通信を有効にします。これらの RHV 証明書は、標準の 398 日の有効期間に従い、年に 1 回更新する 必要 があります。

警告

証明書を期限切れにしないでください。それらが期限切れになると、環境が応答しなくなり、リカバリーはエラーが発生しやすく、時間のかかるプロセスになります。

RHV 4.4 以降では、有効期限の 120 日前に警告通知が届き、有効期限の 30 日前にエラー通知が届きます。これらの通知を無視しないでください。証明書の更新は、Administration GuideRenewing certificates before they expire を参照してください。

第4章 RHV for IBM Power

本リリースでは、IBM POWER8 little endian ハードウェアで Red Hat Enterprise Linux 8 ホストをサポートします。また、エミュレーションされた IBM POWER8 ハードウェアに Red Hat Enterprise Linux 7 および 8 の仮想マシンをインストールすることも可能です。Red Hat Virtualization 4.2.6 以降、IBM POWER9 little endian ハードウェアで Red Hat Enterprise Linux ホストをサポートします。また、エミュレーションされた IBM POWER9 ハードウェアに Red Hat Enterprise Linux 8 仮想マシンをインストールすることも可能です。

重要

以前のリリースの RHV for IBM Power では、POWER8 ハードウェアに Red Hat Enterprise Linux ホストを ISO イメージからインストールする必要がありました。これらのホストは、今回リリースされたバージョンで使用するように更新することはできません。以下に記載するリポジトリーを使用して Red Hat Enterprise Linux 8 ホストを再インストールする必要があります。

以下のリポジトリーで提供されるパッケージは、Red Hat Virtualization 環境の諸機能を POWER8 ハードウェアにインストール/設定するために必要です。

表4.1 IBM POWER8 little endian ハードウェアに必要なサブスクリプションとリポジトリー

コンポーネントサブスクリプションプールリポジトリー名リポジトリーラベル詳細

Red Hat Virtualization Manager

Red Hat Virtualization for IBM Power

Red Hat Virtualization for IBM Power

rhv-4-mgmt-agent-for-rhel-8-ppc64le-rpms

IBM POWER8 ホストと動作する Red Hat Virtualization Manager を提供します。Manager 自体は、x86_64 アーキテクチャー上にインストールする必要があります。

Red Hat Enterprise Linux 8 ホスト (little endian)

Red Hat Enterprise Linux for Power, little endian

RHV Management Agent for IBM Power, little endian

rhv-4-mgmt-agent-for-rhel-8-ppc64le-rpms

IBM Power (little endian) ハードウェアにインストールした Red Hat Enterprise Linux 8 サーバーを仮想化ホストとして使用するために必要な QEMU および KVM パッケージを提供します。IBM Power (little endian) ハードウェアにインストールした Red Hat Enterprise Linux 8 サーバーを仮想化ホストとして使用するために必要な追加のパッケージを提供します。

Red Hat Enterprise Linux 8 仮想マシン (big endian)

Red Hat Enterprise Linux for Power, big endian

RHV Tools for IBM Power

rhv-4-tools-for-rhel-8-ppc64le-rpms

エミュレーションされた IBM Power (big endian) ハードウェア上の Red Hat Enterprise Linux 8 仮想マシン用の ovirt-guest-agent-common パッケージを提供します。このゲストエージェントにより、Red Hat Enterprise Linux 8 クライアント上の仮想マシンリソースを監視することができます。

Red Hat Enterprise Linux 8 仮想マシン (little endian)

Red Hat Enterprise Linux for Power, little endian

RHV Tools for IBM Power, little endian

rhv-4-tools-for-rhel-8-ppc64le-rpms

エミュレーションされた IBM Power (little endian) ハードウェア上の Red Hat Enterprise Linux 8 仮想マシン用の ovirt-guest-agent-common パッケージを提供します。このゲストエージェントにより、Red Hat Enterprise Linux 8 クライアント上の仮想マシンリソースを監視することができます。

表4.2 IBM POWER9 little endian ハードウェアに必要なサブスクリプションとリポジトリー

コンポーネントサブスクリプションプールリポジトリー名リポジトリーラベル詳細

Red Hat Virtualization Manager

Red Hat Virtualization for IBM Power

Red Hat Virtualization for IBM Power

rhv-4-mgmt-agent-for-rhel-8-ppc64le-rpms

IBM POWER9 ホストと動作する Red Hat Virtualization Manager を提供します。Manager 自体は、x86_64 アーキテクチャー上にインストールする必要があります。

Red Hat Enterprise Linux 8 ホスト (little endian)

Red Hat Enterprise Linux for Power, little endian

RHV Management Agent for IBM Power, little endian

rhv-4-mgmt-agent-for-rhel-8-ppc64le-rpms

IBM Power (little endian) ハードウェアにインストールした Red Hat Enterprise Linux 8 サーバーを仮想化ホストとして使用するために必要な QEMU および KVM パッケージを提供します。

Red Hat Enterprise Linux 8 ホスト (little endian)

Red Hat Enterprise Linux for Power, little endian

Red Hat Enterprise Linux for IBM Power, little endian

rhel-8-for-ppc64le-baseos-rpms

rhel-8-for-ppc64le-appstream-rpms

IBM Power (little endian) ハードウェアにインストールした Red Hat Enterprise Linux 8 サーバーを仮想化ホストとして使用するために必要な追加のパッケージを提供します。

Red Hat Enterprise Linux 8 仮想マシン (big endian)

Red Hat Enterprise Linux for Power, big endian

RHV Tools for IBM Power

rhv-4-tools-for-rhel-8-ppc64le-rpms

エミュレーションされた IBM Power (big endian) ハードウェア上の Red Hat Enterprise Linux 8 仮想マシン用の ovirt-guest-agent-common パッケージを提供します。このゲストエージェントにより、Red Hat Enterprise Linux 8 クライアント上の仮想マシンリソースを監視することができます。

Red Hat Enterprise Linux 8 仮想マシン (little endian)

Red Hat Enterprise Linux for Power, little endian

RHV Tools for IBM Power, little endian

rhv-4-tools-for-rhel-8-ppc64le-rpms

エミュレーションされた IBM Power (little endian) ハードウェア上の Red Hat Enterprise Linux 8 仮想マシン用の ovirt-guest-agent-common パッケージを提供します。このゲストエージェントにより、Red Hat Enterprise Linux 8 クライアント上の仮想マシンリソースを監視することができます。

注記

仮想マシンが IBM POWER9 で起動できない場合は、ファームウェアのリスクレベル設定が原因である可能性があります。この問題を解決するには Starting a virtual machine のトラブルシューティングシナリオを参照してください。

IBM POWER でサポートされない機能

Red Hat Virtualization の以下の機能はサポートされていません。

  • SPICE ディスプレイ
  • SmartCard
  • サウンドデバイス
  • ゲスト SSO
  • OpenStack Networking (Neutron)、OpenStack Image (Glance)、OpenStack Volume (Cinder) との統合
  • セルフホストエンジン
  • Red Hat Virtualization Host (RHVH)
  • ディスクブロックアライメント

RHV for IBM Power リリースに影響のあるバグの全一覧は、Red Hat Private BZ#1444027 を参照してください。

第5章 テクノロジープレビュー、非推奨、および削除された機能

5.1. テクノロジープレビューの機能

重要

テクノロジープレビューの機能は、Red Hat の本番環境のサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされず、機能的に完全ではないことがあるため、Red Hat では実稼働環境での使用を推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行いフィードバックをご提供いただくことを目的としています。詳しい情報は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

以下の表で、テクノロジープレビューとして利用可能な Red Hat Virtualization の機能を説明します。

表5.1 テクノロジープレビューの機能

テクノロジープレビューの機能詳細

IPv6

静的 IPv6 割り当ては Red Hat Virtualization 4.3 および 4.4 で完全にサポートされていますが、Dynamic IPv6 割り当てをテクノロジープレビューとして利用できます。

注記

デュアルスタックはサポートされていないため、クラスター内のすべてのホストは、IPv4 と IPv6 を同時に使用するのではなく、RHV ネットワークに IPv4 または IPv6 を使用する必要があります。

IPv6 サポートの詳細は、管理ガイドの IPv6 ネットワークサポート を参照してください。

noVNC コンソールオプション

HTML5 を使用してブラウザーで仮想マシンのコンソールを開くためのオプション。

Websocket プロキシー

ユーザーは noVNC コンソールから仮想マシンに接続することができます。

ネストされた仮想化のための VDSM フック

仮想マシンはホストとして動作することができます。詳細は、Administration Guide の Enabling nested virtualization for all virtual machines を参照してください。

VMware および RHEL 5 Xen からの Debian および Ubuntu 仮想マシンのインポート

virt-v2v が Debian および Ubuntu 仮想マシンを VMware または RHEL 5 Xen から KVM に変換できるようにします。

既知の問題:

  • virt-v2v は、GRUB2 設定内のデフォルトのカーネルを変更できません。ゲストオペレーティングシステムで設定されているカーネルは、より最適なバージョンが利用できる場合でも、変換中には変更されません。
  • Debian または Ubuntu 仮想マシンを VMware から KVM に変換した後には、仮想マシンのネットワークインターフェイスの名前が変わる場合があり、手動での設定が必要となります。

NVDIMM ホストデバイス

ホストマシンで NVDIMM にサポートされる仮想マシンに、エミュレーションされた NVDIMM を割り当てることをサポートします。詳細は、NVDIMM Host Devices を参照してください。

Open vSwitch (OVS) クラスタータイプのサポート

Open vSwitch ネットワーク設定機能が追加されます。

同一データセンター内の共有およびローカルストレージ

単一ブリックの Gluster ボリュームの作成が可能です。これにより、ローカルストレージを共有データセンターのストレージドメインとして使用することができます。

Cinderlib の統合

CinderLib ライブラリーを活用し、完全な Cinder-OpenStack デプロイメントがない状態でも Red Hat Virtualization で Cinder 対応のストレージドライバーを使用します。ファイバーチャネルおよび iSCSI ストレージに加えて、Ceph ストレージのサポートが追加されます。Cinder ボリュームは Red Hat Virtualization Host でのマルチパスに対応します。

OpenID Connect を使用した SSO

Keycloak を使用した外部 OpenID Connect 認証に対するサポートが追加されます (ユーザーインターフェイスおよび REST API 使用の両方)。

oVirt Engine のバックアップ

Ansible ovirt-engine-backup ロールを使用した Red Hat Virtualization Manager のバックアップ/復元に対するサポートが追加します。

仮想 NIC プロファイルのフェイルオーバー

ユーザーは移行時にアクティブ化されるフェイルオーバーネットワークを使用して、ダウンタイムを最小限に抑え、SR-IOV 経由で接続された仮想マシンを移行することができます。

専用の CPU ピニングポリシー

ゲスト vCPU は、ホスト pCPU のセットに排他的に固定されます (静的 CPU 固定と同様)。pCPU のセットは、必要なゲスト CPU トポロジーに一致するように選択されます。ホストに SMT アーキテクチャーがある場合は、スレッドシブリングが優先されます。

5.2. 非推奨の機能

この章では、Red Hat Virtualization のすべてのマイナーリリースで非推奨となった機能の概要を説明します。

非推奨の機能は、完全に削除される前に、少なくとも 2 つのマイナーリリースサイクルで引き続きサポートされます。特定のリリースで非推奨となった機能の最新リストについては、最新バージョンのリリースドキュメントを参照してください。

注記

非推奨の機能のサポートは通常、数回のリリースサイクル後に廃止されますが、一部のタスクでは非推奨の機能の使用が必要になる場合があります。これらの例外は、非推奨の機能の説明に記載されています。

以下の表で、Red Hat Virtualization の将来のバージョンでは廃止される予定の非推奨機能を説明します。

表5.2 非推奨の機能

非推奨の機能詳細

OpenStack Glance

OpenStack Glance のサポートは非推奨になりました。この機能は今後のリリースで削除されます。

リモートエンジンデータベース

リモートエンジンデータベースは、デプロイ中に実装されたか、デプロイ後に移行することによって、非推奨になりました。この機能は、将来のリリースでデプロイメントスクリプトから削除される予定です。

Cisco Virtual Machine Fabric Extender (VM-FEX)

Cisco Virtual Machine Fabric Extender (VM-FEX) のサポートは非推奨になりました。この機能は今後のリリースで削除されます。

エクスポートドメイン

データドメインを使用してください。データセンター間で データドメインを移行 し、データドメインから新しいデータセンターに仮想マシンをインポート してください。

Red Hat Virtualization 4.4 の一部のタスクには、引き続きエクスポートドメインが必要です。

ISO ドメイン

データドメインを使用してください。データドメインにイメージをアップロードします。Red Hat Virtualization 4.4 の一部のタスクには、引き続き ISO ドメインが必要です。

ovirt-guest-agent

ovirt-guest-agent プロジェクトに対応しなくなりました。qemu-guest-agent version 2.12.0 以降を使用してください。

moVirt

Red Hat Virtualization 用モバイル Android アプリ。

OpenStack Networking (Neutron)

外部ネットワークプロバイダーとしての Red Hat OpenStack Networking (Neutron) のサポートは非推奨となり、Red Hat Virtualization 4.4.5 で削除されました。

OpenStack block storage (Cinder)

Red Hat OpenStack block storage (Cinder) のサポートは非推奨となり、今後のリリースで削除されます。

インスタンスタイプ

仮想マシンのハードウェア設定の定義に使用できるインスタンスタイプのサポートは非推奨となりました。この機能は今後のリリースで削除されます。

リモートホストでの WebSocket プロキシーのデプロイメント

サードパーティーの Websocket プロキシーデプロイメントのサポートは非推奨となり、今後のリリースで削除されます。

仮想マシンの SSO

ovirt-guest-agent パッケージが非推奨になったため、Red Hat Enterprise Linux バージョン 7 以前を実行している仮想マシンでは Single Sign-On (SSO) が非推奨になりました。

SSO は、Red Hat Enterprise Linux 8 以降を実行している仮想マシンまたは Windows オペレーティングシステムではサポートされていません。

GlusterFS ストレージ

GlusterFS Storage は非推奨となり、将来のリリースではサポートされなくなります。

ovirt-engine extension-aaa-ldap と ovirt-engine extension-aaa-jdbc

エンジンエクステンションの ovirt-engine extension-aaa-ldap および ovirt-engine extension-aaa-jdbc は廃止されました。新規インストールの場合、認証には Red Hat Single Sign On を使用します。詳細については、管理ガイドの Installing and Configuring Red Hat Single Sign-On を参照してください。

5.3. 削除された機能

以下の表は、このバージョンの Red Hat Virtualization で廃止された機能について説明しています。

表5.3 削除された機能

削除された機能詳細

Metrics Store

Metrics Store のサポートは Red Hat Virtualization 4.4 で廃止されました。

管理者は、Grafana ダッシュボードを利用する Data Warehouse (デフォルトで Red Hat Virtualization 4.4 でデプロイ) を使用して、メトリクスおよびインベントリーレポートを表示できます。Grafana についての詳細は、Grafana.com を参照してください。管理者は、メトリクスおよびログをスタンドアロンの Elasticsearch インスタンスに送信することもできます。Deprecation of RHV Metrics Store and Alternative Solutions を参照してください。

REST API バージョン 3

REST API バージョン 3 は、今後サポートされません。REST API バージョン 4 を使用してください。

SDK バージョン 3

Java、Python、および Ruby 用 SDK バージョン 3 は、今後サポートされません。JavaPython、または Ruby 用 SKD バージョン 4 を使用してください。

RHEVM シェル

Red Hat Virtualization の特殊コマンドラインインターフェイスは、今後サポートされません。JavaPython、もしくは Ruby 用 SKD バージョン 4、または REST API バージョン 4 を使用してください。

Iptables

firewalld サービス を使用します。

注記

iptables がサポートされるのは、互換バージョン 4.2 または 4.3 のクラスターの Red Hat Enterprise Linux 7 ホストのみです。Red Hat Enterprise Linux 8 ホストは、ファイアウォールタイプ firewalld のクラスターにのみ追加できます。

Conroe、Penryn、Opteron G1、Opteron G2、および Opteron G3 CPU タイプ

新しい CPU タイプ を使用してください。

IBRS CPU タイプ

新しいフィックス を使用してください。

3.6、4.0、4.1 クラスター互換性バージョン

より新しいクラスターの互換バージョンを使用してください。既存クラスターの 互換バージョンをアップグレード します。

cockpit-machines-ovirt

cockpit-machines-ovirt パッケージは Red Hat Enterprise Linux 8 に含まれず、Red Hat Virtualization Host 4.4 ではサポートされていません。管理ポータルを使用してください。

ovirt-guest-tools

ovirt-guest-tools は、Virtio-Win に含まれる新しい WiX ベースのインストーラーに置き換えられました。Windows ゲストドライバー、エージェント、およびインストーラーを含む ISO ファイルを 最新の virtio-win ダウンロード からダウンロードできます。

OpenStack Neutron のデプロイメント

Red Hat Virtualization 4.4.0 リリースでは、OpenStack Neutron のデプロイメントが廃止されています。これには、新規ホスト ウィンドウの ネットワークプロバイダー タブと REST-API の AgentConfiguration を使用した Neutron エージェントの自動デプロイメントが含まれます。代わりに以下のコンポーネントを使用してください。

- OpenStack ホストをデプロイするには、OpenStack Platform Director/TripleO を使用します。

- Open vSwitch インターフェイスマッピングは、スイッチタイプが OVS のクラスターで、VDSM によってすでに自動的に管理されています。

- クラスター上の ovirt-provider-ovn-driver のデプロイメントを管理するには、クラスターの Default Network Provider 属性を更新します。

screen

RHEL 8 ベースのホストに対する今回の更新では、screen パッケージが削除されました。現在のリリースは、screen の代わりに、RHEL 8 ベースのホストに tmux パッケージをインストールします。

Application Provisioning Tool サービス (APT)

今回のリリースで、APT サービスは virtio-win インストーラーに置き換えられました。

ovirt-engine-api-explorer

ovirt-engine-api-explorer パッケージは非推奨となり、Red Hat Virtualization Manager 4.4.3 で削除されました。代わりに、ovirt-engine-api-explorer と同じ情報を提供する公式の REST API Guide を使用する必要があります。REST API Guide を参照してください。

DPDK (データプレーン開発キット)

DPDK 向けの実験的サポートは、Red Hat Virtualization 4.4.4 で削除されました。

VDSM フック

Red Hat Virtualization 4.4.7 以降、VDSM フックはデフォルトでインストールされていません。必要に応じて VDSM フックを手動でインストールできます。

Foreman integration

Red Hat Virtualization Manager から開始された Foreman を使用したホストのプロビジョニングは、Red Hat Virtualization4.4.7 で削除されました。

これを削除しても、Satellite から Red Hat Virtualization 仮想マシンを管理する機能にも、ホストおよび仮想マシンに対して Red Hat Virtualization が Satellite からのエラータと連携する機能にも影響しません。

セルフホストエンジンの Cockpit インストール

Cockpit を使用したセルフホストエンジンのインストールはサポートされなくなりました。コマンドラインインストールを使用します。

oVirt Scheduler Proxy

Red Hat Virtualization4.4 SP1 では、ovirt-scheduler-proxy パッケージが削除されました。

Ruby ソフトウェア開発キット (SDK)

Ruby SDK はサポートされなくなりました。

systemtap

systemtap パッケージは、RHVH4.4 ではサポートされなくなりました。

Red Hat Virtualization Manager (RHVM) アプライアンス

このリリースでは、Red Hat Virtualization Manager (RHVM) アプライアンスは廃止されます。このリリース以降、コンテンツ配信ネットワークに接続した後、dnf update コマンドを実行し、続いて engine-setup を実行することにより、RHVM を更新できます。

Red Hat Virtualization Host (RHVH) の DISA STIG

DISA STIG セキュリティープロファイルは RHVH ではサポートされなくなりました。代わりに、DISA STIG プロファイルを持つ RHEL ホストを使用してください。

5.4. データセンターおよびクラスターの互換性レベル

Red Hat Virtualization データセンターおよびクラスターには、互換バージョンがあります。

データセンター互換バージョンとは、データセンターが互換性を持つ Red Hat Virtualization のバージョンを指します。データセンター内のクラスターは、すべて指定の互換性レベルをサポートする必要があります。

クラスターの互換バージョンは、そのクラスター内の全ホストがサポートする Red Hat Virtualization の機能を示します。クラスターの互換バージョンは、そのクラスター内で最も機能性の低いホストオペレーティングシステムのバージョンに応じて設定されます。

以下の表は、RHV バージョンの互換性マトリックスと、必要なデータセンターおよびクラスターの互換性レベルを提供します。

表5.4 Red Hat Virtualization でサポートされるデータセンターおよびクラスターレベル

互換性レベルRHV バージョン説明

4.7

4.4

互換性レベル 4.7 は、RHEL8.6 ハイパーバイザーによって導入された新機能をサポートするために RHV 4.4 で導入されました。

4.6

4.4.6

互換性レベル 4.6 は、Advanced Virtualization 8.4 パッケージを使用する RHEL 8.4 ハイパーバイザーによって導入された新機能をサポートするために、RHV 4.4.6 で導入されました。

4.5

4.4.3

互換性レベル 4.5 は、Advanced Virtualization 8.3 パッケージを使用する RHEL 8.3 ハイパーバイザーによって導入された新機能をサポートするために、RHV 4.4.3 で導入されました。

制約事項

  • クラスター互換性レベルを 4.6 にアップグレードすると、VirtIO NIC は別のデバイスとして列挙されます。そのため、NIC の再設定が必要になる場合があります。Red Hat は、仮想マシンをテストするために、クラスターをアップグレードする前に仮想マシンでクラスター互換性レベルを 4.6 に設定し、ネットワーク接続を確認することをお勧めします。

    仮想マシンのネットワーク接続に失敗した場合は、クラスターをアップグレードする前に、現在のエミュレーションする仮想マシンに一致するカスタムのエミュレーションする仮想マシン (例: 4.5 互換バージョンの場合は pc-q35-rhel8.3.0) で仮想マシンを設定します。

第6章 リリースの情報

本リリースノートでは主に、今回リリースされた Red Hat Virtualization のデプロイメント時に考慮すべきテクノロジープレビューの項目、推奨事項、既知の問題、非推奨となった機能について記載します。

Red Hat Virtualization の本リリースのサポートライフサイクル中に公開された更新についての注記は、各更新に付属のアドバイザリーテキスト、または Red Hat Virtualization Technical Notes に記載されます。このドキュメントは、Red Hat documentation page から入手できます。

6.1. Red Hat Virtualization 4.4 SP 1 バッチ更新 3 (ovirt-4.5.3)

6.1.1. バグ修正

以下のバグは、Red Hat Virtualization の本リリースで修正されました。

BZ#1705338
以前は、古いデータが DB "unregistered_ovf_of_entities" DB テーブルに表示されることがありました。その結果、ソース RHV からターゲット RHV に VM とディスクを含むフローティングストレージドメインをインポートする場合に、フローティングストレージドメインをインポートしてソース RHV に戻すと、VM は "VM Import" タブに表示されますが、すべてのディスクが別のストレージドメイン (ターゲット RHV) にあるため、インポートすることはできません。さらに、最初の OVF 更新の後、VM の OVF が "ghost" OVF としてフローティングストレージドメインに再表示されます。

このリリースでは、ソース RHV でフローティングストレージドメインが再アタッチされた後、VM が "VM Import" タブに表示されず、OVF の更新後に "ghost" OVF が再作成されず、DB テーブルがストレージドメインのアタッチ中に正しく入力されました。これにより、 "unregistered_ovf_of_entities" DB テーブルに最新のデータが含まれ、無関係なエントリーが存在しないことが保証されます。

BZ#1968433
以前は、フェイルオーバーまたはフェイルバックフロー中に高可用性仮想マシンを起動しようとすると、"Cannot run VM.VM X is being imported" というエラーメッセージが表示され、仮想マシンが停止したままになりました。このリリースでは、仮想マシンは、インポート中にディザスターリカバリースクリプトによって起動されなくなりました。
BZ#1974535
以前は、VM リースをサポートする準備ができているホストが設定されていなかったため、プライマリーサイトで VM リースが実行されている高可用性 VM は、アクティブ/パッシブフェールオーバー中にセカンダリーサイトで起動されない場合がありました。このリリースでは、VM リースをサポートする準備ができていないためにホストが除外されことが原因で VM リースを持つ高可用性 VM の起動に失敗した場合、定期的に起動を試み続けます。エンジンが VM リースを含むストレージドメインの準備ができていることを検出するのに時間がかかる場合、ストレージドメインのステータスが変更されるまで、VM の起動の試行が続行されます。
BZ#1983567
一部の DB テーブルに古いデータが存在する可能性があり、VM のインポート後 (ストレージドメインがソース RHV からターゲット RHV にインポートされ、VM もインポートされた後) にディスクが失われる可能性があります。バグ修正 BZ#1910858 および BZ#1705338 は同様の問題を解決しました。このバグは再現が難しいため、これら 2 つの修正によって修正された可能性があります。このリリースでは、すべてが機能し、アタッチされたすべてのディスクとともに VM がインポートされます。
BZ#2094576
以前は、ブロックストレージの小さな qcow2 ボリュームには、要求された容量を考慮せずに 2.5 GiB (チャンクサイズ) が割り当てられていました。その結果、容量を超えたボリュームが割り当てられ、無駄なスペースが発生していました。このリリースでは、容量が 1 チャンクより小さいボリュームは、その容量を初期サイズ (次の範囲に丸められる) に使用します。たとえば、1 エクステント (128 Mib) より小さい容量の場合、初期サイズとして 128 MiB が割り当てられます。
BZ#2123141
このリリースでは、イメージ転送は最終状態 (正常に終了したか失敗して終了) から最終でない状態に戻ることができず、ホストをメンテナンスに移動することをブロックするイメージ転送がハングする可能性があります。
BZ#2125290
以前は、VDSM 設定中に LVM デバイスが見つからない場合、LVM デバイスファイルは作成されませんでした。その結果、すべての LVM コマンドは、RHV ストレージドメインに属する VG で機能しました。このリリースでは、vdsm-tool は LVM デバイスが見つからない場合でもデバイスファイルを作成し、ストレージドメイン VG は LVM コマンドで認識されません。
BZ#2125658
以前は、セルフホストエンジンのセットアップ中の ifcfg ファイルの静的 IPv6 インターフェイス設定には、IPV6_AUTOCONF=no 設定が含まれていませんでした。その結果、NetworkManager では、プロパティー ipv6.method の設定がインターフェイスで 'manual' ではなく 'auto' のままになり、インターフェイス接続は断続的になり、マネージャーとの接続が失われました。このリリースでは、セルフホステッドエンジンのデプロイメント時に、インターフェイスも IPV6_AUTOCONF=no で設定され、接続は完全に静的であり、ネットワークの動的な変化の影響を受けません。
BZ#2137532
以前は、Memory Overcommitment Manager (MoM) で起動時にエラーが発生することがあり、MoM が機能せず、ログにトレースバックを含むエラーメッセージが報告されていました。このリリースでは、MoM が適切に機能します。

6.1.2. 機能拡張

Red Hat Virtualization の今回のリリースでは、以下の機能拡張が提供されています。

BZ#1886211
このリリースでは、復元操作中にスナップショットがロックされます。さらに、スナップショットが正常に復元された後に通知が表示されるようになりました。

6.1.3. リリースノート

このセクションでは、Red Hat Virtualization の注目すべき変更点や推奨プラクティスなど、今回のリリースに関する重要な情報を記載しています。お使いのデプロイメントに最大限の効果をもたらすために、以下の情報を考慮する必要があります。

BZ#2130700
増分バックアップまたは Changed Block Tracking (CBT) の一般提供が開始されました。
BZ#2132386
RHV 4.4 SP1 は、RHEL 8.6 EUS でのみサポートされます。RHV Manager またはハイパーバイザーのインストールを実行する場合、RHEL バージョンを RHEL 8.6 に更新し、サブスクリプションチャネルを RHEL 8.6 EUS に更新する必要があります (利用可能な場合)。

6.1.4. 既知の問題

Red Hat Virtualization には、現時点で以下のような既知の問題があります。

BZ#1952078
アップグレードされていないホストからアップグレードされたホストに仮想マシンを移行し、移行の暗号化が有効になっている場合、移行クライアント証明書がないために移行が失敗することがあります。回避策: 移行を続行する前に、移行元のホスト (アップグレードされていないホスト) をメンテナンスモードにします。

6.2. Red Hat Virtualization 4.4 SP 1 バッチ更新 2 (ovirt-4.5.2)

6.2.1. バグ修正

以下のバグは、Red Hat Virtualization の本リリースで修正されました。

BZ#1853924
以前は、ディスクが既に存在する場合に ovirt-engine SDK スクリプトを使用してディスクを追加しようとすると、操作に失敗し、例外が出力されました。このリリースでは、ディスクの追加機能が重複ディスクをチェックし、挿入するディスクが既に存在する場合は読み取り可能なエラーメッセージで適切に失敗するようになりました。
BZ#1955388
以前は、物理ソケットが NUMA ノードの数に対応していないホストで、NUMA のリサイズおよびピニングポリシーを使用して Manager が仮想マシンを起動できました。その結果、間違ったピニングがポリシーに割り当てられました。このリリースでは、Manager はそのようなホストで仮想マシンをスケジュールすることを許可しないため、ピニングはアルゴリズムに基づき正しく行われます。
BZ#2081676
以前は、相互に排他的な 2 つの sos レポートオプションが ovirt-log-collector で使用された場合、ログサイズの制限が無視されていました。このリリースでは、プラグインごとのログのサイズ制限が期待どおりに機能します。
BZ#2097558
以前は、engine-setup を実行しても、OVN 証明書が期限切れ間近または期限切れになった OVN 証明書は更新されない場合がありました。このリリースでは、OVN 証明書は、必要に応じて engine-setup によって常に更新されます。
BZ#2097725
以前は、engine-setup が証明書を更新する前に、Manager が証明書の有効期限が近づいているという警告を出していました。このリリースでは、有効期限の警告と証明書の更新期間が調整され、期限切れが近づいているという警告が発生するとすぐに証明書が更新されます。
BZ#2101481
以前の Red Hat Virtualization バージョンから RHV 4.4 SP1 バッチ 1 へのアップグレードにおけるコアダンプの処理が修正されました。
BZ#2104115
以前は、手動 CPU ピニング (専用ホストへのピニング) を使用して仮想マシンをインポートすると、手動ピニング文字列は消去されましたが、CPU ピニングポリシーは NONE に設定されませんでした。その結果、インポートに失敗していました。このリリースでは、CPU ピニング文字列が消去され、インポートに成功すると、CPU ピニングポリシーは NONE に設定されます。
BZ#2105781
hosts-engine-ha バイナリーが /usr/share から /usr/libexec に移動されました。その結果、hosted-engine --clean-metadata コマンドが失敗します。このリリースでは、コマンドを成功させるために新しいパスを使用する必要があります: /usr/libexec/ovirt-hosted-engine-ha/ovirt-ha-agent
BZ#2109923
以前は、管理ポータルからテンプレートをインポートできませんでした。このリリースでは、管理ポータルからテンプレートをインポートできるようになりました。

6.2.2. 機能拡張

Red Hat Virtualization の今回のリリースでは、以下の機能拡張が提供されています。

BZ#1793207

ユーザーがサポートされていない user_friendly_names マルチパス設定を使用しないように保護するために、vdsm-tool に新しい警告が追加されました。以下は、出力の例です。

$ vdsm-tool is-configured --module multipath
WARNING: Invalid configuration: 'user_friendly_names' is
enabled in multipath configuration:
  section1 {
    key1 value1
    user_friendly_names yes
    key2 value2
  }
  section2 {
    user_friendly_names yes
  }
This configuration is not supported and may lead to storage domain corruption.
BZ#2097536
このリリースでは、rhv-log-collector-analyzer が、ディスク名、関連する仮想マシン、仮想マシンを実行しているホスト、スナップショット、現在の Storage Pool Manager など、問題のある各イメージの詳細な出力を提供するようになりました。これにより、問題のある仮想マシンを特定し、関連するシステムの SOS レポートを収集することが容易になります。詳細ビューがデフォルトになり、コマンドラインで --compact スイッチを使用してコンパクトオプションを設定できます。
BZ#2097560
ovirt-provider-ovn 証明書の有効期限は、他の RHV 証明書 (エンジン CA、エンジン、またはハイパーバイザー) とともに定期的にチェックされるようになり、ovirt-provider-ovn が期限切れ間近であるか、期限切れになった場合、警告またはアラートが監査ログに出力されます。ovirt-provider-ovn 証明書を更新するには、engine-setup を実行します。以前の RHV バージョンで ovirt-provider-ovn 証明書の有効期限が切れている場合は、RHV 4.4 SP1 バッチ 2 以降にアップグレードする必要があります。ovirt-provider-ovn 証明書は、engine-setup の一部として自動的に更新されます。
BZ#2104939
このリリースでは、OVA のエクスポートまたはインポートは、非標準の SSH ポートを持つホストで機能します。
BZ#2107250
このリリースでは、証明書の有効性を確認するプロセスが RHEL 8 および RHEL 7 ベースの両方のハイパーバイザーと互換性を持つようになりました。

6.2.3. リベース: バグ修正および機能拡張

以下の項目は、Red Hat Virtualization の本リリースに含まれるバグ修正および機能拡張のリベースです。

BZ#2092478
UnboundID LDAP SDK は、アップストリームバージョン 6.0.4 でリベースされました。バージョン 4.0.14 以降の変更については、https://github.com/pingidentity/ldapsdk/releases を参照してください。

6.2.4. リベース: バグ修正のみ

以下の項目は、Red Hat Virtualization のこのリリースに含まれるバグ修正のリベースです。

BZ#2104831
パッケージをバージョン: 4.4.7 にリベースします。ハイライト、重要な修正、または注目すべき機能拡張: BZ#2081676 を修正

6.2.5. リリースノート

このセクションでは、Red Hat Virtualization の注目すべき変更点や推奨プラクティスなど、今回のリリースに関する重要な情報を記載しています。お使いのデプロイメントに最大限の効果をもたらすために、以下の情報を考慮する必要があります。

BZ#2049286
このリリースでは、アップグレード用に選択されたホストにピニングされた仮想マシンのみが、クラスターのアップグレード中に停止されます。アップグレード対象として選択されていないホストにピニングされている仮想マシンは停止されません。
BZ#2108985
RHV 4.4 SP1 以降は RHEL 8.6 でのみサポートされるため、RHEL 8.7 以降は使用できず、引き続き RHEL 8.6 EUS を使用する必要があります。
BZ#2113068
このリリースでは、OVS/OVN 2.11 から OVS 2.15/OVN 2021 へのアップグレード中に、/var/log/ovn ディレクトリーのパーミッションが正しく更新されます。

6.2.6. 非推奨の機能

本項には、サポートされなくなった機能、または今後のリリースでサポートされなくなる予定の機能について記載します。

BZ#2111600
ovirt-engine-extension-aaa-jdbc および ovirt-engine-extension-aaa-ldap は、RHV 4.4 SP1 で非推奨になりました。これらは RHV 製品に残りますが、新しい要求については、https://access.redhat.com/documentation/ja-jp/red_hat_virtualization/4.4/html-single/administration_guide/index#Configuring_Red_Hat_SSO で説明されているように、Red Hat Single Sign-On との統合を使用する必要があります。

6.3. Red Hat Virtualization 4.4 SP 1 バッチ更新 1 (ovirt-4.5.1)

6.3.1. バグ修正

以下のバグは、Red Hat Virtualization の本リリースで修正されました。

BZ#1930643
ovirt_vm Ansible モジュールに wait_after_lease オプションが追加され、次のアクションが開始される前に仮想マシンのリースの作成が完了するように遅延が提供されます。
BZ#1958032
以前は、拡張前に宛先ボリュームがいっぱいになると、ライブストレージの移行が失敗する可能性がありました。現在のリリースでは、デスティネーションボリュームの初期サイズが大きくなり、拡張機能は不要になりました。
BZ#1994144
通知の電子メールアドレスは、Manage Events 画面で正しく更新されます。
BZ#2001574
以前は、管理ポータルの Move/Copy disk ダイアログを閉じると、取得したリソースの一部が解放されなかったため、ディスクが多い環境でブラウザーの速度が低下し、メモリー使用量が多くなりました。このリリースでは、メモリーリークが修正されています。
BZ#2001923
以前のリリースでは、ボリュームがストレージに残っているにもかかわらず、問題のあった VM スナップショットを Manager データベースから削除した場合に、ストレージとデータベースの間に不一致が生じるため、その後の操作に失敗していました。今回のリリースでは、ボリュームがストレージから削除されない場合には、VM スナップショットが保持されます。
BZ#2006625
以前は、hugepages によって割り当てられたメモリーがホストのメモリー使用量の計算に含まれていたため、VM が実行されていなくても、管理ポータルでメモリー使用量が多くなり、ログに誤った VDS_HIGH_MEM_USE 警告が表示されていました。本リリースでは、hugepages はメモリー使用量に含まれていません。VDS_HIGH_MEM_USE 警告は、通常の (hugepages ではない) メモリー使用量が定義されたしきい値を超えた場合にのみログに記録されます。管理ポータルのメモリー使用量は、割り当てられたメモリーからではなく、通常のページと巨大ページで使用されたメモリーから計算されます。
BZ#2030293
VM を OVA としてエクスポートしているときにマネージャーを再起動した場合、VM は永続的にロックされた状態のままではなくなります。
BZ#2048545
LVM コマンドのエラーメッセージが改善され、エラーの追跡とデバッグが容易になりました。
BZ#2055905
デフォルトの移行タイムアウト期間が延長され、移行先ホストでより多くの準備時間を必要とする多くの直接 LUN ディスクを持つ仮想マシンを移行できるようになりました。

migration_listener_prepare_disk_timeout および max_migration_listener_timeout VDSM オプションが追加され、必要に応じてデフォルトの移行タイムアウト期間を延長できるようになりました。

BZ#2068270
以前は、スナップショットをダウンロードするときに disk_id が設定されていなかったため、ロックするには disk_id を設定する必要があるため、転送操作の再開が失敗していました。このリリースでは、disk_id は常に設定されているため、再起動後に転送操作が回復します。
BZ#2070045
ネットワークエラーが原因で OVF ストアの更新操作がタイムアウトになった場合でも、ホストが応答しない状態になることはなくなりました。
BZ#2072626
ovirt-engine-notifier は、再起動後に SNMP EngineBoots 値を正しくインクリメントします。これにより、ovirt-engine-notifier が SNMPv3authPriv セキュリティーレベルで機能できるようになります。
BZ#2077008
QEMU ゲストエージェントは、正しいゲスト CPU 数を報告するようになりました。
BZ#2081241
以前は、1 つ以上の VFIO デバイス、Q35 チップセット、および vCPU の最大数が 256 以上の VM は、QEMU ゲストエージェントによって報告されたメモリー割り当てエラーのために起動に失敗する可能性がありました。このエラーは修正されました。
BZ#2081359
Infiniband インターフェイスが VDSM によって報告されるようになりました。
BZ#2081493
事前に割り当てられたボリュームのサイズは、コールドマージ後も変更されなくなりました。
BZ#2090331
仮想マシンのクローン作成に存在しないスナップショットが使用されると、ovirt_vm Ansible モジュールはエラーメッセージを表示します。
BZ#2099650
vdc_options テーブルにデフォルト値が NULL のレコードが含まれていると、アップグレードプロセスが失敗するバグが修正されました。
BZ#2105296
以前のバージョンの Manager で作成された VNC を備えた仮想マシンは、VNC パスワードが長すぎるために、新しいホストへの移行に失敗することがありました。この問題は修正されました。

6.3.2. 機能拡張

Red Hat Virtualization の今回のリリースでは、以下の機能拡張が提供されています。

BZ#1663217
仮想マシン (VM) の作成後に、VM または VDSM ホストのホスト名や FQDN を変更できます。以前は、この変更により、VM が Red Hat Satellite/Foreman からエラータをフェッチできなくなる可能性がありました。この機能拡張により、VM のホスト名または FQDN が変更された場合でもエラータをフェッチできます。
BZ#1782077
isolated threads CPU ピニングポリシーが追加されました。このポリシーは、物理コアを仮想 CPU に排他的に固定し、完全な物理コアを単一の仮想マシンの仮想コアとして使用できるようにします。
BZ#1881280
hosts-engine --deploy --restore-from-file プロンプトに、オプションを明確にし、正しい入力を確認するためのガイダンスが含まれるようになりました。
BZ#1937408

OVA からテンプレートをインポートするために、次のキーと値のペアが ovirt_template モジュールの KVM ディクショナリーに追加されました。

  • URL (qemu:///system など)
  • 変換されたディスクの storage_domain
  • テンプレートのインポート元のホスト
  • インポートされたテンプレートの識別子を再生成するためのクローン
BZ#1976607
仮想マシンのデフォルトのビデオデバイスとして、QXL に代わって VGA が採用されました。グラフィックデバイスとビデオデバイスを VM から削除して (ヘッドレス VM を作成)、VNC グラフィックデバイスを追加することで、API を使用して QXL から VGA に切り替えることができます。
BZ#1996098
copy_paste_enabled および file_transfer_enabled オプションが ovirt_vm Ansible モジュールに追加されました。
BZ#1999167
ISO ドメインが存在しない場合に、Spice コンソールの remote-viewer で Change CD コマンドがデータドメインで機能するようになりました。複数のデータドメインがある場合、remote-viewer は使用可能なドメインのリストで最初のデータドメインを選択します。
BZ#2081559
rhv-log-collector-analyzer 不一致ツールは、縮小された事前に割り当てられた QCOW2 イメージを検出するようになりました。
BZ#2092885
管理ポータルのウェルカムページに、アップストリームバージョン名とダウンストリームバージョン名の両方が表示されるようになりました。

6.3.3. リベース: バグ修正のみ

以下の項目は、Red Hat Virtualization のこのリリースに含まれるバグ修正のリベースです。

BZ#2093795
パッケージをバージョン 4.4.6 にリベースします。これにより、PostgreSQL データの収集と --log-size オプションのドキュメントが妨げられていた問題が修正されました。

6.3.4. 既知の問題

Red Hat Virtualization には、現時点で以下のような既知の問題があります。

BZ#1703153

95 文字より長い RHVManager ホスト名を作成するための回避策があります。

  1. エンジンセットアップツール用に、最大 63 文字の短い FQDN を作成します。
  2. カスタム証明書を作成し、短い FQDN と長い FQDN (最終ホスト名) を証明書の Subject Alternate Name フィールドに入力します。
  3. カスタム証明書を使用するようにマネージャーを設定します。
  4. 次の内容の /etc/ovirt-engine/engine.conf.d/99-alternate-engine-fqdns.conf ファイルを作成します: SSO_ALTERNATE_ENGINE_FQDNS="long FQDN"
  5. ovirt-engine サービスを再起動します。

Manager にアクセスできず、非常に長い FQDN を使用している場合:1。/var/log/httpd/error_log で次のエラーメッセージを確認してください ajp_msg_check_header() incoming message is too big NNNN, max is MMMM 2 です。/etc/httpd/conf.d/z-ovirt-engine-proxy.conf に以下の行を追加します。ProxyIOBufferSize PPPP は、エラーメッセージの NNNN よりも大きいです。Apache を再起動します。

6.4. Red Hat Enterprise Virtualization 4.4 SP1 の一般公開 (ovirt-4.5.0)

6.4.1. バグ修正

以下のバグは、Red Hat Virtualization の本リリースで修正されました。

BZ#1648985
ユーザーロールのパーミッションを持つユーザーは、スーパーユーザーの仮想マシンを制御したり、スーパーユーザーのコンソール接続を閉じたり、ユーザーロールのパーミッションを持つユーザーに仮想マシンを割り当てたりすることはできません。
BZ#1687845
ホストへの通知は、ジョブの終了時間をローカルブラウザーの時間と比較する代わりに、サーバー時間に依存して、複数のホストの Finish activating host 問題を解決します。
BZ#1768969
セルフホストエンジンのデプロイメント中に、iSCSI ログインに TPGT 値 (ターゲットポータルグループタグ) が使用されて重複する iSCSI セッションが作成される問題が解決されました。
BZ#1810032
vNIC ネットワークフィルターのデフォルト値は、REST API ドキュメントに記載されています。
BZ#1834542
engine-setup プロセスは、yum プロキシー設定を使用してパッケージと RPM をチェックします。
BZ#1932149
hosts-engine --deploy コマンドは、クラスターまたはデータセンターの互換性レベルをチェックし、適切なフォーマットでストレージドメインを作成します。
BZ#1944290
ユーザーが期限切れのパスワードを使用して仮想マシンポータルまたは管理ポータルにログインしようとすると、リンクによってユーザーは Change password ページに移動します。
BZ#1959186、BZ#1991240
ユーザーが VM ポータルのテンプレートから VM をプロビジョニングすると、Manager はユーザーがアクセスできるクォータを選択するため、ユーザーはテンプレートで指定されたクォータに制限されません。
BZ#1971622
ホストの詳細ビューの仮想マシンタブにある警告アイコンが正しく表示されるようになりました。
BZ#1971863
engine-setup プロセスは、廃止された ANY タイプの DNS クエリーを無視します。
BZ#1974741
以前は、ファイナライズメカニズムのバグにより、ディスクがデータベースにロックされたままになりました。このリリースでは、最終処理のメカニズムが正しく機能し、すべてのシナリオでディスクのロックが解除されたままになります。
BZ#1979441
以前は、高パフォーマンス仮想マシンの CPU がクラスター CPU と異なる場合に警告が表示されました。このリリースでは、CPU パススルーが設定されている場合、警告は表示されません。
BZ#1986726
仮想マシンが OVA としてインポートされると、選択した割り当てポリシーに準拠します。
BZ#1988496
vmconsole-proxy-helper 証明書は、engine-setup プロセス中に Manager 証明書で更新されます。
BZ#2000031
応答しない SPM ホストは、複数回ではなく 1 回再起動します。
BZ#2003996
以前は、次回実行のスナップショット type がないため、次回実行スナップショットが存在する場合、通常のスナップショットを削除できませんでした。このリリースでは、次回実行'スナップショットをクライアントに報告しないことで問題を解決しました。
BZ#2006745
以前は、Managed Block Storage ドメインとの間でテンプレートディスクをコピーすると、そのストレージドメイン ID が間違っており、同じイメージがイメージとベースディスクのデータベーステーブルに繰り返し保存され、その ManagedBlockStorageDisk ディスクタイプが DiskImage にキャストされていました。このリリースでは、Managed Block Storage ドメインとの間でテンプレートディスクをコピーすると、期待どおりに機能するようになりました。
BZ#2007384
ディスクの writeRate および readRate パラメーター値のデータタイプが、より高い値をサポートするために integer から long に変更されました。
BZ#2010067
事前に割り当てられたディスクがダウンロードされると、そのイメージは完全に割り当てられるのではなく、Sparse として保存されます。
BZ#2010203
ログコレクション分析ツールは、改行を正しく処理し、HTML レポートの管理対象外のデバイスを持つ仮想マシンテーブルの不適切なフォーマットの問題を解決しました。
BZ#2010478
仮想マシンの移行中にストレージの状態が変化すると、仮想マシンは再開ポリシーに従って正しく動作します。
BZ#2011309
以前は、OpenSCAP セキュリティープロファイル適用時にセルフホストエンジンのデプロイが失敗し、SSH キーパーミッションがセキュアではない 0640 に変更されていました。このリリースでは、パーミッションは 0600 のまま変更されず、デプロイメントは成功します。
BZ#2013928
Log Collection Analysis ツールのデータベース内の特殊文字がエスケープされ、HTML レポートにおける vdc_options テーブルの不適切なフォーマットに関する問題が解決されました。
BZ#2016173
vdsm-tool によって作成された LVM フィルターは、SCSI デバイスを含めるのではなく、マルチパスデバイスを正しくフィルタリングします。
BZ#2024202
管理ポータルダイアログの翻訳文字列は、すべての言語で正しく表示されます。
BZ#2028481
SCSI リザベーションは、ホットプラグされたディスクに対して機能します。
BZ#2040361
VirtIO-SCSI インターフェイスを備えた複数のディスクが、複数の IO スレッド用に設定された仮想マシンにホットプラグされると、各ディスクに固有の PCI アドレスが割り当てられ、重複する PCI アドレスの問題が解決されます。
BZ#2040402
Log Collector ツールの廃止された log_days オプションを使用するコマンドが削除されました。
BZ#2041544
アップロードするホストを選択するときに、別のホストを選択すると、ホストリストは最初のホストに戻らなくなくなりました。
BZ#2048546
Log Collector ツールは、今後において非推奨になる予定の sosreport コマンドによって引き起こされる警告メッセージを回避するために、sos report コマンドを使用するように変更されました。
BZ#2050108
ovirt-ha-broker サービスは、DISA STIG プロファイルを持つホストで正常に実行されます。
BZ#2052557
ステートレス仮想マシンまたは run-once モードで起動された仮想マシンがシャットダウンされると、vGPU デバイスが適切に解放されます。
BZ#2064380
libvirt 8 の要件に準拠して、VNC コンソールのパスワードが 12 文字から 8 文字に変更されました。
BZ#2066811
postgres ユーザーを engine_psql.sh に置き換えると、非 root ユーザーによる Ansible Playbook の実行を許可しない DISA STIG プロファイルを持つホストで、セルフホストエンジンのデプロイメントに成功します。
BZ#2075852
正しいバージョンの nodejs パッケージがインストールされました。

6.4.2. 機能拡張

Red Hat Virtualization の今回のリリースでは、以下の機能拡張が提供されています。

BZ#977379
管理ポータルで iSCSI ストレージドメイン接続を編集および管理できます。たとえば、論理ドメインを編集して別の物理ストレージを指すことが可能です。これは、基盤となる LUN がバックアップ目的で複製される場合、または物理ストレージアドレスが変更された場合に役立ちます。
BZ#1616158
セルフホストエンジンのインストールでは、Manager の IP アドレスが、セルフホストエンジンエージェントを実行しているホストと同じサブネットにあることが確認されます。
BZ#1624015
engine-config を使用して、すべての仮想マシンに対してコンソールタイプをグローバルに設定できます。
BZ#1667517
ログインしたユーザーは、デフォルトのコンソールタイプ、フルスクリーンモード、スマートカードの有効化、Ctrl+Alt+Del キーマッピング、および 仮想マシンポータルでの SSH キーを設定できます。
BZ#1745141
仮想マシン (movdirimovdir64b) の extra_cpu_flags カスタムプロパティーを変更することで、SnowRidge Accelerator Interface Architecture (AIA) を有効にできます。
BZ#1781241
仮想マシンポータルで仮想マシンに自動的に接続する機能が、設定可能なオプションとして復元されました。
BZ#1849169
VCPU_TO_PHYSICAL_CPU_RATIO パラメーターが、ホスト上の物理 CPU の過剰使用を防ぐために、Evenly Distributed スケジューリングポリシーに追加されました。このパラメーターの値は、仮想 CPU と物理 CPU の比率を反映しています。
BZ#1878930
engine-config を使用して、プールで使用可能な MAC アドレスの最小数のしきい値を設定できます。
BZ#1922977
共有ディスクは OVF_STORE 設定に含まれています。これにより、ストレージドメインが新しいデータセンターに移動され、仮想マシンがインポートされた後に仮想マシンがディスクを共有できるようになります。
BZ#1925878
管理ポータルへのリンクがすべての Grafana ダッシュボードに追加されました。
BZ#1926625
How to enable HTTP Strict Transport Security (HSTS) on Apache HTTPD の手順に従い、Manager をインストールした後に HTTP Strict Transport Security を有効にできます。
BZ#1944834
意図しない切断を避けるために、管理ポータルで仮想マシンコンソールセッションをシャットダウンするための遅延間隔を設定できます。
BZ#1964208
管理ポータルで仮想マシンのスクリーンショットを作成してダウンロードできます。
BZ#1975720
並行移行接続を作成できます。詳細については、Parallel migration connections を参照してください。
BZ#1979797
別のストレージドメイン内の仮想マシンによってリースされているボリュームを含むストレージドメインを削除しようとすると、警告メッセージが表示されます。
BZ#1987121
vGPU 編集ダイアログを使用して、仮想マシンのすべての vGPU に対して vGPU ドライバーパラメーターを文字列として指定できます (例: enable_uvm=1)。vGPU 編集ダイアログは、ホストデバイス から 仮想マシンデバイス に移動されました。
BZ#1990462
RSyslog は、ユーザー名とパスワードを使用して Elasticsearch に対して認証できます。
BZ#1991482
モニタリングポータルへのリンクが管理ぽ=たるのダッシュボードに追加されました。
BZ#1995455
ゲスト OS に互換性がある場合、クラスターバージョン 4.6 以前では最大 vCPU 数以内の任意の数の CPU ソケットを使用できます。
BZ#1998255
vNIC プロファイルを属性で検索およびフィルタリングできます。
BZ#1998866
Windows 11 は、ゲストオペレーティングシステムとしてサポートされています。
BZ#1999698
Apache HTTPD SSLProtocol 設定は、engine-setup によって設定されるのではなく、crypto-policies によって管理されます。
BZ#2012830
セットアップが複雑で管理が難しい LVM フィルターの代わりに、論理ボリューム管理 (LVM) デバイスファイルを使用してストレージデバイスを管理できるようになりました。RHEL 8.6 以降では、これがストレージデバイス管理のデフォルトになります。
BZ#2002283
engine-config で仮想マシンの PCI Express ポートの数を設定できます。
BZ#2020620
DISA STIG プロファイルを使用して、セルフホストエンジンをホストにデプロイできます。
BZ#2021217
Windows 2022 は、ゲストオペレーティングシステムとしてサポートされています。
BZ#2021545
DataCenter/Cluster 互換性レベル 4.7 は、RHEL 8.6 以降のホストで使用できます。
BZ#2023786
仮想マシンがカスタムプロパティー sap_agent=true で設定されている場合、vdsm-hook-vhostmd パッケージがインストールされていないホストは、仮想マシン起動時にスケジューラーによって除外されます。
BZ#2029830
インストール時に、セルフホストエンジン仮想マシンの DISA STIG または PCI-DSS セキュリティープロファイルのいずれかを選択できます。
BZ#2030596
Manager は、PCI-DSS セキュリティープロファイルを持つホスト上で実行できます。
BZ#2033185
クラスターレベル 4.7 は、e1000e 仮想マシン NIC タイプをサポートします。e1000 ドライバーは RHEL 8.0 で非推奨化されるため、ユーザーは可能であれば e1000e に切り替える必要があります。
BZ#2037121
RHV Image Discrepancy ツールは、出力にデータセンターとストレージドメインの名前を表示します。
BZ#2040474
クラスターのアップグレード中に管理ポータルに表示されるエラーメッセージとステータスおよび進行状況のインジケーターが改善されました。
BZ#2049782
管理ポータルでユーザー固有の個人設定を行うことができます。
BZ#2054756
Migration Toolkit for Virtualization ドキュメントへのリンクが、管理ポータルのログイン画面に追加されました。
BZ#2058177
RHEL 8 がストレージデバイスの管理に使用する nvme-cli パッケージが RHVH に追加されました。
BZ#2066042
cockpit-ovirt に必要な ansible-core パッケージが RHVH に追加されました。
BZ#2070963
DISA-STIG プロファイル要件に準拠するために、rng-toolsrsyslog-gnutls、および usbguard パッケージが rhvm-appliance に追加されました。
BZ#2070980
OVA パッケージマニフェストが rhvm-appliance RPM に追加されました。
BZ#2072881
以前の RHV 4 バージョンのバックアップを、最新バージョンのデータセンター/クラスターに復元できます。

6.4.3. リリースノート

このセクションでは、Red Hat Virtualization の注目すべき変更点や推奨プラクティスなど、今回のリリースに関する重要な情報を記載しています。お使いのデプロイメントに最大限の効果をもたらすために、以下の情報を考慮する必要があります。

BZ#1782056
IPSec for Open Virtual Network が、ovirt-provider-ovnovn-2021 以降、および openvswitch2.15 以降のホストで使用できます。
BZ#1940824
OVN および OVS 2.11 を OVN 2021 および OVS 2.15 にアップグレードできます。
BZ#2004852
Ansible Playbook を使用して仮想マシンを作成する際に、利用可能な vCPU の数に応じて、VirtIO-SCSI と複数のキューを有効化できます。
BZ#2015796
現在のリリースは、RHEL 8.6 DISA STIG OpenSCAP プロファイルを持つホストにデプロイできます。
BZ#2023250
ホストのインストールとアップグレードのフローが更新され、RHEL 8.6 ホストの新規インストール中または RHEL 8.5 以前からのアップグレード中に virt:rhel モジュールが有効になりました。
BZ#2030226
RHVH は、PCI-DSS セキュリティープロファイルを持つマシンにデプロイできます。
BZ#2052686
現在のリリースでは、ansible-core 2.12.0 以降が必要です。
BZ#2055136
virt DNF モジュールのバージョンは、アップグレード手順中にホストの RHEL バージョンに設定されます。
BZ#2056126
内部証明書が期限切れになると、Manager は 120 日前に警告イベントを作成し、30 日前に警告イベントを監査ログに作成します。Manager への HTTPS アクセス用のカスタム証明書はチェックされません。

6.4.4. 非推奨の機能

本項には、サポートされなくなった機能、または今後のリリースでサポートされなくなる予定の機能について記載します。

BZ#2016359
Red Hat Gluster Storage は 2024 年にサポートが終了するため、GlusterFS ストレージタイプは非推奨になりました。

6.4.5. 削除された機能

BZ#2052963
systemtap パッケージは RHVH から削除されました。
BZ#2056937
RHV アプライアンスはサポートされなくなりました。Manager を更新するには、dnf update および engine-setup を実行します。
BZ#2077545
ovirt-iso-uploader パッケージは RHV から削除されました。

6.5. Red Hat Virtualization 4.4 バッチ更新 9 (ovirt-4.4.10)

6.5.1. バグ修正

以下のバグは、Red Hat Virtualization の本リリースで修正されました。

BZ#1898049
以前は、デフォルトのディスク設定ではディスクエラーがクライアントに伝播されなかったため、仮想マシンが停止していました。その結果、Windows の高可用性クラスターバリデーターに障害が発生し、クラスター内の仮想マシンの 1 つが一時停止しました。本リリースでは、engine-config -s PropagateDiskErrors=true 設定を使用して、ディスクエラーがクライアントに伝播されます。Windows の高可用性クラスターバリデーターが機能し、iSCSI 予約を含むすべてのテストに合格しています。
BZ#1978655
以前は、証明書を使用するときに設定パラメーターが欠落していたため、ELK 統合が失敗していました。このリリースでは、欠落しているパラメーターが追加され、ロギングのロールに従って正しい名前に更新されました。ELK 統合は、証明書の有無にかかわらず機能するようになりました。
BZ#2014882
以前は、Ovirt Executive Dashboard/ClusterDashboard の VM メモリー/CPU オーバーコミットパネルに、単一のハイパーバイザーの平均メモリーとクラスター内のすべての仮想マシンの平均メモリーが表示されていました。本リリースでは、ダッシュボードパネルに、クラスター内のすべてのホストとクラスター内のすべての仮想マシン間の正しいオーバーコミット率が表示されます。
BZ#2022660
以前は、別のストレージサーバー接続に関連付けられた LUN のストレージドメインからストレージ接続の割り当てを解除すると、その LUN のすべてのストレージ接続が削除され、LUN も削除されました。本リリースでは、指定されたストレージ接続のみが削除されます。LUN は、ストレージ接続がない場合にのみ削除されます。
BZ#2025872
以前は、特定の CPU トポロジーにより、PCI ホストデバイスを備えた仮想マシンに障害が発生していました。本リリースでは、この問題が修正されています。
BZ#2026625
以前は、接続が開かれた後にタイムアウトが設定されたため、ovirt-hosted-engine-ha ライブラリーのブローカーソケットのタイムアウト設定は無視されていました。これにより、ブローカーが応答しなかった場合に VDSM スレッドがブロックされました。これで、接続が開かれる前にタイムアウト設定が確立され、この問題が解決されました。
BZ#2032919
以前は、レベル 4.3 または 4.2 のクラスターで RHEL 7 ホストを Red Hat Virtualization Manager に追加できませんでした。本リリースでは、RHEL 7 ホストをレベル 4.3 または 4.2 のクラスターで Red Hat Virtualization Manager に正常に追加できます。詳細は、BZ#2019807 を参照してください。

6.5.2. 機能拡張

Red Hat Virtualization の今回のリリースでは、以下の機能拡張が提供されています。

BZ#1897114
本リリースでは、ホスト更新機能の監視が改善され、Red Hat Virtualization Manager が Red Hat Virtualization Host との接続を失う原因となる非常にまれな本番環境の問題をデバッグできるようになりました。
BZ#2012135
以前は、ストレージドメインを削除した後、'ovirt_remove_stale_lun' Ansible ロールを複数回呼び出すことにより、複数の古い LUN を個別に削除する必要がありました。現在のリリースでは、古いリンクの複数の LUNWWID を ovirt_remove_stale_lun ロールに含めることができます。これは 1 回だけ呼び出す必要があります。
BZ#2023224
以前は、ovirt_remove_stale_lun Ansible ロールを実行すると、VGS スキャンとの競合が原因で、multipath デバイスマップの削除が失敗する可能性がありました。現在のリリースでは、multipath を削除するための ovirt_remove_stale_lun ロールが 6 回再試行され、削除が成功します。

6.5.3. リリースノート

このセクションでは、Red Hat Virtualization の注目すべき変更点や推奨プラクティスなど、今回のリリースに関する重要な情報を記載しています。お使いのデプロイメントに最大限の効果をもたらすために、以下の情報を考慮する必要があります。

BZ#2007286
以前は、応答しないホストが最初にエンジンによってソフトフェンスされていましたが、これでは接続の問題は修正されませんでした。エンジンはハードフェンスを開始せず、ホストは応答しない状態のままになりました。このリリースでは、ソフトフェンシングが修正され、ソフトフェンシングによってホストが再び応答しなくなった場合に、応答しないホスト処理プロセスが追加の手順で正しく続行されるようになりました。

6.5.4. 非推奨の機能

本項には、サポートされなくなった機能、または今後のリリースでサポートされなくなる予定の機能について記載します。

BZ#2017068
manageiq Ansible ロールは、ovirt-ansible-collection-1.6.6 で非推奨になり、ovirt-ansible-collection-2.0.0 で削除されます。
BZ#2056934
Red Hat Virtualization Manager (RHVM) アプライアンスは廃止されます。RHVM アプライアンスの最後のサポートビルドは、Red Hat Virtualization4.4 SP1 のリリースと同時に出荷されます。Red Hat Virtualization 4.4 SP1 リリースに続いて、コンテンツ配信ネットワークに接続した後、dnf update コマンドを実行し、続いて engine-setup を実行することにより、RHVM を更新できます。

6.5.5. 削除された機能

BZ#2045913
本リリースでは、ログマネージャー拡張機能 ovirt-engine-extension-logger-log4j が削除されました。これは、JBoss EAP SyslogHandler ログマネージャーに置き換えられました。

6.6. Red Hat Virtualization 4.4 バッチ更新 8 (ovirt-4.4.9)

6.6.1. バグ修正

以下のバグは、Red Hat Virtualization の本リリースで修正されました。

BZ#1940991
以前は、REST API を使用してメモリーを連続してホットアンプラグする場合、異なるホットアンプラグアクションに異なる DIMM を使用する代わりに、同じ DIMM を複数回ホットアンプラグすることができました。これにより、ホットアンプラグが失敗し、仮想マシンの RAM の量に関する想定が無効になる可能性があります。本リリースでは、この問題が修正され、ホットアンプラグされた DIMM はフォローアップホットアンプラグで使用されなくなりました。
BZ#1947709
以前は、IPv6 のデプロイ中に分離ネットワークを使用すると、Red Hat Virtualization 4.3 からのアップグレードが失敗していました。本リリースでは、IPv6 のデプロイ中に、分離ネットワークの代わりに転送ネットワークが使用されます。その結果、IPv6 を使用した Red Hat Virtualization 4.3 からのアップグレードが成功するようになりました。
BZ#1977276
以前は、アップロード用の新しいディスクの追加が成功した場合もありましたが、システムは操作を失敗として処理していました。その結果、データをアップロードせずにアップロードが黙然と失敗し、空の新しいディスクで終了しました。本リリースでは、ディスクの追加の成功が正しく検出され、アップロードが正常に完了します。
BZ#1978672
以前は、ブロックベースのストレージでハイバネートを実行すると、仮想マシンの復元に失敗していました。現在のリリースでは、データは生データとして書き込まれ、仮想マシンの復元を成功させることができます。
BZ#1979730
以前は、クラスターをクラスターレベル 4.5 から 4.6 にアップグレードすると、エミュレートされたマシンが新しいマシンに変更されました。これにより、一部の Windows 仮想マシンで、静的 IP 設定の喪失やセカンダリーディスクのオフライン化などの問題が発生しました。本リリースでは、影響を受ける可能性のある仮想マシンがある場合、Webadmin は、クラスターレベル 4.5 以下からクラスターレベル 4.6 以上へのクラスターアップグレード中に確認ダイアログを表示します。
BZ#1980230
Red Hat Enterprise Linux 8.5 では、socat パッケージが更新され、コマンドライン構文が変更されました。現在のリリースでは、hosted-engine コマンドが更新され、この変更に適応しています。
BZ#1989324
以前は、UploadStreamCommand は、OVF の更新中にデータベース内の OVF_STORE の実際のディスクサイズを誤って更新していました。その結果、rhv-image-discrepancies が誤ったディスクサイズを受け取りました。本リリースでは、OVF および Self-Hosted Engine メタデータは rhv-image-discrepancies によってスキップされ、ツールは無関係な警告を生成しません。
BZ#2000364
以前は、Manager の起動時に、ステートレススナップショットから仮想マシン設定を取得するためにシステムスレッドが使用されていたため、Manager の起動に失敗することがありました。本リリースでは、Manager のステートレススナップショットから仮想マシン設定を取得する方法が変更され、システムスレッドの使用を回避し、アプリケーションスレッドのみを使用するようになりました。その結果、cloud-init ネットワークプロパティーを持つステートレススナップショットが定義されたときに Manager を起動できます。
BZ#2000720
以前は、VDSM がエンジンに部分的な結果を報告したため、新しい LUN を使用してストレージドメインをインポートできませんでした。これは、VDSM が新しい LUN の検出後に新しい multipath デバイスの作成を待機しないために発生しました。現在のリリースではこの問題が修正されており、VDSM は multipath レポートの準備ができるまで待機し、ストレージドメインが検出されるようになりました。
BZ#2014017
以前は、ディスクロックが実際に解放される前に、操作のステータス (VM ディスクのダウンロード) が最終ステータスの 1 つ (FINISHED_SUCCESS/FINISHED_FAILURE) に変更されていました。その結果、一部のシナリオでは、これに続く操作がディスクロックエラーで失敗しました。本リリースでは、コマンドステータスを最終フェーズの 1 つに変更する前に、ロックが直ちに解放されます。その結果、これに続く同じディスクを使用する操作は成功します。

6.6.2. 機能拡張

Red Hat Virtualization の今回のリリースでは、以下の機能拡張が提供されています。

BZ#1352501
本リリースでは、仮想 TPM を使用して、ゲストオペレーティングシステムに LUKS 暗号化キーを挿入できるようになりました。
BZ#1845909
現在のリリースでは、sanlock_io タイムアウトを設定できます。sanlock_io タイムアウトを設定する前に、Red Hat サポートにお問合せいただくことをお勧めします。https://access.redhat.com/solutions/6338821 を参照してください。Red Hat は、デフォルト以外のさまざまなタイムアウト値をテストする責任を負いません。Red Hat のサポートは、RHV セットアップ全体でこれらの値を一貫して変更する方法に関するガイダンスのみを提供します。
BZ#1949046
SPICE は非推奨になり、RHEL 9 サブスクリプションチャネルから削除されます。本リリースでは、RHEL 9 クライアント用の SPICE パッケージが提供されているため、Red Hat Virtualization は RHEL 9 クライアントおよびゲストで SPICE をサポートできます。
BZ#1957830
本リリースでは、VM ポータルで、さまざまなタイプのストレージドメインに事前に割り当てられたディスクイメージまたはシンプロビジョニングされたディスクイメージを作成できるようになりました。
BZ#1983021
Red Hat Virtualization Host には、cinderlib を介してマネージドブロックデバイスを使用するために必要なパッケージが含まれるようになりました。
BZ#1984886
以前は、リモート暗号化ログを設定するには、rsyslog-openssl パッケージを手動でインストールする必要がありました。現在のリリースでは、rsyslog-openssl パッケージが oVirt ノードと RHV-H の両方にデフォルトでインストールされています。
BZ#1992690
以前は、インベントリーダッシュボードに各データセンターの CPU オーバーコミット率が表示されていました。本リリースでは、CPU のオーバーコミット率は、各クラスターのインベントリーダッシュボードでも利用できます。
BZ#2001551
本リリースでは、rhv-image-discrepancies でより詳細なチェックが可能になりました。rhv-image-discrepancies コマンドラインに 2 つの新しいオプションが追加され、実行を特定のデータセンターまたはストレージドメインに制限しています。両方が指定されている場合は、両方の共通部分に制限されます。-p --pool-uuid: 実行をデータセンターに制限します。複数回指定できます。-s--storage-uuid: 実行をストレージドメインに制限します。複数回指定できます。例: #rhv-image-discrepancies -p = 5bbe9966-ea58-475f-863f -s = 977ba581-23e5-460a-b1de
BZ#2007550
このリリースでは、仮想マシンのディスク書き込み/ 読み取り速度のデータ型が整数から長整数に変更されました。
BZ#2009659
以前は、ユーザーは各ホストに python3-cinderlb や python3-ox-brick などの Cinderlib と Ceph の依存関係を手動でインストールする必要がありました。現在のリリースでは、これらの依存関係は RHV-H 内に自動的にインストールされ、提供されます。標準の RHEL ホストの場合、この機能を有効にするには適切なサブスクリプションが必要であることに注意してください。

6.6.3. リベース: バグ修正および機能拡張

以下の項目は、Red Hat Virtualization の本リリースに含まれるバグ修正および機能拡張のリベースです。

BZ#1975175
Red Hat Virtualization Host には、RHEL-8 バッチ #5 に RHGS-3.5.z のパッケージが含まれるようになりました。
BZ#1998104
Red Hat Virtualization Host には、Fast Data Path 21.G リリースの openvswitch 関連パッケージが含まれるようになりました。
BZ#2002945
ovirt-hosted-engine-ha パッケージがバージョン 2.4.9 にリベースされました。この更新により、エンジン仮想マシンがシャットダウンする原因となる誤った CPU 負荷スコアの問題が修正されます。

6.6.4. リリースノート

このセクションでは、Red Hat Virtualization の注目すべき変更点や推奨プラクティスなど、今回のリリースに関する重要な情報を記載しています。お使いのデプロイメントに最大限の効果をもたらすために、以下の情報を考慮する必要があります。

BZ#1904085
Red Hat Virtualization 4.4.9 で実行されている仮想マシン内で Ansible Engine 2.9.25 によって実行される Playbook は、Ansible ファクトを使用して、これが Red Hat Virtualization で実行されている仮想マシンであることを正しく検出します。
BZ#1939262
以前は、lldpad の問題により、RHEL7 での回避策が必要でした。RHEL 8.5 リリースは、問題を解決するバージョン 1.0.1-16 への llpad の更新を提供します。
BZ#1963748
Red Hat Virtualization 4.4.9 では EAP 7.4.2 が必要になり、リポジトリーの変更も必要になります。EAP7.4.2 以降で RHV4.4.9 にアップグレードする前に、RHV4.4.8 以前からアップグレードするときに EAP が 7.3.9 以降にアップグレードされていることを確認してください。
BZ#2003671
Red Hat Virtualization は、内部使用のために Ansible-2.9.27 をサポートするようになりました。
BZ#2004444
ホストのインストールまたはホストのアップグレード中に、Manager は cinderlib および Ceph パッケージが使用可能かどうかを確認します。そうでない場合は、ドキュメントで指定されている必要なチャネルを有効にしようとします。チャネルの有効化中に問題が発生した場合、audit_log でエラーが発生します。お客様は、チャネルを手動で有効にして、インストールまたはアップグレードを再試行する必要があります。
BZ#2004469
以前は、カスタム VDSM フックが RHVH にインストールされている場合、RHVH をバージョン 4.4.8 にアップグレードすることはできませんでした。これは、VDSM フックが VDSM の具体的なバージョンに依存していることが原因でした。現在のリリースでは、ユーザーは VDSM の依存関係を手動で維持できます。つまり、VDSM XYZ からバージョン ABC にアップグレードする場合は、すべての VDSM フックを同じ ABC バージョンにアップグレードする必要があります。
BZ#2004913
Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) cinderlib リポジトリーが RHOSP 16.1 から 16.2 にアップグレードされました。

6.7. Red Hat Virtualization 4.4 バッチ更新 7 (ovirt-4.4.8)

注記

BZ#1947709 は、アドバイザリー (RHBA-2021:3464) に誤って含まれており、依然として既知の問題です。修正は将来のリリースで予定されています。

6.7.1. バグ修正

以下のバグは、Red Hat Virtualization の本リリースで修正されました。

BZ#1770027
以前は、postgresql との接続は再起動中またはその他の問題で失敗していました。仮想マシンの監視スレッドは回復不能なエラーで失敗し、ovirt-engine が再起動されるまで再実行されませんでした。現在のリリースではこの問題が修正されており、エラーが解決されたら監視スレッドを回復できます。
BZ#1948177
libvirt の更新により、ブロックしきい値イベントの送信方法が変更されました。その結果、VDSM は libvirt イベントによって混乱し、ドライブを検索しようとし、ドライブが見つからないという警告をログに記録しました。本リリースでは、VDSM が新しい libvirt の動作に対応し、ドライブの欠落に関する警告を記録しません。
BZ#1950767
従来は、複数のアフィニティーグループの更新リクエストを同時に送信すると、コンフリクトが発生し、失敗していました。更新プロセス中にアフィニティーグループが削除および再作成されたため、競合が発生しました。今回のリリースでは、アフィニティーグループの各更新を特定の操作で開始できるようにすることで、この問題を修正しました。したがって、アフィニティーグループは、更新中に削除および再作成されなくなりました。
BZ#1959436
以前は、ライブ移行のソースホストで仮想マシンのパワーオフと移行が同時に正常に終了すると、2 つのイベントが相互に干渉し、移行のクリーンアップが妨げられ、ホストからの追加の移行がブロックされることがありました。このリリースでは、追加の移行はブロックされません。
BZ#1982296
以前は、特定の CPU トポロジーを備えた i4440fx BIOS タイプの仮想マシンに対して、vCPU の最大数を高く設定しすぎる可能性がありました。これにより、これらの仮想マシンは起動できませんでした。現在のリリースではこの問題が修正され、そのような仮想マシンの vCPU の最大数が有効な範囲内に設定されるようになりました。
BZ#1984209
以前は、スナップショットの実行に失敗して後で再実行すると、前の実行データを使用したために 2 回目の試行が失敗していました。このリリースでは、このデータは必要な場合にのみ、リカバリーモードで使用されます。
BZ#1993017
これまで、REST API 経由で仮想マシンを追加するリクエストで保証メモリー (利用可能な最小メモリー) が指定されていない場合、ovirt-engine はクラスターで設定されているメモリーのオーバーコミットを考慮せずに保証メモリー=メモリーを設定し、仮想マシンのメモリーのオーバーコミットを実質的に無効にしていました。本リリースでは、指定しない場合、保証メモリーの計算には、指定メモリーとクラスターのメモリーのオーバーコミットの両方が考慮されます。
BZ#1999754
以前は、仮想マシンのオリジンディスクは、ディスクを使用して仮想マシンにライブスナップショットを作成し、それらのコピーを作成した後にロックされていました。現在のリリースでは、ovirt-engine でこの問題が修正されています。

6.7.2. 機能拡張

Red Hat Virtualization の今回のリリースでは、以下の機能拡張が提供されています。

BZ#1691696
Red Hat Virtualization バージョン 4.2 で Multipath イベントが導入されましたが、これらのイベントに対する電子メール通知を設定する方法がありませんでした。現在のリリースでは、ユーザーインターフェイスまたは REST API のいずれかを使用して Multipath イベントの電子メール通知を設定できるようになりました。
BZ#1939286
以前は、管理ポータルを使用してのみ、壊れたアフィニティーグループを監視できました。現在のリリースでは、REST API と管理ポータルの両方を使用して、壊れたアフィニティーグループを監視できるようになりました。
BZ#1941507
以前は、操作が頻繁に実行されるため、ログファイルはディスク領域を使いすぎていました。現在のリリースでは、logrotate 機能を実装することでこの問題を修正しています。この機能を使用すると、ログは毎月または毎日ローテーションされ、1 つのアーカイブファイルのみが保持されます。ホストのデプロイ、登録証明書、ホストのアップグレード、ova、ブリックセットアップ、および db-manual ログは毎月ローテーションされます。更新ログのチェックは毎日ローテーションされます。圧縮ファイルは作成時から 24 時間で更新ログ用に削除され、ブリックセットアップログは作成時から 30 日後に削除され、他のすべてのログは最後のメタデータ変更から 30 日後に削除されます。
BZ#1949046
SPICE は非推奨になり、RHEL 9 サブスクリプションチャネルから削除されます。本リリースでは、RHEL 9 クライアント用の SPICE パッケージが提供されているため、Red Hat Virtualization は RHEL 9 クライアントおよびゲストで SPICE をサポートできます。
BZ#1991171
Red Hat Virtualization 4.4.7 以降、engine-backup は、バックアップに使用されたバージョンよりも古いバージョンへの復元を拒否します。これにより、最新のアプライアンスが最新の Manager よりも古い場合、hosted-engine--restore-from-file が失敗します。本リリースでは、このようなシナリオは失敗しませんが、SSH 経由で Manager 仮想マシンに接続し、復元の問題を修正するようにユーザーに促します。

6.7.3. リリースノート

このセクションでは、Red Hat Virtualization の注目すべき変更点や推奨プラクティスなど、今回のリリースに関する重要な情報を記載しています。お使いのデプロイメントに最大限の効果をもたらすために、以下の情報を考慮する必要があります。

BZ#1983039
Red Hat Virtualization 4.4.8 は、Ansible-2.9.23 でテストおよびサポートされています。

6.7.4. 削除された機能

BZ#1989823
OTOPI Java バインディングは、製品内で使用されなくなったため削除されました (oVirt バグ BZ#1983047 を参照)。

6.8. Red Hat Virtualization 4.4 バッチ更新 6 (ovirt-4.4.7)

6.8.1. バグ修正

以下のバグは、Red Hat Virtualization の本リリースで修正されました。

BZ#1662657

hosted-engine のデプロイメント中のステップの 1 つはストレージドメインのアクティブ化です。通常、この手順はドメインで利用可能な領域の量を返します。特定の条件下では、この情報がありません。

以前のリリースでは、利用可能な領域が見つからない場合、デプロイメントは失敗しました。今回のリリースにより、デプロイメントはエラーメッセージを提供し、ストレージドメインの作成に必要な詳細を提供できるようになりました。

この問題は、既存の設定に問題のあるブロックストレージ (iSCSI または Fiber Channel) があると、'--restore-from-file' を使用したデプロイメントに影響することがあります。この場合は、続行する前に、管理ポータルに接続し、ストレージ関連の問題をすべて消去することが推奨されます。

BZ#1947902
以前のバージョンでは、Ansible Playbook を使用して仮想マシンのディスク情報を取得すると時間がかかり不完全でしたが、REST API ではより速く、より完全に情報を取得することができました。本リリースでは、Ansible Playbook は情報を完全にかつ迅速に取得します。
BZ#1952345
以前は、VDSM の 2 つのスレッドが同時にストレージリースを解放しようとすると、sanlock がソケットを VDSM に誤って閉じ、VDSM が所有するリースを解放しました。本リリースでは、VDSM は sanlock_release() への呼び出しをシリアライズし、複数のスレッドがリースを同時に解放しようとする場合に、呼び出しが順次実行されます。
BZ#1958145
以前のリリースでは、rhsmcertd は Red Hat Virtualization Host ではデフォルトで有効になっていませんでした。その結果、システムは定期的に RHSM に報告していませんでしたが、subscription-manager は明らかな問題を報告しておらず、リポジトリーは適切に有効になっていました。本リリースでは、RHVH の rhsmcertd はデフォルトで有効になっています。その結果、RHSM は定期的にレポートを受け取るようになりました。

6.8.2. 機能拡張

Red Hat Virtualization の今回のリリースでは、以下の機能拡張が提供されています。

BZ#1848986
今回のリリースにより、vNIC に影響する設定の変更が保留中の可能性があり、vNIC がまだ更新されていない場合に限り、同期されていないことを示す indication が追加されました。vNIC のプロファイルを介して vNIC に接続されたネットワークの MTU または VLAN タグに更新するか、vNIC プロファイルの VM QoS、ネットワークフィルター、またはカスタムプロパティーに更新すると、更新されるまで vNIC に非同期の indication がトリガーされるようになりました。管理ポータルには、仮想マシンの Network Interfaces タブと Virtual Machines リストページの Virtual Machine の vNIC でツールチップのテキストが含まれる警告アイコンが表示されます。イベントが Events タブにも報告されます。REST API は、仮想マシンの ‘next_run_configuration_exists' 属性と、vNIC の ‘is_synced' 属性を介して報告します。
BZ#1883793
Red Hat Virtualization Host には、更新された scap-security-guide-rhv が追加されました。これにより、インストール時に PCI DSS セキュリティープロファイルをシステムに適用できるようになりました。
BZ#1947450
ovirt-host パッケージは自動的に vdsm-hooks からプルしなくなりました。vdsm フックを使用するには、必要な特定の機能に適切なフックをインストールする必要があります。
BZ#1976095
redhat-release-virtualization-host パッケージに vdsm-hooks が必要なくなりました。本リリースでは、Red Hat Virtualization Host に vdsm-hooks をインストールする必要はありません。

6.8.3. リベース: バグ修正および機能拡張

以下の項目は、Red Hat Virtualization の本リリースに含まれるバグ修正および機能拡張のリベースです。

BZ#1957241
RHVM Appliance が、RHEL 8.4.0 Batch #1 の更新にリベースされています。RHEL 8.4 リリースノートを参照してください。
BZ#1957242
本リリースでは、Red Hat Virtualization Host が RHEL 8.4.0 Batch #1 の更新にリベースされています。詳細は、RHEL のリリースノートを参照してください。

6.8.4. リリースノート

このセクションでは、Red Hat Virtualization の注目すべき変更点や推奨プラクティスなど、今回のリリースに関する重要な情報を記載しています。お使いのデプロイメントに最大限の効果をもたらすために、以下の情報を考慮する必要があります。

BZ#1804774

Web 管理の Welcome ページへメッセージバナーを追加すると、プリアンブルセクションのみが含まれるカスタムブランディングを簡単に使用できます。プリアンブルブランディングの例をここに示します: 1783329

エンジンのアップグレードでは、カスタムのプリアンブルブランドはそのまま残り、問題なく使用できます。

エンジンのバックアップおよび後続の復元時に、エンジンでカスタムプリアンブルブランディングを手動で復元/再インストールし、検証する必要があります。

BZ#1901011

Foreman の統合 (Foreman を使用した管理ポータルからのベアメタルホストのプロビジョニングが可能になり、次に Manager への追加) が oVirt 4.4.6 / RHV 4.4.6 で非推奨になり、oVirt 4.4.7 / RHV 4.4.7 で完全に削除されました。

ベアメタルホストのプロビジョニングと同様に、Foreman を使用して直接プロビジョニングしているだけでなく、管理ポータルまたは REST API を使用して、すでにプロビジョニングされたホストを追加できます。

BZ#1966145
RHV 4.4.7 の ovirt-engine には、Ansible 2.9.20 より後のバージョンの Ansible 2.9.z バージョンが必要です。さらに、RHV 4.4.7 では、特定の Ansible バージョンのバージョン制限が削除され、RHV サブスクリプションチャネルに正しい Ansible バージョンが同梱されるようになりました。
BZ#1966150
RHV 4.4.7 の ovirt-hosted-engine-setup には Ansible 2.9.21 以降が必要です。また、RHV 4.4.7 では、正しい Ansible バージョンが RHV チャンネルを介して提供されるため、特定の Ansible バージョンが削除されました。
BZ#1969763
このリリースでは、新しいパッケージ ovirt-openvswitch は、oVirt の OVN/OVS のすべての要件を提供し、既存の rhv-openvswitch パッケージを置き換えます。

6.8.5. 既知の問題

Red Hat Virtualization には、現時点で以下のような既知の問題があります。

BZ#1981471

Red Hat Virtualization 4.4.7 の VM ポータルに既知の問題があり、既存のディスクのサイズを変更するか、Bootable パラメーターを変更すると、ディスクは非アクティブになります。この動作は、ovirt-web-ui 1.6.9-1 からのリグレッションです。

VM ポータルで既存のディスクを編集しないでください。ディスクを編集する必要がある場合は、管理ポータルを使用します。

6.8.6. 非推奨の機能

本項には、サポートされなくなった機能、または今後のリリースでサポートされなくなる予定の機能について記載します。

BZ#1896359
Red hat Virtualization Manager Dashboard の列名の threads_per_core が非推奨となり、今後のリリースで削除されます。バージョン 4.4.7.2 では、threads_per_core の列名が number_of_threads に変更になります。Data Warehouse では、古い名前は追加のエイリアスとして保持されます。その結果、同じデータを提供する 2 列で、number_of_threads および threads_per_core が提供され、threads_per_core は今後のバージョンで削除されます。
BZ#1961520
Cockpit を使用したセルフホストエンジンのインストールが非推奨になりました。このインストール方法のサポートは今後のリリースで削除されます。

6.8.7. 削除された機能

BZ#1947944

以前は、RHEL ホストまたは RHV-H ホストをインストールする際に、VDSM フックはデフォルトで依存関係としてインストールされていました。Red Hat Virtualization 4.4.7 以降、VDSM フックはデフォルトでインストールされていません。必要に応じて VDSM フックを手動でインストールできます。関連情報:

  • バグ 1947450 ovirt-host は vdsm フックに強い依存関係を持つべきではない
  • RHV 管理ガイドの VDSM フックのインストール

6.9. Red Hat Virtualization 4.4 バッチ更新 5 (ovirt-4.4.6)

6.9.1. バグ修正

以下のバグは、Red Hat Virtualization の本リリースで修正されました。

BZ#1932284
以前は、engine-config の値 LiveSnapshotPerformFreezeInEngine はデフォルトで false に設定され、クラスターの互換性レベル 4.4 以下の使用が想定されていました。この値は、一般バージョンに設定されています。今回のリリースにより、各クラスターレベルには独自の値があり、4.4 以降の場合は false に設定されています。これにより、ファイルシステムのフリーズコマンドのタイムアウトを削除する際の不要なオーバーヘッドが削減されます。
BZ#1936972
以前は、パッケージの削除 (アンインストール) またはアップグレード時に、古い RPM ファイルが正しく削除されませんでした。その結果、削除されたパッケージが再インストールされたり、アップグレード中にシステムが一度に 2 つ以上の異なるバージョンのインストールを試みたりして、アップグレードに失敗していました。本リリースでは dnf プラグインが修正され、RPM パッケージが正しく削除されるようになりました。新しいバージョンでは、persistence-rpms ディレクトリーにあるはずのない RPM パッケージを削除することで、壊れたシステムの自動修復も行います。
BZ#1940484
以前は、libvirtd がクラッシュし、ホストが応答しなくなっていました。現在のリリースではこの問題は修正されています。

6.9.2. 機能拡張

Red Hat Virtualization の今回のリリースでは、以下の機能拡張が提供されています。

BZ#911394
今回のリリースでは、仮想マシン設定の virtio-scsi ドライバーに queue 属性が追加されました。今回の改善により、virtio-scsi ドライバーを使用したマルチキューパフォーマンスが可能になりました。
BZ#1683987
今回のリリースにより、source-load-balancing が xmit_hash_policy の新しいサブオプションとして追加されました。xmit_hash_policy=vlan+srcmac を指定することで、ボンディングモード balance-xor (2)、802.3ad (4) および balance-tlb (5) 用に設定することができます。
BZ#1745023
今回の機能拡張により、Cascadelake および Icelake CPU 用の AVX-512 Vector Neural Network Instructions (AVX512_VNNI) 機能のサポートが追加されました。AVX512_VNNI は、AVX-512 エクステンションの一部です。
BZ#1845877
今回のリリースでは、oVirt/RHV 関連の証明書の収集が追加され、問題のデバッグが容易になり、お客様へのサポートと問題の解決が迅速化されます。証明書の情報は sosreport の一部として含まれるようになりました。セキュリティー上の理由から、対応する秘密鍵の情報は収集されないことに注意してください。
BZ#1906074
今回のリリースで、通常のストレージドメインと管理対象のブロックストレージドメイン間でディスクをコピーするためのサポートが追加されました。管理対象のブロックストレージドメインと通常のストレージドメイン間でディスクを移行できるようになりました。
BZ#1944723
このリリースでは、x86_64 アーキテクチャーで最大 16TB の RAM の仮想マシンの実行がサポートされています。

6.9.3. テクノロジープレビュー

本セクションに記載する項目は、テクノロジープレビューとして提供しています。テクノロジープレビューステータスのスコープに関する詳細情報およびそれに伴うサポートへの影響については、Technology Preview Features Support Scope を参照してください。

BZ#1688177
仮想 NIC プロファイルのフェイルオーバー。この機能により、ユーザーは移行時にアクティブ化されるフェイルオーバーネットワークを使用して、ダウンタイムを最小限に抑え、SR-IOV 経由で接続された仮想マシンを移行することができます。

6.9.4. リリースノート

このセクションでは、Red Hat Virtualization の注目すべき変更点や推奨プラクティスなど、今回のリリースに関する重要な情報を記載しています。お使いのデプロイメントに最大限の効果をもたらすために、以下の情報を考慮する必要があります。

BZ#1933672
Red Hat Virtualization 4.4.6 には Ansible 2.9.18 が必要となります。
BZ#1950348
Red Hat Virtualization 4.4.6 の新規インストールでは、デフォルトの DataCenter/Cluster が互換性レベル 4.6 に設定されます。

6.9.5. 非推奨の機能

本項には、サポートされなくなった機能、または今後のリリースでサポートされなくなる予定の機能について記載します。

BZ#1869251
RHEL 7 以前および Windows ゲストオペレーティングシステムでの仮想マシンの SSO サポートは非推奨となりました。ゲストオペレーティングシステムとして RHEL 8 以降を実行している仮想マシンには、SSO は提供されません。
BZ#1948962
Cisco Virtual Machine Fabric Extender (VM-FEX) のサポートは非推奨になりました。この機能は今後のリリースで削除されます。

6.10. Red Hat Virtualization 4.4 バッチ更新 4 (ovirt-4.4.5)

6.10.1. バグ修正

以下のバグは、Red Hat Virtualization の本リリースで修正されました。

BZ#1145658
本リリースでは、メモリーダンプを別のストレージドメインに移動するか、スナップショットからメモリーダンプを削除することで、メモリーダンプが含まれるストレージドメインを正しく削除できます。
BZ#1815589
以前は、セルフホストエンジンで移行が正常に完了した後、ソースホストの HA エージェントは即座に EngineDown 状態に移行し、移行先ホストが共有ストレージを迅速に更新しなかった場合は、その後すぐにローカルでエンジンを開始しようとし、これにより、Manager 仮想マシンは稼働中としてマークされていました。そのため、移行先ホストが保持する共有ロックが原因で、仮想マシンの起動に失敗していました。また、これにより、誤ったアラームと通知も生成されていました。本リリースでは、HA エージェントは最初に EngineMaybeAway 状態に移行し、移行先ホストが更新された状態で共有ストレージを更新するためのより多くの時間を提供します。その結果、通知や誤アラームは生成されなくなりました。注記: ソースホストで仮想マシンを起動する必要があるシナリオでは、この修正により、ソースホスト上の Manager 仮想マシンの起動にかかる時間がわずかに長くなります。
BZ#1860492
以前は、Linux 仮想マシンのテンプレートの作成時に Seal オプションが使用された場合は、元のホスト名はテンプレートから削除されませんでした。本リリースでは、ホスト名は localhost または新しい仮想マシンのホスト名に設定されます。
BZ#1895217
以前は、仮想マシンが固定されたホストが削除されると、Manager は起動できませんでした。その結果、セルフホストエンジンのセットアップは失敗していました。本リリースでは、ホストが削除されると、仮想マシンはそのホストに固定されたままにはならず、Manager は正常に起動できるようになりました。
BZ#1905108
以前は、短時間の間隔で実行中の仮想マシンに複数の仮想ディスクをプラグすると、一部のディスクのプラグに失敗し、エラーメッセージ Domain already contains a disk with that address というエラーメッセージが表示されていました。本リリースでは、以前に仮想マシンにプラグされていた別のディスクにすでに割り当てられているアドレスが、実行中の仮想マシンにプラグされているディスクに割り当てられないようにすることで回避されています。
BZ#1916032
以前は、セルフホストエンジンのホストの ID の数が 64 よりも大きい場合、他のホストがそのホストを認識しないため、ホストは hosted-engine --vm-status に表示されませんでした。本リリースでは、セルフホストエンジンのホスト ID 数を 2000 まで許可しています。
BZ#1916519
以前は、ホストの使用済みメモリーでは、SReclaimable メモリーを考慮していませんでした。一方で、空きメモリーに対しては考慮していました。そのため、ホストの統計に差異が生じていました。本リリースでは、SReclaimable メモリーは使用済みメモリーの計算の一部になります。
BZ#1921119
以前は、実際にはすべてのネットワークが同期していても、クラスターページは非同期クラスターを示していました。これは、ホスト QoS が同じホストの 2 つのネットワークに割り当てられた場合に、コードの論理エラーによって生じていました。本リリースでは、このセットアップの非同期はクラスターページに表示されません。
BZ#1931786
以前は、Red Hat Virtualization Manager は 4.5 クラスターの SkuToAVLevel 設定を利用できませんでした。本リリースでは、これらのクラスターで SkuToAVLevel が利用可能となり、Windows の更新でゲストホストの Red Hat 関連のドライバーを更新することができます。
BZ#1940672
以前は、Red Hat Virtualization Manager 4.4.3+ が Skylake/Cascadelake の CPU タイプと互換性レベル 4.4 (以下) で設定されたクラスター内のホストをアップグレードすると、ホストは動作しなくなる可能性がありました。本リリースでは、クラスターが安全な Skylake/Cascadelake CPU タイプ 1 (Secure Intel Skylake Client Family、Secure Intel Skylake Server Family、または Secure Intel Cascadelake Server Family) で設定されている場合、アップグレードにより、ホストが動作不能になる可能性があるため、Red Hat Virtualization Manager はホストのアップグレードをブロックします。クラスターが安全でない Skylake/Cascadelake CPU タイプ 2 (Intel Skylake Client Family、Intel Skylake Server Family、または Intel Cascadelake Server Family) で設定されている場合、クラスターを安全な Skylake/Cascadelake CPU タイプへ変更するよう推奨する通知がユーザーに出されますが、ホストのアップグレードは続行できるようになっています。アップグレードしたホストで動作できるようにするには、ユーザーはオペレーティングシステムレベルで TSX を有効にする必要があります。

6.10.2. 機能拡張

Red Hat Virtualization の今回のリリースでは、以下の機能拡張が提供されています。

BZ#1080725
ホストでの静的 IPv6 アドレスの設定がサポートされるようになりました。
BZ#1155275
今回の更新で、LUN のディスクに接続されているすべてのホスト上の LUN のディスクサイズを同期し、アタッチされているすべての実行中の仮想マシンでそのサイズを更新できるようになりました。

LUN のディスクサイズをリフレッシュするには : 1.管理ポータルで Compute>Virtual Machines の順に移動し、仮想マシンを選択します。2.Disks タブで、Refresh LUN をクリックします。

実行中ではない接続されている仮想マシンの場合は、実行中の仮想マシンのディスクを更新してください。

BZ#1431792
この機能により、エミュレートされた TPM (Trusted Platform Module) デバイスを仮想マシンに追加できます。TPM デバイスは、暗号化操作 (暗号化キー、乱数、ハッシュなどの生成) や、ソフトウェア設定を安全に検証するために使用できるデータの保存に役立ちます。QEMU および libvirt は、エミュレートされた TPM 2.0 デバイスのサポートを実装します。これは、Red Hat Virtualization が TPM デバイスを仮想マシンに追加するために使用するものです。

エミュレートされた TPM デバイスが仮想マシンに追加されると、ゲスト OS で通常の TPM 2.0 デバイスとして使用できます。

BZ#1688186
以前は、CPU と NUMA 固定は、新しい仮想マシンの追加時に REST API を使用してのみ手動または自動的に実行されていました。

今回の更新により、管理ポータルを使用して仮想マシンを更新する際に、CPU および NUMA 固定を更新できるようになりました。

BZ#1755156
本リリースでは、cockpit-ovirt UI を使用して、ローカルアプライアンスをインストールするための OVA アーカイブへのパスを入力できるようになりました。
BZ#1836661
以前は、マウントされたファイルシステムがないディスクの論理名は、Red Hat Virtualization Manager に表示されていませんでした。本リリースでは、このようなディスクの論理名は、仮想マシンの QEMU ゲストエージェントのバージョンが 5.2 以降であれば、適切に報告されます。
BZ#1837221
以前は、Manager は SSH 接続の RSA 公開鍵のみを使用してハイパーバイザーに接続できました。今回の更新により、Manager は SSH に EcDSA 公開鍵および EdDSA 公開鍵も使用できるようになりました。

以前は、RHV は SSH 公開鍵のフィンガープリントのみを使用してホストを検証していました。RHV が SSH に EcDSA 公開鍵および EdDSA 公開鍵を使用できるようになっことから、SSH 公開鍵全体を RHV データベースに保存する必要があります。これにより、SSH 公開鍵のフィンガープリントの使用は非推奨となりました。

新たなホストを Manager に追加する際に、管理者が別の特定の公開鍵を提供する場合を除き、Manager はホストが提供する最も強力な公開鍵を常に使用します。

既存のホストの場合は、Manager は次の SSH 接続で、RSA 公開鍵全体をデータベースに保存します。たとえば、管理者がホストをメンテナンスモードに移行し、証明書の登録を実行するか、ホストを再インストールする場合、ホストに別の公開鍵を使用するには、管理者は、REST API を使用して、または管理ポータルの Edit host ダイアログの最強の公開鍵を取得して、カスタム公開鍵を提供できます。

BZ#1884233
authz 名は、RHVM (Red hat Virtualization Manager) のホームページ上のユーザードメインとして使用されるようになりました。これは、プロファイル名を置き換えます。さらに、承認/認証フローに関連するいくつかのログステートメントは、該当する場合、ユーザー authz 名とプロファイル名の両方を表示することで一貫性が保たれています。本リリースでは、ユーザーが RHVM に正常にログインすると、<username>@<authz name> がホームページに表示されます。さらに、ログステートメントには、authz 名とプロファイル名の両方のほか、ユーザー名も含まれるようになりました。
BZ#1899583
今回の更新により、仮想 NIC フィルターパラメーターのライブ更新が可能になりました。Manager で仮想マシンの仮想 NIC のフィルターパラメーターを追加/削除/編集する場合、変更は仮想マシンのデバイスに対してすぐに適用されます。
BZ#1910302
以前は、Storage Pool Manager (SPM) に不明なタスクがある場合に、SPM は別のホストに切り替えることができませんでした。今回の機能拡張により、完了したタスクのクリーンアップを可能にするための新しい UI メニューが追加されました。
BZ#1922200
以前は、event_notification_hist テーブル内のレコードは、audit_log テーブルの定期的なクリーンアップ中にのみ削除されていました。デフォルトでは、30 日を経過した audit_log テーブルレコードが削除されます。

今回の更新により、event_notification_hist テーブルのレコードが 7 日間保持されるようになりました。この制限は、以下のコンテンツでカスタム設定ファイル /etc/ovirt-engine/notifier/notifier.conf.d/history.conf を作成して上書きできます。

DAYS_TO_KEEP_HISTORY=<number_of_days>

ここで、<number_of_days> は event_notification_hist テーブルでレコードを保持する日数になります。このファイルを最初に追加した後、またはこの値の変更後に追加した後は、ovirt-engine-notifier サービスを再起動する必要があります。

# systemctl restart ovirt-engine-notifier
BZ#1927851
キャンベラ、メルボルンおよびシドニーのサマータイムに対応するために、オーストラリア東部標準時のタイムゾーンが追加されました。

6.10.3. テクノロジープレビュー

本セクションに記載する項目は、テクノロジープレビューとして提供しています。テクノロジープレビューステータスのスコープに関する詳細情報およびそれに伴うサポートへの影響については、Technology Preview Features Support Scope を参照してください。

BZ#1919805
今回の更新で、UEFI ゲストマシンに Bochs ディスプレイビデオカードエミュレーターへのサポートが追加されました。この機能は、クラスターレベル 4.6 以上を使用するゲスト UEFI サーバーのデフォルトになりました。ここでは、BOCHS は Video Type のデフォルト値になります。

6.10.4. リリースノート

このセクションでは、Red Hat Virtualization の注目すべき変更点や推奨プラクティスなど、今回のリリースに関する重要な情報を記載しています。お使いのデプロイメントに最大限の効果をもたらすために、以下の情報を考慮する必要があります。

BZ#1917409
Red Hat Virtualization (RHV) 4.4.5+ には、独自のチャンネル内に Ansible が含まれています。したがって、ansible-2.9-for-rhel-8-x86_64-rpms チャネルは、RHV Manager または RHEL-H ホストで有効にする必要はありません。RHV リリース 4.4.0 から 4.4.4 または 4.3.z にアップグレードするお客様は、そのチャネルを RHV Manager および RHEL-H ホストから削除する必要があります。
BZ#1921104
Red Hat Virtualization Manager 4.4.5 の適切なセットアップおよび機能には、Ansible-2.9.17 が必要です。
BZ#1921108
ovirt-hosted-engine-setup には Ansible-2.9.17 が必要になりました。

6.10.5. 既知の問題

Red Hat Virtualization には、現時点で以下のような既知の問題があります。

BZ#1923169
Red Hat Virtualization 4.4.5 インストールでは、パッケージサブスクリプションを Ansible 2.9 チャネルに限定する必要はありません。回避策: Red Hat Virtualization バージョン 4.4.4 以前からアップグレードする際に、Red Hat Virtualization Manager および Red Hat Virtualization ホストの Ansible 2.9 チャネルサブスクリプションを削除します。

6.11. Red Hat Virtualization 4.4 バッチ更新 3 (ovirt-4.4.4)

6.11.1. バグ修正

以下のバグは、Red Hat Virtualization の本リリースで修正されました。

BZ#1694711
以前のバージョンでは、UI NUMA パネルには、対応するソケットの NUMA ノードが正しく表示されていませんでした。本リリースでは、NUMA ノードはデータベースによって順序付けされ、ソケットが NUMA ノードに一致します。
BZ#1792905
以前のバージョンでは、ユーザーは 1 つのボリュームを使用して、シンプロビジョニングされた (qcow) ディスクで sparsify (スパース化) 操作を呼び出すことができました。解放した領域はストレージデバイスで回収されましたが、イメージサイズは変更されず、ユーザーはこれをイメージのスパース化に失敗したと認識することができました。本リリースでは、シンプロビジョニングされたディスクを 1 つのボリュームでスパース化することはブロックされるようになりました。
BZ#1797553
以前は、仮想マシンのエクスポートを OVA コマンドとして実行すると、エンジンの他の操作がブロックされていました。これにより、エンジンの並列実行が想定されるなか、エンジンは操作を順次実行していました。本リリースのエンジンタスクは、仮想マシンのエクスポートによりブロックされず、OVA コマンドとして並列実行されます。
BZ#1834876
以前は、ovirt-vmconsole により、sshd がログに記録した SELinux 拒否が発生していました。通常、ovirt-vmconsole 機能には影響しませんでしたが、誤ったアラートが表示される可能性がありました。本リリースでは、ovirt-vmconsole の SELinux 拒否は発生しません。
BZ#1868967
以前のリリースでは、Red Hat Virtualization Host (RHV-H) リポジトリー (rhvh-4-for-rhel-8-x86_64-rpms) には、sssd-ad パッケージの依存関係である libsmbclient パッケージが含まれていませんでした。したがって、sssd-ad パッケージはインストールできませんでした。

今回の更新で、RHV-H リポジトリーに libsmbclient が含まれるようになり、sssd-ad は RHV-H にインストールされるようになりました。

BZ#1871792
以前は、virt-v2v および ovirt-engine サービスを使用して仮想マシンをインポートすると、インポートに失敗していました。本リリースでは、async コマンドが実行されている限り、インポートが続行され、インポートが正常に完了するようになりました。
BZ#1886750
以前は、ホストを削除する際に、仮想マシンのホストデバイスもホスト依存関係の一覧も削除されませんでした。その結果、別のホストで仮想マシンを実行し、データベース内に間違ったエントリーが残された際に、エラーメッセージが生じることがありました。本リリースでは、削除されたホストの依存関係一覧の仮想マシンホストデバイスおよびエントリーはデータベースに含まれなくなり、これらに関連するエラーメッセージが発生しなくなりました。
BZ#1888142
以前のバージョンでは、プール内の仮想マシンを含むステートレス仮想マシンは、仮想マシンが最新バージョンを使用するように設定されていない場合でも、最新バージョンを使用していないという警告を発していました。本リリースでは、テンプレートの最新バージョンを使用するように設定されていない限り、仮想マシンのベースとなるテンプレートのバージョン変更を試みることはありません。そのため、この警告はログから除外されます。
BZ#1889987
以前は、仮想マシンのエクスポートを OVA コマンドとして実行すると、エンジンの他の操作がブロックされていました。これにより、エンジンの並列実行が想定されるなか、エンジンは操作を順次実行していました。本リリースのエンジンタスクは、仮想マシンのエクスポートによりブロックされず、OVA コマンドとして並列実行されます。
BZ#1897422
以前のバージョンでは、OVA ファイルからインポートされた仮想マシンは、小さいアイコンまたは大きいアイコンで設定されていませんでした。本リリースでは、小さいアイコンと大きいアイコンは、OVA ファイルからのインポート時に仮想マシンに設定されるオペレーティングシステムに基づいて設定されます。そのため、OVA ファイルからインポートされる仮想マシンは、小さいアイコンと大きいアイコンで設定されます。
BZ#1899768
以前のバージョンでは、bios-type = CLUSTER-DEFAULT で設定される仮想マシンのスナップショットでは、ライブマージは失敗していました。本リリースでは、bios-type = CLUSTER-DEFAULT で設定される仮想マシンのスナップショットで、ライブマージが機能するようになりました。

6.11.2. 機能拡張

Red Hat Virtualization の今回のリリースでは、以下の機能拡張が提供されています。

BZ#1710446
この機能拡張により、ヨーロッパ/ヘルシンキのタイムゾーンを仮想マシンで設定できるようになりました。
BZ#1729897
以前のリリースでは、仮想マシンのすべての仮想 NUMA ノードに同じ設定を使用して、仮想マシンに従って NUMA チューニングモードが設定されていました。本リリースでは、それぞれの仮想 NUMA ノードの NUMA チューニングモードを設定できるようになりました。
BZ#1881250
今回の更新以前は、セルフホストエンジンを復元する際に、バックアップで使用したものと同じ FQDN を入力する必要がありました。今回の更新で、hosted-engine --deploy --restore-from-file=backup_file を実行すると、デプロイスクリプトがバックアップファイルから FQDN をフェッチするため、入力する必要がなくなりました。
BZ#1893385
以前のバージョンでは、クラスターに必要なネットワークが追加でバックアップに含まれる場合、および実行の一時停止に関する質問にユーザーが Yes と返答しなかった場合は、'hosted-engine --restore-from-file' を使用して復元またはアップグレードすると、デプロイメントは失敗していました。本リリースでは、pause (一時停止しますか) ? の質問に対する返答内容に関わらず、ホストが Non Operational 状態にあることが確認された場合は、ユーザーに関連情報が出力され、ロックファイルが削除されるまで待機するため、デプロイメントは一時停止されます。これにより、ユーザーは Web 管理 UI に接続して状況を手動で処理し、ホストをアクティベートしてからロックファイルを削除してデプロイメントを続行することができます。本リリースでは、このような問題を自動的に修正するためにカスタムフックを指定することも可能です。
BZ#1897399
vdsm-hook 関連のパッケージが RHV-H x86_64 リポジトリーで更新されました。

6.11.3. リリースノート

このセクションでは、Red Hat Virtualization の注目すべき変更点や推奨プラクティスなど、今回のリリースに関する重要な情報を記載しています。お使いのデプロイメントに最大限の効果をもたらすために、以下の情報を考慮する必要があります。

BZ#1901946
Red Hat Virtualization Manager には Ansible 2.9.15 が必要となります。
BZ#1901947
本リリースでは、Red Hat Virtualization Self-Hosted Engine Manager の設定には ansible-2.9.15 が必要です。

6.11.4. 既知の問題

Red Hat Virtualization には、現時点で以下のような既知の問題があります。

BZ#1846256
Grafana は、oVirt エンジンユーザーを使用してシングルサインオン (SSO) を許可するようになりましたが、これらの自動作成は許可していません。今後のバージョン (バグ 1835163 と 1807323 を参照) では、管理ユーザーの自動作成が可能になる予定です。現在、ユーザーは手動で作成する必要がありますが、続いて SSO を使用してログインできます。

6.11.5. 非推奨の機能

本項には、サポートされなくなった機能、または今後のリリースでサポートされなくなる予定の機能について記載します。

BZ#1898545
Red Hat OpenStack block storage (Cinder) のサポートは非推奨となり、今後のリリースで削除されます。
BZ#1899867
外部ネットワークプロバイダーとしての Red Hat OpenStack Networking (Neutron) のサポートは非推奨となり、Red Hat Virtualization 4.4.5 では削除されます。
BZ#1901073
サードパーティーの Websocket プロキシーデプロイメントのサポートは非推奨となり、今後のリリースで削除されます。
BZ#1901211
仮想マシンのハードウェア設定の定義に使用できるインスタンスタイプのサポートは非推奨となりました。この機能は今後のリリースで削除されます。

6.11.6. 削除された機能

BZ#1899865
DPDK 向けの実験的サポートは、Red Hat Virtualization 4.4.4 で削除されました。

6.12. Red Hat Virtualization 4.4 バッチ更新 2 (ovirt-4.4.3)

6.12.1. バグ修正

以下のバグは、Red Hat Virtualization の本リリースで修正されました。

BZ#1702016

以前は、Manager では、すべてのセルフホストエンジンホストが同じデータセンターとクラスターになければならないにもかかわらず、セルフホストエンジンホストとして設定されたホストを、セルフホストエンジンの仮想マシンを実行しているもの以外のデータセンターまたはクラスターへ追加および移行することが許可されていました。ホストの ID は、初回のデプロイメント時と同じであったため、Sanlock エラーが発生しました。これにより、エージェントは起動できませんでした。

今回の更新で、新しいセルフホストエンジンホストを追加する際に、またはセルフホストエンジンを実行しているもの以外のデータセンターまたはクラスターに既存のホストを移行する際に、エラーが表示されるようになりました。

セルフホストエンジンホストを、セルフホストエンジンを実行しているもの以外のデータセンターまたはクラスターに追加するか、または移行するには、ホストを再インストールして、ホストがセルフホストエンジンホストにならないように無効にする必要があります。管理ポータルで以下の手順を実行します。

  1. ホストをメンテナンスモードに切り替えます。
  2. Hosted Engine UNDEPLOY オプションを選択して、再インストールを開始します。REST API を使用する場合は、undeploy_hosted_engine パラメーターを使用します。
  3. ホストを編集して、ターゲットのデータセンターおよびクラスターを選択します。
  4. ホストをアクティブ化します。

    詳細は Administration Guide または REST API Guide を参照してください。

BZ#1760170
以前は、MAC プール検索機能では、未使用のアドレスの検索に失敗していました。その結果、vNIC の作成に失敗していました。本リリースでは、MAC プール検索がプール内の未使用のアドレスを特定でき、未使用のアドレスすべてがプールから割り当てられるようになりました。
BZ#1808320
以前は、特定のデータセンターまたはクラスターパーミッションを持つユーザーは、アクセス可能なクラスターを編集できませんでした。本リリースでは、特定のデータセンターまたはクラスターパーミッションを持つユーザーは、クラスターに関連付けられた MAC プールを変更しないか、または新しい MAC プールを追加しようとしない場合、アクセス可能なクラスターを編集できます。
BZ#1821425
以前は、セルフホストエンジンをデプロイする際に Appliance のサイズが正しく計算されていなかったため、十分な容量が割り当てられず、Appliance の展開に失敗していました。本リリースでは、Appliance サイズの推定および割り当てられた容量の展開が正常に行われ、デプロイメントは成功します。
BZ#1835550
以前は、RHV Manager が ovirt-provider-ovn から利用可能なポートの一覧を要求すると、実装のスケーリングシナリオが最適化されませんでした。その結果、仮想マシン上に数多くのアクティブな OVN vNIC があるシナリオで、OVN vNIC を使用した仮想マシンの起動は遅くなり、タイムアウトすることもありました。今回のリリースでは、アクティブな OVN vNIC が多数ある OVN vNIC での仮想マシンの起動が速くなることから、一覧表示されたポートの実装のスケーリングが最適化されました。
BZ#1855305
以前は、ホストパススルーディスクデバイスに割り当てられているアドレスが、ディスクに割り当てられている場合には、ディスクの仮想マシンへのホットプラグに失敗することがありました。本リリースでは、ホストパススルーディスクデバイスに割り当てられているアドレスが、仮想マシンにホットプラグされたディスクに割り当てられないようにすることで、競合を回避しています。
BZ#1859314
以前は、Python3 への移植後の rhv-log-collector-analyzer による unicode 文字列の処理は適切に行われていませんでした。本リリースでは、unicode 文字列が適切に処理されるようになりました。
BZ#1866862
以前のリリースでは、NUMA を有効化せずに AMD EPYC ホストにデプロイされた仮想マシンは起動に失敗する場合があり、サポート対象外の設定エラーが報告されていました。本リリースでは、AMD EPYC ホストで仮想マシンが正常に起動されるようになりました。
BZ#1866981
以前は、Python3 への移植後の ovirt-engine-db-query による unicode 文字列の処理は適切に行われていませんでした。本リリースでは、unicode 文字列が適切に処理されるようになりました。
BZ#1871694
以前は、クラスターの bios タイプを UEFI または UEFI+SecureBoot に変更すると、そのクラスター内で実行されるセルフホストエンジンの仮想マシンも変更されていました。その結果、セルフホストエンジンの仮想マシンは再起動できませんでした。本リリースでは、セルフホストエンジンの仮想マシンはカスタム bios タイプで設定され、クラスターの bios タイプが変更されてもこの設定は変更されません。
BZ#1871819
以前は、論理ネットワークに変更が加えられると、ホストの ovn-controller が再計算時にタイムアウトの間隔を超え、計算が繰り返しトリガーされていました。その結果、OVN ネットワークは失敗していました。本リリースでは、ovn-controller による再計算は変更ごとに 1 回のみトリガーされ、OVN ネットワークは維持されます。
BZ#1877632
以前は、仮想マシンの移行時に、移行先のホストで VDSM が再起動されると、仮想マシンの正確なステータスを確認することができませんでした。本リリースでは、VDSM は正確な移行先のステータスを確認します。
BZ#1878005
以前は、CloudForms 5 を使用して、RHV-H 4.4 ホストをインフラストラクチャー移行 (IMS) の変換ホストとして準備する際に、不明な libcgroup-tools パッケージの依存関係が原因で、v2v-conversion-host-wrapper のインストールに失敗していました。現在のリリースではこの問題は修正されています。rhvh-4-for-rhel-8-x86_64-rpms リポジトリーで不足していたパッケージが同梱されます。

6.12.2. 機能拡張

Red Hat Virtualization の今回のリリースでは、以下の機能拡張が提供されています。

BZ#1613514
今回の機能拡張により、‘nowait' オプションがドメイン統計に追加されました。これにより、VDSM で応答しないインスタンスを回避できるようになりました。これにより、libvirt は応答しない状態にならないように、‘nowait' オプションを受け取るようになりました。
BZ#1657294
今回の機能拡張により、ユーザーはデプロイメント後に HostedEngine の仮想マシン名を変更できるようになりました。
BZ#1745024
今回の機能拡張により、4.4 および 4.5 の互換性レベルで Intel Icelake サーバーファミリーがサポートされるようになりました。
BZ#1752751

今回の機能拡張により、管理ポータルの仮想マシンテーブルに表示される列のカスタマイズが可能になりました。

  • 仮想マシンテーブルに、‘vCPUs' (の数) および ‘Memory (MB)' の 2 つの新しい列が追加されました。これらの列は、デフォルトでは表示されません。
  • テーブルのコラム設定をリセットしたり、表示から列を追加または削除できるように、新しいポップアップメニューが仮想マシンテーブルに追加されました。
  • 選択した列の表示設定 (列の表示と順序) は、デフォルトでサーバーで永続的になり、サーバーに移行 (アップロード) されます。この機能は、ユーザー > オプション のポップアップで、'Persist grid settings' オプションの選択を解除することで無効にできます。
BZ#1797717
今回の機能拡張により、内部で定義されたキーワードが含まれる管理ポータルで、フリーテキスト検索を実行できるようになりました。
BZ#1812316
今回の機能拡張により、ピニングされた NUMA ノードを持つ仮想マシンをスケジュールする際に、利用可能なメモリーと NUMA ノードに割り当てられるヒュージページを考慮してメモリー要件が正しく計算されるようになりました。
BZ#1828347
以前は、Windows ゲストツールを使用して、Microsoft Windows を実行している仮想マシンに必要なドライバーをインストールしていました。RHV バージョン 4.4 は VirtIO-Win を使用して、これらのドライバーを提供するようになりました。互換性レベル 4.4 以降のクラスターの場合、ゲストエージェントのエンジンサインは、利用可能な VirtIO-Win に応じて異なります。Microsoft Windows の更新が優先されるため、ドライバー ISO の自動割り当ては削除されます。ただし、初期インストールは手動で行う必要があります。
BZ#1845397
今回の機能拡張により、VDSM ログの移行転送速度が Mbps (メガビット/秒) と表示されます。
BZ#1854888
今回の機能拡張により、OVA のインポートおよびエクスポート操作のエラー処理が追加され、qemu-img プロセスの完了に失敗した場合に Red Hat Virtualization Manager に正常な検出およびレポートが提供されるようになりました。
BZ#1862968
今回の機能拡張により、新しい設定パラメーター auto_pinning_policy を導入することで、仮想マシンの CPU と NUMA ピニングを自動的に設定する新しいオプションが導入されました。このオプションは、仮想マシンの CPU の現在のトポロジーを使用して existing に設定、または専用のホストの CPU トポロジーを使用して adjust に設定し、仮想マシンに従って変更することができます。
BZ#1879280
Red Hat Virtualization のインストール時に作成されるデフォルトのデータセンターおよびデフォルトのクラスターは、Red Hat Virtualization 4.4.3 では、デフォルトで 4.5 の互換性レベルで作成されます。互換性レベル 4.5 では、Advanced Virtualization 8.3 を備えた RHEL 8.3 が必要な点に留意してください。

6.12.3. テクノロジープレビュー

本セクションに記載する項目は、テクノロジープレビューとして提供しています。テクノロジープレビューステータスのスコープに関する詳細情報およびそれに伴うサポートへの影響については、Technology Preview Features Support Scope を参照してください。

BZ#1361718
今回の機能拡張では、ホストマシンで NVDIMM がサポートする仮想マシンに、エミュレーションされた NVDIMM をアタッチするためのサポートを提供します。詳細は、Virtual Machine Management Guide を参照してください。

6.12.4. リリースノート

このセクションでは、Red Hat Virtualization の注目すべき変更点や推奨プラクティスなど、今回のリリースに関する重要な情報を記載しています。お使いのデプロイメントに最大限の効果をもたらすために、以下の情報を考慮する必要があります。

BZ#1888626
Red Hat Virtualization Manager 4.4.3 の適切なセットアップおよび機能には、Ansible-2.9.14 が必要です。
BZ#1888628
Red Hat Virtualization Manager 4.4.3 の適切なセットアップおよび機能には、Ansible-2.9.14 が必要です。

6.12.5. 既知の問題

Red Hat Virtualization には、現時点で以下のような既知の問題があります。

BZ#1886487
RHV-H 4.4.3 は、新しいバージョンの Anaconda (BZ#1691319) を使用する RHEL 8.3 をベースにしています。この新しい組み合わせにより、BZ#1777886 "[RFE] Support minimal storage layout for RHVH" が RHV-H 4.4 GA に追加した機能が中断されるリグレッションが発生しています。このリグレッションは、RHV-H 4.4.3 の新規インストールのみが影響を受けます。この問題を回避するには、最初に RHV-H 4.4 GA ISO をインストールしてから、ホストを RHV-H 4.4.3 にアップグレードします。

6.12.6. 削除された機能

BZ#1884146
ovirt-engine-api-explorer パッケージは非推奨となり、Red Hat Virtualization Manager 4.4.3 で削除されました。代わりに、ovirt-engine-api-explorer と同じ情報を提供する公式の REST API Guide を使用する必要があります。Red Hat Virtualization REST API Guide を参照してください。

6.13. Red Hat Virtualization 4.4 バッチ更新 1 (ovirt-4.4.2)

6.13.1. バグ修正

以下のバグは、Red Hat Virtualization の本リリースで修正されました。

BZ#1663135 以前は、スパースストレージからの仮想マシン (VM) のインポートは、ターゲットもスパースストレージを使用していると仮定していました。ただし、ブロックストレージはスパース割り当てをサポートしません。現在のリリースではこの問題は修正されています。COW イメージファイル形式のブロックストレージにインポートすると、スパースの割り当てタイプを維持し、想定どおりに機能します。

BZ#1740058 今回の更新以前は、電源がオフだった仮想マシンを実行すると、VDSM ログに無駄な警告が数多く含まれていました。今回の更新で問題が解決し、これらの警告は VDSM ログに表示されなくなりました。

BZ#1793290 以前は、パーティション番号がディスクパスから削除されていなかったため、ディスクマッピングはディスク自体ではなく、ディスク上の任意のパーティションを参照していました。現在のリリースではこの問題は修正されています。ディスクマッピングにはディスクパスのみが含まれます。

BZ#1843234 今回の更新以前は、自動入力を有効化して Firefox 74.0.1 以上を使用する場合、仮想マシンの実行 ダイアログの 初期起動 タブにある Sysprep 管理パスワードフィールドを自動入力する際に、管理ポータルのパスワードが使用されていました。自動入力されていない 管理パスワードを確認 フィールドとパスワードが一致しなかっため、ダイアログの検証に失敗していました。

この問題は解決され、ブラウザーは Sysprep 管理パスワードフィールドに自動入力を使用しなくなりました。

BZ#1855761 Firefox 68 ESR は、複数の標準単位を<svg> タグでサポートしません。詳細は、1287054 を参照してください。 その結果、この更新の前は、集約されたステータスカードアイコンが意図したよりも大きく表示されていました。

今回の更新では、アイコンのサイズはサポートされる単位を使用して確定され、その結果、FireFox 68 ESR 以降でアイコンが正しく表示されるようになりました。

BZ#1866956 今回の更新以前は、HA を有効にして Blank テンプレートが設定されていた場合、RHVM 仮想マシンのバックアップがこの設定を保存していました。この設定により、復元操作中の RHVM 仮想マシンのデプロイメントが阻止されていました。そのため、Red Hat Virtualization 4.4 へのアップグレードに失敗していました。

今回の更新で、セルフホストエンジンのデプロイメント時に RHVM 仮想マシンの HA 設定が無効になり、その結果、4.4 へのアップグレードに成功するようになりました。

BZ#1867038 以前は、バックアップからの復元、または RHV 4.3 から RHV 4.4 へのアップグレードは、gssapi モジュールを必要とする SSO 設定の復元中に失敗していました。本リリースでは、mod_auth_gssapi パッケージが RHV Manager アプライアンスに含まれているので、SSO 設定が含まれる場合でも、アップグレードまたはバックアップからの復元は成功します。

BZ#1869209 今回の更新以前は、新しい Intel CPU を持つホストを IBRS ファミリークラスターに追加できず、spec_ctrl フラグが検出されませんでした。

今回の更新で問題は解決され、最新の Intel CPU を持つホストを IBRS ファミリークラスターに追加して、spec_ctrl フラグを検出できるようになりました。

BZ#1869307 以前のバージョンでは、vim-enhanced パッケージのインストールは、Red Hat Virtualization Host 4.4 で失敗していました。本リリースでは、vim-enhanced パッケージのインストールは成功します。

BZ#1870122 以前は、セルフホストエンジンを RHV 4.3 から RHV 4.4 へアップグレードする際、Grafana は engine-setup プロセス時にデフォルトでインストールされていました。そして、Data Warehouse 設定にリモートデータベースオプションが選択されると、アップグレードに失敗していました。本リリースでは、セルフホストエンジンのインストールで Grafana デプロイメントはデフォルトで無効になり、アップグレードプロセスは成功します。

BZ#1871235 今回の更新以前は、REST API を使用してハイパフォーマンスプロファイルで設定された仮想マシンは、USB デバイスがある場合には起動できませんでした。これは、ハイパフォーマンスプロファイルが USB コントローラーを無効にしていたことが原因でした。また、互換性レベル 4.3 のクラスターのホストは、TSC 周波数を報告しませんでした。

今回の更新で、これらの問題を解決します。4.3 クラスターでは TSC は存在しなくなり、USB コントローラーがない場合は仮想マシンに USB デバイスがないため、仮想マシンが正常に実行できるようになります。

BZ#1875851 Firefox 68 ESR は、複数の標準単位を<svg> タグでサポートしません。詳細は、1287054 を参照してください。 その結果、この更新の前は、集約されたステータスカードアイコンが意図したよりも大きく表示されていました。

今回の更新では、アイコンのサイズはサポートされる単位を使用して確定され、その結果、FireFox 68 ESR 以降でアイコンが正しく表示されるようになりました。

6.13.2. 機能拡張

Red Hat Virtualization の今回のリリースでは、以下の機能拡張が提供されています。

BZ#1749803 今回の機能拡張により、複数のディスクに同じターゲットドメインを設定できるようになりました。

以前は、複数のディスクを移動またはコピーする際に、ディスクごとにターゲットドメインを個別に設定する必要がありました。共通のターゲットドメインが存在する場合は、すべてのディスクのターゲットドメインとして設定できるようになりました。

すべてのディスクが同じストレージドメインに移動またはコピーされないなど、共通のストレージドメインがない場合は、共通のターゲットドメインを 'Mixed' に設定します。

BZ#1819260 ストレージドメインの検索フィルタープロパティーが、次のように強化されました: 'size' は 'free_size' へ変更され、'total_size' は検索エンジンオプションに追加され、'used' は 'used_size' へ変更されました。

たとえば、ストレージドメインタブで、以下を使用できるようになりました。

free_size6 GB and total_size < 20 GB

6.13.3. 既知の問題

Red Hat Virtualization には、現時点で以下のような既知の問題があります。

BZ#1674497 以前 は、RHEL 8 ゲストの hot-unplugging メモリーは、メモリー DIMM が使用中であるためにエラーを生成していました。これにより、その仮想マシンからそのメモリーを削除することができませんでした。この問題を回避するには、こちらに記載 されているように、仮想マシンのカーネルコマンドラインパラメーターを設定して movable_node を追加します。

BZ#1837864 Red Hat Virtualization 4.4 GA (RHV 4.4.1) から RHEV 4.4.2 へアップグレードする場合は、ホストは緊急モードに入り、再起動することはできません。回避策は、https://access.redhat.com/solutions/5428651 を参照してください。

BZ#1850378 / (root) にローカルにマウントされているストレージドメインのある Red Hat Virtualization を 4.3 から 4.4 へアップグレードすると、アップグレードは失敗します。具体的には、ホスト上ではアップグレードが成功したと表示されますが、管理ポータルでのホストのステータスは NonOperational となっています。

ローカルストレージは、/ (root) とは別のファイルシステムで常に定義される必要があります。アップグレード中にデータが失われる可能性を防ぐために、別の論理ボリュームまたはディスクを使用します。

ローカルにマウントされているストレージドメインとして / (root) を使用している場合は、アップグレード前にデータを別の論理ボリュームまたはディスクに移行します。

6.14. Red Hat Enterprise Virtualization 4.4 の一般公開 (ovirt-4.4.1)

6.14.1. バグ修正

以下のバグは、Red Hat Virtualization の本リリースで修正されました。

BZ#1061569

以前は、ホストで複数の同時ネットワークの変更を要求すると、一部のリクエストは reject on busy サービスポリシーが原因で処理されませんでした。現在のリリースは、新しいサービスポリシーでこの問題を修正しています。リクエストを処理するためのリソースがサーバー上で利用できない場合、ホストは設定可能な期間のリクエストをキューに入れます。この期間内にサーバーリソースが利用できるようになった場合、サーバーはリクエストを処理します。そうでない場合は、リクエストを拒否します。キューに置かれたリクエストを処理する順序の保証はありません。

BZ#1437559

仮想マシンの読み込み時に、Manager マシンは、現在の CPU ID を含む NUMA 設定 CPU 一覧と共にドメイン XML を送信します。その結果、libvirt/QEMU は NUMA 設定 CPU 一覧が不完全であり、すべての仮想 CPU の ID が含まれているべきだと警告を発します。本リリースでは、警告がログに表示されなくなりました。

BZ#1501798

以前は、ovirt-engine-rename を使用すると OVN プロバイダーが適切に処理されませんでした。これにより、IP アドレスおよびホスト名の設定が適切でなくなり、新規ホストやその他の関連問題を追加できなくなりました。現在のリリースではこの問題は修正されています。ovirt-engine-renameovirt-provider-ovn を正しく処理し、以前の問題を解決するようになりました。

BZ#1569593

ホストにセルフホストエンジンをデプロイすると、ブローカーサービスおよびエージェントサービスがすぐに停止します。サービスを再起動する前に VDSM サービスが get_stats メッセージの送信を試みた際、通信に失敗し、VDSM がエラーメッセージをログに記録しました。本リリースでは、このようなイベントは警告されるようになり、エラーとしてフラグを立てたりログに記録されたりしなくなりました。

BZ#1569926

以前は、応答しない NFS ストレージドメインにアクセスしようとするコマンドが 20-30 分間ブロックされたままになっていたため、大きな影響がありました。これは、NFS ストレージの timeout パラメーターと retry パラメーターの最適化さていない値が原因となっていました。現在のリリースではこの問題は修正されています。これにより、これらのパラメーターの値が変更され、応答しない NFS ストレージドメインへのコマンドは 1 分以内に失敗するようになります。

BZ#1573600

以前は、メモリーディスクを含むスナップショットからの仮想マシンのインポートは、スナップショットが作成されたストレージドメインとは異なるストレージドメインに仮想マシンをインポートした場合は失敗していました。これは、変更されないままのストレージドメインにメモリーディスクが依存するために生じました。現在のリリースではこの問題は修正されています。メモリーディスクを使用した仮想マシンの登録は成功します。メモリーディスクが RHV Manager データベースにない場合、仮想マシンは新しいディスクを作成します。

BZ#1583328

以前のバージョンでは、カスタムスケジューラーポリシーは HostDevice フィルターなしで使用されていました。その結果、仮想マシンはサポート対象外のホストにスケジュールされ、null ポインター例外が発生していました。

今回の更新で、HostDevice を含む一部のフィルターポリシーユニットが必須になりました。これらのフィルターポリシーユニットは常に有効で無効にすることはできず、UI または API に表示されなくなりました。

これらのフィルターは必須です。

  • 互換バージョン
  • CPU レベル
  • CpuPinning
  • HostDevice
  • PinToHost
  • 仮想マシンリースの準備

BZ#1585986

以前は、クラスターの互換バージョンを下げても、この変更はセルフホストエンジンの仮想マシンに伝播されませんでした。そのため、セルフホストエンジンの仮想マシンは新しいクラスターバージョンと互換性がなく、起動したり、クラスター内の別のホストに移行したりできませんでした。現在のリリースではこの問題は修正されています。より低いクラスターの互換バージョンは、セルフホストエンジンの仮想マシンに伝播され、起動および移行できるようになります。

BZ#1590911

以前は、2 つ以上のテンプレートの名前が同じだった場合、これらのテンプレートのどれを選択しても、1 つのテンプレートの詳細のみが表示されていました。これは、管理ポータルが一意でないテンプレート名を使用して選択したテンプレートを特定したことが原因でした。現在のリリースでは、代わりに一意のテンプレート ID を使用することでこの問題を修正しています。

BZ#1596178

以前は、VM ポータルのプールカードの表示方法に一貫性がありませんでした。ユーザーがプールカードから仮想マシンをすべて取得すると、VM ポータルは自動プールカードを削除しましたが、手動プールカードは引き続き表示していました。現在のリリースではこの問題は修正されています。VM ポータルは常にプールカードを表示し、カードにはユーザーがプールから取得できる仮想マシンの台数を示す新しいラベルが付けられました。

BZ#1598266

LUN ごとのパス数が多い FC LUN がシステムに多くあり、I/O 負荷が高い場合、FC デバイスのスキャンが遅くなり、仮想マシンのディスクサイズの監視にタイムアウトが発生し、仮想マシンが応答しなくなりました。本リリースでは、FC スキャンの速度が最適化され、仮想マシンが応答しなくなる可能性が非常に低くなりました。

BZ#1612152

以前は、エラーが発生した Virtual Data Optimizer (VDO) ボリュームでは VDO の統計を利用できなかったため、VDSM からの VDO 監視でトレースバックが必要となっていました。この更新では、VDO 統計ツールのさまざまな出力を適切に処理することでこの問題を修正しています。

BZ#1634742

以前は、RHV Manager を Hosted Engine として再デプロイする場合、ovirt-hosted-engine-cleanup コマンドを実行しても /etc/libvirt/qemu.conf ファイルは正しくクリーンアップされませんでした。続いて、Hosted Engine の再デプロイメントは、libvirtd-tls.socket がアクティブなままのため、libvirtd サービスを再起動することができませんでした。現在のリリースではこの問題は修正されています。クリーンアップツールを実行し、Hosted Engine として Manager を再デプロイできます。

BZ#1639360

以前は、論理ボリュームマネージャー (LVM) のアクティブ化コマンドおよび非アクティブ化コマンドを他のコマンドと混在させると、定義されていない LVM の動作や警告がログに記録される可能性がありました。現在のリリースではこの問題は修正されています。LVM のアクティブ化コマンドおよび非アクティブ化コマンドは、の他のコマンドとは別に実行されます。これにより、LVM 動作は明確に定義され、障害発生時には明確なエラーが生成されます。

BZ#1650417

以前は、ホストが失敗し、RHV Manager が NFS リースの期限が切れる前に高可用性仮想マシン (HA 仮想マシン) の起動を試みると、OFD ロックにより HA 仮想マシンがエラーメッセージ Failed to get "write" lock Is another process using the image? を表示して失敗していました。 HA 仮想マシンが 3 回連続で失敗した場合、Manager はこれを再起動することができず、HA 機能は破損します。現在のリリースではこの問題は修正されています。RHV Manager は、3 回失敗した後も引き続き仮想マシンの起動を試みます (試みの頻度は徐々に減少します)。最終的にロックが期限切れになると、仮想マシンが起動します。

BZ#1650505

以前は、設定変更が保留中の仮想マシンのクラスターのクラスター互換バージョンをアップすると、保留中の変更は元に戻されました。現在のリリースではこの問題は修正されています。未処理の設定変更および新しいクラスターの互換バージョンの両方を仮想マシンに適用します。

BZ#1654555

以前は、/ ファイルシステムのサイズはディスク全体に合わせて自動的に拡大され、ユーザーは /var または /var/log のサイズを大きくできませんでした。これは、Hosted Engine のインストール中に 49 GB を超えるディスクをお客様が指定した場合に、論理ボリューム全体が root (/) ファイルシステムに割り当てられたことが原因でした。一方、RHVM マシンでは、重要なファイルシステムは /var および /var/log です。

現在のリリースではこの問題は修正されています。RHV Manager アプライアンスは現在、論理ボリュームマネージャー (LVM) をベースにしています。設定時に、PV と VG は自動的に拡張されますが、論理ボリューム (LV) は拡張されません。これにより、インストールの完了後に、VG の空き領域を使用して Manager 仮想マシンのすべての LV を拡張できます。

BZ#1656621

以前は、インポートされた仮想マシンでは、常に 'Cloud-Init/Sysprep' がオンになっていました。Manager は、OVA の OVF ファイルに VmInit が存在しない場合でも、VmInit を作成しました。現在のリリースではこの問題は修正されています。インポートされた仮想マシンは、OVA が有効化した場合のみ 'Cloud-Init/Sysprep' をオンにします。それ以外の場合は無効化されます。

BZ#1658101

本リリースでは、REST API を使用して仮想マシンを更新する際にコンソールの値を指定しない場合は、コンソールの状態は変更されないことを意味します。その結果、コンソールは以前の状態を維持します。

BZ#1659161

以前は、削除防止が設定された仮想マシンから作成した仮想マシンプールのテンプレートバージョンを変更すると、仮想マシンプールが編集不可能となり、使用できなくなっていました。現在のリリースではこの問題は修正され、削除防止が設定された仮想マシンから作成した仮想マシンプールのテンプレートバージョンを変更できなくなり、エラーメッセージが表示されて失敗します。

BZ#1659574

以前は、RHV 4.1 をそれ以降のバージョンにアップグレードすると、高可用性仮想マシン (HA 仮想マシン) は検証に失敗し、実行されませんでした。仮想マシンを実行するには、ユーザーはリースストレージドメイン ID をリセットする必要があります。現在のリリースでは、リースストレージドメイン ID が設定されると、検証を削除してリース情報データを再生成することで、この問題は修正されています。RHV 4.1 のアップグレード後に、リースストレージドメイン ID を持つ HA 仮想マシンが実行されます。

BZ#1660071

以前は、一時停止した仮想マシンを移行する際に、Red Hat Virtualization Manager は移行が完了したことを認識しないことがありました。この更新により、移行が完了すると Manager はすぐに認識するようになりました。

BZ#1664479

エンジン (マスター) を使用して、エンジン仮想マシン (VM) を実行している高可用性ホストをメンテナンスモードに設定すると、ovirt-ha-agent はエンジン仮想マシンを別のホストに移行します。以前は、これらの仮想マシンに古い互換バージョンがあるなどの特定のケースにおいて、このタイプの移行は失敗していました。現在のリリースではこの問題は修正されています。

BZ#1670102

以前は、Cinder ライブラリー (cinderlib) を取得するには、OpenStack リポジトリーをインストールする必要がありました。現在のリリースでは、cinderlib に別のリポジトリーを指定することで、この問題は修正されています。

リポジトリーを有効にするには、以下を入力します。

$ dnf config-manager --set-enabled rhel-8-openstack-cinderlib-rpms

cinderlib をインストールするには、以下を入力します。

$ sudo dnf install python3-cinderlib

BZ#1676582

以前は、cockpit を介した Hosted Engine のデプロイメントの仮想マシン設定で、ユーザーインターフェイスは仮想マシンメモリーサイズに誤った単位を使用していました。正しくは MiB のところ、MB を使用していました。現在のリリースではこの問題は修正され、MiB を測定単位として使用するようになりました。

BZ#1678007

この更新以前は、ターゲットクラスターよりも低い互換バージョンのクラスターから仮想マシンをインポートでき、仮想マシンのクラスターバージョンが新規のクラスターの互換バージョンに自動的に更新されず、仮想マシンの設定が無効になる原因となっていました。その結果、手動で設定を変更しないと仮想マシンを実行できませんでした。この更新により、仮想マシンのクラスターバージョンが新しいクラスターの互換バージョンに自動的に更新されるようになりました。クラスターの互換バージョン 3.6 以降から仮想マシンをインポートできます。

BZ#1678262

以前は、テンプレートから仮想マシンを作成した場合、テンプレートで定義した BIOS タイプは新しい仮想マシンに適用されませんでした。そのため、新しい仮想マシンの BIOS タイプは正しくありませんでした。今回の更新によりこのバグが修正されたので、新しい仮想マシンの BIOS タイプが正しくなりました。

BZ#1679471

以前は、コンソールクライアントのリソースページで一部のロケールのタイトルは省略されて表示されていました。現在のリリースではこの問題は修正されています。Patternfly 3 から Patternfly 4 への移行の一環として、コンソールクライアントのリソースページのレイアウトを再編成し、省略されたタイトルを修正しています。

BZ#1680368

以前では、slot パラメーターは文字列として解析され、これが原因で Ansible スクリプトを使用してテンプレートから仮想マシンを作成する際にディスクのロールバックに失敗していました。管理ポータルを使用してテンプレートから仮想マシンを作成する際、このような障害は発生しなかった点に注意してください。今回の更新により、ディスクのロールバックと仮想マシンの作成が成功するように、slot パラメーターは int として解析されています。

BZ#1684266

大容量のディスクが仮想マシンのエクスポートの一部として OVA に変換される場合は、長い時間がかかります。以前は、エクスポートスクリプトがタイムアウトし、長期間アクティブではなくなるために SSH チャネルが閉じられていました。これにより、孤立したボリュームが残されていました。現在のリリースではこの問題は修正されています。エクスポートスクリプトは、ディスク変換中に SSH チャネルにいくつかのトラフィックを追加して、SSH チャネルが閉じられないようにしています。

BZ#1684537

以前は、ストレージの問題のあるライブマイグレーション時に、仮想マシンが qemu-kvm: Failed to lock byte 100 というメッセージを表示してクラッシュする可能性がありました。現在のリリースでは、この問題はベースとなるプラットフォームで修正され、発生しなくなりました。

BZ#1685034

after_get_caps は、定期的にデータベース接続をチェックする vdsm フックです。このフックを正常に実行するには、ovs-vswitchd を実行する必要があります。以前は、ovs-vswitchd が無効化されてもフックは実行され、エラーが /var/log/messages に記録され、最終的にフラッディングしていました。現在では、フックは実行後に OVS サービスが利用可能かどうかを確認し、サービスが利用可能でなければフックは実行されないようになりました。これにより、ログがエラーメッセージでいっぱいになることはなくなりました。

BZ#1686575

以前は、セルフホストエンジンの高可用性ホストの管理ネットワークは、デプロイメント時に設定されていました。Network Manager が無効化された状態の間、VDSM は Network Manager を引き継ぎ、初期のデプロイメント時に選択したネットワークインターフェイスを設定していました。復元中は、追加の (デフォルト以外の) ネットワークをアタッチするオプションはありませんでした。高可用性ホストには、バックアップファイルに記載されているユーザーが以前に設定したネットワークへの接続がないため、復元プロセスは失敗しました。

本リリースでは、ユーザーは復元プロセスを一時停止して必要なネットワークを手動で追加し、復元プロセスを再開して完了させることができます。

BZ#1688052

以前は、Gluster のフェンスポリシーの確認は、イテラブル以外のオブジェクトが原因で失敗し、例外が出力されていました。コードにはマイナーな誤字も含まれていました。現在のリリースでは、これらの問題は修正されています。

BZ#1688159

以前は、仮想マシンの移行がコピー後のモードになり、このモードに長期間留まると、移行に失敗する場合があり、仮想マシンが移行された場合は電源がオフになっていました。本リリースでは、コピー後の移行は完了するまで維持されます。

BZ#1692592

以前は、BIOS 起動メニューで 10 番以降の項目には連続インデックスが割り当てられませんでした。そのため、これらの項目を選択することは困難でした。現在のリリースではこの問題は修正されています。現在は、10 番以降の項目には文字インデックスが割り当てられます。ユーザーは、対応する文字を入力してこれらの項目を選択できます。

BZ#1693628

以前は、ユーザーセッションの状態が Engine データベースに正しく保存されていなかったため、不要なデータベースの更新が数多く実行されていました。現在のリリースではこの問題は修正されています。現在は、最初の更新でユーザーセッションの状態が正しく保存されるようになりました。

BZ#1693813

以前は、データセンター (DC) レベルを更新し、DC のレベルよりも低いカスタム互換性レベルの仮想マシンが DC にある場合、仮想マシンはサポートされないカスタム互換バージョンが原因で再開できませんでした。 現在のリリースではこの問題は修正され、DC レベルをアップグレードする前に DC を検証します。検証により、カスタム互換性レベルの古い仮想マシンが見つかると、DC レベルはアップグレードされません。代わりに Cannot update Data Center compatibility version と表示されます。データセンターを更新する前に、以下の仮想マシンを再開または電源オフしてください。

BZ#1696313

今回の更新以前は、VDSM のアーキテクチャーに依存しないようにするために、VDSM のアーキテクチャー固有の依存関係の一部がセーフリースに移動されていました。この更新で、これらの依存関係が VDSM に戻され、セーフリースから削除されました。

BZ#1698102

以前は、engine-setup は ovirt-provider-ovn の設定に関する情報を十分に提供していませんでした。現在のリリースでは、engine-setup プロンプトおよびドキュメントに、ユーザーが選択を理解し、動作を追跡する上で役立つ情報を提供することで、この問題は修正されています。

BZ#1700623

以前は、ディスクを移動すると、ボリュームメタデータに誤った SIZE/CAP キーが表示されていました。これは、親サイズで新たに作成されたボリュームのサイズを親が上書きしたボリュームを作成するために生じました。その結果、ボリュームメタデータに誤ったボリュームサイズの値が含まれていました。現在のリリースではこの問題は修正され、ボリュームメタデータに正しい値が含まれるようになりました。

BZ#1703112

シナリオによっては、ホットプラグされた SR-IOV vNIC の PCI アドレスが空の値で上書きされ、その結果、再起動後に仮想マシンの NIC 名が変更されていました。本リリースで、vNIC PCI アドレスはデータベースに保存され、仮想マシンの再起動後に NIC 名が保持されるようになりました。

BZ#1703428

以前は、KVM を Red Hat Virtualization にインポートする際に Hardware Clock Time Offset は設定されませんでした。その結果、Manager マシンは仮想マシンにインストールされているゲストエージェントを認識しませんでした。本リリースでは、Manager マシンが KVM からインポートされた仮想マシンのゲストエージェントを認識し、Hardware Clock Time Offset は null になりません。

BZ#1707225

今回の更新以前は、Cinderlib データベースをバックアップおよび復元する方法はありませんでした。今回の更新により、engine-backup コマンドに Cinderlib データベースが含まれるようになりました。

たとえば、Cinderlib データベースを含むエンジンのバックアップを作成するには、以下を実行します。

# engine-backup --scope=all --mode=backup --file=cinderlib_from_old_engine --log=log_cinderlib_from_old_engine

この同じデータベースを復元するには、以下のコマンドを実行します。

# engine-backup --mode=restore --file=/root/cinderlib_from_old_engine --log=/root/log_cinderlib_from_old_engine --provision-all-databases --restore-permissions

BZ#1711902

VDSM バージョン 4.3 および Manager バージョン 4.1 の Red Hat Virtualization (RHV) 環境では、DiskTypes は int 値として解析されます。ただし、Manager バージョン 4.1 より後の RHV 環境では、DiskTypes は文字列として解析されます。互換性の不一致により、VDSM error: Invalid parameter: 'DiskType=2'というエラーが発生しました。現在のリリースでは、文字列の値を int に戻すことでこの問題が修正され、エラーが発生することなく操作は成功します。

BZ#1713724

以前は、ボリューム削除の操作に失敗した後に、メタデータがクリアされた部分的に削除されたボリュームがストレージドメインに残っている場合は、ストレージドメインを V5 形式に変換すると失敗していました。現在のリリースではこの問題は修正されています。メタデータがクリアされた部分的に削除されたボリュームがストレージドメインに残っていても、ストレージドメインの変換は成功します。

BZ#1714528

以前は、クラスターアップグレードダイアログの一部の HTML 要素に ID がないか、または重複していたため、自動 UI テストに支障をきたしていました。現在のリリースではこの問題は修正されています。自動 UI テストを改善するために、ID が提供され、重複は削除されるようになります。

BZ#1715393

以前は、USB ポリシー または USB サポート有効化 されている間に、仮想マシンの BIOS タイプ チップセットを Q35 オプションのいずれかから クラスターのデフォルト へ、またはその逆へ変更した場合、USB コントローラーを正しい設定に更新しませんでした。現在のリリースではこの問題は修正されています。同じアクションは、USB コントローラーを正常に更新します。

BZ#1717390

以前は、仮想マシンの起動直後に仮想マシンインターフェイスをホットアンプラグすると、エラーが発生してアンプラグ動作に失敗していました。これは、仮想マシンの監視がインターフェイスのエイリアスをすぐに報告せず、VDSM がアンプラグする vNIC を特定できなかったことが原因でした。現在のリリースではこの問題は修正されています。ホットアンプラグ中にエイリアスが見つからない場合は、Engine は即座にこれを生成します。

BZ#1718141

以前は、python3-ovirt-engine-sdk4 パッケージには HostNicService および HostNicsService の all_content 属性は含まれていませんでした。そのため、python3-ovirt-engine-sdk4 ユーザーは、この属性を実質的に利用できませんでした。現在のリリースでは、all_content パラメーターを python3-ovirt-engine-sdk4 に追加することで、この問題が修正されています。

BZ#1719990

以前は、言語をフランス語に設定した仮想マシンを作成する場合、管理ポータルは MB (メガバイト) と同意で使用されるフランス語の単位 Mo (メガオクテット) を使用したメモリーサイズを受け付けませんでした。Mo 接尾辞で値を設定すると、値はゼロにリセットされました。この更新により、値は正しく解析され、入力されたままになります。

BZ#1720747

以前は、RHV Manager (エンジン) がセルフホストエンジンクラスターのステータスをクエリーしている間に ovirt-ha-broker が再起動すると、クエリーがスタックする可能性がありました。この場合、最も簡単な回避策は RHV Manager を再起動することでした。

これは、RHV Manager がクラスターホストの VDSM デーモンをクエリーすることで、セルフホストエンジンクラスターのステータスを定期的にチェックしていたために生じていました。各クエリーで VDSM は、Unix ドメインソケット経由で ovirt-ha-broker デーモンのステータスを確認していました。VDSM と ovirt-ha-broker 間の通信はタイムアウトを強制していませんでした。ストレージの問題からの復旧を試みるなど、ovirt-ha-broker が再起動すると、VDSM 要求が失われ、VDSM および RHV Manager が無期限に待機する原因となる可能性がありました。

現在のリリースではこの問題は修正されています。VDSM と ovirt-ha-broker 間の通信チャネルで、タイムアウトを強制するようになりました。ovirt-ha-broker が特定のタイムアウト期間内に VDSM に応答できない場合、VDSM はセルフホストエンジンエラーを RHV Manager に報告します。

BZ#1720795

以前は、Manager はデータドメインではなく、ISO ドメインでのみゲストツールを検索していました。現在のリリースではこの問題を修正しています。Manager がデータドメインまたは ISO ドメイン上の新しいツールを検出すると、Windows 仮想マシンのマークが表示されるようになりました。

BZ#1721804

今回の更新以前は、Manager がピリオドで終わる名前の仮想マシンの起動をサポートしていても、libvirt はサポートしていませんでした。このため、名前がピリオドで終わる仮想マシンを起動することができませんでした。今回の更新により、管理ポータルおよび REST API では、仮想マシンの名前をピリオドで終わらせないようになり、この問題は解決されました。

BZ#1722854

以前は、VDSM の起動中に、ネットワークフィルター vdsm-no-mac-spoofing の定義を削除および再作成し、フィルターが最新の状態にあることを確認していました。これにより、VDSM の起動中にタイムアウトが発生することがありました。現在のリリースではこの問題は修正されています。フィルターを削除して再作成する代わりに、VDSM の起動時に vdsm-no-mac-spoofing フィルターが更新されます。この更新は、このフィルターを使用する vNIC の数に関係なく、1 秒未満の時間がかかります。

BZ#1723668

以前は、仮想マシンのシャットダウン中に VDSM コマンドの Get Host Statistics が JSON-RPC 内部エラー ({'reason': '[Errno 19] vnet<x> is not present in the system'}) で失敗することが時々ありました。統計を収集している間に、シャットダウンによってインターフェイスが消えてしまう可能性があったため、このような失敗が発生しました。現在のリリースではこの問題は修正されています。このような障害が報告されないようになりました。

BZ#1724002

以前は、cloud-init は、FIPS が有効なホストでは使用できませんでした。今回の更新により、cloud-init は FIPS が有効になっているホストで使用できるようになりました。

BZ#1724959

以前は、VM ポータルのバージョン情報ダイアログで、問題を報告するための GitHub へのリンクが提供されていました。しかし、RHV のお客様は、カスタマーポータルを使用して問題を報告する必要がありました。現在のリリースではこの問題は修正されています。バージョン情報ダイアログで、Red Hat カスタマーポータルへのリンクが提供されるようになりました。

BZ#1728472

以前は、Linux カーネルがデフォルトのゲートウェイ IPv6 ルーター広告を適用し、IPv6 ルーティングテーブルが RHV によって設定されていなかったため、RHV Manager はネットワークの同期が取れていないことを報告していました。現在のリリースではこの問題は修正されています。IPv6 ルーティングテーブルは RHV によって設定されています。NetworkManager は、デフォルトのゲートウェイ IPv6 ルーター広告を管理します。

BZ#1729511

Red Hat Virtualization 4.3 のインストールまたはアップグレード中に、CA 証明書の PKI 組織名に ASCII 文字以外の文字が含まれる場合、engine-setup は失敗していました。本リリースでは、engine-setup のアップグレードプロセスは正常に完了します。

BZ#1729811

以前は、vm_dynamic データベーステーブルの guest_cur_user_name は 255 文字に制限されていましたが、およそ 100 人超のユーザー名には十分ではありませんでした。その結果、ログインするユーザーが多すぎると、テーブルの更新でエラーが発生し、失敗していました。現在のリリースでは、フィールドタイプを VARCHAR(255) から TEXT に変更することで、この問題を修正しています。

BZ#1730264

以前は、ユーザーに表示可能な名前が 15 文字を超えるネットワークで、ポートミラーリングを有効にすると失敗していました。これは、ポートミラーリングが、ユーザーに表示される長いネットワーク名 (有効なネットワーク名ではない) の使用を試みていたために生じていました。現在のリリースではこの問題は修正されています。ポートミラーリングは、ユーザーに表示可能な名前ではなく、VDSM ネットワーク名を使用するようになりました。したがって、ユーザーに表示可能な名前が 15 文字を超えるネットワークのポートミラーリングを有効にすることができます。

BZ#1731212

以前は、RHV のランディングページはスクロールに対応していませんでした。画面の解像度が低いため、ユーザーによっては管理ポータルまたは VM ポータルのログインメニューオプションを使用することができませんでした。現在のリリースでは、ランディングページとログインページを PatternFly 4 に移行し、水平および垂直スクロールバーを必要に応じて表示することで、この問題を修正しています。ユーザーは、画面の解像度やズーム設定に関係なく、画面全体にアクセスできます。

BZ#1731590

今回の更新以前は、仮想マシンの 1 つ以上のディスクのスナップショットが存在しないか、または active が true に設定されたイメージがない仮想マシンのスナップショットをプレビューすると、null ポインター例外がログに表示され、仮想マシンはロックされたままの状態となっていました。今回の更新により、スナップショットプレビューが実行される前に、データベースクエリーが一連の仮想マシンイメージ内に破損したイメージがないかどうかをチェックするようになりました。クエリーが破損したイメージを見つけると、プレビュー操作はブロックされます。破損したイメージを修正すると、プレビュー操作が有効になります。

BZ#1733227

以前は、外部プロバイダーのインポートの Next ボタンを押すと、VMware などの外部プロバイダーから仮想マシン (VM) をインポートできないという問題がありました。現在のリリースではこの問題は修正され、ユーザーは外部プロバイダーから仮想マシンをインポートできるようになりました。

BZ#1733843

以前は、エクスポート操作を実行しているホストで仮想マシンが実行されている場合は、仮想マシン (VM) の Open Virtual Appliance (OVA) ファイルアーカイブへのエクスポートに失敗していました。エクスポートプロセスは、仮想マシンのスナップショットが作成されたために失敗し、イメージが使用されている間は、RHV Manager は仮想マシンを削除できませんでした。現在のリリースではこの問題は修正されています。仮想マシンが実行されている場合、RHV Manager はイメージの破棄を省略します。実行中の仮想マシンの OVA のエクスポートは成功します。

BZ#1737234

以前は、RHV Manager に API コマンドを送信して存在しない ISO を仮想マシンにアタッチすると、空の CD をアタッチしたり、既存のものをそのままにしたりしていました。現在のリリースではこの問題は修正されています。Manager は指定された ISO が存在するかどうかを確認し、存在しない場合はエラーを出力するようになりました。

BZ#1739377

以前は、スナップショットを作成しても、ゲスト OS の Cloud-Init/Sysprep 設定を正しく保存していませんでした。スナップショットから仮想マシンのクローンを作成しようとした場合、ゲスト OS を初期化する有効な値がありませんでした。現在のリリースではこの問題は修正されています。現在は、スナップショットを作成すると、ゲスト OS の Cloud-Init/Sysprep 設定が正しく保存されます。

BZ#1741792

以前は、RHV Manager が電源管理コマンドを使用してノードを再起動できたため、LUKS のみの使用は問題でした。ただし、ノードは、ユーザーによる復号化/オープン/ロック解除のパスフレーズの入力を待っていたため、再起動しませんでした。本リリースでは、Red Hat Virtualization Host (RHVH) イメージに clevis RPM を追加することで、この問題を修正しています。これにより、Manager は TPM または NBDE を使用して RHVH を自動的にロック解除/復号化/オープンすることができます。

BZ#1743269

以前は、RHV をバージョン 4.2 から 4.3 にアップグレードすると、すべてのユーザーに 10-setup-ovirt-provider-ovn.conf ファイルを読み取るパーミッションが付与されていました。現在のリリースではこの問題は修正され、ファイルには不要なパーミッションが付与されなくなりました。

BZ#1743296

今回の更新以前は、マシンの詳細の取得に GUID ではなくマシン名が使用されていたため、同じ名前のテンプレートまたは仮想マシンを別のデータセンターに保存した場合、テンプレートまたは仮想マシンを選択しても、適切な詳細は表示されていませんでした。今回の更新では、クエリーが仮想マシンの GUID を使用するので、正しい詳細が表示されるようになりました。

BZ#1745384

以前は、ネットワークの設定ダイアログの IPv6 ゲートウェイを更新しようとすると、ネットワークアタッチメントから削除されていました。現在のリリースではこの問題は修正されています。関連するネットワークにデフォルトのルートロールがある場合は、IPv6 ゲートウェイを更新できます。

BZ#1746699

今回の更新以前は、virt-v2v で作成されたディスクのコピーで Invalid parameter:'DiskType=1' という無効なパラメーターの例外が発生し、失敗していました。今回のリリースで、ディスクのコピーは正常に実行されるようになりました。

BZ#1746700

ovirt-host-deploy パッケージは otopi を使用します。以前では、otopi は /root/.ssh/authorized_keys で非 ASCII テキストを処理できなかったため、エラーメッセージ'ascii' codec can't decode byte 0xc3 in position 25: ordinal not in range(128) が生成され、失敗していました。新しいリリースでは、Unicode 文字のサポートを otopi に追加することで、この問題を修正しています。

BZ#1749347

以前は、変換に失敗した systemd ユニットはホストから削除されていませんでした。サービス名がすでに使用されていたため、競合が発生し、その後の変換が開始されない可能性がありました。 現在のリリースではこの問題は修正されています。変換に失敗するとユニットが明示的に削除されるため、その後の変換を妨げることはなくなりました。

BZ#1749630

以前は、slab 回収可能なメモリーをカウントしていなかったため、仮想マシンが実行されていないホストでは、非常に高いメモリー使用量が管理ポータルで表示されていました。そのため、仮想マシンをそのホストに移行することはできませんでした。現在のリリースでは、この問題は修正されています。ホストのメモリーの空き容量が適切に評価されます。

BZ#1750212

以前は、LUN ディスクを使用する仮想マシンのスナップショットを削除しようとすると、RHV はそのイメージ ID を誤って解析し、その値として mapper を使用していました。この問題では null ポインター例外 (NPE) が発生し、削除に失敗していました。現在のリリースではこの問題は修正され、イメージ ID が正しく解析され、スナップショットは正常に削除されるようになりました。

BZ#1750482

以前は、VM ポータルを使用して Windows OS を使用するように仮想マシンを設定する際に、エラーメッセージ Invalid time zone for given OS type が生成され、失敗していました。 これは、Windows OS 用の仮想マシンのタイムゾーンが正しく設定されていなかったために生じていました。現在のリリースではこの問題は修正されています。仮想マシンテンプレートまたは仮想マシンのタイムゾーンが仮想マシン OS と互換性がない場合は、デフォルトのタイムゾーンを使用します。Windows の場合、このデフォルトは GMT Standard Time になります。他の OS の場合は Etc/GMT です。VM ポータルを使用して、Windows OS を使用するように仮想マシンを設定できるようになりました。

BZ#1751215

以前は、RHV バージョン 4.1 から 4.3 にアップグレードすると、バージョン 4.1 のデフォルトのディスプレイは VGA であるため、セルフホストエンジンの仮想マシンのグラフィカルコンソールがロックされていました。現在のリリースではこの問題は修正されています。バージョン 4.3 にアップグレードする際に、デフォルトのディスプレイが VNC に変更されます。その結果、Hosted-Engine 仮想マシンのグラフィカルコンソールを変更できるようになりました。

BZ#1754363

今回のリリースにより、Red Hat Virtualization Manager が実行する DNS 設定 SQL クエリーの数が大幅に削減され、Manager のスケーリング機能が向上しました。

BZ#1756244

以前は、.local の FQDN を持つ IPv4 専用ホストでは、デプロイメントは、障害が発生するまで利用可能な IPv6 接頭辞を検索してループを続けていました。これは、hosted-engine 設定がホストのリンクローカル IP アドレスを選択するためです。hosted-engine 設定では、Engine およびホストのいずれかがリンクローカルアドレスを使用する場合、Engine およびホストを同じサブネット上に確実に存在させることはできませんでした。ルーティングネットワーク経由で到達可能にするには、Engine はリンクローカルアドレスを使用しないでください。現在のリリースではこの問題は修正されています。ホスト名がリンクローカル IP アドレスに解決されていても、hosted-engine 設定はリンクローカル IP アドレスを無視し、別の IP アドレスをホストのアドレスとして使用することを試みます。hosted-engine は、ホスト名がリンクローカルアドレスへ解決されていてもホストにデプロイできます。

BZ#1759388

以前は、ExecStopPost は VDSM サービスファイルに存在していました。つまり、VDSM を停止した後、その子プロセスの一部が継続され、場合によってはデータの破損が生じる可能性がありました。現在のリリースではこの問題は修正されています。VDSM サービスから ExecStopPost を削除します。その結果、VDSM を終了すると、その子プロセスも停止します。

BZ#1763084

以前は、コモンネーム (CN) に IP アドレスが含まれていた無効なホスト証明書が原因で、一部の移行に失敗していました。また、ホスト名の照合での CN の使用が廃止されたことも原因でした。現在のリリースでは、ホストのインストール中、ホストのアップグレード中、および証明書の登録中にサブジェクトオルターナティブ名 (SAN) を入力することで、この問題は修正されています。定期的な証明書の検証には SAN フィールドが含まれ、入力されていない場合はエラーが発生します。

BZ#1764943

以前は、仮想マシンのスナップショットの作成中に、仮想マシンのファイルシステムをフリーズさせる VDSM のコマンドが、スナップショットコマンドの 3 分間のタイムアウト時間を超えると、スナップショットの作成に失敗し、仮想マシンおよびディスクがロックされていました。

現在のリリースは、エンジン設定に 2 つのキーと値のペアを追加します。これらは engine-config ツールを使用して設定できます。

  • LiveSnapshotPerformFreezeInEnginetrue に設定することで、Manager は仮想マシンのファイルシステムのスナップショットを作成する前に、その仮想マシンのファイルシステムをフリーズできるようになります。
  • LiveSnapshotAllowInconsistenttrue に設定することで、Manager は仮想マシンのファイルシステムのフリーズに失敗した場合に、スナップショットの作成を継続できるようになります。

BZ#1769339

以前は、ユーザーインターフェイスおよび REST API が getNewSize パラメーターを無視していたため、フローティング QCOW ディスクを拡張しても動作しませんでした。現在のリリースではこの問題は修正され、フローティング QCOW ディスクを拡張できるように設定が検証されるようになりました。

BZ#1769463

以前は、大規模な環境では、クラスター一覧のリクエストに対する oVirt の REST API の応答は遅延していました。この遅延は、クラスター上の非同期ホストに関するエンジンデータベースからの多くの余分のデータ (最終的に応答に含まれず) を処理していたことが原因でした。現在のリリースではこの問題は修正されています。クエリーは余分のデータを排除し、API はすぐに応答します。

BZ#1770237

以前は、仮想マシン (VM) インスタンスタイプの編集および作成ダイアログに vNIC プロファイルエディターが表示されていました。これにより、vNIC プロファイルをインスタンスタイプに関連付けることができるという印象をユーザーに与えましたが、これは正しくありません。現在のリリースでは、インスタンスの編集および作成ダイアログから vNIC プロファイルエディターが削除され、この問題は修正されています。

BZ#1770889

以前は、VDSM は Host.getStats メッセージを送信しませんでした。Host.getStats メッセージの説明フィールドを utf-8 に変換しなかったため、JSON レイヤーが失敗する原因となっていました。現在のリリースではこの問題は修正されています。VDSM が Host.getStats メッセージを送信できるように、説明フィールドを utf-8 に変換します。

BZ#1775248

以前は、仮想マシンの起動時に、USB、チャネル、および PCI デバイスのエイリアスの問題が、engine.log で WARN および ERROR メッセージを生成していました。

RHV Manager は、USB コントローラーデバイスのエイリアスから GUID を省略しました。この情報は、USB デバイスのデータベースインスタンスとエイリアスを相互に関連付けるために後で必要になります。その結果、デバイスが重複して作成されていました。これとは別に、エイリアスに GUID が含まれていないチャネルおよび PCI デバイスも例外を出力し、警告の原因となっていました。

現在のリリースでは、これらの問題は修正されています。仮想マシンの起動時の USB コントローラーデバイスによる正しいエイリアスの送信を阻止していたコードが削除されました。GUID がドメイン XML 内の USB コントローラーデバイスのエイリアスに追加されます。また、GUID 変換コードからチャネルと PCI コントローラーをフィルタリングし、これらのデバイスの例外発生の警告を出力しないようにします。

BZ#1777954

以前は、管理ポータルの仮想マシンテンプレートの一覧で、ページングのバグにより、ページが 1 ページおきに表示されなくなり、それらのページのテンプレートも表示されなくなっていました。現在のリリースではこの問題は修正され、テンプレートのすべてのページが正しく表示されるようになりました。

BZ#1781095

この更新以前は、部分的なクリーンアップがサポートされていない場合でも、engine-cleanup コマンドを使用すると、削除するコンポーネントの選択を求めるプロンプトが表示され、部分的なクリーンアップを行うことができました。これにより、システムが破損していました。この更新によりプロンプトが表示されなくなり、完全なクリーンアップのみが可能となりました。

BZ#1783180

以前は、virt-ssbd CPU フラグがない AMD EPYC CPU の問題により、Hosted Engine のインストールが阻止されていました。現在のリリースではこの問題は修正されています。

BZ#1783337

以前は、名前変更ツールは websocketproxy 証明書を更新せず、エンジン設定の WebSocketProxy 値を更新しませんでした。これにより、VNC ブラウザーコンソールがサーバーに接続できないなどの問題が発生しました。現在のリリースではこの問題は修正されています。現在は、ovirt-engine-rename は Websocket プロキシーを適切に処理するようになりました。証明書を再生成し、サービスを再起動して、WebSocketProxy の値を更新します。

BZ#1783815

以前は、仮想マシン (VM) が SIGTERM によって強制的にシャットダウンされた場合、VDSM は、仮想マシンがシャットダウンされた理由に関する情報を含む libvirt シャットダウンイベントを処理せず、ゲストがクリーンシャットダウンを開始したかのように評価していたケースがありました。現在のリリースではこの問題は修正されています。VDSM はシャットダウンイベントを処理し、Manager は想定通りに高可用性仮想マシンを再起動します。

BZ#1784049

以前は、RHEL 6 などの古いオペレーティングシステムで仮想マシン (VM) を実行し、BIOS タイプが Q35 チップセットであった場合は、カーネルパニックが発生していました。現在のリリースではこの問題は修正されています。仮想マシンに古いオペレーティングシステムがあり、BIOS タイプが Q35 チップセットである場合は、一部のデバイスに VirtIO-transitional モデルを使用することで、仮想マシンが正常に実行されるようになりました。

BZ#1784398

以前は、管理ポータルの UI リグレッションのバグにより、システムパーミッションをユーザーに追加できませんでした。たとえば、システムパーミッションの追加 をクリックし、割り当てるロール を選択して OK をクリックしても機能しませんでした。現在のリリースでは、システムパーミッションをユーザーに追加できるように問題を修正しています。

BZ#1785364

以前は、バックアップを復元する際に engine-setup は ovn-northd を再起動しなかったため、ssl/tls 設定は古くなっていました。今回の更新で、復元された ssl/tls ovn-northd が、復元された ssl/tls 設定を再読み込みするようになりました。

BZ#1785615

以前は、コンソール内で ISO ドメイン (ファイル → CD の変更) をマウントしようとすると、REST API v3 が非推奨のため、エラーメッセージ Failed to perform 'Change CD' operation が表示され、失敗していました。現在のリリースではこの問題は修正されています。REST API v4 を使用するように Remote Viewer がアップグレードされ、コンソール内で ISO ドメインをマウントできるようになりました。

BZ#1788424

以前は、VirtIO-SCSI ドライブを無効にし、直接 LUN がアタッチされている仮想マシンをインポートした場合、エラーメッセージ Cannot import VM が表示され、インポート検証に失敗していました。VirtIO-SCSI は、仮想マシンエラーに対して無効にされています。これは、VirtIO-SCSI ドライブが仮想マシンにアタッチされたままであることを検証で確認しようとしたために発生しました。現在のリリースではこの問題は修正されています。ディスクインターフェイスタイプが VirtIO-SCSI ではない場合は、検証で VirtIO-SCSI ドライブは検索されません。ディスクインターフェイスタイプは代替ドライバーを使用し、検証にパスします。

BZ#1788783

以前は、仮想マシンの移行時に、実行中のゲストエージェントに関する情報が常に移行先ホストに渡される訳ではありませんでした。このような場合、移行先ホストの移行された仮想マシンは、after_migration ライフサイクルイベント通知を受信しませんでした。今回の更新でこの問題は修正されています。after_migration 通知は想定通りに機能するようになりました。

BZ#1793481

今回の更新以前は、管理ポータルから、または REST API を使用して、増分バックアップ用に RAW 形式のディスクを有効にすることができましたが、増分バックアップは RAW 形式のディスクをサポートしないため、バックアップに失敗していました。

今回の更新で、QCOW2 形式のディスクの増分バックアップのみを有効化できるようになり、RAW 形式のディスクを含むことはできなくなりました。

BZ#1795886

この更新以前は、増分バックアップが RAW 形式のディスクをサポートしていなくても、RAW 形式のディスクを含む増分バックアップ操作の検証に成功していました。今回の更新で、RAW 形式のディスクを持つ仮想マシンに対する完全なバックアップ操作では検証に成功するようになりましたが、RAW 形式のディスクを持つ仮想マシンの増分バックアップ操作では検証に失敗します。

BZ#1796811

apache-sshd ライブラリーは、rhvm-dependencies パッケージにバンドルされなくなりました。apache-sshd ライブラリーは、独自の rpm パッケージにパッケージ化されるようになりました。

BZ#1798175

以前はリグレッションにより、KVM インポートは失敗し、例外が発生していました。これは、StreamAdapter の readinto 関数がないことが原因でした。現在のリリースではこの問題は修正され、KVM インポートは機能するようになりました。

BZ#1798425

以前は、ソースバージョンの変数が null の場合、仮想マシンのインポートに失敗していました。この更新により、ソース互換バージョンの検証が廃止され、ソースバージョン変数が null の場合でも、インポートが正常に実行されるようになりました。

BZ#1801205

以前のバージョンでは、HA に設定された仮想マシンプールを実行できませんでした。仮想マシンプールはステートレスです。それにもかかわらず、ユーザーは HA をサポートするようにプールに仮想マシンを設定することができましたが、仮想マシンを起動できませんでした。現在のリリースではこの問題は修正されています。これにより、ユーザーが仮想マシンプールを設定して HA をサポートできないようにするため、HA チェックボックスは無効になります。その結果、ユーザーは HA をサポートするように仮想マシンプールを設定できなくなりました。

BZ#1806276

以前は、ovirt-provider-ovn ネットワークプロバイダーは RHV 4.3.9 Hosted-Engine で機能していませんでした。これは、FDP 20.A (bug 1791388) により、OVS/OVN サービスの SSL/TLS 秘密鍵ファイル読み取りパーミッションがなくなったために発生しました。現在のリリースではこの問題は修正され、SSL/TLS 秘密鍵ファイルのパーミッションが更新されるようになりました。OVS/OVN はキーファイルを読み取り、想定通りに機能します。

BZ#1807937

以前は、1 回実行 (Run Once) 設定での仮想マシンの実行が失敗すると、RHV Manager は別のホストで標準設定で仮想マシンの実行を試みました。現在のリリースではこの問題は修正されています。現在では、1 回実行 (Run Once) が失敗すると、RHV Manager は別のホストで 1 回実行 (Run Once) 設定の仮想マシンの実行を試みます。

BZ#1808788

以前は、仮想マシンの設定で NUMA ノードが指定されていない場合に仮想マシンを実行しようとすると、サポートされていない設定エラーが発生し、失敗していました。これは、ドメイン XML に NUMA ノードセクションがなかったことが原因で発生しました。仮想マシンを実行するには少なくとも 1 つの NUMA ノードが必要です。現在のリリースではこの問題は修正されています。ユーザーが NUMA ノードを指定していない場合、仮想マシンは NUMA ノードセクションを生成します。その結果、利用可能なオフライン CPU の数に関係なく、NUMA ノードが指定されていなかった仮想マシンが起動します。

BZ#1809875

この更新以前は、イメージ情報を収集するデータセンターごとのループの問題が原因で、最後に収集したデータセンター以外のデータセンターの解析データが不完全となっていました。今回の更新により、すべてのデータセンターで情報が適切に収集され、この問題は解決されました。

BZ#1810893

以前は、管理ポータルを使用してストレージドメインをインポートすると、NFS ストレージサーバーのカスタムマウントオプションが省略されていました。現在のリリースでは、カスタムのマウントオプションを追加することでこの問題は修正されています。

BZ#1812875

以前は、管理ポータルの言語がフランス語に設定されていた場合、ユーザーは仮想マシンを作成することができませんでした。これは、フランス語のユーザーインターフェイスで翻訳されていない箇所があったことが原因でした。現在のリリースではこの問題は修正されています。翻訳されていない箇所が翻訳されました。ユーザーは、管理ポータルの言語がフランス語に設定されている場合でも、仮想マシンを設定および作成することができます。

BZ#1813028

以前は、ループデバイスがないホストから Open Virtual Appliance (OVA) ファイルとして仮想マシン (VM) をエクスポートし、別の場所で OVA をインポートした場合、作成される仮想マシンのディスクは空 (OS なし) で、実行できませんでした。これは、ループデバイスがないことに関連するタイミングおよびパーミッションの問題が原因でした。現在のリリースでは、タイミングおよびパーミッションの問題を修正しています。その結果、仮想マシンから OVA へのエクスポートにはゲスト OS が含まれるようになりました。現在では、OVA から仮想マシンを作成すると、仮想マシンを実行することができます。

BZ#1816327

以前は、同じホスト上ですでに実行中の仮想マシン (VM) を起動しようとすると、VDSM による対応が遅すぎるため、ホスト上の仮想マシンが RHV Manager から非表示になっていました。現在のリリースではこの問題は修正されています。同じホスト上で実行中の仮想マシンを起動しようとすると、VDSM は即座にこれを拒否します。

BZ#1816777

以前は、VM ポータルから noVNC へコンソールを開始する場合、コンソールの開始時に 'path' パラメーターがないため、コンソールは動作しませんでした。本リリースでは 'path' は必須ではなく、'path' が提供されなくても、noVNC コンソールを開始できまるようになりました。

BZ#1819299

以前は、メモリースナップショットを読み込む際に、RHV Manager は既存のデバイス ID を読み込みませんでした。その代わりに、各デバイスに新しい ID が作成されていました。Manager は ID とデバイスを相互に関連付けることができず、デバイスがアンプラグされているかのように扱いました。現在のリリースではこの問題は修正されています。現在では、Manager はデバイス ID を消費し、ID とデバイスを相互に関連付けします。

BZ#1819960

以前は、ovirt-engine-sdk の更新テンプレートスクリプトの例を使用して OVF 設定から仮想マシンまたはテンプレートをインポートした場合、null ポインター例外 (NPE) が発生し、失敗していました。スクリプトの例では、ストレージプール ID およびソースストレージドメイン ID が提供されていなかったことが原因で失敗していました。現在のリリースではこの問題は修正されています。スクリプトはイメージから正しい ID 値を取得し、テンプレートのインポートに成功するようになりました。

BZ#1820140

以前は、RHV Manager がセルフホストエンジンとして実行している場合、ユーザーはセルフホストエンジンの仮想マシンでメモリーをホットプラグし、ホストの物理メモリーを超える可能性がありました。この場合、メモリー不足により仮想マシンの再起動が失敗していました。現在のリリースではこの問題は修正されています。ユーザーが、セルフホストエンジンの仮想マシンのメモリーをアクティブなホストの物理メモリーを超過するように設定することを防ぎます。セルフホストエンジンの仮想マシンのメモリーがアクティブなホストの物理メモリーよりも小さい設定のみを保存することができます。

BZ#1821164

RHV Manager が仮想マシン (VM) のスナップショットを作成している間、ファイルシステムのフリーズの試行中にタイムアウトし、失敗する可能性があります。失敗した場合、複数の仮想マシンが同じ論理ボリュームにデータを書き込むことが可能となり、そのボリューム上のデータが破損することになります。現在のリリースでは、スナップショットを作成する前に Manager が仮想マシンのゲストファイルシステムをフリーズするように設定すると、この状態を防ぐことができます。この動作を有効にするには、engine-configuration ツールを実行し、LiveSnapshotPerformFreezeInEngine キーと値のペアを true に設定します。

BZ#1822479

以前は、クリーンアップ後に RHV Manager を Hosted Engine として再デプロイすると、libvirtd サービスが起動できませんでした。これは、libvirtd-tls.socket サービスがアクティブなために生じていました。現在のリリースではこの問題は修正されています。ovirt-hosted-engine-cleanup ツールを実行すると、libvirtd-tls.socket サービスが停止しました。RHV Manager を Hosted Engine として再デプロイすると、libvirtd サービスは起動します。

BZ#1826248

以前は、'Host console SSO' 機能は、RHEL 8 のデフォルトの Python である Python3 では機能しませんでした。このコードは当初、Python2 向けに作成されたもので、Python3 向けに適切な変更はされていませんでした。現在のリリースではこの問題は修正されています。'Host console SSO' 機能は Python3 で動作します。

BZ#1830730

以前は、DNS クエリーテストがタイムアウトした場合、ログメッセージは生成されませんでした。現在のリリースではこの問題は修正されています。DNS クエリーがタイムアウトすると、broker.log に DNS query failed のメッセージが表示されます。

BZ#1832905

以前のバージョンでは、pg_restore がエラーを出力した場合でも、engine-backup --mode=verify はパスしていました。現在のリリースではこの問題は修正されています。pg_restore がエラーを出力すると、engine-backup --mode=verify コマンドは失敗します。

BZ#1834523

以前は、実行中の仮想マシンにスマートカードを追加または削除することはできませんでした。現在のリリースではこの問題は修正されています。スマートカードを追加または削除すると、この変更が仮想マシンの次の実行設定に保存されます。管理ポータルで、仮想マシンは次の実行設定が存在することを示し、Smartcard を変更されたフィールドとして一覧表示します。仮想マシンを再起動すると、新しい設定が仮想マシンに適用されます。

BZ#1834873

以前は、特定の NUMA 以外の CPU トポロジーでホスト機能の取得に失敗していました。現在のリリースではこの問題は修正され、これらのトポロジーのホスト機能は正しく報告されるようになりました。

BZ#1835096

以前は、ストレージエラーによりライブスナップショットの作成に失敗しても、RHV Manager は成功したと誤った報告していました。現在のリリースではこの問題は修正されています。現在では、スナップショットの作成に失敗した場合、Manager は失敗したことを正しく表示できるようになりました。

BZ#1836609

以前では、slot パラメーターは文字列として解析され、これが原因で Ansible スクリプトを使用してテンプレートから仮想マシンを作成する際にディスクのロールバックに失敗していました。管理ポータルを使用してテンプレートから仮想マシンを作成する際、このような障害は発生しなかった点に注意してください。今回の更新により、ディスクのロールバックと仮想マシンの作成が成功するように、slot パラメーターは int として解析されています。

BZ#1837266

以前は、RHV バージョン 4.3 でセルフホストエンジンとして実行中の RHV Manager のバックアップを作成した場合、RHV バージョン 4.4 での復元は特定の CPU 設定で失敗していました。現在のリリースではこの問題は修正されています。現在では、これらの CPU 設定を使用した RHV Manager の復元は成功するようになりました。

BZ#1838439

以前は、RHV 4.4 のベータバージョンで、互換性バージョン 4.2 のクラスターにホストを追加した後にクラスターを編集すると、BIOS タイプ を以前の自動的に検出された値から クラスターのデフォルト へリセットしていました。その結果、チップセットクラスターのデフォルト に存在しないため、仮想マシンは実行できませんでした。現在のリリースではこの問題は修正されています。これにより、BIOS タイプ の元の値を保存し、クラスターの編集時に変更されないようにします。その結果、通常はクラスタープロパティーの編集後に、仮想マシンを作成し、実行できます。

BZ#1838493

以前は、LiveSnapshotPerformFreezeInEngine が True に設定されている間にライブメモリースナップショットを作成すると、復元されたメモリースナップショットをプレビューまたはコミットする際に、仮想マシンのファイルシステムがフリーズするという問題が発生していました。本リリースでは、メモリースナップショットからプレビュースナップショットを作成すると、仮想マシンは正常に実行されるようになりました。

BZ#1839967

以前は、ovirt-engine-rename を実行するとエラーが生成され、Python 3 が urlparse の名前を urllib.parse に変更していたため、失敗していました。現在のリリースではこの問題は修正されています。ovirt-engine-renameurllib.parse を使用して正常に実行されるようになりました。

BZ#1842260

以前は、メトリクスおよびログを OCP 上にない Elasticsearch に送信する場合、Elasticsearch 証明書も使用せずに usehttpsfalse に設定できませんでした (use_omelasticsearch_cert: false)。そのため、https を使用せずにデータを Elasticsearch に送信することができませんでした。現在のリリースではこの問題は修正されています。現在は、変数 usehttps を想定どおりに設定し、https を使用せずにデータを Elasticsearch に送信できるようになりました。

BZ#1843089

本リリース以前は、セルフホストエンジンのデプロイメント中にローカルストレージプールが作成されても削除されていなかったため、ストレージプールの残りがそのままとなっていました。本リリースでは、セルフホストエンジンのデプロイメント後にクリーンアップが適切に実行され、ストレージプールの残りはなくなりました。

BZ#1845473

以前は、仮想マシンまたはテンプレートを OVA ファイルにエクスポートすると、OVF メタデータファイルの形式が誤って RAW に設定されていました。この問題では、OVA ファイルの使用により問題が発生していました。現在のリリースではこの問題は修正されています。OVA にエクスポートすると、OVF メタデータファイルの形式が COW に設定されます。これは、ディスクの実際の形式である qcow2 を表しています。

BZ#1847513

クラスターの互換バージョンを変更すると、仮想マシンの互換バージョンを更新することもできます。更新に失敗すると、変更はロールバックされます。以前は、チップセットおよびエミュレーションする仮想マシンタイプはクラスター更新の一部ではありませんでした。現在のリリースではこの問題は修正されています。現在は、クラスターの互換バージョンを更新すると、チップセットとエミュレーションする仮想マシンタイプを更新することもできます。

BZ#1849275

以前は、ホスト上のストレージブロックデバイスに対してブロックパスが利用できない場合、RHV Manager はそのホストからのホストデバイスを処理できませんでした。現在のリリースではこの問題は修正されています。ブロックパスがなくても Manager はホストデバイスを処理できます。

BZ#1850117

以前は、`hosted-engine --set-shared-config storage` コマンドは、Hosted Engine ストレージの更新に失敗していました。今回の更新で、コマンドが機能するようになりました。

BZ#1850220

ユーザーエイリアスが RHV バージョン 4.2 で導入されてから再起動されていない古い仮想マシンは、libvirt が作成した古いデバイスエイリアスを使用します。現在のリリースでは、古いデバイスエイリアスのサポートが追加され、それらのエイリアスを新しいユーザーエイリアスにリンクして、相関問題およびデバイスがアンプラグされることを防ぎます。

6.14.2. 機能拡張

Red Hat Virtualization の今回のリリースでは、以下の機能拡張が提供されています。

BZ#854932

現在のリリースの REST API は、フローティングディスクに以下の更新可能なディスクプロパティーを追加します。

  • イメージディスクの場合: provisioned_size、alias、description、wipe_after_delete、shareable、backup、disk_profile
  • LUN ディスクの場合: alias、description、shareable
  • Cinder および 管理対象ブロックのディスクの場合: provisioned_size、alias、description

Services を参照してください。

BZ#1080097

本リリースでは、管理ポータルのストレージ > ディスクタブで、フローティングディスクのプロパティーを編集できるようになりました。たとえば、ユーザーはディスクの 説明エイリアス、および サイズ を編集できます。

BZ#1107803

今回の機能拡張により、oVirt は NetworkManager および NetworkManager のステートフルな設定 (nmstate) を使用してホストのネットワークを設定するようになりました。以前の実装では、CentOS 8 で非推奨となった network-scripts が使用されていました。NetworkManager のこの使用方法は、ソフトウェアコンポーネントとコードを共有する上で役立ちます。これにより、oVirt は RHEL ベースのソフトウェアとの統合性が向上しました。たとえば、Cockpit Web インターフェイスはホストのネットワーク設定を確認でき、oVirt は Anaconda インストーラーで作成されたネットワーク設定を読み取ることができるようになりました。

BZ#1179273

VDSM の ssl_protocolssl_excludes、および ssl_ciphers 設定オプションは削除されました。詳細は、Consistent security by crypto policies in Red Hat Enterprise Linux 8 を参照してください。

暗号化設定を微調整するには、暗号化ポリシーを変更または作成します。たとえば、安全でない TLSv1 または TLSv1.1 を依然として使用しているレガシーシステムとホストが通信する場合は、以下を使用して暗号化ポリシーを LEGACY に変更します。

# update-crypto-policies --set LEGACY

BZ#1306586

フロッピーデバイスは、互換バージョン 4.4 以降の sysprep インストール用に CDROM デバイスに置き換えられました。

BZ#1325468

高可用性仮想マシン (HA 仮想マシン) がクラッシュすると、RHV Manager はいつまでも再起動を試みます。最初は、次の再起動までの待機時間は短いです。再起動の試行に失敗した回数が指定した回数に達すると、次の再起動までの待機時間は長くなります。

また、Manager はクラッシュした HA 仮想マシンを優先度の高い順に起動します。この時、優先度の高い仮想マシンが 'Up' になるまで、優先度の低い仮想マシンを待機させます。

現在のリリースでは、新しい設定オプションが追加されました。

  • RetryToRunAutoStartVmShortIntervalInSeconds: 短い待機時間 (秒単位)。デフォルト値は 30 です。
  • RetryToRunAutoStartVmLongIntervalInSeconds: 長い待機時間 (秒単位)。デフォルト値は 1800 (30 分) です。
  • NumOfTriesToRunFailedAutoStartVmInShortIntervals: 長い待機時間へ切り替える前に短い待機時間で再起動を試行する回数。デフォルト値は 10 回です。
  • MaxTimeAutoStartBlockedOnPriority: 優先度の低い仮想マシンを起動するまでの最大待機時間 (分単位)。デフォルト値は 10 分です。

BZ#1358501

複数のホストにまたがるネットワーク操作には長い時間がかかる場合があります。今回の機能拡張では、これらの操作の終了時が示されます。これは管理ポータルのイベントタブと engine.log で開始イベントと終了イベントを記録します。管理ポータルを使用してネットワーク操作をトリガーすると、ポータルでは操作の完了時にポップアップ通知も表示されます。

BZ#1388599

デフォルトの仮想マシンテンプレートでは、現在のリリースにおける VM Type のデフォルト設定は server に変更されています。 変更前は desktop でした。

BZ#1403677

今回の更新により、IPv6 を介して Gluster ストレージネットワークに接続できるようになり、IPv4 は必要なくなりました。

BZ#1427717

現在のリリースでは、仮想マシン (VM) またはホストの作成または編集中にアフィニティーグループを選択する機能が追加されています。以前は、仮想マシンまたはホストを追加する唯一の方法は、アフィニティーグループを編集することでした。

BZ#1450351

今回の更新で、REST API 要求を使用してシャットダウンまたは電源オフを実行する際に、仮想マシンのシャットダウンまたは電源オフの理由を設定できるようになりました。

BZ#1455465

本リリースでは、バンドルされたテンプレートのデフォルトの optimized for 値の最適化タイプは Server に設定されるようになりました。

BZ#1475774

以前は、iSCSI ストレージドメインの作成/管理の際に、操作が長時間に及ぶ可能性があることを示すものはありませんでした。今回のリリースでは、Loading…​ A large number of LUNs may slow down the operation. (読み込み中…​ 多数の LUN により、操作が出力ダウンする可能性があります。) というメッセージが表示されるようになりました。

BZ#1477049

今回の更新により、ホスト NIC のユーザーは、管理外のネットワークを一目で確認できるようになりました。各 NIC は、そのネットワークの 1 つが oVirt Engine によって管理されていないかどうかを示します。以前は、これを表示するには、ユーザーはセットアップダイアログを開かなければならず、面倒でした。

BZ#1482465

今回の更新により、クラスターを表示する際は、クラスターの CPU タイプおよび互換バージョン列でソートできるようになりました。

BZ#1512838

現在のリリースで新機能が追加されました。テンプレートの編集ウィンドウでシーリング済みチェックボックスを使用して、テンプレートがシーリング済みかどうかを指定できます。コンピュート > テンプレートウィンドウに新しいシーリング済み列があり、この情報が表示されます。

BZ#1523289

今回の更新で、メトリクス用に設定されていないホスト (Collectd サービスおよび Rsyslog/Fluentd サービスを実行していないホスト) の一覧を確認できるようになりました。

まず、以下を入力して Playbook 'manage-ovirt-metrics-services.yml' を実行します。

# /usr/share/ovirt-engine-metrics/configure_ovirt_machines_for_metrics.sh --playbook=manage-ovirt-metrics-services.yml

次に、/etc/ovirt-engine-metrics/hosts_not_configured_for_metrics ファイルを確認します。

BZ#1546838

現在のリリースでは、'localhost' を FQDN として使用すると、[WARNING] Using the name 'localhost' is not recommended, and may cause problems later on という新しい警告が表示されます。

BZ#1547937

今回のリリースで、ストレージのライブマイグレーションのディスク同期ステージに、プログレスバーが追加されています。

BZ#1564280

今回の機能拡張により、SecureBoot を使用した OVMF がサポートされるようになりました。これにより、仮想マシンの UEFI サポートが可能になりました。

BZ#1572155

現在のリリースでは、仮想マシンの現在の状態とアップタイムがコンピュート > 仮想マシンの一般タブに追加されています。

BZ#1574443

以前は、接続状態とアクティブ化状態の間で切り替えをしている間に、ホストをメンテナンス状態に切り替えると問題が発生していました。本リリースでは、再起動前の初期状態に関係なく、電源管理設定を使用してホストを再起動した後、ホストはメンテナンスモードになります。

BZ#1581417

x86 アーキテクチャーおよび互換バージョン 4.4 以降のすべての新しいクラスターは、BIOS タイプを i440FX チップセットではなく、Q35 チップセットにデフォルトで設定するようになりました。

BZ#1593800

新しい MAC アドレスプールを作成する場合、その範囲が互いに重なったり、既存の MAC アドレスプールの範囲と重なったりしてはいけません。

BZ#1595536

ホストが FIPS モードで実行している場合、VNC プロトコル固有の脆弱なアルゴリズムのため、VNC は通常のパスワードの代わりに SASL 認証を使用する必要があります。現在のリリースでは、FIPS 対応ホストで手動で実行できる Ansible ロールの ovirt-host-setup-vnc-sasl を提供することで、SASL が使いやすくなりました。このロールは以下を行います。

  • 空の SASL パスワードデータベースを作成します。
  • qemu 用の SASL 設定ファイルを準備します。
  • qemu の libvirt 設定ファイルを変更します。

BZ#1600059

以前は、新しい仮想マシンに高可用性を選択すると、ユーザーがまだ選択していない場合は、自動的にリースストレージドメインが起動可能なストレージドメインに設定されていました。本リリースでは、起動可能なストレージドメインが新しい高可用性仮想マシンのリースストレージドメインとして設定されています。

BZ#1602816

以前は、hosted-engine をチーミングデバイスにデプロイしようとすると、続行を試みた後にエラーを生成して失敗しました。現在のリリースではこの問題は修正されています。修正後、チーミングデバイスはフィルタリングされます。チーミングデバイスしか利用できない場合、この問題を説明する明確なエラーメッセージを生成し、デプロイメントを拒否します。

BZ#1603591

今回の機能拡張により、cockpit または engine-setup を使用して RHV Manager をセルフホストエンジンとしてデプロイする際に、NFS バージョンを指定するオプションには、4.0 および 4.2 の 2 つの追加バージョンが含まれるようになりました。

BZ#1622700

以前は、マルチパスが、ローカルデバイスと無関係なエラーを繰り返しログに記録していました。本リリースでは、ローカルデバイスがブラックリストに登録され、無関係なエラーはログに記録されなくなりました。

BZ#1622946

今回の更新で、API はスパースディスクのエクステント情報を報告するようになりました。これらのエクステントは、データ、ゼロで読み取る、または未割り当て (holes) になります。今回の機能拡張により、クライアントは imageio REST API を使用してイメージ転送を最適化し、ゼロおよび未割り当てのエクステントを省略することでストレージ要件を最小限に抑えることができます。

BZ#1640192

今回の更新以前は、ホストで FIPS を有効にすることができました。しかし、エンジンは FIPS を認識しないため、仮想マシンの起動時に qemu の適切なオプションが使用されず、これにより仮想マシンは完全に動作しませんでした。

今回の更新により、管理ポータルでホストの FIPS を有効にすることができ、エンジンは FIPS と互換性のある引数で qemu を使用するようになりました。

ホストの FIPS を有効にするには、ホストの編集ウィンドウでカーネルタブを選択し、FIPS モードのチェックボックスを選択します。

BZ#1640908

以前は、ファイバーチャネル LUN が数百あった場合、ストレージドメインの追加または管理のための管理ポータルダイアログボックスのレンダリングに時間がかかりすぎて、応答不能になることがありました。今回の機能拡張により、パフォーマンスが向上します。右矢印と左矢印のついた表に LUN の一部が表示され、ユーザーはこれらの矢印をクリックして、次の LUN または前の LUN のセットを確認できるようになりました。その結果、ウィンドウは正常にレンダリングされ、LUN の数に関係なく応答し続けます。

BZ#1641694

今回の更新により、セルフホストエンジンの仮想マシンを一時停止状態で起動できるようになりました。起動するには、以下のコマンドを実行します。

# hosted-engine --vm-start-paused

仮想マシンの一時停止を解除するには、以下のコマンドを入力します。

# hosted-engine --vm-start

BZ#1643886

今回の更新で、クラスターの互換性レベルが 4.4 に設定された RHEL 8.2 を実行しているホストで Windows 仮想マシンの Hyper-V Enlightenment のサポートが追加されました。特に、Windows 仮想マシンは以下の Hyper V 機能に対応するようになりました。

  • reset
  • vpindex
  • runtime
  • frequencies
  • reenlightenment
  • tlbflush

BZ#1647440

現在のリリースでは、新しい機能が追加されています。仮想マシンの一覧ページでは、仮想マシンのタイプアイコンのツールチップに仮想マシンの現在の実行と次の実行の間に変更したフィールドの一覧が表示されます。

BZ#1651406

現在のリリースにより、相互に強制的なポジティブアフィニティーの仮想マシン (VM) のグループを移行できます。

BZ#1652565

本リリースでは、管理ポータルのストレージ > ディスクタブで、フローティングディスクのプロパティーを編集できるようになりました。たとえば、ユーザーはディスクの説明、エイリアス、およびサイズを編集できます。

BZ#1666913

今回の機能拡張により、ネットワーク名にスペースが含まれる場合や 15 文字を超える場合は、RHV Manager がホストネットワークの UUID をベースにネットワーク名を新しい名前に変更することを管理ポータルが通知します。

BZ#1671876

ホストに、(Mode 1) Active-Backup を使用するボンディングされた NIC のペアがあるとします。以前は、ユーザーが 機能をリフレッシュ をクリックし、このボンディングされたペアの現在のステータスを取得していました。現在のリリースでは、有効な NIC が変更されると、管理ポータルおよび REST API のボンディングの状態が更新されます。Refresh Capabilities をクリックする必要はありません。

BZ#1674420

今回の更新では、以下の仮想 CPU モデルのサポートが追加されました。

  • Intel Cascade Lake Server
  • Intel Ivy Bridge

BZ#1679110

この機能拡張により、ポップアップ (トースト) 通知が右上隅から右下隅に移動し、アクションボタンが見えるようになりました。現在の通知は右下隅から現れ、縦幅は最大で 400 px までに設定されています。

BZ#1679730

今回の更新で、ホスト NIC の範囲外にある IPv4 ゲートウェイの静的設定に監査ログ警告が追加されました。ゲートウェイの有効性は、設定された IP アドレスとネットマスクと比較して評価されます。これにより、ユーザーにはより良いフィードバックが提供され、不正確な設定に気づくことができるようになります。

BZ#1683108

今回のリリースで、アフィニティーグループのルールがすべて満たされている (status = ok) か、満たされていない (status = broken) かを示す新しい status 列がアフィニティーグループテーブルに追加されました。このステータスへの Enforcing オプションの影響はありません。

BZ#1687345

以前は、RHV Manager は仮想マシンのライブスナップショットを同期した状態で作成していました。スナップショットの作成でタイムアウト期間 (デフォルトが 180 秒) を超えると、操作は失敗していました。これらの障害は、メモリー負荷が大きい仮想マシンや、ストレージの速度が遅いクラスターで発生する傾向がありました。

今回の機能拡張により、ライブスナップショット操作は非同期となり、操作の終了までにかかる時間に関係なく、完了するまで実行されるようになりました。

BZ#1688796

今回の更新では、AAAKerberos/GSSAPI デバッグを有効化するために、新しい設定の変数 AAA_JAAS_ENABLE_DEBUG が追加されました。デフォルト値は false です。

デバッグを有効にするには、以下の内容で /etc/ovirt-engine/engine.conf.d/99-kerberos-debug.conf という名前の新しい設定ファイルを作成します。

AAA_JAAS_ENABLE_DEBUG=true

BZ#1691704

Red Hat Virtualization Manager 仮想マシンは Ignition 設定をサポートするようになり、この機能をサポートするゲスト OS (RHCOS、FCOS など) で、UI または API を介してこれを使用することができます。

BZ#1692709

今回の更新で、各ホストのブートパーティションがカーネルブートパラメーターに明示的に記載されるようになりました。例: boot=/dev/sda1 または boot=UUID=<id>

BZ#1696245

以前は、仮想マシンのクローン作成中に仮想マシンの名前を編集できたのは、仮想マシンのクローンウィンドウでのみでした。今回の機能拡張により、仮想マシンのクローンウィンドウであらゆる仮想マシンの設定をフルカスタマイズできるようになりました。たとえば、仮想マシンを別のストレージドメインにクローンすることができることを意味します。

BZ#1700021

以前は、認証局 ca.pem ファイルがない場合、engine-setup ツールはすべての PKI ファイルを自動的に再生成し、すべてのホストに対して証明書を再インストールまたは再登録する必要がありました。

ca.pem は存在しないものの、他の PKI ファイルがある場合は、すべての PKI ファイルを再生成せずにバックアップから ca.pem を復元するよう engine-setup が指示してきます。バックアップが存在し、このオプションを選択すると、すべてのホストに対して証明書を再インストールしたり、再登録する必要がなくなります。

BZ#1700036

今回の機能拡張により、RHV に DMTF Redfish のサポートが追加されました。この機能を使用するには、管理ポータルを使用して Host のプロパティーを編集します。ホストの電源管理タブで + をクリックして、新しい電源管理デバイスを追加します。フェンスエージェントの編集ウィンドウで Typeredfish に設定し、エージェントのログイン情報や IP/FQDN などの追加情報を入力します。

BZ#1700338

今回の機能拡張により、RHV Manager の REST API を使用してサブスクリプションを管理し、特定のイベントに基づいて通知を受け取ることができるようになります。以前のバージョンでは、これは管理ポータルでのみ行うことができました。

BZ#1710491

今回の機能拡張により、仮想マシンのゲストオペレーティングシステムの再起動時に EVENT_ID がログに記録されるようになりました。Cloudforms や Manage IQ などの外部システムは、仮想マシンの状態を追跡するために EVENT_ID ログメッセージに依存しています。

BZ#1712890

今回の更新により、RHV をアップグレードする際に、環境内の仮想マシンにアップグレードする RHV バージョンとクラスターレベルに互換性のないスナップショットがあるかどうかを engine-setup が通知するようになりました。続行しても安全ですが、アップグレード後にこれらのスナップショットを使用することは安全ではありません。たとえば、これらのスナップショットをプレビューすることは安全ではありません。

上記には例外があります。仮想マシンが Manager をセルフホストエンジンとして実行している場合、engine-setup は通知しません。hosted-engine の場合、自動的に Yes と表示され、プロンプトや通知なしに仮想マシンがアップグレードされます。アップグレード後に hosted-engine 仮想マシンのスナップショットを使用することは危険です。

BZ#1716590

今回の機能拡張により、新規仮想マシンおよび仮想マシンの編集ウィンドウのシステムタブで、シリアル番号ポリシーにクラスターのデフォルト設定の値が表示されるようになりました。仮想マシンを追加または編集中で、クラスターレベルのシリアル番号ポリシーを上書きするかどうかを決定しようとしている場合は、こちらの情報を確認すると便利です。以前は、クラスターのデフォルトのシリアル番号ポリシーを表示するには、仮想マシンウィンドウを閉じ、クラスター画面に移動する必要がありました。

BZ#1718818

今回の機能拡張により、SCSI ホストデバイス scsi_hostdev を仮想マシンにアタッチし、SCSI デバイスのタイプに最適なドライバーを指定できるようになりました。

  • scsi_generic: (デフォルト) ゲストオペレーティングシステムが、ホストにアタッチされている OS サポートの SCSI ホストデバイスにアクセスできるようにします。テープまたは CD チェンジャーなどの RAW アクセスを必要とする SCSI メディアチェンジャーには、このドライバーを使用します。
  • scsi_block: scsi_generic と類似しますが、速度と信頼性が向上しています。SCSI ディスクデバイスに使用します。ベースとなるデバイスのトリムまたは破棄が望ましく、それがハードディスクである場合は、このドライバーを使用します。
  • scsi_hd: オーバーヘッドが低いパフォーマンスを提供します。多数のデバイスに対応します。標準の SCSI デバイスの命名スキームを使用します。aio-native と使用することができます。このドライバーは、ハイパフォーマンスの SSD に使用します。
  • virtio_blk_pci: SCSI オーバーヘッドなしで最高のパフォーマンスを提供します。シリアル番号によるデバイスの識別に対応します。

BZ#1726494

OpenSUSE ゲスト用の qemu-guest-agent が qemu-guest-agent-3.1.0-lp151.6.1 ビルドに更新されました。

BZ#1726907

今回の更新により、仮想マシンのオペレーティングシステムとして Red Hat CoreOS (RHCOS) を選択できるようになりました。これを選択すると、初期化タイプが ignition に設定されます。RHCOS は Ignition を使用して仮想マシンを初期化し、RHEL と差別化しています。

BZ#1731395

以前は、セキュリティー更新のたびに、影響を受けるすべてのアーキテクチャーのデータベースの重要な ServerCPUList 配下にある vdc_options テーブルに新しい CPU タイプが作成されていました。たとえば、Intel Skylake クライアントファミリーには以下の CPU タイプが含まれていました。

  • Intel Skylake クライアントファミリー
  • Intel Skylake クライアント IBRS ファミリー
  • Intel Skylake クライアント IBRS SSBD ファミリー
  • Intel Skylake クライアント IBRS SSBD MDS ファミリー

今回の更新により、セキュリティー更新が行われるすべての CPU マイクロアーキテクチャーでサポートされる CPU タイプは 2 種類のみとなり、CPU 一覧を管理可能な状態にしています。たとえば、以下のような設定です。

  • Intel Skylake クライアントファミリー
  • 安全な Intel Skylake クライアントファミリー

デフォルトの CPU タイプは変更されません。安全な CPU タイプには最新の更新が含まれます。

BZ#1732738

java-11-openjdk を使用したビルドおよびランタイム用の ovirt-engine のソフトウェアスタックの最新化。Java 11 openjdk は Red Hat の新しい LTS バージョンです。

BZ#1733031

データセンター間で仮想マシンを転送する場合は、エクスポートドメインが非推奨となったため、データストレージドメインを使用します。ただし、データストレージドメインを互換性レベル (DC レベル) の高いデータセンターに移動すると、ストレージ形式のバージョンを (例: V3 から V5 へ) アップグレードすることができます。この上位の形式バージョンを使用すると、データストレージドメインを元のデータセンターに再アタッチしたり、追加の仮想マシンを転送したりすることを防ぐことができます。

現在のリリースでは、このような状況が発生した場合、管理ポータルでストレージドメインの形式を (例: V3 から V5 へ) 更新するかどうかの確認を求められます。また、DC レベルの低い古いデータセンターには再アタッチできないことが警告されます。

ソースデータセンターと同じ互換性レベルを持つ宛先データセンターを作成して、この問題を回避することができます。仮想マシンの転送が終了したら、DC レベルを高くすることができます。

BZ#1733932

今回の更新により、環境にインポートすることなく、仮想マシン、テンプレート、またはディスクなどの登録されていないエンティティーを削除できるようになりました。

BZ#1734727

現在のリリースでは、ovirt-engine-extension-logger-log4j パッケージが OpenJDK バージョン 8 からバージョン 11 に更新され、oVirt Engine との整合性が保たれています。

BZ#1739557

今回の更新により、同じクラスター内のホスト間における仮想マシンのライブマイグレーションの暗号化を有効にできるようになりました。これにより、ホスト間で転送されるデータの保護が向上します。管理ポータルの移行ポリシー > 追加のプロパティー配下にあるクラスターの編集ダイアログボックスで、暗号化を有効または無効にできます。暗号化はデフォルトで無効になっています。

BZ#1740644

現在のリリースでは、設定オプション VdsmUseNmstate が追加されました。これを使用して、クラスターの互換性レベルが 4.4 以上のすべての新規ホストで nmstate を有効にすることができます。

BZ#1740978

古い互換バージョンの仮想マシンをインポートする場合は、現在のクラスターの互換バージョンと互換性があるように設定を更新する必要があります。今回の機能拡張により、更新されたパラメーターを一覧表示する監査ログに警告が追加されます。

BZ#1745019

現在のリリースでは、Intel Snow Ridge CPU を持つホストで仮想マシンを実行するためのサポートが追加されました。この機能を有効にする方法は 2 つあります。

  • 仮想マシンの パススルーホスト CPU 設定を有効にし、Snow Ridge CPU を持つ 特定のホスト実行を開始する に設定します。
  • 仮想マシンのカスタムプロパティーの cpuflags+gfni,+cldemote に設定します。

BZ#1748097

本リリースでは、管理ポータルのストレージ > ディスクタブでフローティング仮想ディスクのプロパティーを編集できるようになりました。たとえば、ユーザーはディスクの説明、エイリアス、およびサイズを編集できます。Red Hat Virtualization REST API Guide で説明されている REST API update put コマンドを使用して、フローティング仮想ディスクのプロパティーを更新することもできます。

BZ#1749284

この更新以前は、ライブスナップショット操作が同期されていました。これにより、VDSM がスナップショットの作成に 180 秒以上必要な場合は操作が失敗し、一部の仮想マシン (メモリーが大きい場合やストレージの速度が遅いなど) のスナップショットが作成されませんでした。

今回の更新で、ライブスナップショット操作は非同期となるため、操作の終了までにかかる時間に関係なく、操作は正常に終了するまで実行されます。

BZ#1751268

現在のリリースでは、新しいInsightsセクションが RHV のウェルカムページまたはランディングページに追加されています。このセクションには、以下の 2 つのリンクが含まれています。

  • Insights Guide は、Administration Guide の Deploying Insights in Red Hat Virtualization Manager にリンクしています。
  • Insights Dashboard は、カスタマーポータルの Red Hat Insights Dashboard にリンクしています。

BZ#1752995

今回の更新で、コンソールを開くことが、実行中の仮想マシンの VM ポータルのダッシュボードでのデフォルト動作になりました。今回の更新以前は、デフォルト動作は Suspend でした。

具体的に言うと、実行中の仮想マシンのデフォルト操作は、仮想マシンが SPICE に対応している場合は SPICE Console に設定されます。仮想マシンが VNC のみをサポートする場合は VNC Console に設定されます。

ヘッドレスモードで実行中の仮想マシンの場合は、デフォルト動作は Suspend のままです。

BZ#1757320

今回の更新では、CentOS Linux 8 をベースとした oVirt Node および oVirt CentOS Linux ホストの実行に必要なパッケージが提供されます。

BZ#1758289

RHV Manager からホストを削除すると、ホストに到達できないイベントの重複エントリーを RHV Manager データベースに作成することができます。後でホストを RHV Manager に戻すと、これらのエントリーは、ネットワークの問題を引き起こす可能性があります。今回の機能拡張により、このタイプのイベントが発生すると、RHV Manager はイベントタブとログにメッセージを出力するようになりました。このメッセージは、ユーザーに問題を通知し、ホストを RHV Manager に戻す場合のネットワークの問題を回避する方法を説明しています。

BZ#1763812

現在のリリースでは、仮想マシンを 削除 するボタンを more メニュー (右上にある 3 つのドット部分) に移動しています。これは、ユーザービリティーを向上させるために実行されました。あまりに多くのユーザーが、詳細ビューで選択した項目 (スナップショットなど) が削除されるものと誤って判断し、削除 ボタンを押していました。ユーザーは、仮想マシンが削除されることに気づいていませんでした。ボタンの位置を移動したことで、このような間違いは回避されるはずです。

BZ#1764788

本リリースでは、Ansible Runner はデフォルトでインストールされ、Red Hat Virtualization Manager で Ansible Playbook を直接実行できるようになりました。

BZ#1767319

本リリースでは、MAC アドレスプールを変更したり、既存の MAC アドレスプールの範囲と重複する MAC アドレスプールの範囲を変更することは、固く禁じられています。

BZ#1768844

今回の機能拡張により、クラスターにホストを追加すると高度な仮想化チャネルが有効になり、ホストはサポートされている最新の libvirt パッケージおよび qemu パッケージを使用するようになりました。

BZ#1768937

今回の機能拡張により、管理ポータルでボタンをクリックして、ホストネットワーク設定をあるホストから別のホストへコピーできるようになりました。この方法により、各ホストを別々に設定するよりも速く、かつ簡単にネットワーク設定をコピーできます。

BZ#1771977

RHV-4.4 では、NetworkManager がインターフェイスおよび静的ルートを管理します。その結果、NetworkManager のステートフルな設定 (nmstate) を使用して、静的ルートに対してより堅牢な変更を加えることができます。

BZ#1777877

今回のリリースで、Grafana が Data Warehouse を監視するためのユーザーインターフェイスおよび可視化ツールとして追加されました。engine-setup 時に Grafana をインストールおよび設定できます。Grafana には、ovirt_engine_history PostgreSql Data Warehouse データベースからのデータを表示する事前にビルドされたダッシュボードが含まれます。

BZ#1779580

現在のリリースでは、RHV のウェルカムページまたはランディングページのドキュメントセクションを更新しています。これにより、現行のドキュメントへのアクセスが容易になり、今後翻訳されるドキュメントへもアクセスしやすくなります。

  • リンクは Red Hat カスタマーポータルのオンラインドキュメントを参照するようになりました。
  • 管理ポータルの概要ガイドおよび Version 3 REST API Guide は廃止され、削除されました。
  • rhvm-doc パッケージは廃止され、削除されました。

BZ#1780943

以前は、仮想マシンのライブスナップショットに膨大な時間がかかり、仮想マシンがロックされていました。今回のリリースでは、コマンド engine-config -s LiveSnapshotTimeoutInMinutes=<time> を使用して、非同期のライブスナップショット操作にかかる時間を制限するよう設定できるようになりました。ここでの <time> は、分単位の値になります。設定した制限時間が経過すると、スナップショットは中断し、ロックが解除されて仮想マシンを使用できるようになります。<time> のデフォルト値は 30 です。

BZ#1796809

apache-sshd ライブラリーは、rhvm-dependencies パッケージにバンドルされなくなりました。apache-sshd ライブラリーは、独自の rpm パッケージにパッケージ化されるようになりました。

BZ#1798127

apache-commons-collections4 は、Red Hat Virtualization Manager が使用するためにパッケージ化されています。パッケージは Java Collections Framework の拡張機能です。

BZ#1798403

以前は、Windows ゲストツールは仮想フロッピーディスク (.vfd) ファイルとして配信されていました。

今回のリリースでは、仮想フロッピーディスクが削除され、Windows ゲストツールが仮想 CD-ROM として含まれています。Windows ゲストツールをインストールするには、Windows 仮想マシンのインストール時にWindows ゲストツール CD のアタッチのチェックボックスをオンにします。

BZ#1806339

現在のリリースにより、Huge Pages ラベルが Free Huge Pages に変更されるため、値が何を表すのかを簡単に理解できるようになりました。

BZ#1813831

今回の機能拡張により、増分バックアップの root チェックポイントを削除できるようになりました。

仮想マシン (VM) をバックアップすると、libvirt および RHV Manager のデータベースにチェックポイントが作成されます。大規模な環境では、これらのバックアップは多数のチェックポイントを生成することができます。仮想マシンを再起動する際に、Manager はホストでチェックポイントを再定義しますが、チェックポイントが多数あると、この操作がパフォーマンスを低下させる可能性があります。チェックポイントの XML 説明は、多くのストレージも使用します。

今回の機能拡張により、以下の操作を実施できるようになりました。

  • 仮想マシンサービス配下の新しいチェックポイントサービスを使用して、すべての仮想マシンのチェックポイントを表示します: GET path-to-engine/api/vms/vm-uuid/checkpoints
  • 特定のチェックポイントを表示します: GET path-to-engine/api/vms/vm-uuid/checkpoints/checkpoint-uuid
  • チェーンから最も古い (root) チェックポイントを削除します: DELETE path-to-engine/api/vms/vm-uuid/checkpoints/checkpoint-uuid

BZ#1821487

以前は、2 秒後にネットワークテストがタイムアウトしていました。現在のリリースでは、タイムアウト期間は 2 秒から 5 秒に増えています。これにより、ネットワークテストの合格に 2 秒を超える時間が必要な場合の不要なタイムアウトを減らすことができます。

BZ#1821930

今回の機能拡張により、RHEL 7 ベースのホストで、ホストのデプロイメント中に SPICE 暗号化が有効化されました。TLSv1.2 以降のプロトコルのみが有効化されます。BZ1563271 で説明されているように、利用可能な暗号は限定されています。

RHEL 8 ベースのホストでは、SPICE 暗号化は有効化されていません。代わりに、定義された RHEL 暗号ポリシー (VDSM BZ1179273 に類似) に依存します。

BZ#1824117

usbutils パッケージおよび net-tools パッケージが RHV-H オプションチャネルに追加されました。これにより、Dell PowerEdge システムへの iDRAC Service Module のインストールが簡単になります。

BZ#1831031

今回の機能拡張により、仮想マシンの最大メモリー容量の上限が 6TB まで増やされました。これは、RHV 4.4 のクラスターレベル 4.3 の仮想マシンにも適用されます。

BZ#1841083

今回の更新で、x86_64 または ppc64/ppc64le アーキテクチャーをベースとする 64 ビットの仮想マシンの最大メモリーサイズが 6 TB になりました。この制限は、4.2 および 4.3 クラスターレベルの x86_64 アーキテクチャーをベースとする仮想マシンにも適用されます。

BZ#1845017

今回のリリース以降、Red Hat Virtualization のメトリクスおよびログの監視が簡単になるように、Data Warehouse 用の Grafana ダッシュボードがデフォルトでインストールされます。Data Warehouse は、Basic スケールのリソース使用時にデフォルトでインストールされています。Grafana のメリットをすべて取得するには、Data Warehouse のスケールをフルへ更新することが推奨されます (これにより、最大 5 年間のデータ収集間隔を表示することができるようになります)。フルスケーリングの場合、別の仮想マシンへの Data Warehouse の移行が必要となる場合があります。Data Warehouse のスケーリングの手順は、Changing the Data Warehouse Sampling Scale を参照してください。

別のマシンへの移行、または別のマシンにインストールする手順については、Migrating the Data Warehouse to a Seperate Machine および Installing and Configuring Data Warehouse on a Separate Machine を参照してください。

BZ#1848381

現在のリリースでは、レポートを表示してその目的を記述するパネルが、各 Grafana ダッシュボードの最初の部分に追加されます。

6.14.3. リベース: バグ修正および機能拡張

以下の項目は、Red Hat Virtualization の本リリースに含まれるバグ修正および機能拡張のリベースです。

BZ#1700867

amkeself パッケージがバージョン 2.4.0 にリベースされました。ハイライト、重要な修正、または主な機能拡張は以下のとおりです。

  • V2.3.0: GPG または OpenSSL によるアーカイブ暗号化のサポート。LZO および LZ4 圧縮サポートが追加されました。パッケージ化の日付を設定し、umask が上書きされないようにするオプション。オプションで、抽出時に利用可能なディスク領域の確認を無視します。抽出前に root パーミッションを確認する新しいオプション。
  • v2.3.1: さまざまな互換性の更新。GitHub リポジトリーの Travis CI にユニットテストを追加しました。新しい --tar-extra、--untar-extra、--gpg-extra、--gpg-asymmetric-encrypt-sign オプション。
  • v2.4.0: SHA256 アーカイブ整合性チェックサムのオプションサポートを追加。

BZ#1701530

パッケージのバージョン 0.1.2 へのリベース

今回の更新で、ovirt-cockpit-sso パッケージは RHEL 8 をサポートするようになりました。

BZ#1713700

バージョン spice-qxl-wddm-dod 0.19 へのパッケージのリベース

ハイライト、重要な修正、または主な機能拡張は以下のとおりです。

  • 800x800 解像度の追加
  • SPICE サーバーのバージョン 0.14 以前と比べてパフォーマンスが向上
  • OVMF プラットフォームでのドライバーのアンインストール時のブラックスクリーンの修正
  • S3 から返されるブラックスクリーンの修正

BZ#1796815

RHV-M が使用するために、Java Manager およびエージェント (snmp4j) ライブラリー用のオブジェクト指向の SNMP API がパッケージ化されています。以前は、rhvm-dependencies パッケージがライブラリーを提供していましたが、現在はスタンドアロンパッケージとして提供されています。

BZ#1797316

パッケージをバージョン rhv-4.4.0-23 へアップグレード

ハイライトおよび重要なバグ修正: VDSM バージョンと RHV Manager バージョン間の不整合が原因で、仮想マシンのスナップショットの機能拡張においてリグレッションが発生していました。このアップグレードでは、RHV Manager バージョンを VDSM バージョンに一致するように同期することで、この問題を修正しています。

BZ#1798114

apache-commons-digester パッケージをバージョン 2.1 にリベースします。この更新は、新機能が含まれるマイナーリリースです。詳細は、Apache release notes を参照してください。

BZ#1798117

apache-commons-configuration パッケージをバージョン 1.10 にリベースします。この更新には、マイナーなバグ修正および機能拡張が含まれています。詳細は、Apache release notes を参照してください。

BZ#1799171

このリベースにより、ws-commons-utils パッケージがバージョン 1.0.2 に更新され、以下の変更が追加されました。

  • Base64 クラスの静的ではない newDecoder メソッドを静的に更新しました。
  • 完全に破損した CharSetXMLWriter を修正しました。

BZ#1807047

m2crypto パッケージは、現行バージョンの RHV Manager で使用するために構築されました。このパッケージでは、Python スクリプトから OpenSSL 関数を呼び出すことができます。

BZ#1818745

今回のリリースで、Red Hat Virtualization は Python 3 に移植されています。Python 2 には依存しなくなりました。

6.14.4. リベース: 機能拡張のみ

以下の項目は、Red Hat Virtualization の本リリースに含まれる機能拡張のリベースです。

BZ#1698009

openstack-java-sdk パッケージがバージョン 3.2.8 にリベースされました。ハイライトおよび主な機能拡張: パッケージがリファクタリングされ、これらの依存ライブラリーの新しいバージョンが使用されます。

  • jackson を com.fasterxml バージョン 2.9.x にアップグレード
  • commons-httpclient を org.apache.httpcomponents バージョン 4.5 にアップグレード

BZ#1720686

このリベースで、ovirt-scheduler-proxy パッケージがバージョン 0.1.9 に更新され、RHEL 8 のサポートと、Python3 および Java 11 をサポートするコードのリファクタリングが導入されました。

6.14.5. リリースノート

このセクションでは、Red Hat Virtualization の注目すべき変更点や推奨プラクティスなど、今回のリリースに関する重要な情報を記載しています。お使いのデプロイメントに最大限の効果をもたらすために、以下の情報を考慮する必要があります。

BZ#1745302

oVirt 4.4 は、ovirt-guest-tools を Virtio-Win に含まれる新しい WiX ベースのインストーラーに置き換えます。Windows ゲストドライバー、エージェント、およびインストーラーを含む ISO ファイルは、https://fedorapeople.org/groups/virt/virtio-win/direct-downloads/latest-virtio/ からダウンロードできます。

BZ#1838159

今回のリリースで、標準の rsa-sha-1 SSH 公開鍵は提供せず、rsa-sha256/rsa-sha-512 SSH 公開鍵のみを提供する RHV Manager にホストを追加できるようになりました (FIPS の強化機能が有効化された CentOS 8 ホストなど)。

BZ#1844389

非実稼働システムでは、CentOS Linux の代わりに CentOS Stream を使用できます。

6.14.6. 既知の問題

Red Hat Virtualization には、現時点で以下のような既知の問題があります。

BZ#1809116

現在、既知の問題があります。Open vSwitch (OVS) は、nmstate が管理するホストでは機能しません。したがって、OVS クラスターには RHEL 8 ホストを含めることができません。回避策: OVS を使用するクラスターでは、ホストを RHEL 8 にアップグレードしないでください。

BZ#1810550

現在のリリースには既知の問題があります。RHV Manager が既存のボンディングモードを balance-tlb (mode 5) または balance-alb (mode 6) に変更しようとすると、ホストはこの変更の適用に失敗します。Manager はこれをユーザーに表示されるエラーとして報告します。この問題を回避するには、ボンディングを削除し、必要なモードで新しいボンディングを作成します。現在、解決策に取り組んでいますが、解決した場合は RHEL 8.2.1 を対象としています。

BZ#1813694

既知の問題: 仮想マシンの BIOS タイプおよびエミュレーションする仮想マシンタイプを一致しない設定で設定すると、再起動時に仮想マシンは失敗します。回避策: 問題を回避するには、ハードウェアの適切な設定で BIOS タイプおよびエミュレーションする仮想マシンタイプを設定します。現在のリリースでは、この問題を回避することができます。自動検出で新しいクラスターにホストを追加すると、それに応じて BIOS タイプが設定されます。

BZ#1829656

既知の問題: サブスクライブされていない RHVH ホストは、アップグレードの確認操作を実行してもパッケージの更新を受け取りません。代わりに、'no updates found' のメッセージが表示されます。これは、Red Hat Subscription Management (RHSM) に登録されていない RHVH ホストで、リポジトリーが有効化されていないために発生します。回避策: 更新を受け取るには、RHVH ホストを Red Hat Subscription Management (RHSM) に登録してください。

BZ#1836181

現在のリリースには既知の問題があります。仮想マシンに SR-IOV vNIC と VirtIO vNIC 上のボンディングモード 1 (アクティブバックアップ) がある場合、仮想マシンが Intel X710 などの i40e ドライバーを使用する NIC 上の SR-IOV を持つホストに移行した後、ボンディングが動作しなくなることがあります。

BZ#1852422

複数の組織に属するユーザーアカウントの登録に失敗する

現在、複数の組織に属するユーザーアカウントでシステムを登録しようとすると、登録プロセスが失敗し、You must specifiy an organization for new units (新しいユニットの組織を指定する必要があります)。というメッセージが表示されます。

この問題を回避するには、以下のいずれかを行います。

  • 複数の組織に属さない別のユーザーアカウントを使用します。
  • GUI およびキックスタートを使ったインストール向けに Connect to Red Hat 機能で利用できる アクティベーションキー による認証方法を使用します。
  • Connect to Red Hat の登録手順を省略し、Subscription Manager を使用してインストール後にシステムを登録します。

BZ#1859284

SR-IOV NIC の仮想機能上に VLAN を作成し、VLAN インターフェイス名が 10 文字を超えると、VLAN は失敗します。これは、VLAN インターフェイスの命名規則 parent_device.VLAN_ID が、10 文字までという制限を超える名前を生成する傾向があるために発生します。この問題の回避策は、1854851 で説明されているように udev ルールを作成することです。

BZ#1860923

RHEL 8.2 では、ignoredisk --drives は、キックスタートファイルの Anaconda で正しく認識されません。そのため、ホストのオペレーティングシステムのインストールまたは再インストールを行う場合は、ホストにアタッチされている既存の OS 以外のストレージをデタッチするか、またはこれらのディスクを誤って初期化してデータが失われる可能性を避けるために ignoredisk --only-use を使用することを強く推奨します。

BZ#1863045

/ (root) にローカルにマウントされているストレージドメインのある Red Hat Virtualization をアップグレードすると、データが失われる可能性があります。

アップグレード中にデータが失われる可能性を防ぐために、別の論理ボリュームまたはディスクを使用します。ローカルにマウントされているストレージドメインとして / (root) を使用している場合は、アップグレード前にデータを別の論理ボリュームまたはディスクに移行します。

6.14.7. 削除された機能

BZ#1399714

Python SDK のバージョン 3 は、oVirt のバージョン 4.0 から非推奨となりました。現在のリリースにより、REST API のバージョン 3 とともに完全に削除されます。

BZ#1399717

Java SDK のバージョン 3 は、oVirt のバージョン 4.0 以降は非推奨となりました。現在のリリースにより、REST API のバージョン 3 とともに完全に削除されます。

BZ#1638675

現在のリリースでは、OpenStack Neutron のデプロイメントが廃止されています。これには、新規ホストウィンドウのネットワークプロバイダータブと REST-API の AgentConfiguration を介した neutron エージェントの自動デプロイメントが含まれます。代わりに以下のコンポーネントを使用してください。

  • OpenStack ホストをデプロイするには、OpenStack Platform director/TripleO を使用します。
  • Open vSwitch インターフェイスマッピングは、スイッチタイプが OVS のクラスターで、VDSM によってすでに 自動的に管理されています。
  • クラスター上の ovirt-provider-ovn-driver のデプロイメントを管理するには、クラスターの Default Network Provider 属性を更新します。

BZ#1658061

RHV 4.3 は Windows XP および Windows Server 2k3 向けのドライバーを出荷していました。これらのオペレーティングシステムはいずれも廃止され、サポートされていません。現在のリリースでは、これらのドライバーは削除されています。

BZ#1698016

以前は、cockpit-machines-ovirt パッケージは Red Hat Virtualization バージョン 4.3 で非推奨となりました (バグ #1698014 を参照)。現在のリリースでは、ovirt-host の依存関係および RHV-H イメージから cockpit-machines-ovirt が削除されています。

BZ#1703840

vdsm-hook-macspoof は VDSM コードから削除されました。それでも ifacemacspoof フックが必要な場合は、commit message で提供されているものと同様のスクリプトを使用して vnic プロファイルを見つけて修正できます。

BZ#1712255

バージョン 4.2 よりも前のデータセンターおよびクラスターレベルのサポートが削除されました。

BZ#1725775

以前は、RHEL 7.6 で screen パッケージは非推奨になりました。RHEL 8 ベースのホストに対する今回の更新では、screen パッケージが削除されました。現在のリリースは、screen の代わりに、RHEL 8 ベースのホストに tmux パッケージをインストールします。

BZ#1728667

現在のリリースでは、rhvm-appliance および RHV で使用されていない heat-cfntools が削除されています。heat-cfntools の更新は OSP でのみ利用できます。

BZ#1746354

今回のリリースでは、Application Provisioning Tool サービス (APT) は削除されました。

APT サービスが原因で、通知なしに Windows 仮想マシンが再起動され、データが失われる可能性がありました。今回のリリースで、APT サービスは virtio-win インストーラーに置き換えられました。

BZ#1753889

RHV バージョン 4.4 では、oVirt Engine REST API v3 が削除されました。REST API v4 を使用するにはカスタムスクリプトを更新します。

BZ#1753894

oVirt Engine SDK 3 Java バインディングは、oVirt 4.4 リリースには同梱されなくなりました。

BZ#1753896

oVirt Python SDK バージョン 3 がプロジェクトから削除されました。Python SDK バージョン 4 を使用するには、スクリプトをアップグレードする必要があります。

BZ#1795684

採用が限定され、維持が困難なことから、ovirt-engine からは Hystrix 監視の統合が削除されました。

BZ#1796817

Java Manager およびエージェント (snmp4j) ライブラリー用のオブジェクト指向の SNMP API は、rhvm-dependencies パッケージにバンドルされなくなりました。スタンドアロンの rpm パッケージ (バグ #1796815) として提供されるようになりました。

BZ#1818554

RHV の現行バージョンでは、ソケット以外のアクティベーションを提供していた libvirt パッケージを削除しています。今回のリリースでは、ソケットのアクティベーションを提供する libvirt バージョンのみが含まれるようになりました。ソケットのアクティベーションにより、リソース処理が向上します。専用のアクティブなデーモンはありません。libvirt は特定のタスクに対してアクティベートされ、その後終了します。

BZ#1827177

Metrics Store のサポートは Red Hat Virtualization 4.4 で廃止されました。管理者は、Grafana ダッシュボードを利用する Data Warehouse (デフォルトで Red Hat Virtualization 4.4 でデプロイ) を使用して、メトリクスおよびインベントリーレポートを表示できます。Grafana については、Grafana documentation を参照してください。管理者は、メトリクスおよびログをスタンドアロンの Elasticsearch インスタンスに送信することもできます。

BZ#1846596

以前のバージョンでは、katello-agent パッケージは、ovirt-host パッケージの依存関係としてすべてのホストに自動的にインストールされていました。現在のリリースでは、RHV 4.4 はこの依存関係を削除し、Satellite 6.7 からの katello-agent の削除を反映しています。代わりに katello-host-tools を使用できるようになりました。これにより、ユーザーは Satellite のバージョンに適したエージェントをインストールできるようになりました。