6.15. Red Hat Virtualization 環境間での仮想マシンの移行

データドメインを使用して、仮想マシンをある Red Hat Virtualization 環境から別の環境に移行できます。仮想マシンの移行時に、ライブストレージマイグレーションを使用してダウンタイムを最小限に抑えることができます。あるいは、データドメインをバックアップモードに設定して、データドメインのすべての仮想マシンの電源がオフになるように設定することができます。

注記

仮想マシンを移行データドメインに移行する際にライブストレージマイグレーションを使用して、ダウンタイムを最小限に抑えることができますが、ライブマイグレーションを使用できない場合は、仮想マシンを移行データドメインに移行する前に、移行する仮想マシンをシャットダウンします。

前提条件

  • 古いデータセンターと新しいデータセンターは同じバージョンである必要があります。
  • 移行に使用するデータストレージドメインがあり、移動する必要のある仮想マシンを保持するのに十分な容量がある。データドメインがすべての仮想マシンを保持するのに十分な大きさではない場合は、それらをバッチで移行できます。
  • (オプション) 移行データドメインが、すべての仮想マシンの電源がオフになるようにバックアップモードに設定されている。詳細は、Administration GuideSetting a data storage domain to be a backup domain を参照してください。このオプションを使用する場合は、ライブマイグレーションを行うことはできません。
  • 古いストレージドメイン、移行ストレージドメイン、およびターゲットストレージドメインで同じタイプのストレージを使用する必要があります。たとえば、古いストレージドメインに iSCSI を使用する場合は、移行ストレージドメインと新しいストレージドメインで iSCSI を使用します。

手順

  1. 仮想マシンを移行データドメインにエクスポートします。Administration GuideMoving a Virtual Disk を参照してください。

    警告

    複数のディスクを持つ仮想マシンの場合は、すべてのディスクを移行するようにしてください。

  2. 移行する仮想マシンをまだシャットダウンしていない場合は、ここでシャットダウンします。
  3. 移行データドメインを古いデータセンターから新しいデータセンターに移行します。Administration GuideMigrating Storage Domains between Data Centers を参照してください。

    重要

    Ignore OVF update failure チェックボックスを選択しないでください。ストレージドメインのメンテナーンス操作では、OVF を更新する必要があります。

    仮想マシンは古いストレージドメインで利用できなくなりました。

  4. 移行データドメインから仮想マシンをインポートします。Administration GuideImporting Virtual Machines from Imported Data Storage Domains を参照してください。

    これで、仮想マシンが新しい RHV 環境にインポートされました。

  5. ライブマイグレーションを使用できるか、移行データドメインに仮想マシンを残すことができる場合は、仮想マシンを起動します。

    古い環境からの仮想マシンの移行を継続するのに移行データドメインを使用する必要がない場合は、以下の手順を省略できます。

  6. 仮想マシンの転送を継続するために移行データドメインを使用する必要がある場合は、仮想ディスクを移行データドメインから新しい環境にアタッチした別のデータドメインに移動します。Administration GuideMoving a Virtual Disk を参照してください。

    警告

    複数のディスクを持つ仮想マシンの場合は、すべてのディスクを移行するようにしてください。

  7. 移行データドメインを新しい環境から切断し、ドメインを古い環境に再接続し、すべての仮想マシンが移行されるまでプロセスを繰り返します。

このプロセスで仮想 CPU、メモリー、タイムゾーン、および MAC アドレス等の仮想マシンの設定およびメタデータも移行されるように、各仮想マシンの OVF が更新されるようにします。詳細は、Administration GuideUpdating OVFs を参照してください。