第7章 Red Hat Virtualization 4.2 から 4.3 へのリモートデータベース環境のアップグレード
お使いの環境を 4.2 から 4.3 にアップグレードするステップは、以下のとおりです。
- Log Collection Analysis ツールを使用して、アップグレードの正常な完了を妨げる問題がないか確認する
- データベースを PostgreSQL 9.5 から 10.0 にアップグレードする
- 4.2 Manager を最新バージョンの 4.2 に更新する
- Manager を 4.2 から 4.3 にアップグレードする
- ホストを更新する
- クラスターの互換バージョンを更新する
- 実行中またはサスペンド中の仮想マシンをすべて再起動して、設定を更新する
- データセンターの互換バージョンを更新する
- 以前に SHA-1 証明書を SHA-256 証明書に置き換えずに 4.2 にアップグレードした場合には、ここで証明書を置き換える必要があります。
前提条件
- 仮想マシンで必要となるダウンタイムについて計画されていること。アップグレードプロセスでクラスターの互換バージョンを更新した後、それぞれの仮想マシンを再起動すると新しいハードウェア設定が自動的に適用されます。すべての実行中またはサスペンド中の仮想マシンを直ちに再起動して、設定変更を適用する必要があります。
- お使いの環境が Red Hat Virtualization 4.3 の要件を満たしていること。すべての前提条件の一覧は、『Planning and Prerequisites Guide』を参照してください。
- ホストで正しいリポジトリーが有効になっていること。RHVH に必要なリポジトリーの一覧は『Cockpit Web インターフェースを使用したセルフホストエンジンの Red Hat Virtualization のインストール』の「Red Hat Virtualization Host のリポジトリーの有効化」を、RHEL ホストに必要なリポジトリーの一覧は「Red Hat Enterprise Linux ホストのリポジトリーの有効化」を、それぞれ参照してください。
- Manager マシンで正しいリポジトリーが有効になっていること。Red Hat Virtualization 4.2 に必要なリポジトリーの一覧は、『インストールガイド』の「Red Hat Virtualization Manager リポジトリーの有効化」を参照してください。
7.1. 環境の分析
Red Hat では、トラブルシューティングのために、更新を実施する前に Log Collection Analysis ツールを実行することを推奨します。このツールはお使いの環境を分析し、更新の実施を妨げる可能性のある既知の問題を表示し、問題の解決方法を提案します。
ツールはシステムに関する詳細情報を収集し、それを HTML ファイルとして提示します。
Log Collection Analysis ツールは、Red Hat Virtualization 4.2.5 から利用可能です。
手順
Manager マシンに Log Collection Analysis ツールをインストールします。
# yum install rhv-log-collector-analyzer
ツールを実行します。
# rhv-log-collector-analyzer --live
詳細なレポートが表示されます。
デフォルトでは、レポートは
analyzer_report.html
というファイル名で保存されます。ファイルを特定の場所に保存するには、
--html
フラグを使用して場所を指定します。# rhv-log-collector-analyzer --live --html=/directory/filename.html