第4章 Red Hat Virtualization へのアクセス
Red Hat Virtualization では、仮想化環境コンポーネントとの対話に使用する複数のインターフェースを公開しています。それらの多くは完全にサポートされていますが、読み取りアクセス専用のインターフェースや Red Hat サポートの具体的なアドバイスがあった場合にのみご使用いただくインターフェースもあります。
4.1. サポートされている読み取り/書き込みアクセス用インターフェース
以下にあげるインターフェースを使用した直接の対話はサポートされており、読み取りと書き込みの両アクセスに推奨されます。
- 管理ポータル
管理ポータルは、Red Hat Virtualization Manager の提供するグラフィカルユーザーインターフェースです。このインターフェースは、環境内のすべての管理対象リソースを管理するのに使用することができ、サポートされている任意の Web ブラウザーでアクセスすることができます。
- VM ポータル
VM ポータルは、Red Hat Virtualization Manager の提供するグラフィカルユーザーインターフェースです。このポータルでは、仮想マシンリソースを管理するためのパーミッションが限定されており、エンドユーザーを対象としています。
『Introduction to the VM Portal』を参照してください。
- Cockpit
Red Hat Virtualization では、Cockpit Web インターフェースを使用して、セルフホストエンジン環境をデプロイしたり、ホスト上でその他の管理タスクを実施したりすることができます。このインターフェースは、Red Hat Virtualization Host ではデフォルトで利用可能で、Red Hat Enterprise Linux ホストにインストールすることができます。
参考資料
- 『Cockpit Web インターフェースを使用したセルフホストエンジンの Red Hat Virtualization のインストール』の「Red Hat Enterprise Linux ホストへの Cockpit のインストール」
- 『Cockpit Web インターフェースを使用したセルフホストエンジンの Red Hat Virtualization のインストール』
- REST API
Red Hat Virtualization REST API は、Red Hat Virtualization 環境におけるクエリーおよび変更を行うためのソフトウェアインターフェースを提供します。REST API は、HTTP アクションをサポートする任意のプログラミング言語で使用することができます。
『REST API Guide』を参照してください。
- Software Development Kit (SDK)
Python、Java、Ruby SDK は、Red Hat Virtualization Manager との対話で完全にサポートされています。
参考資料
- Ansible
Ansible は、Red Hat Virtualization でインストール後のタスクを自動化するためのモジュールを提供します。
『Administration Guide』の「Automating Configuration Tasks using Ansible」を参照してください。
- セルフホストエンジンのコマンドラインユーティリティー
hosted-engine
コマンドは、セルフホストエンジン環境内の Manager 用仮想マシン上で管理タスクを実行するのに使用します。『Administration Guide』の「Administering the Manager Virtual Machine」を参照してください。
- VDSM フック
VDSM フックは、管理ポータルで指定されているカスタムプロパティーに基づいて、仮想マシンに対する変更をトリガーします。
『Administration Guide』の「VDSM and Hooks」を参照してください。
4.2. サポートされている読み取りアクセス用インターフェース
以下にあげるインターフェースを使用した直接の対話はサポートされており、読み取りアクセスのみの使用が推奨されます。また、Red Hat サポートから明示的に要求されない限り、これらのインターフェースの書き込みアクセスはサポートされていません。
- Red Hat Virtualization Manager 履歴データベース
-
『Data Warehouse Guide』に規定するデータベースビューを使用した Red Hat Virtualization Manager 履歴 (
ovirt_engine_history
) データベースへの読み取りアクセスは、サポートされています。書き込みアクセスは サポートされていません。 - ホスト上の Libvirt
-
virsh -r
コマンドを使用した libvirt への読み取りアクセスは、仮想化ホストとの対話にサポートされている方法です。書き込みアクセスは サポートされていません。
4.3. サポートされていないインターフェース
Red Hat サポートから明示的に要求されない限り、以下にあげるインターフェースを使用した直接の対話は サポートされていません。
vdsm-client
コマンド-
Red Hat サポートから明示的に要求されない限り、
vdsm-client
コマンドを使用した仮想化ホストとの対話は サポートされていません。 - Red Hat Virtualization Manager データベース
-
Red Hat サポートから明示的に要求されない限り、Red Hat Virtualization Manager (
engine
) データベースへの直接アクセスおよびその操作は サポートされていません。
ユーザーが作成したスクリプトではなく、使用しているインターフェースに問題があることを実証できる場合を除き、Red Hat サポートはユーザーが作成したスクリプトやフックをデバッグしません。Red Hat サポートポリシーに関する一般情報については、「製品サポートの対象範囲」を参照してください。