付録A Red Hat Virtualization Manager をオフラインでインストールするためのローカルリポジトリーの設定
コンテンツ配信ネットワークに直接接続できないシステムに Red Hat Virtualization Manager をインストールするには、インターネットアクセスのあるシステムに必要なパッケージをダウンロードしてから、オフラインの Manager マシンと共有可能なリポジトリーを作成します。リポジトリーをホストするシステムはパッケージのインストール先となるクライアントシステムと同じネットワークに接続されている必要があります。
前提条件
- コンテンツ配信ネットワークへアクセスできるシステムにインストールされた Red Hat Enterprise Linux 7 Server。このシステムは、必要なすべてのパッケージをダウンロードし、それらのパッケージをオフラインのシステムに配布します。
- 十分なディスクの空き容量があること。この手順では、多数のパッケージをダウンロードするため、ディスクの空き容量は最大 50 GB 必要になります。
オンラインのシステムで Red Hat Virtualization Manager のリポジトリーを有効にします。
Red Hat Virtualization Manager リポジトリーの有効化
システムを Red Hat Subscription Manager に登録し、Red Hat Virtualization Manager
のサブスクリプションをアタッチして Manager のリポジトリーを有効にします。
手順
コンテンツ配信ネットワークにシステムを登録します。プロンプトが表示されたら、カスタマーポータルのユーザー名とパスワードを入力します。
# subscription-manager register
注記IPv6 ネットワークを使用している場合は、IPv6 移行メカニズムを使用して、コンテンツ配信ネットワークおよびサブスクリプションマネージャーにアクセスします。
Red Hat Virtualization Manager
のサブスクリプションプールを見つけ、プール ID を記録します。# subscription-manager list --available
上記のプール ID を使用して、サブスクリプションをシステムにアタッチします。
# subscription-manager attach --pool=pool_id
注記現在アタッチされているサブスクリプションを表示するには、以下のコマンドを実行します。
# subscription-manager list --consumed
有効なリポジトリーをすべて一覧表示するには、以下のコマンドを実行します。
# yum repolist
リポジトリーを設定します。
# subscription-manager repos \ --disable='*' \ --enable=rhel-7-server-rpms \ --enable=rhel-7-server-supplementary-rpms \ --enable=rhel-7-server-rhv-4.3-manager-rpms \ --enable=rhel-7-server-rhv-4-manager-tools-rpms \ --enable=rhel-7-server-ansible-2.9-rpms \ --enable=jb-eap-7.2-for-rhel-7-server-rpms
オフラインリポジトリーの設定
インターネットに接続されていないサーバーは、ファイル転送プロトコル (FTP) を使用して他のシステムのソフトウェアリポジトリーにアクセスすることができます。FTP リポジトリーを作成するには、
vsftpd
をインストールして設定します。vsftpd
パッケージをインストールします。# yum install vsftpd
vsftpd サービスを起動し、サービスがブート時に起動されることを確認します。
# systemctl start vsftpd.service # systemctl enable vsftpd.service
/var/ftp/pub/ ディレクトリー内にサブディレクトリーを作成します。ここから、ダウンロードしたパッケージを提供します。
# mkdir /var/ftp/pub/rhvrepo
設定した全ソフトウェアリポジトリーから
rhvrepo
ディレクトリーにパッケージをダウンロードします。これには、システムにアタッチしたコンテンツ配信ネットワークの全サブスクリプションプール用リポジトリーとローカルで設定したあらゆるリポジトリーが含まれます。# reposync -l -p /var/ftp/pub/rhvrepo
このコマンドにより、多数のパッケージがダウンロードされるため、完了するまで時間かかります。
-l
オプションにより、yum プラグインのサポートが有効化されます。createrepo
パッケージをインストールします。# yum install createrepo
パッケージをダウンロードした
/var/ftp/pub/rhvrepo
のサブディレクトリーごとに、リポジトリーのメタデータを作成します。# for DIR in $(find /var/ftp/pub/rhvrepo -maxdepth 1 -mindepth 1 -type d); do createrepo $DIR; done
リポジトリーファイルを作成して、Manager のインストール先となるオフラインマシンの /etc/yum.repos.d/ ディレクトリーにコピーします。
設定ファイルは、手動またはスクリプトを使用して作成することができます。リポジトリーをホストしているシステムで以下のスクリプトを実行し、
baseurl
の ADDRESS をリポジトリーをホストしているシステムの IP アドレスまたは FQDN に置き換えます。#!/bin/sh REPOFILE="/etc/yum.repos.d/rhev.repo" echo -e " " > $REPOFILE for DIR in $(find /var/ftp/pub/rhvrepo -maxdepth 1 -mindepth 1 -type d); do echo -e "[$(basename $DIR)]" >> $REPOFILE echo -e "name=$(basename $DIR)" >> $REPOFILE echo -e "baseurl=ftp://_ADDRESS_/pub/rhvrepo/`basename $DIR`" >> $REPOFILE echo -e "enabled=1" >> $REPOFILE echo -e "gpgcheck=0" >> $REPOFILE echo -e "\n" >> $REPOFILE done
「Red Hat Virtualization Manager のインストールおよび設定」 に戻ります。パッケージは、コンテンツ配信ネットワークからではなく、ローカルリポジトリーからインストールされます。