Red Hat Training

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5.9. スケジューリング

Red Hat Virtualization においてスケジューリングとは、Red Hat Virtualization Manager が新規または移行対象の仮想マシンのターゲットとしてクラスター内のホストを選択する方法のことを意味します。

ホストが仮想マシンの起動先もしくは他のホストから移行される仮想マシンの受け入れ先の対象となるには、十分なメモリー空き容量があり、かつ CPU が仮想マシンの起動先/移行先となるための要件を満たしている必要があります。CPU が過負荷の状態にあるホストでは仮想マシンは起動しません。デフォルトでは、80% 以上の負荷が 5 分間続いた場合に、ホストの CPU が過負荷状態にあるとみなされます。ただし、これらの値はスケジューリングポリシーを使用して変更することができます。複数のホストが対象のターゲットである場合には、そのクラスターの負荷分散ポリシーに基づいて 1 台が選択されます。たとえば、evenly_distributed ポリシーが採用されている場合には、Manager は CPU 使用率が最も低いホストを選択します。power_saving ポリシーが採用されている場合には、上限閾値と下限閾値の間で CPU 使用率が最も低いホストが選択されます。そのホストの Storage Pool Manager (SPM) のステータスも、仮想マシンの起動先/移行先となる適格性に影響を及ぼします。SPM でないホストの方が優先されます。たとえば、あるクラスター内のホストが SPM ロールを保持している場合、そのクラスター内で最初に起動される仮想マシンは、SPM ホストでは実行されません。