1.5. ネットワーク
Red Hat Virtualization ネットワークアーキテクチャーは、Red Hat Virtualization 環境の異なる要素間の接続を円滑化します。ネットワークアーキテクチャーはネットワーク接続をサポートするだけでなく、ネットワークの分離を可能にします。
図1.3 ネットワークアーキテクチャー

Red Hat Virtualization では、ネットワークは複数の層に定義されます。配下の物理ネットワークインフラストラクチャーは、Red Hat Virtualization 環境のハードウェアと論理コンポーネントの間での接続を可能にするように配置/設定される必要があります。
- ネットワークインフラストラクチャー層
Red Hat Virtualization のネットワークアーキテクチャーは、複数の共通ハードウェア/ソフトウェアデバイスに依存します。
- ネットワークインターフェースコントローラー (NIC): ホストをネットワークに接続する物理ネットワークインターフェースデバイス
- 仮想 NIC (VNIC): ホストの物理 NIC を使用して稼働する論理 NIC。仮想マシンのネットワーク接続が可能になります。
- ボンディング: 複数の NIC を単一のインターフェースにバインドします。
- ブリッジ: パケット交換網のパケット転送技術です。仮想論理ネットワークの基礎を形成します。
- 論理ネットワーク
論理ネットワークでは、環境要件に基づいてネットワークトラフィックを分けることができます。論理ネットワークの種類は次のとおりです。
- 仮想マシンネットワークトラフィックを伝送する論理ネットワーク
- 仮想マシンネットワークトラフィックを伝送しない論理ネットワーク
- 任意の論理ネットワーク
- 必須ネットワーク
すべての論理ネットワークは、必須または任意のいずれかに指定することができます。
仮想マシンネットワークトラフィックを伝送する論理ネットワークは、ソフトウェアブリッジデバイスとしてホストレベルで実装されます。デフォルトでは、Red Hat Virtualization Manager のインストール中に 1 つの論理ネットワーク (ovirtmgmt 管理ネットワーク) が定義されます。
管理者が追加できる他の論理ネットワークは、ストレージ専用の論理ネットワークとディスプレイ専用の論理ネットワークです。仮想マシントラフィックを伝送しない論理ネットワークでは、ホストに関連付けられたブリッジデバイスが存在せず、ホストのネットワークインターフェースに直接関連付けられます。
Red Hat Virtualization では、管理に関するネットワークトラフィックを移行に関するネットワークトラフィックから分離しています。これにより、ライブマイグレーション専用のネットワーク (ルーティングなし) が使用可能となり、またマイグレーションの実行中に、管理ネットワーク (ovirtmgmt) からハイパーバイザーへの接続が中断されないようになります。
- 異なる層の論理ネットワーク
- 論理ネットワークは、仮想環境の各層に異なる影響を及ぼします。
データセンター層
論理ネットワークはデータセンターレベルで定義されます。各データセンターには、デフォルトで ovirtmgmt 管理ネットワークがあります。これ以外の論理ネットワークはオプションですが、作成することをお勧めします。仮想マシンのネットワーク とカスタムの MTU はデータセンターレベルで設定できます。データセンターに定義された論理ネットワークは、その論理ネットワークを使用するクラスターにも追加する必要があります。
クラスター層
論理ネットワークは、データセンターから提供され、そのネットワークを使用するクラスターに追加する必要があります。デフォルトでは、各クラスターは管理ネットワークに接続されます。オプションとして、クラスターの親データセンターに定義されたクラスター論理ネットワークに追加することもできます。必須論理ネットワークがクラスターに追加された場合は、クラスター内の各ホストに対して必須論理ネットワークを実装する必要があります。必要に応じて、任意の論理ネットワークをホストに追加できます。
ホスト層
仮想マシン論理ネットワークは、該当するネットワークインターフェースに関連付けられたソフトウェアブリッジデバイスとしてクラスター内の各ホストに実装されます。仮想マシンの論理ネットワーク以外のネットワークでは、関連付けられたブリッジは存在せず、ホストのネットワークインターフェースに直接関連付けられます。Red Hat Virtualization 環境にホストを追加すると、そのホストのネットワークデバイスの 1 つを使用して管理ネットワークがブリッジとして実装されます。クラスターに追加されたその他の必須論理ネットワークは、クラスターに対して動作するように各ホスト上のネットワークインターフェースに関連付ける必要があります。
仮想マシン層
論理ネットワークは、物理マシンに対してネットワークを提供するのと同じ方法で、仮想マシンに提供することができます。仮想マシンの仮想 NIC は、仮想マシンを実行しているホストに実装された任意の仮想マシン論理ネットワークに接続できます。仮想マシンは、接続された論理ネットワークで利用可能な任意の他のデバイスまたは接続先に接続できます。
例1.1 管理ネットワーク
Red Hat Virtualization Manager インストール時には、ovirtmgmt という管理用論理ネットワークが自動的に作成されます。ovirtmgmt ネットワークは Red Hat Virtualization Manager とホスト間の管理トラフィック専用です。この他に特殊目的のブリッジが設定されていない場合は、ovirtmgmt が全トラフィックのデフォルトブリッジになります。

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