Red Hat Training

A Red Hat training course is available for Red Hat Virtualization

第1章 VM ユーザーポータルへのアクセス

1.1. VM ユーザーポータルとは

デスクトップ仮想化により、パーソナルコンピューターのデスクトップ環境と同様のデスクトップ環境がユーザーに提供されます。VM ユーザーポータルは、ユーザーに仮想デスクトップインフラストラクチャーを提供するためのインターフェースです。ユーザーは Web ブラウザーを使用して VM ユーザーポータルにアクセスし、自分に割り当てられた仮想デスクトップを表示してアクセスします。VM ユーザーポータルでユーザーが使用できるアクションは、システム管理者によって設定されます。標準ユーザーは、システム管理者により割り当てられたデスクトップを起動、停止、使用することができます。パワーユーザーは、一部の管理操作を行うことができます。いずれのタイプのユーザーも、同じ URL から VM ユーザーポータルにアクセスします。ログイン時のパーミッションレベルに応じて、適切な VM ユーザーポータルのオプションが表示されます。

標準ユーザーによるアクセス
標準ユーザーは、VM ユーザーポータルを介して仮想デスクトップの電源を投入/切断したり、接続したりすることができます。SPICE または VNC クライアントを使用して、仮想マシンへ容易に直接接続することができます。いずれのプロトコルも、ローカルにインストールしたデスクトップと同様の環境をユーザーに提供します。仮想マシンへの接続に使用するプロトコルは、仮想マシンの作成時に管理者が指定します。
パワーユーザーによるアクセス

システム管理者は、ユーザーにパワーユーザーのアクセスを付与することによって、一部の管理タスクを委任することができます。また、パワーユーザーは、標準ユーザーが実行できるタスクに加えて、以下のような操作を行うことができます。

  • 仮想マシンの作成/編集/削除
  • 仮想ディスクおよびネットワークインターフェースの管理
  • 仮想マシンに対するユーザーパーミッションの割り当て
  • 仮想マシンを迅速にデプロイするためのテンプレートの作成/使用
  • リソースの使用状況および重大度が高いイベントのモニタリング
  • 仮想マシンを以前の状態に復元するためのスナップショットの作成/使用

1.2. 要件

『プランニングおよび前提条件ガイド』「ブラウザーの要件」および「クライアント要件」を参照してください。

1.3. CA 証明書のインストール

VM ユーザーポータルへの初回アクセス時には、Red Hat Virtualization Manager が使用する証明書をインストールして、セキュリティー警告が表示されないようにする必要があります。

Firefox での CA 証明書のインストール

  1. VM ユーザーポータルの URL にナビゲートします。
  2. 例外を追加 をクリックして セキュリティ例外の追加 ウィンドウを開きます。
  3. 次回以降にもこの例外を有効にする を選択します。
  4. セキュリティ例外を承認 をクリックします。

Internet Explorer での CA 証明書のインストール

  1. VM ユーザーポータル証明書の URL (https://[VM ユーザーポータルの URL]/ca.crt) にナビゲートします。
  2. ファイルのダウンロード - セキュリティの警告 ウィンドウの 開く をクリックすると 証明書 ウィンドウが開きます。
  3. 証明書のインストール ボタンをクリックして 証明書のインポート ウィザード ウィンドウを開きます。
  4. 証明書をすべて次のストアに配置する のラジオボタンを選択して 参照 をクリックし、証明書ストアの選択 ウィンドウを開きます。
  5. 証明書ストアの一覧から 信頼されたルート証明機関 を選択し、OK をクリックします。
  6. 次へ をクリックして 証明書ストア の画面に進みます。
  7. 次へ をクリックして 証明書のインポート ウィザードの完了 画面に進みます。
  8. 完了 をクリックして証明書をインストールします。
重要

Internet Explorer を使用して VM ユーザーポータルにアクセスする場合には、Red Hat Virtualization のウェルカムページの URL を信頼済みサイトの一覧に追加して、信頼済みサイトの全セキュリティールールが console.vv mime ファイルや Remote Desktop 接続用ファイルなどのコンソールリソースに適用されるようにする必要もあります。

CA 証明書のダウンロード

CA 証明書を手動でダウンロードするには、Manager のウェルカム画面にある CA 証明書 のリンクをクリックし、ca.crt ファイルを保存します。

1.4. VM ユーザーポータルへのログイン

VM ユーザーポータルへのログイン

  1. 所定のサーバーアドレスを Web ブラウザーに入力して、Manager のウェルカム画面にアクセスします。
  2. ドロップダウンリストから必要な言語を選択します。
  3. VM ユーザーポータル をクリックすると、SSO ログインページが表示されます。SSO ログインにより、VM ユーザーポータルと管理ポータル (パーミッションが付与されている場合) に同時にログインすることができます。
  4. ユーザー名 および パスワード を入力します。プロファイル のドロップダウンリストを使用して、正しいドメインを選択します。
  5. ログイン をクリックすると、ログインユーザーに割り当てられた仮想マシンおよびプールの一覧が表示されます。

ポータルからログアウトするには、ヘッダーバーでユーザー名をクリックして、ログアウト を選択します。すべてのポータルからログアウトされ、Manager のウェルカム画面が表示されます。

1.5. グラフィカルユーザーインターフェースの構成要素

VM ユーザーポータル画面では、仮想マシンに関する標準的なタスクを実施したり、ログインオプションを変更したり、メッセージを表示したりすることができます。

VM screen

グラフィカルユーザーインターフェースの主要構成要素

  • 1 ヘッダーバー

    ヘッダーバーには、リフレッシュ ボタン、ユーザー ドロップダウンボタン、および メッセージ ドロップダウンボタンがあります。

    • リフレッシュ ボタンをクリックすると、ポータルの表示が最新の情報に更新されます。
    • ユーザー ドロップダウンボタンをクリックすると、以下の項目が表示されます。

      • オプション: シリアルコンソール経由で VM ユーザーポータルに接続するための SSH キー
      • バージョン情報: VM ユーザーポータルのリリース情報
      • ログアウト: VM ユーザーポータルからのログアウト
    • メッセージ ドロップダウンボタンをクリックすると、システムからのメッセージが表示されます。
  • 2 ツールバー

    ツールバーには、その他の操作を実施するためのボタンが表示されます。

  • 3 仮想マシンペイン

    仮想マシンペインには、各仮想マシンおよびプールを構成する仮想マシンのアイコン、オペレーティングシステム、名前、状態、および管理アイコンが表示されます。