第5章 Red Hat Virtualization Host
5.1. Red Hat Virtualization Host のインストール
Red Hat Virtualization Host (RHVH) は、Red Hat Virtualization 環境でハイパーバイザーとして機能する物理マシンの簡単な設定方法を提供するために設計された、Red Hat Enterprise Linux をベースとする最小構成のオペレーティングシステムです。この最小構成のオペレーティングシステムには、マシンがハイパーバイザーとして機能するのに必要なパッケージのみが含まれており、ホストの監視や管理タスクの実行用に Cockpit ユーザーインターフェースが備えられています。最低のブラウザー要件については、「Running Cockpit」を参照してください。
RHVH は NIST SP 800-53 パーティショニングの要件をサポートし、より強固なセキュリティーを提供します。RHVH は、デフォルトで NIST 800-53 パーティションレイアウトを使用します。
作業を開始する前に、RHVH をインストールするマシンが「ホストの要件」に記載のハードウェア要件を満たしていることを確認してください。
物理マシンに RHVH をインストールする手順は主に、以下の 3 つのステップで構成されます。
- カスタマーポータルから RHVH ISO イメージをダウンロードする
- RHVH ISO イメージを USB、CD、または DVD に書き込む
- RHVH の最小オペレーティングシステムをインストールする
Red Hat Virtualization Host のインストール
カスタマーポータルから RHVH ISO イメージをダウンロードします。
- カスタマーポータル (https://access.redhat.com) にログインします。
- メニューバーの ダウンロード をクリックします。
- Red Hat Virtualization をクリックし、スクロールアップして 最新の Red Hat Virtualization 4.2 Host and Manager をダウンロード をクリックし、製品のダウンロードページにアクセスします。
- 適切なハイパーバイザーイメージを選択して 今すぐダウンロードする をクリックします。
- ブート可能なメディアデバイスを作成します。詳しい情報については、『Red Hat Enterprise Linux インストールガイド』の「メディアの作成」を参照してください。
- 準備したインストールメディアを使用して、RHVH のインストール先となるマシンを起動します。
起動メニューから Install オプションを選択して
Enter
を押します。注記または、
Tab
キーを押してカーネルパラメーターを編集することもできます。カーネルパラメーターはスペースで区切る必要があります。指定したカーネルパラメーターを使用してシステムを起動するには、Enter
キーを押します。カーネルパラメーターへの変更を消去し、起動メニューに戻るには、Esc
キーを押します。- 言語を選択し、続行 をクリックします。
- 日付と時刻 の画面からタイムゾーンを選択して 完了 をクリックします。
- キーボードレイアウト の画面からキーボードのレイアウトを選択して 完了 をクリックします。
インストール先 の画面から RHVH のインストール先のデバイスを選択します。オプションで暗号化を有効にします。完了 をクリックします。
重要Red Hat は パーティションを自動構成する オプションを使用することを強く推奨します。ただし、パーティションを自分で構成する を選択する場合は、「カスタムパーティション設定」で詳細を確認してください。
注記RHVH の再インストール時にローカルストレージドメインを維持する方法の詳細については、『Red Hat Virtualization 4.0 Upgrade Guide』の「Upgrading to RHVH While Preserving Local Storage」を参照してください。
- ネットワークとホスト名 の画面からネットワークを選択して、設定 をクリックして接続の詳細を設定します。ホスト名 フィールドにホスト名を入力して 完了 をクリックします。
- オプションで 言語サポート、SECURITY POLICY、および KDUMP を設定します。インストールの概要 画面の各セクションの情報については、『Red Hat Enterprise Linux 7 インストールガイド』の「Anaconda を使用したインストール」を参照してください。
- インストールの開始 をクリックします。
RHVH のインストールの際に root パスワードを設定して、オプションで追加のユーザーを作成します。
警告ローカルのセキュリティー脆弱性が攻撃される可能性があるので、Red Hat は RHVH に信頼できないユーザーを作成することは推奨しません。
再起動 をクリックしてインストールを完了します。
注記RHVH の再起動時には、
nodectl check
がホストのヘルスチェックを実行して、コマンドラインへのログイン時に結果を表示します。メッセージnode status: OK
またはnode status: DEGRADED
により、ヘルスステータスを確認することができます。さらに詳しい情報を表示するには、nodectl check
を実行します。このサービスは、デフォルトで有効化されています。更新を受け取ることができるようにシステムを登録します。
RHVH をコンテンツ配信ネットワークに登録する場合:
-
https://HostFQDNorIP:9090
から Cockpit ユーザーインターフェースにログインします。 - サブスクリプション に移動し、登録 をクリックしてカスタマーポータルのユーザー名とパスワードを入力します。Red Hat Virtualization Host のサブスクリプションが自動的にシステムにアタッチされます。
- 端末 をクリックします。
Red Hat Virtualization Host に対する今後の更新が得られるように、
Red Hat Virtualization Host 7
リポジトリーを有効にします。# subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rhvh-4-rpms
-
RHVH を Red Hat Satellite 6 に登録する場合:
-
https://HostFQDNorIP:9090
から Cockpit ユーザーインターフェースにログインします。 - 端末 をクリックします。
RHVH を Red Hat Satellite 6 に登録します。
# rpm -Uvh http://satellite.example.com/pub/katello-ca-consumer-latest.noarch.rpm # subscription-manager register --org="org_id" # subscription-manager list --available # subscription-manager attach --pool=pool_id # subscription-manager repos --disable "*" # subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rhvh-4-rpms
-
お使いの Red Hat Virtualization 環境にホストを追加できるようになりました。「7章Red Hat Virtualization Manager へのホストの追加」を参照してください。