3.2. Red Hat Virtualization Manager をオフラインでインストールするためのローカルリポジトリーの設定
コンテンツ配信ネットワークに直接接続できないシステムに Red Hat Virtualization Manager をインストールするには、インターネットアクセスのあるシステムに必要なパッケージをダウンロードしてから、オフラインの Manager マシンと共有可能なリポジトリーを作成します。リポジトリーをホストするシステムはパッケージのインストール先となるクライアントシステムと同じネットワークに接続されている必要があります。
前提条件
- コンテンツ配信ネットワークへアクセスできるシステムにインストールされた Red Hat Enterprise Linux 7 Server。このシステムは、必要なすべてのパッケージをダウンロードし、それらのパッケージをオフラインのシステムに配布します。
- 十分なディスクの空き容量があること。この手順では、多数のパッケージをダウンロードするため、ディスクの空き容量は最大 50 GB 必要になります。
Red Hat Virtualization Manager リポジトリーの有効化
Red Hat Subscription Manager でシステムを登録し、Red Hat Enterprise Linux Server
および Red Hat Virtualization
サブスクリプションをアタッチし、Manager リポジトリーを有効にします。
手順
コンテンツ配信ネットワークにシステムを登録します。プロンプトが表示されたら、カスタマーポータルのユーザー名とパスワードを入力します。
# subscription-manager register
Red Hat Enterprise Linux Server
およびRed Hat Virtualization
のサブスクリプションプールを探し、プール ID を書き留めておきます。# subscription-manager list --available
上記のプール ID を使用して、サブスクリプションをシステムにアタッチします。
# subscription-manager attach --pool=pool_id
注記現在アタッチされているサブスクリプションを確認するには、以下のコマンドを実行します。
# subscription-manager list --consumed
有効化されたリポジトリーを一覧表示するには、以下のコマンドを実行します。
# yum repolist
すべての既存リポジトリーを無効にします。
# subscription-manager repos --disable=*
必要なリポジトリーを有効にします。
# subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rpms # subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-supplementary-rpms # subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rhv-4.2-manager-rpms # subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rhv-4-manager-tools-rpms # subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-ansible-2-rpms # subscription-manager repos --enable=jb-eap-7-for-rhel-7-server-rpms
オフラインリポジトリーの設定
インターネットに接続されていないサーバーは、ファイル転送プロトコル (FTP) を使用して他のシステムのソフトウェアリポジトリーにアクセスすることができます。FTP リポジトリーを作成するには、
vsftpd
をインストールおよび設定します。vsftpd
パッケージをインストールします。# yum install vsftpd
vsftpd サービスを起動し、さらにサービスがブート時に起動されるようにします。
# systemctl start vsftpd.service # systemctl enable vsftpd.service
/var/ftp/pub/ ディレクトリー内にサブディレクトリーを作成します。ここから、ダウンロードしたパッケージを提供します。
# mkdir /var/ftp/pub/rhevrepo
設定した全ソフトウェアリポジトリーから rhevrepo ディレクトリーにパッケージをダウンロードします。これには、システムにアタッチしたコンテンツ配信ネットワークの全サブスクリプションプール用リポジトリーとローカルで設定したあらゆるリポジトリーが含まれます。
# reposync -l -p /var/ftp/pub/rhevrepo
このコマンドにより、多数のパッケージがダウンロードされるため、完了するには時間かかります。
-l
のオプションにより、yum プラグインのサポートが有効化されます。createrepo
パッケージをインストールします。# yum install createrepo
/var/ftp/pub/rhevrepo 下で、パッケージがダウンロードされた各サブディレクトリーにリポジトリーメタデータを作成します。
# for DIR in
find /var/ftp/pub/rhevrepo -maxdepth 1 -mindepth 1 -type d
; do createrepo $DIR; done;リポジトリーファイルを作成して、Manager のインストール先となるオフラインマシンの /etc/yum.repos.d/ ディレクトリーにコピーします。
設定ファイルは、手動またはスクリプトを使用して作成することができます。リポジトリーをホストしているシステムで、以下のスクリプトを実行します。
baseurl
の ADDRESS はリポジトリーをホストしているシステムの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名に置き換えます。#!/bin/sh REPOFILE="/etc/yum.repos.d/rhev.repo" echo -e " " > $REPOFILE for DIR in `find /var/ftp/pub/rhevrepo -maxdepth 1 -mindepth 1 -type d`; do echo -e "[`basename $DIR`]" >> $REPOFILE echo -e "name=`basename $DIR`" >> $REPOFILE echo -e "baseurl=ftp://_ADDRESS_/pub/rhevrepo/`basename $DIR`" >> $REPOFILE echo -e "enabled=1" >> $REPOFILE echo -e "gpgcheck=0" >> $REPOFILE echo -e "\n" >> $REPOFILE done;
- オフラインのシステムに Manager パッケージをインストールします。手順については、「Red Hat Virtualization Manager パッケージのインストール」を参照してください。パッケージは、コンテンツ配信ネットワークの代わりにローカルリポジトリーからインストールされます。
- Manager を設定します。初期設定の手順については、「Red Hat Virtualization Manager の設定」を参照してください。
- ホスト、ストレージ、仮想マシンの設定を続行します。