Red Hat Training

A Red Hat training course is available for Red Hat Virtualization

10.6. 仮想ディスクのタスク

10.6.1. 仮想ディスクの作成

イメージ ディスクの作成は、Manager によって完全に管理されます。直接 LUN ディスクには、すでに存在する、外部で準備されたターゲットが必要です。Cinder ディスクには、外部プロバイダー ウィンドウを使用して Red Hat Virtualization に追加された OpenStack Volume のインスタンスへのアクセスが必要です。詳しくは、「ストレージ管理用の OpenStack Block Storage (Cinder) インスタンスの追加」を参照してください。

特定の仮想マシンにアタッチする仮想ディスクを作成することができます。「新規仮想ディスクウィンドウの設定」で説明するように、アタッチする仮想ディスクを作成する際に追加のオプションを利用することができます。

仮想マシンにアタッチする仮想ディスクの作成

  1. コンピュート仮想マシン をクリックします。
  2. 仮想マシンの名前をクリックし、詳細ビューを表示します。
  3. ディスク タブをクリックします。
  4. 新規作成 をクリックします。
  5. 適切なボタンをクリックして、仮想ディスクを イメージ直接 LUN、または Cinder ディスクのいずれかに指定します。
  6. 仮想ディスクに必要なオプションを選択します。オプションは、選択したディスクのタイプによって異なります。各オプションとディスクタイプについての詳しい説明は、「新規仮想ディスクウィンドウの設定」を参照してください。
  7. OK をクリックします。

どの仮想マシンにも属さないフローティング仮想ディスクを作成することもできます。このディスクを単一の仮想マシンにアタッチしたり、ディスクが共有可能の場合には複数の仮想マシンにアタッチしたりすることができます。「新規仮想ディスクウィンドウの設定」で説明するように、仮想ディスクの作成時に利用することができないオプションもあります。

フローティング仮想ディスクの作成

重要

フローティング仮想ディスクの作成はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は Red Hat の実稼働環境でのサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされていないため、Red Hat では実稼働環境での使用を推奨していません。これらの機能は、近々発表予定の製品機能をリリースに先駆けてご提供することにより、お客様は機能性をテストし、開発プロセス中にフィードバックをお寄せいただくことができます。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポートについての詳細は、「テクノロジプレビュー機能のサポート範囲」を参照してください。

  1. ストレージディスク をクリックします。
  2. 新規作成 をクリックします。
  3. 適切なボタンをクリックして、仮想ディスクを イメージ直接 LUN、または Cinder ディスクのいずれかに指定します。
  4. 仮想ディスクに必要なオプションを選択します。オプションは、選択したディスクのタイプによって異なります。各オプションとディスクタイプについての詳しい説明は、「新規仮想ディスクウィンドウの設定」を参照してください。
  5. OK をクリックします。

10.6.2. 新規仮想ディスクウィンドウの設定

フローティング仮想ディスクを作成する場合とアタッチする仮想ディスクを作成する場合で、新規仮想ディスク ウィンドウはほとんど同一なので、これらの設定を 1 つのセクションで説明します。

表10.2 新規仮想ディスクおよび仮想ディスクの編集の設定: イメージ

フィールド名説明

サイズ (GB)

新規仮想ディスクのサイズ (GB 単位)

エイリアス

仮想ディスク名。最大長は 40 文字。

説明

仮想ディスクの説明。このフィールドへの入力は推奨されますが、必須ではありません。

インターフェース

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

ディスクが仮想マシンに対して提示する仮想インターフェース。VirtIO はより高速ですが、ドライバーが必要です。このドライバーは、Red Hat Enterprise Linux 5 以降のバージョンには搭載されています。Windows にはこのドライバーは搭載されていませんが、ゲストツール ISO または仮想フロッピーディスクからインストールすることができます。IDE デバイスには特別なドライバーは必要ありません。

インターフェースのタイプは、そのディスクがアタッチされている仮想マシンすべてを停止した後に更新が可能となります。

データセンター

このフィールドは、フローティングディスクを作成する場合にのみ表示されます。

仮想ディスクを使用できるデータセンター

ストレージドメイン

仮想ディスクが格納されるストレージドメイン。ドロップダウンリストには、対象のデータセンターで使用できる全ストレージドメインが表示されます。また、ストレージドメインの全容量と現在の空き容量も表示されます。

割り当てポリシー

新規仮想ディスクのプロビジョニングポリシー

  • 事前割り当て済み を指定すると、仮想ディスク作成時にストレージドメイン上の全ディスクサイズが割り当てられます。事前割り当て済みディスクの仮想サイズと実サイズは同じです。事前割り当て済みの仮想ディスクは、シンプロビジョニングの仮想ディスクよりも作成に時間がかかりますが、読み取り/書き込みのパフォーマンスがより優れています。サーバーやその他の I/O を集中的に行う仮想マシンには、事前割り当て済みの仮想ディスクが推奨されます。4 秒あたり 1 GB 以上の書き込みが可能な仮想マシンの場合には、可能であれば事前割り当て済みのディスクを使用してください。
  • シンプロビジョニング を指定すると、仮想ディスク作成時に 1 GB が割り当てられ、ディスクサイズ拡張の上限が設定されます。ディスクの仮想サイズが上限です。実サイズは、それまでに割り当て済みの容量です。シンプロビジョニングのディスクは、事前割り当て済みのディスクよりも作成が高速で、ストレージのオーバーコミットメントが可能です。シンプロビジョニングの仮想ディスクはデスクトップに推奨されます。

ディスクプロファイル

仮想ディスクに割り当てるディスクプロファイル。ディスクプロファイルは、ストレージドメイン内の仮想ディスクの最大スループットと入出力操作数の最大レベルを定義します。ディスクプロファイルは、データセンターに対して作成されたストレージ QoS エントリーに基づいてストレージドメインレベルで定義されます。

ディスクのアクティブ化

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

仮想ディスクの作成直後にアクティブ化します。

削除後にワイプ

仮想ディスクの削除時に、機密性の高い情報を削除するセキュリティー強化を有効にすることができます。

ブート可能

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

仮想ディスクにブート可能のフラグを設定することができます。

共有可能

仮想ディスクを複数の仮想マシンに同時にアタッチすることができます。

読み取り専用

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

ディスクを読み取り専用に設定することができます。同じディスクを 1 つの仮想マシンには読み取り専用として、もう 1 つの仮想マシンには再書き込み可能としてアタッチすることが可能です。

Trim 処理の省略

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

仮想マシンの実行中にシンプロビジョニングされたディスクを圧縮できます。ブロックストレージの場合は、下層のストレージデバイスが呼び出しの破棄をサポートしている必要があり、このオプションは、下層のストレージが discard_zeroes_data プロパティーをサポートしない限り 削除後にワイプ と併用できません。ファイルストレージの場合は、下層のファイルシステムやブロックデバイスが呼び出しの破棄をサポートしている必要があります。すべての要件が満たされている場合には、ゲスト仮想マシンから実行した SCSI UNMAP コマンドは、QEMU により下層のストレージに渡され、未使用の領域を開放します。

直接 LUN の設定は、ターゲット > LUN または LUN > ターゲット のいずれかのタブで表示することができます。ターゲット > LUN には、検出先のホストで利用可能な LUN の一覧が、LUN > ターゲット には 全 LUN の一覧がそれぞれ表示されます。

ターゲットを検出 セクションの各フィールドに必要事項を入力し、検出 をクリックしてターゲットのサーバーを検出します。次に 全ターゲットにログイン ボタンをクリックして、そのターゲットサーバー上の利用可能な LUN を一覧表示し、各 LUN の横にあるラジオボタンで追加する LUN を選択することができます。

仮想マシンのハードディスクイメージとして LUN を直接使用すると、仮想マシンと仮想マシンのデータの間の抽象化層が削除されます。

直接 LUN を仮想マシンのハードディスクイメージとして使用する際には、以下の点に注意してください。

  • 直接 LUN のハードディスクイメージのライブストレージ移行はサポートされていません。
  • 直接 LUN ディスクは、仮想マシンエクスポートには含まれません。
  • 直接 LUN ディスクは、仮想マシンのスナップショットには含まれません。

表10.3 新規仮想ディスクおよび仮想ディスクの編集の設定: 直接 LUN

フィールド名説明

エイリアス

仮想ディスク名。最大長は 40 文字。

説明

仮想ディスクの説明。このフィールドへの入力は推奨されますが、必須ではありません。デフォルトでは、このフィールドに LUN ID の最後の 4 文字が挿入されています。

デフォルトの動作は、engine-config コマンドで PopulateDirectLUNDiskDescriptionWithLUNId の設定キーに適切な値を指定して設定することができます。完全な LUN ID を使用するには設定キーに -1 を、この機能を無視するには 0 を指定します。正の整数を指定すると、その文字数分だけ LUN ID が説明フィールドに挿入されます。

インターフェース

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

ディスクが仮想マシンに対して提示する仮想インターフェース。VirtIO はより高速ですが、ドライバーが必要です。このドライバーは、Red Hat Enterprise Linux 5 以降のバージョンには搭載されています。Windows にはこのドライバーは搭載されていませんが、ゲストツール ISO または仮想フロッピーディスクからインストールすることができます。IDE デバイスには特別なドライバーは必要ありません。

インターフェースのタイプは、そのディスクがアタッチされている仮想マシンすべてを停止した後に更新が可能となります。

データセンター

このフィールドは、フローティングディスクを作成する場合にのみ表示されます。

仮想ディスクを使用できるデータセンター

使用するホスト

LUN のマウント先のホスト。データセンター内の任意のホストを選択できます。

ストレージタイプ

追加する外部 LUN のタイプ。iSCSI または ファイバーチャネル から選択可能です。

ターゲットを検出

このセクションは、iSCSI の外部 LUN を使用する場合に、「ターゲット > LUN」のタブを選択すると拡張されます。

アドレス: ターゲットサーバーのホスト名または IP アドレス

ポート: ターゲットサーバーへの接続を試みるポート。デフォルトのポートは 3260 です。

ユーザー認証: iSCSI サーバーには、ユーザー認証が必要です。ユーザー認証 フィールドは、iSCSI の外部 LUN を使用する場合に表示されます。

CHAP のユーザー名: LUN にログインするパーミッションのあるユーザーのユーザー名。このフィールドは、ユーザー認証 チェックボックスが選択されている場合に編集が可能です。

CHAP のパスワード: LUN にログインするパーミッションのあるユーザーのパスワード。このフィールドは、ユーザー認証 チェックボックスが選択されている場合に編集が可能です。

ディスクのアクティブ化

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

仮想ディスクの作成直後にアクティブ化します。

ブート可能

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

仮想ディスクにブート可能のフラグを設定することができます。

共有可能

仮想ディスクを複数の仮想マシンに同時にアタッチすることができます。

読み取り専用

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

ディスクを読み取り専用に設定することができます。同じディスクを 1 つの仮想マシンには読み取り専用として、もう 1 つの仮想マシンには再書き込み可能としてアタッチすることが可能です。

Trim 処理の省略

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

仮想マシンの実行中にシンプロビジョニングされたディスクを圧縮できます。このオプションが有効な場合は、ゲスト仮想マシンから実行した SCSI UNMAP コマンドは、QEMU により下層のストレージに渡され、未使用の領域を開放します。

SCSI パススルーを有効にする

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

インターフェースVirtIO-SCSI に設定されている場合に利用可能。このチェックボックスを選択すると、物理 SCSI デバイスから仮想ディスクへのパススルーが有効になります。VirtIO-SCSI インターフェースに SCSI パススルーを有効にすると、SCSI discard のサポートが自動的に含まれます。このチェックボックスが選択されている場合は、読み取り専用 はサポートされません。

このチェックボックスが選択されていない場合は、仮想ディスクはエミュレートされた SCSI デバイスを使用します。エミュレートされた VirtIO-SCSI ディスクでは、読み取り専用 がサポートされます。

特権のある SCSI I/O を許可

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

SCSI パススルーを有効にする のチェックボックスを選択すると設定可能となります。このチェックボックスを選択すると、フィルター処理なしの SCSI 汎用 I/O (SG_IO) アクセスが可能となり、ディスク上で特権のある SG_IO コマンドを実行できるようになります。永続的な予約にはこの設定が必要です。

SCSI 予約を使用

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

SCSI パススルーを有効にする および 特権のある SCSI I/O を許可 のチェックボックスが選択されている場合に利用できます。このチェックボックスを選択すると、SCSI 予約を使用する仮想マシンからこのディスクへのアクセスが失われないように、このディスクを使用した仮想マシンの移行が無効になります。

適切なデータセンターへのディスク作成のパーミッションがある OpenStack Volume ストレージドメインを利用できない場合には Cinder 設定フォームは無効になります。Cinder ディスクでは、外部プロバイダー ウィンドウを使用して Red Hat Virtualization 環境に追加された OpenStack Volume のインスタンスにアクセスできる状態でなければなりません。詳しい情報は、「ストレージ管理用の OpenStack Block Storage (Cinder) インスタンスの追加」を参照してください。

表10.4 新規仮想ディスクおよび仮想ディスクの編集の設定: Cinder

フィールド名説明

サイズ (GB)

新規仮想ディスクのサイズ (GB 単位)

エイリアス

仮想ディスク名。最大長は 40 文字。

説明

仮想ディスクの説明。このフィールドへの入力は推奨されますが、必須ではありません。

インターフェース

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

ディスクが仮想マシンに対して提示する仮想インターフェース。VirtIO はより高速ですが、ドライバーが必要です。このドライバーは、Red Hat Enterprise Linux 5 以降のバージョンには搭載されています。Windows にはこのドライバーは搭載されていませんが、ゲストツール ISO または仮想フロッピーディスクからインストールすることができます。IDE デバイスには特別なドライバーは必要ありません。

インターフェースのタイプは、そのディスクがアタッチされている仮想マシンすべてを停止した後に更新が可能となります。

データセンター

このフィールドは、フローティングディスクを作成する場合にのみ表示されます。

仮想ディスクを使用できるデータセンター

ストレージドメイン

仮想ディスクが格納されるストレージドメイン。ドロップダウンリストには、対象のデータセンターで使用できる全ストレージドメインが表示されます。また、ストレージドメインの全容量と現在の空き容量も表示されます。

ボリュームタイプ

仮想ディスクのボリュームタイプ。ドロップダウンリストに、利用可能なボリュームのタイプがすべて表示されます。ボリュームのタイプは、OpenStack Cinder で管理/設定されます。

ディスクのアクティブ化

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

仮想ディスクの作成直後にアクティブ化します。

ブート可能

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

仮想ディスクにブート可能のフラグを設定することができます。

共有可能

仮想ディスクを複数の仮想マシンに同時にアタッチすることができます。

読み取り専用

このフィールドは、アタッチするディスクを作成する場合にのみ表示されます。

ディスクを読み取り専用に設定することができます。同じディスクを 1 つの仮想マシンには読み取り専用として、もう 1 つの仮想マシンには再書き込み可能としてアタッチすることが可能です。

重要

ジャーナリングファイルシステムのマウントには、読み取りおよび書き込みのアクセスが必要です。このようなファイルシステム (例: EXT3EXT4、または XFS) が含まれている仮想ディスクに 読み取り専用 オプションを使用するのは適切ではありません。

10.6.3. ライブストレージマイグレーションの概要

アタッチ先の仮想マシンが稼働している状態で、仮想ディスクをストレージドメイン間で移行することが可能です。この機能は、ライブストレージマイグレーションと呼ばれています。実行中の仮想マシンにアタッチされたディスクを移行する際には、移行元のストレージドメインで、そのディスクのイメージチェーンのスナップショットが作成されて、移行先のストレージドメインにイメージチェーン全体が複製されるので、移行元と移行先の両方のストレージドメインに、ディスクイメージチェーンとスナップショットをホストするのに十分なストレージ容量があることを確認してください。新規スナップショットは、ライブストレージマイグレーションを試みる度に作成されます。これは、マイグレーションが失敗した場合も変わりません。

ライブストレージマイグレーション機能を使用する際には、以下の点を考慮してください。

  • 一度に複数のディスクのライブマイグレーションを行うことが可能です。
  • 同じ仮想マシンの複数のディスクを複数のストレージドメインに分散して配置することができますが、各ディスクのイメージチェーンは 1 つのストレージドメインに保管する必要があります。
  • 同じデータセンター内の任意のストレージドメイン間でディスクのライブマイグレーションを行うことができます。
  • 直接 LUN のハードディスクイメージまたは共有可能とマークされたディスクはライブマイグレーションすることはできません。

10.6.4. 仮想ディスクの移動

仮想マシンにアタッチされた仮想ディスクまたはフローティング仮想ディスクとして機能する仮想ディスクをストレージドメイン間で移動することができます。実行中の仮想マシンにアタッチされた仮想ディスクを移動することが可能です。この機能は、ライブストレージマイグレーションと呼ばれています。もしくは、操作を続行する前に、仮想マシンをシャットダウンしてください。

ディスクを移動する際には、以下の点を考慮してください。

  • 複数のディスクを同時に移行することが可能です。
  • 同じデータセンター内の任意のストレージドメイン間でディスクを移行することができます。
  • テンプレートをベースに作成された仮想ディスクが、ストレージ割り当てのシンプロビジョニングオプションを使用した仮想マシンにアタッチされている場合は、仮想マシンのベースとなったテンプレート用のディスクを、仮想ディスクと同じストレージドメインにコピーする必要があります。

仮想ディスクの移動

  1. ストレージディスク をクリックし、移動する仮想ディスクを 1 つまたは複数選択します。
  2. 移動 をクリックします。
  3. ターゲット の一覧から、仮想ディスクの移動先となるストレージドメインを選択します。
  4. 該当する場合には、ディスクプロファイル の一覧から、ディスクのプロファイルを選択します。
  5. OK をクリックします。

仮想ディスクは、ターゲットのストレージドメインに移動されます。移動中には、ステータス コラムに ロック というステータスと、移動操作の進捗状況を示すプログレスバーが表示されます。

10.6.5. ディスクのインターフェースタイプの変更

ディスクを作成した後に、そのディスクのインターフェースタイプを変更することができます。これにより、異なるインターフェースタイプが必要な仮想マシンに既存のディスクをアタッチすることが可能となります。たとえば、VirtIO-SCSI または IDE のインターフェースが必要な仮想マシンには VirtIO インターフェースを使用するディスクをアタッチすることができます。これにより、バックアップ、復元、障害復旧を目的としてディスクを移行するための柔軟性が提供されます。共有可能なディスク用のインターフェースも仮想マシンごとに更新可能です。これは、共有ディスクを使用する各仮想マシンで異なるインターフェースタイプを使用できることを意味します。

ディスクのインターフェースタイプを更新するには、そのディスクを使用している仮想マシンをすべて停止する必要があります。

ディスクのインターフェースタイプの変更

  1. コンピュート仮想マシン をクリックして、該当する仮想マシンを停止します。
  2. 仮想マシンの名前をクリックし、詳細ビューを表示します。
  3. ディスク タブをクリックし、ディスクを選択します。
  4. 編集 をクリックします。
  5. インターフェース の一覧から、新しいインターフェースタイプを選択して OK をクリックします。

異なるインターフェースタイプを必要とする別の仮想マシンにディスクをアタッチすることができます。

異なるインターフェースタイプを使用する別の仮想マシンへのディスクのアタッチ

  1. コンピュート仮想マシン をクリックして、該当する仮想マシンを停止します。
  2. 仮想マシンの名前をクリックし、詳細ビューを表示します。
  3. ディスク タブをクリックし、ディスクを選択します。
  4. 削除 をクリックして、OK をクリックします。
  5. 仮想マシン に戻り、ディスクのアタッチ先となる新しい仮想マシンの名前をクリックします。
  6. ディスク タブをクリックして、アタッチ をクリックします。
  7. 仮想ディスクのアタッチ ウィンドウでディスクを選択して、インターフェース ドロップダウンから適切なインターフェースを選択します。
  8. OK をクリックします。

10.6.6. 仮想ディスクのコピー

ストレージドメイン間で仮想ディスクをコピーすることができます。コピーされたディスクは、仮想マシンにアタッチすることが可能です。

仮想ディスクのコピー

  1. ストレージディスク をクリックし、仮想ディスクを選択します。
  2. コピー をクリックします。
  3. オプションで、エイリアス フィールドに新しい名前を入力します。
  4. ターゲット の一覧から、仮想ディスクのコピー先となるストレージドメインを選択します。
  5. 該当する場合には、ディスクプロファイル の一覧から、ディスクのプロファイルを選択します。
  6. OK をクリックします。

コピー中、仮想ディスクのステータスは ロック になります。

10.6.7. データストレージドメインへのイメージのアップロード

管理ポータルまたは REST API を使用して、仮想ディスクイメージおよび ISO イメージをデータストレージドメインにアップロードすることができます。「データストレージドメインへのイメージのアップロード」を参照してください。

10.6.8. インポートされたストレージドメインからのディスクイメージのインポート

インポートされたストレージドメインからフローティング仮想ディスクをインポートします。

注記

Manager にインポートすることができるのは、QEMU との互換性があるディスクだけです。

ディスクイメージのインポート

  1. ストレージドメイン をクリックします。
  2. インポートしたストレージドメインの名前をクリックし、詳細ビューを表示します。
  3. ディスクのインポート タブをクリックします。
  4. ディスクを 1 つまたは複数選択し、インポート をクリックします。
  5. 各ディスクに適切な ディスクプロファイル を選択します。
  6. OK をクリックします。

10.6.9. インポートされたストレージドメインからの未登録ディスクイメージのインポート

ストレージドメインからフローティング仮想ディスクをインポートします。Red Hat Virtualization 環境以外で作成されたフローティングディスクは、Manager には登録されていません。ストレージドメインをスキャンして、インポートする未登録のフローティングディスクを特定します。

注記

Manager にインポートすることができるのは、QEMU との互換性があるディスクだけです。

ディスクイメージのインポート

  1. ストレージドメイン をクリックします。
  2. ストレージドメインの名前をクリックし、詳細ビューを表示します。
  3. Manager が未登録のディスクを特定できるように、その他の操作ディスクをスキャン をクリックします。
  4. ディスクのインポート タブをクリックします。
  5. ディスクイメージを 1 つまたは複数選択し、インポート をクリックします。
  6. 各ディスクに適切な ディスクプロファイル を選択します。
  7. OK をクリックします。

10.6.10. OpenStack Image サービスからの仮想ディスクのインポート

OpenStack Image サービスが外部プロバイダーとして Red Hat Virtualization Manager に追加されている場合には、OpenStack Image サービスによって管理される仮想ディスクを Manager にインポートすることが可能です。

  1. ストレージドメイン をクリックします。
  2. OpenStack Image サービスドメインの名前をクリックし、詳細ビューを表示します。
  3. イメージ タブをクリックし、イメージを選択します。
  4. インポート をクリックします。
  5. イメージのインポート先となる データセンター を選択します。
  6. ドメイン名 ドロップダウンリストから、イメージの保管先となるストレージドメインを選択します。
  7. オプションで、クォータ ドロップダウンリストから、イメージに適用するクォータを選択します。
  8. OK をクリックします。

これで、ディスクが仮想マシンにアタッチすることのできる状態になりました。

10.6.11. OpenStack Image サービスへの仮想ディスクのエクスポート

外部プロバイダーとして Manager に追加済みの OpenStack Image サービスに仮想ディスクをエクスポートすることができます。

重要

複数のボリュームが含まれず、シンプロビジョニングされておらず、かつスナップショットが含まれていない場合に限り、仮想ディスクのエクスポートが可能です。

  1. ストレージディスク をクリックし、エクスポートするディスクを選択します。
  2. その他の操作エクスポート をクリックします。
  3. ドメイン名 ドロップダウンリストから、ディスクのエクスポート先となる OpenStack Image サービスを選択します。
  4. クォータを適用する場合には、クォータ ドロップダウンリストから、そのディスクのクォータを選択します。
  5. OK をクリックします。

10.6.12. 仮想ディスクの領域解放

シンプロビジョニングを使用する仮想ディスクは、それらのディスクからファイルを削除しても自動的には縮小されません。たとえば、実際のディスクサイズが 100 GB で 50 GB のファイルを削除した場合に、割り当て済みのディスクサイズは 100 GB から変わらず、残りの 50 GB はホストに返されないので、他の仮想マシンがその領域を使用することができません。この未使用のディスク領域は、ホストで仮想ディスクに対してスパース化の操作を実行することによって解放することができます。これにより、ディスクから空き領域がホストに転送されます。複数の仮想ディスクを並行してスパース化することができます。

Red Hat では、仮想マシンのクローン作成、仮想マシンをベースとするテンプレートの作成、ストレージドメインのディスク領域のクリーンアップなどを行う前にこの操作を実行しておくことを推奨します。

制約

  • NFS ストレージドメインでは NFS バージョン 4.2 以降を使用する必要があります。
  • 直接 LUN または Cinder を使用するディスクはスパース化できません。
  • 事前割り当て済みの割り当てポリシーを使用するディスクはスパース化できません。テンプレートから仮想マシンを作成する場合には、ストレージの割り当て フィールドから シンプロビジョニング を選択する必要があります。また クローン を選択する場合には、シンプロビジョニングが選択されている仮想マシンをベースにしたテンプレートであることを確認してください。
  • スパース化できるのは、アクティブなスナップショットのみです。

ディスクのスパース化

  1. コンピュート仮想マシン をクリックし、対象の仮想マシンをシャットダウンします。
  2. 仮想マシンの名前をクリックし、詳細ビューを表示します。
  3. ディスク タブをクリックします。ディスクのステータスが OK であることを確認します。
  4. その他の操作スパース化 をクリックします。
  5. OK をクリックします。

スパース化操作の実行中には、イベント タブに Started to sparsify というイベントが表示され、ディスクのステータスは ロック と表示されます。操作が完了すると、イベント タブに Sparsified successfully というイベントが表示され、ディスクのステータスは OK と表示されます。未使用のディスク領域はホストに返還され、他の仮想マシンが使用できるようになります。