18.4. ログ収集ツール
18.4.1. ログコレクター
Red Hat Virtualization Manager には、ログ収集ツールが含まれています。これにより、サポートをリクエストする際には、Red Hat Virtualization 環境全体にわたる関連ログを簡単に収集することができます。
ログ収集のコマンドは、ovirt-log-collector です。root ユーザーとしてログインして、コマンドライン上で Red Hat Virtualization 環境の管理者の認証情報を入力する必要があります。ovirt-log-collector -h コマンドを実行すると、ovirt-log-collector コマンドの有効なオプションの全一覧など、使用方法に関する詳しい説明を表示することができます。
18.4.2. ovirt-log-collector コマンドの構文
ログコレクターコマンドの基本構文は以下の形式です。
# ovirt-log-collector options list all|clusters|datacenters # ovirt-log-collector options collect
list および collect の 2 つの操作モードに対応しています。
-
listパラメーターは、Red Hat Virtualization Manager にアタッチされているホスト、クラスター、データセンターのいずれかを一覧表示します。一覧表示されたオブジェクトをベースとして、ログ収集をフィルタリングできます。 -
collectパラメーターは、Red Hat Virtualization Manager からログを収集します。収集されたログは、/tmp/logcollector ディレクトリーの配下にあるアーカイブファイルに配置されます。ovirt-log-collectorコマンドは、ログごとに特定のファイル名を割り当てます。
別のパラメーターが設定されていない限りは、デフォルトで、使用可能なホストならびにそれらが属するデータセンターとクラスターが一覧表示されます。特定のログを取得するためのユーザー名とパスワードを入力するプロンプトが表示されます。
ovirt-log-collector コマンドをさらに詳しく指定する数多くのパラメーターがあります。
一般的なオプション
--version- 使用中のコマンドのバージョン番号を表示した後に、元のプロンプトに戻ります。
-h、--help- コマンドの使用方法についての情報を表示した後に、元のプロンプトに戻ります。
--conf-file=PATH- ツールが使用する設定ファイルを PATH で指定します。
--local-tmp=PATH- ログを保存するディレクトリーを PATH で指定します。デフォルトのディレクトリーは /tmp/logcollector です。
--ticket-number=TICKET- SOS レポートに関連付けるチケットまたはケース番号を TICKET で指定します。
--upload=FTP_SERVER- FTP を使用して送信される取得済みログの送信先を FTP_SERVER で指定します。Red Hat のサポート担当者のアドバイスなしには、このオプションは使用しないでください。
--log-file=PATH- このコマンドがログ出力に使用するファイル名を PATH で指定します。
--quiet- Quiet モードに設定し、コンソールの出力を最小限に抑えます。Quiet モードはデフォルトではオフになっています。
-v、--verbose- 詳細モードに設定し、より詳しいコンソール出力を提供します。詳細モードは、デフォルトではオフになっています。
--time-only- 完全な SOS レポートを生成せずに、ホスト間の時間差に関する情報だけを表示します。
Red Hat Virtualization Manager のオプション
以下のオプションは、ログ収集をフィルタリングして、Red Hat Virtualization Manager に対する認証の詳細を指定します。
これらのパラメーターは特定のコマンドと組み合わせることができます。たとえば、ovirt-log-collector --user=admin@internal --cluster ClusterA,ClusterB --hosts "SalesHost"* は、ユーザーを admin@internal と指定して、ログ収集を A および B のクラスター内の SalesHost ホストだけに制限します。
--no-hypervisors- ログ収集から仮想化ホストを除外します。
--one-hypervisor-per-cluster- それぞれのクラスターから、1 台のホスト (もしあれば SPM) のログを収集します。
-u USER、--user=USER- ログインするユーザー名を設定します。USER は user@domain の形式で指定します。user はユーザー名、domain は使用しているディレクトリーサービスドメインです。ユーザーは、ディレクトリーサービス内に存在し、かつ Red Hat Virtualization Manager が認識している必要があります。
-r FQDN、--rhevm=FQDN-
ログを収集する Red Hat Virtualization Manager サーバーの完全修飾ドメイン名を設定します。FQDN の箇所は Manager の完全修飾ドメイン名に置き換えてください。ログコレクターは、Red Hat Virtualization Manager と同じローカルホストで実行されることを前提としています。デフォルト値は
localhostです。 -c CLUSTER、--cluster=CLUSTER- Red Hat Virtualization Manager からのログに加えて、指定された CLUSTER の仮想化ホストからのログも収集します。対象となるクラスターは、クラスター名またはマッチパターンのコンマ区切りリストで指定する必要があります。
-d DATACENTER、--data-center=DATACENTER- Red Hat Virtualization Manager からのログに加えて、指定された DATACENTER の仮想化ホストからのログも収集します。対象となるデータセンターは、データセンター名またはマッチパターンのコンマ区切りリストで指定する必要があります。
-H HOSTS_LIST、--hosts=HOSTS_LIST- Red Hat Virtualization Manager からのログに加えて、指定された HOSTS_LIST の仮想化ホストからのログも収集します。対象となるホストは、ホスト名、完全修飾ドメイン名、または IP アドレスのコンマ区切りリストで指定する必要があります。マッチパターンも有効です。
SSH の設定
--ssh-port=PORT- 仮想化ホストとの SSH 接続に使用するポートを PORT で指定します。
-k KEYFILE、--key-file=KEYFILE- 仮想化ホストへのアクセスに使用する SSH 公開鍵を KEYFILE で指定します。
--max-connections=MAX_CONNECTIONS-
仮想化ホストからのログを収集する際の最大同時 SSH 接続数を MAX_CONNECTIONS で指定します。デフォルトは
10です。
PostgreSQL データベースのオプション
データベースユーザー名およびデータベース名がデフォルト値から変更されている場合には、pg-user と dbname のパラメーターを使用して指定する必要があります。
データベースがローカルホスト上にない場合には、pg-dbhost パラメーターを設定します。オプションの pg-host-key パラメーターを使用すると、リモートログを収集します。適切にリモートログ収集を行うには、PostgreSQL SOS プラグインがデータベースサーバー上にインストールされている必要があります。
--no-postgresql-
データベースの収集を無効にします。
--no-postgresqlパラメーターが指定されていない場合には、ログコレクターが Red Hat Virtualization Manager PostgreSQL データベースに接続して、ログレポートにデータを追加します。 --pg-user=USER- データベースサーバーへの接続に使用するユーザー名を USER で指定します。デフォルトは postgres です。
--pg-dbname=DBNAME- データベースサーバーとの接続に使用するデータベース名を DBNAME で指定します。デフォルトは rhevm です。
--pg-dbhost=DBHOST- データベースサーバーのホスト名を DBHOST で指定します。デフォルトは localhost です。
--pg-host-key=KEYFILE- データベースサーバーの公開 ID ファイル (秘密鍵) を KEYFILE で指定します。この値は、ローカルホスト上にデータベースが存在しない場合にのみ必要なため、デフォルトでは設定されていません。
18.4.3. ログコレクターの基本的な使用例
追加のパラメーターを指定せずに ovirt-log-collector コマンドを実行した場合には、デフォルトの動作は、Red Hat Virtualization Manager および Manager にアタッチされたホストからのログをすべて収集します。また、--no-postgresql パラメーターが指定されていない限り、データベースのログも収集します。以下の例では、ログコレクターのコマンドを実行して、Red Hat Virtualization Manager とアタッチされたホスト 3 台からのログをすべて収集します。
例18.2 ログコレクターの使用例
# ovirt-log-collector
INFO: Gathering oVirt Engine information...
INFO: Gathering PostgreSQL the oVirt Engine database and log files from localhost...
Please provide REST API password for the admin@internal oVirt Engine user (CTRL+D to abort):
About to collect information from 3 hypervisors. Continue? (Y/n):
INFO: Gathering information from selected hypervisors...
INFO: collecting information from 192.168.122.250
INFO: collecting information from 192.168.122.251
INFO: collecting information from 192.168.122.252
INFO: finished collecting information from 192.168.122.250
INFO: finished collecting information from 192.168.122.251
INFO: finished collecting information from 192.168.122.252
Creating compressed archive...
INFO Log files have been collected and placed in /tmp/logcollector/sosreport-rhn-account-20110804121320-ce2a.tar.xz.
The MD5 for this file is 6d741b78925998caff29020df2b2ce2a and its size is 26.7M
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