Red Hat Training
A Red Hat training course is available for Red Hat Virtualization
8.2. NFS ストレージの準備と追加
8.2.1. NFS ストレージの準備
Red Hat Enterprise Linux サーバー上でストレージドメインとして機能する NFS 共有を設定します。
エクスポートストレージドメインは非推奨になりました。データストレージドメインは、データセンターからアタッチを解除して、同じ環境または異なる環境にある別のデータセンターにインポートすることができます。仮想マシン、フローティング仮想ディスク、テンプレートは、インポートしたストレージドメインからアタッチされているデータセンターにアップロードすることができます。ストレージドメインのインポートに関する情報は、「既存のストレージドメインのインポート」の項を参照してください。
Red Hat Enterprise Linux における NFS の設定および構成についての説明は、『Red Hat Enterprise Linux 6 ストレージ管理ガイド』の「NFS (Network File System)」または『Red Hat Enterprise Linux 7 ストレージ管理ガイド』の「NFS (Network File System)」を参照してください。
エクスポートされたディレクトリーにより表されるストレージドメインに Manager がデータを保管するには、Red Hat Virtualization には特定のシステムユーザーアカウントおよびシステムユーザーグループが必要です。
必要なシステムユーザーアカウントとシステムユーザーグループの設定
kvm
というグループを作成します。# groupadd kvm -g 36
ユーザー
vdsm
を作成してグループkvm
に追加します。# useradd vdsm -u 36 -g 36
エクスポートディレクトリーの所有権を 36:36 に設定すると、vdsm:kvm に所有権が付与されます。
# chown -R 36:36 /exports/data # chown -R 36:36 /exports/export # chown -R 36:36 /exports/iso
所有者に読み取り/書き込みアクセスを許可し、グループおよびその他のユーザーに読み取り/実行アクセスを許可するようにディレクトリーのモードを変更します。
# chmod 0755 /exports/data # chmod 0755 /exports/export # chmod 0755 /exports/iso
必要なシステムユーザーおよびグループについての詳しい情報は、「付録F システムアカウント」を参照してください。
8.2.2. NFS ストレージのアタッチ
NFS ストレージドメインを Red Hat Virtualization 環境のデータセンターにアタッチします。これらのストレージドメインは、仮想ディスク (データドメイン) および ISO 起動メディア (ISO ドメイン) 用のストレージを提供します。以下の手順は、共有がすでにエクスポート済みであることを前提としています。ISO ドメインおよびエクスポートドメインを作成する前に、データドメインを作成しておく必要があります。ISO ドメインおよびエクスポートドメインの作成には同じ手順を使用します。その際に、ドメイン機能 の一覧で ISO または エクスポート のいずれかを選択します。
- 管理ポータルで ストレージ → ドメイン をクリックします。
- 新規ドメイン をクリックします。
- ストレージドメインの 名前 を入力します。
- データーセンター、ドメイン機能、ストレージタイプ、形式、および 使用するホスト の一覧のデフォルト値を受け入れます。
- ストレージドメインに使用する エクスポートパス を入力します。エクスポートパスは、123.123.0.10:/data (IPv4 の場合)、[2001:0:0:0:0:0:0:5db1]:/data (IPv6 の場合)、または domain.example.com:/data の形式にする必要があります。
オプションで、詳細パラメーターを設定することが可能です。
- 詳細パラメーター をクリックします。
- 容量不足の警告 のフィールドに、パーセンテージ値を入力します。ストレージドメインの空き容量がこの値を下回ると、ユーザーに警告のメッセージが表示され、ログに記録されます。
- アクションをブロックする深刻な容量不足 のフィールドに GB 単位で値を入力します。ストレージドメインの空き容量がこの値を下回ると、ユーザーにエラーメッセージが表示され、ログに記録されます。容量を消費する新規アクションは、一時的であってもすべてブロックされます。
- 削除後にワイプするオプションを有効にするには、削除後にワイプ チェックボックスを選択します。このオプションは、ドメインの作成後に編集することが可能ですが、その場合にはすでに存在しているディスクの「削除後にワイプ」プロパティーは変更されません。
- OK をクリックします。
ディスクの準備が完了するまで新規 NFS データドメインのステータスは ロック
と表示され、その後データセンターに自動的にアタッチされます。
8.2.3. NFS ストレージの拡張
NFS ストレージの容量を拡張するには、新規ストレージドメインを作成して既存のデータセンターに追加するか、NFS サーバー上の使用可能な空き容量を増やします。最初のオプションについては、「NFS ストレージのアタッチ」を参照してください。以下の手順は、既存の NFS サーバーで使用可能な空き容量を増やす方法について説明します。
既存の NFS ストレージドメインの拡張
- ストレージ → ドメイン をクリックします。
- NFS ストレージドメインの名前をクリックし、詳細ビューを表示します。
- データセンター タブをクリックし、メンテナンス をクリックしてストレージドメインをメンテナンスモードに切り替えます。これにより、既存の共有がアンマウントされ、ストレージドメインのサイズ変更が可能となります。
- NFS サーバーで、ストレージをリサイズします。Red Hat Enterprise Linux 6 システムの場合は、『Red Hat Enterprise Linux 6 ストレージ管理ガイド』を参照してください。Red Hat Enterprise Linux 7 システムの場合は、『Red Hat Enterprise Linux 7 ストレージ管理ガイド』を参照してください。
- 詳細ビューで データセンター タブをクリックし、アクティブ化 をクリックしてストレージドメインをマウントします。