Red Hat Training

A Red Hat training course is available for Red Hat Virtualization

1.5. MAC アドレスプール

MAC アドレスプールは、各クラスターで割り当てられる MAC アドレスの範囲を定義します。MAC アドレスプールは、各クラスターに指定されます。MAC アドレスプールを使用すると、Red Hat Virtualization は MAC アドレスを自動的に生成して、新規仮想ネットワークデバイスに割り当てることができます。これは、MAC アドレスの重複を防ぐのに役立ちます。1 つのクラスターに関連するすべての MAC アドレスが、割り当て済みの MAC アドレスプールの範囲内にある場合に、MAC アドレスプールのメモリー効率がより高くなります。

同じ MAC アドレスプールを複数のクラスターで共有することができますが、各クラスターには単一の MAC アドレスプールが割り当てられます。デフォルトの MAC アドレスプールは、Red Hat Virtualization によって作成され、他に MAC アドレスプールが割り当てられていない場合に使用されます。クラスターへの MAC アドレスプールの割り当てに関する詳しい情報は、「新規クラスターの作成」を参照してください。

注記

複数の Red Hat Virtualization クラスターが 1 つのネットワークを共有している場合には、デフォルトの MAC アドレスプールに完全には依存しないでください。各クラスターの仮想マシンが同じ範囲の MAC アドレスの使用を試みるので、競合が生じるためです。MAC アドレスの競合を防ぐためには、MAC アドレスプールの範囲を確認し、それぞれのクラスターに固有の MAC アドレス範囲が割り当てられるようにしてください。

MAC アドレスプールは、最後にプールに返されたアドレスの後に利用可能な MAC アドレスを割り当てます。この範囲内にそれ以降のアドレスが残っていない場合には、範囲の開始値から検索を開始します。単一の MAC アドレスプール内で複数の MAC アドレス範囲が定義されている場合には、それらの範囲は交互に使用され、利用可能な MAC アドレスが選択されるのと同じ方法で、受信した要求に対応します。

1.5.1. MAC アドレスプールの作成

新規 MAC アドレスプールを作成することができます。

MAC アドレスプールの作成

  1. 管理設定 をクリックします。
  2. MAC アドレスプール タブをクリックします。
  3. 追加 をクリックします。
  4. 新規 MAC アドレスプールの 名前説明 を入力します。
  5. 1 つのプールで同じ MAC アドレスを複数回使用できるようにするには、重複を許可する チェックボックスを選択します。MAC アドレスプールは、重複した MAC アドレスを自動的には使用しませんが、重複のオプションを有効にすると、ユーザーは重複した MAC アドレスを手動で指定することができます。

    注記

    1 つの MAC アドレスプールで重複のオプションを無効にし、別の MAC アドレスプールで重複のオプションを有効にした場合には、重複が無効な MAC アドレスプールでは、各 MAC アドレスを 1 回しか使用できませんが、重複のオプションが有効なプールでは、MAC アドレスを複数回使用することができます。

  6. 必要な MAC アドレスの範囲 を指定します。複数の範囲を入力するには、開始アドレス終了アドレス のフィールドの横にあるプラス (+) のボタンをクリックします。
  7. OK をクリックします。

1.5.2. MAC アドレスプールの編集

MAC アドレスプールを編集して、プール内で利用可能な MAC アドレスの範囲や、重複を許可するかどうかなどの詳細設定を変更することができます。

MAC アドレスプールのプロパティー編集

  1. 管理設定 をクリックします。
  2. MAC アドレスプール タブをクリックします。
  3. 編集する MAC アドレスプールを選択します。
  4. 編集 をクリックします。
  5. 必要に応じて、名前説明重複を許可するMAC アドレスの範囲 のフィールドを変更します。

    注記

    MAC アドレス範囲の更新時に、既存の NIC の MAC アドレスは再割り当てされません。割り当て済みの MAC アドレスが、新しい MAC アドレスの範囲外となった場合には、ユーザー指定の MAC アドレスとして追加され、その MAC アドレスプールによって引き続きトラッキングされます。

  6. OK をクリックします。

1.5.3. MAC アドレスプールのパーミッションの編集

MAC アドレスプールを作成した後には、そのユーザーパーミッションを設定することができます。ユーザーパーミッションは、その MAC アドレスプールをどのデータセンターで使用することができるかを制御します。新規ユーザーパーミッションの追加については、「ロール」を参照してください。

MAC アドレスプールのパーミッションの編集

  1. 管理設定 をクリックします。
  2. MAC アドレスプール タブをクリックします。
  3. 対象の MAC アドレスプールを選択します。
  4. MAC アドレスプールのユーザーパーミッションを編集します。

    • MAC アドレスプールにユーザーパーミッションを追加するには、以下の手順を実行します。

      1. 設定 ウィンドウの最下部にあるユーザーパーミッションペインで 追加 をクリックします。
      2. 対象のユーザーを検索して選択します。
      3. 割り当てるロール ドロップダウンリストから必要なロールを選択します。
      4. OK をクリックすると、ユーザーパーミッションが追加されます。
    • MAC アドレスプールからユーザーパーミッションを削除するには、以下の手順を実行します。

      1. 設定 ウィンドウの最下部にあるユーザーパーミッションペインで削除するユーザーパーミッションを選択します。
      2. 削除 をクリックすると、ユーザーパーミッションが削除されます。

1.5.4. MAC アドレスプールの削除

作成した MAC アドレスプールがクラスターに関連付けられていない場合には、その MAC アドレスプールを削除することができます。ただし、デフォルトの MAC アドレスプールは削除できません。

MAC アドレスプールの削除

  1. 管理設定 をクリックします。
  2. MAC アドレスプール タブをクリックします。
  3. 削除する MAC アドレスプールを選択します。
  4. 削除 をクリックします。
  5. OK をクリックします。