Red Hat Training

A Red Hat training course is available for Red Hat Virtualization

11.2. 外部プロバイダーの追加

11.2.1. ホストプロビジョニング用の Red Hat Satellite インスタンスの追加

ホストのプロビジョニング用に Satellite インスタンスを Red Hat Virtualization Manager に追加します。Red Hat Virtualization 4.2 は Red Hat Satellite 6.1 でサポートされています。

ホストプロビジョニング用の Satellite インスタンスの追加

  1. 管理プロバイダー をクリックします。
  2. 追加 をクリックします。
  3. 名前説明 を入力します。
  4. タイプ のドロップダウンリストから Foreman/Satellite を選択します。
  5. プロバイダーの URL のテキストフィールドに Satellite インスタンスがインストールされたマシンの URL または完全修飾ドメイン名を入力します。ポート番号を指定する必要はありません。

    重要

    Satellite インスタンスの追加に IP アドレスは使用できません。

  6. 認証が必要 のチェックボックスを選択します。
  7. Satellite インスタンス用の ユーザー名パスワード を入力します。Satellite プロビジョニングポータルへのログインに使用するユーザー名とパスワードを使用する必要があります。
  8. 認証情報をテストします。

    1. テスト をクリックし、入力した認証情報を使用して Satellite インスタンスと正しく認証できるかどうかをテストします。
    2. Satellite インスタンスが SSL を使用している場合には プロバイダー証明書のインポート ウィンドウが開きます。OK をクリックして Satellite インスタンスの提供する証明書をインポートして、Manager がそのインスタンスと通信できるようにします。
  9. OK をクリックします。

11.2.2. イメージ管理用の OpenStack Image (Glance) インスタンスの追加

イメージ管理用に OpenStack Image (Glance) インスタンスを Red Hat Virtualization Manager に追加します。

イメージ管理用の OpenStack Image (Glance) インスタンスの追加

  1. 管理プロバイダー をクリックします。
  2. 追加 をクリックし、全般 タブで詳細を入力します。これらのフィールドの詳細については、「プロバイダーの追加における全般の設定」を参照してください。
  3. 名前説明 を入力します。
  4. タイプ のドロップダウンリストから OpenStack Image を選択します。
  5. プロバイダーの URL のテキストフィールドに OpenStack Image インスタンスがインストールされたマシンの URL または完全修飾ドメイン名を入力します。
  6. オプションとして、認証が必要 のチェックボックスを選択し、Keystone に登録されている OpenStack Image インスタンスユーザーの ユーザー名 および パスワード を入力します。Protocol (HTTP に設定する必要があります)、Hostname、および API Port を指定して Keystone サーバーの認証 URL も定義する必要があります。

    OpenStack Image インスタンスの テナント名 を入力します。

  7. 認証情報をテストします。

    1. テスト をクリックし、入力した認証情報を使用して OpenStack Image インスタンスと正しく認証できるかどうかをテストします。
    2. OpenStack Image インスタンスが SSL を使用している場合には プロバイダー証明書のインポート ウィンドウが開きます。OK をクリックして OpenStack Image インスタンスの提供する証明書をインポートして、Manager がそのインスタンスと通信できるようにします。
  8. OK をクリックします。

11.2.3. ネットワークプロビジョニング用の OpenStack Networking (Neutron) インスタンスの追加

ネットワークプロビジョニング用に OpenStack Networking (Neutron) インスタンスを Red Hat Virtualization Manager に追加します。OpenStack Neutron REST API を実装する別のサードパーティーのネットワークプロバイダーを追加するには、「外部ネットワークプロバイダーの追加」を参照してください。

重要

Red Hat Virtualization は、Red Hat OpenStack Platform バージョン 8、9、10、11、および 12 を外部ネットワークプロバイダーとしてサポートしています。

Neutron ネットワークを使用するには、ホストに Neutron エージェントを設定する必要があります。ネットワークノードをホストとして Manager に追加する前に、手動でエージェントを設定するか、Red Hat OpenStack Platform director を使用して Networker ロールをデプロイすることができます。director の使用を推奨します。新規ホスト ウィンドウの ネットワークプロバイダー タブを使用した Neutron エージェントの自動デプロイはサポートされません。

ネットワークノードと通常のホストを同じクラスター内で使用することはできますが、Neutron ネットワークを使用する仮想マシンはネットワークノードでしか実行することができません。

ホストとしてのネットワークノードの追加

  1. Red Hat OpenStack Platform director を使用して、ネットワークノードに Networker ロールをデプロイします。『Red Hat OpenStack Platform オーバークラウドの高度なカスタマイズ』「新規ロールの作成」および「Networker」を参照してください。
  2. Red Hat Virtualization のリポジトリーを有効にします。『インストールガイド』「Red Hat Enterprise Linux ホストリポジトリーの有効化」を参照してください。
  3. Openstack Networking フックをインストールします。

    # yum install vdsm-hook-openstacknet
  4. Manager にホストとしてネットワークノードを追加します。「Red Hat Virtualization Manager へのホストの追加」を参照してください。

    重要

    ネットワークプロバイダー タブから OpenStack Networking プロバイダーを選択しないでください。現在、このオプションはサポートされていません。

  5. ICMP トラフィックを拒否するファイアウォールルールを削除します。

    # iptables -D INPUT -j REJECT --reject-with icmp-host-prohibited

ネットワークプロビジョニング用の OpenStack Networking (Neutron) インスタンスの追加

  1. 管理プロバイダー をクリックします。
  2. 追加 をクリックし、全般 タブで詳細を入力します。これらのフィールドの詳細については、「プロバイダーの追加における全般の設定」を参照してください。
  3. 名前説明 を入力します。
  4. タイプ のドロップダウンリストから OpenStack Networking を選択します。
  5. ネットワークプラグイン フィールドで Open vSwitch が選択されていることを確認します。
  6. オプションとして、Automatic Synchronization のチェックボックスを選択します。これにより、外部ネットワークプロバイダーと既存ネットワークの自動同期が有効になります。
  7. プロバイダーの URL のテキストフィールドに OpenStack Networking インスタンスがインストールされたマシンの URL または完全修飾ドメイン名を入力し、後ろにポート番号を指定します。読み取り専用 のチェックボックスは、デフォルトで選択されています。これは、ユーザーが OpenStack Networking インスタンスを変更するのを防ぎます。

    重要

    Red Hat のサポートを受けるには、読み取り専用 のチェックボックスを選択したままにする必要があります。

  8. オプションとして、認証が必要 のチェックボックスを選択し、Keystone に登録されている OpenStack Networking ユーザーの ユーザー名 および パスワード を入力します。ProtocolHostnameAPI Port、および API Version を指定して Keystone サーバーの認証 URL も定義する必要があります。

    API バージョン 2.0 の場合には、OpenStack Networking インスタンスの テナント名 を入力します。API バージョン 3 の場合には、User Domain NameProject Name、および Project Domain Name を入力します。

  9. 認証情報をテストします。

    1. テスト をクリックし、入力した認証情報を使用して OpenStack Networking インスタンスと正しく認証できるかどうかをテストします。
    2. OpenStack Networking インスタンスが SSL を使用している場合には プロバイダー証明書のインポート ウィンドウが開きます。OK をクリックして OpenStack Networking インスタンスの提供する証明書をインポートして、Manager がそのインスタンスと通信できるようにします。
  10. エージェントの設定 タブをクリックします。

    警告

    以下の手順はテクノロジープレビューとしてのみ提供しています。Red Hat Virtualization は、事前設定済みの Neutron ホストしかサポートしていません。

  11. インターフェースマッピング フィールドに、Open vSwitch エージェントのインターフェースマッピングのコンマ区切りリストを入力します。
  12. ブローカータイプ の一覧から、OpenStack Networking インスタンスが使用するメッセージブローカーのタイプを選択します。
  13. ホスト フィールドに、メッセージブローカーをホスティングするホストの URL または完全修飾ドメイン名を入力します。
  14. メッセージブローカーに接続する ポート を入力します。デフォルトではこのポート番号は、メッセージブローカーが SSL を使用するように設定されていない場合は 5762、SSL を使用するように設定されている場合は 5761 です。
  15. メッセージブローカーインスタンスに登録済みの OpenStack Networking ユーザーの ユーザー名パスワード を入力します。
  16. OK をクリックします。

OpenStack Networking インスタンスが Red Hat Virtualization Manager に追加されました。このインスタンスが提供するネットワークは、使用する前に Manager にインポートしてください。「外部プロバイダーからのネットワークのインポート」を参照してください。

11.2.4. ストレージ管理用の OpenStack Block Storage (Cinder) インスタンスの追加

重要

ストレージ管理用の OpenStack Block Storage (Cinder) インスタンスの使用は、テクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は Red Hat の実稼働環境でのサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされていないため、Red Hat では実稼働環境での使用を推奨していません。これらの機能は、近々発表予定の製品機能をリリースに先駆けてご提供することにより、お客様は機能性をテストし、開発プロセス中にフィードバックをお寄せいただくことができます。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポートについての詳細は、「テクノロジプレビュー機能のサポート範囲」を参照してください。

ストレージ管理用に OpenStack Block Storage (Cinder) インスタンスを Red Hat Virtualization Manager に追加します。OpenStack Cinder ボリュームは、Ceph Storage によりプロビジョニングされます。

ストレージ管理用の OpenStack Block Storage (Cinder) インスタンスの追加

  1. 管理プロバイダー をクリックします。
  2. 追加 をクリックし、全般 タブで詳細を入力します。これらのフィールドの詳細については、「プロバイダーの追加における全般の設定」を参照してください。
  3. 名前説明 を入力します。
  4. タイプ のドロップダウンリストから OpenStack Block Storage を選択します。
  5. OpenStack Block Storage ボリュームをアタッチする データセンター を選択します。
  6. プロバイダーの URL のテキストフィールドに OpenStack Block Storage インスタンスがインストールされたマシンの URL または完全修飾ドメイン名を入力し、後ろにポート番号を指定します。
  7. オプションとして、認証が必要 のチェックボックスを選択し、Keystone に登録されている OpenStack Block Storage インスタンスユーザーの ユーザー名 および パスワード を入力します。Protocol (HTTP に設定する必要があります)、Hostname、および API Port を指定して Keystone サーバーの認証 URL を定義します。

    OpenStack Block Storage インスタンスの テナント名 を入力します。

  8. テスト をクリックし、入力した認証情報を使用して OpenStack Block Storage インスタンスと正しく認証できるかどうかをテストします。
  9. OK をクリックします。
  10. クライアントの Ceph 認証 (cephx) が有効化されている場合には、以下の手順も完了する必要があります。cephx プロトコルはデフォルトで有効化されます。

    1. Ceph サーバーで ceph auth get-or-create コマンドを使用して client.cinder ユーザーの新しい秘密鍵を作成します。cephx についての詳しい情報は、『Red Hat Ceph Storage Configuration Guide』の「Cephx Configuration Reference」を参照してください。また、新規ユーザー用のキー作成についての詳しい説明は、『Red Hat Ceph Storage Administration Guide』の「Managing Users」を参照してください。client.cinder ユーザー用のキーがすでに存在している場合には、同じコマンドを使用して取得してください。
    2. 管理ポータルで、プロバイダー 一覧から、新規作成した Cinder 外部プロバイダーを選択します。
    3. 認証キー タブをクリックします。
    4. 新規作成 をクリックします。
    5. のフィールドに秘密鍵を入力します。
    6. 自動生成された UUID をテキストフィールドにコピーするか、既存の UUID を入力します。
    7. Cinder サーバーで、前のステップでコピー/入力した UUID と cinder ユーザーを /etc/cinder/cinder.conf に追加します。

      rbd_secret_uuid = UUID
      rbd_user = cinder

OpenStack Block Storage (Cinder) ディスクの作成については、「仮想ディスクの作成」を参照してください。

11.2.5. 仮想マシンプロバイダーとしての VMware インスタンスの追加

VMware vCenter インスタンスを追加して、VMware から Red Hat Virtualization Manager に仮想マシンをインポートします。

Red Hat Virtualization では、VMware の仮想マシンをインポートする前に V2V を使用して正しい形式に変換します。少なくとも 1 台のホストに virt-v2v パッケージをインストールする必要があります。virt-v2v パッケージは Red Hat Virtualization Host (RHVH) ではデフォルトで提供されます。Red Hat Enterprise Linux ホストの場合は、Red Hat Virtualization 環境に追加する際に VDSM の依存関係としてインストールされます。Red Hat Enterprise Linux ホストのバージョンは Red Hat Enterprise Linux 7.2 以降でなければなりません。

注記

ppc64le アーキテクチャーでは virt-v2v パッケージを利用することができません。したがって、これらのホストをプロキシーホストとして使用することはできません。

仮想マシンプロバイダーとしての VMware vCenter インスタンスの追加

  1. 管理プロバイダー をクリックします。
  2. 追加 をクリックします。
  3. 名前説明 を入力します。
  4. タイプ のドロップダウンリストから VMware を選択します。
  5. VMware 仮想マシンのインポート先となる データセンター を選択するか、任意のデータセンター を選択して個々のインポート操作中にインポート先のデータセンターを指定するようにします。
  6. vCenter フィールドには、VMware vCenter インスタンスの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名を入力します。
  7. ESXi フィールドには、仮想マシンのインポート元となるホストの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名を入力します。
  8. データセンター フィールドには、指定した ESXi ホストが属するデータセンターの名前を入力します。
  9. ESXi および Manager の間で SSL 証明書を交換した場合には、ESXi ホストの証明書が検証されるように サーバーの SSL 証明書を確認 のチェックボックスを選択した状態にしてください。交換していない場合は、このチェックボックスのチェックを外してください。
  10. 選択したデータセンター内の virt-v2v をインストールしたホストを選択します。このホストは、仮想マシンのインポート操作中に プロキシーホスト として機能します。このホストは、VMware vCenter 外部プロバイダーのネットワークに接続可能である必要もあります。上記のステップで 任意のデータセンター を選択した場合は、ここでホストを指定することはできませんが、個々のインポート操作中にホストを指定することが可能です。
  11. VMware vCenter インスタンスの ユーザー名パスワード を入力します。ユーザーは、VMware データセンターと仮想マシンが属する ESXi ホストへのアクセスが可能である必要があります。
  12. 認証情報をテストします。

    1. テスト をクリックし、入力した認証情報を使用して VMware vCenter インスタンスと正しく認証できるかどうかをテストします。
    2. VMware vCenter インスタンスが SSL を使用している場合には プロバイダー証明書のインポート ウィンドウが開きます。OK をクリックして VMware vCenter インスタンスの提供する証明書をインポートして、Manager がそのインスタンスと通信できるようにします。
  13. OK をクリックします。

VMware 外部プロバイダーから仮想マシンをインポートする手順については、『仮想マシン管理ガイド』「VMware プロバイダーからの仮想マシンのインポート」を参照してください。

11.2.6. 仮想マシンプロバイダーとしての Xen ホストの追加

Xen ホストを追加して、Xen から Red Hat Virtualization Manager に仮想マシンをインポートします。

Red Hat Virtualization では、Xen の仮想マシンをインポートする前に V2V を使用して正しい形式に変換します。少なくとも 1 台のホストに virt-v2v パッケージをインストールする必要があります。virt-v2v パッケージは Red Hat Virtualization Host (RHVH) ではデフォルトで提供されます。Red Hat Enterprise Linux ホストの場合は、Red Hat Virtualization 環境に追加する際に VDSM の依存関係としてインストールされます。Red Hat Enterprise Linux ホストのバージョンは Red Hat Enterprise Linux 7.2 以降でなければなりません。

注記

ppc64le アーキテクチャーでは virt-v2v パッケージを利用することができません。したがって、これらのホストをプロキシーホストとして使用することはできません。

仮想マシンプロバイダーとしての Xen インスタンスの追加

  1. プロキシーホストと Xen ホスト間の公開鍵認証を有効化します。

    1. プロキシーホストにログインして vdsm ユーザーの SSH キーを生成します。

      # sudo -u vdsm ssh-keygen
    2. vdsm ユーザーの公開鍵を Xen ホストにコピーします。これによりプロキシーホストの known_hosts ファイルも更新され、Xen ホストのホストキーを含むようになります。

      # sudo -u vdsm ssh-copy-id root@xenhost.example.com
    3. Xen ホストにログインし、ログインが正常に機能していることを確認します。

      # sudo -u vdsm ssh root@xenhost.example.com
  2. 管理プロバイダー をクリックします。
  3. 追加 をクリックします。
  4. 名前説明 を入力します。
  5. タイプ のドロップダウンリストから XEN を選択します。
  6. Xen 仮想マシンのインポート先となる データセンター を選択するか、任意のデータセンター を選択して個々のインポート操作中にインポート先のデータセンターを指定するようにします。
  7. URI のフィールドに Xen ホストの URI を入力します。
  8. 選択したデータセンター内の virt-v2v をインストールしたホストを選択します。このホストは、仮想マシンのインポート操作中に プロキシーホスト として機能します。このホストは、Xen 外部プロバイダーのネットワークに接続可能である必要もあります。上記のステップで 任意のデータセンター を選択した場合は、ここでホストを指定することはできませんが、個々のインポート操作中にホストを指定することが可能です。
  9. テスト をクリックし、Xen ホストと正しく認証できるかどうかをテストします。
  10. OK をクリックします。

Xen 外部プロバイダーから仮想マシンをインポートする手順については、『仮想マシン管理ガイド』「Xen ホストからの仮想マシンのインポート」を参照してください。

11.2.7. 仮想マシンプロバイダーとしての KVM ホストの追加

KVM ホストを追加して、KVM から Red Hat Virtualization Manager に仮想マシンをインポートします。

仮想マシンプロバイダーとしての KVM ホストの追加

  1. プロキシーホストと KVM ホスト間の公開鍵認証を有効化します。

    1. プロキシーホストにログインして vdsm ユーザーの SSH キーを生成します。

      # sudo -u vdsm ssh-keygen
    2. vdsm ユーザーの公開鍵を KVM ホストにコピーします。これによりプロキシーホストの known_hosts ファイルも更新され、KVM ホストのホストキーを含むようになります。

      # sudo -u vdsm ssh-copy-id root@kvmhost.example.com
    3. KVM ホストにログインし、ログインが正常に機能していることを確認します。

      # sudo -u vdsm ssh root@kvmhost.example.com
  2. 管理プロバイダー をクリックします。
  3. 追加 をクリックします。
  4. 名前説明 を入力します。
  5. タイプ のドロップダウンリストから KVM を選択します。
  6. KVM 仮想マシンのインポート先となる データセンター を選択するか、任意のデータセンター を選択して個々のインポート操作中にインポート先のデータセンターを指定するようにします。
  7. URI のフィールドに KVM ホストの URI を入力します。
  8. 選択したデータセンター内のホストを選択します。このホストは、仮想マシンのインポート操作中に プロキシーホスト として機能します。このホストは、KVM 外部プロバイダーのネットワークに接続可能である必要もあります。上記の データセンター フィールドで 任意のデータセンター を選択した場合は、ここでホストを指定することはできません。フィールドが無効になり、データセンター内の任意のホスト と表示されます。ただし、個々のインポート操作中にホストを指定することが可能です。
  9. オプションとして、認証が必要 のチェックボックスを選択して KVM ホストの ユーザー名 および パスワード を入力します。ユーザーは、仮想マシンが属する KVM ホストへのアクセスが可能である必要があります。
  10. テスト をクリックし、入力した認証情報を使用して KVM ホストと正しく認証できるかどうかをテストします。
  11. OK をクリックします。

KVM 外部プロバイダーから仮想マシンをインポートする手順については、『仮想マシン管理ガイド』「KVM ホストからの仮想マシンのインポート」を参照してください。

11.2.8. 外部ネットワークプロバイダーとしての Open Virtual Network (OVN) の追加

Open Virtual Network (OVN) を使用すると、VLAN の追加やインフラストラクチャーの変更を行わずにネットワークを作成することができます。OVN は Open vSwitch (OVS) の論理拡張で、仮想 L2 および L3 オーバーレイに対するネイティブ OVS サポートを追加して、仮想ネットワークのサポートを可能にします。

新規 OVN ネットワークプロバイダーをインストールする既存の OVN ネットワークプロバイダーを追加する ことができます。

OVN ネットワークをネイティブの Red Hat Virtualization ネットワークに接続することもできます。詳細については、「物理ネットワークへの OVN ネットワークの接続」を参照してください。この機能は、テクノロジープレビューとしてのみ利用可能です。

Neutron のような REST API が ovirt-provider-ovn により公開され、ネットワーク、サブネット、ポート、およびルーターを作成することができます (詳細については、『OpenStack Networking API v2.0』を参照してください)。これらのオーバーレイネットワークにより、仮想マシン同士の通信が可能になります。

注記

CloudForms では、OpenStack (Neutron) API を使用して OVN を外部プロバイダーとしてサポートします。詳細については、『Red Hat CloudForms プロバイダーの管理』「ネットワークマネージャー」を参照してください。

OVS および OVN の詳細については、http://docs.openvswitch.org/en/latest/ および http://openvswitch.org/support/dist-docs/ で OVS のドキュメントを参照してください。

11.2.8.1. 新規 OVN ネットワークプロバイダーのインストール

警告

バージョン 1:2.6.1 (バージョン 2.6.1 エポック 1) の openvswitch パッケージがすでにインストールされている場合は、最新の openvswitch パッケージをインストールする際に OVN のインストールに失敗します。詳細および回避策については、BZ#1505398 の「Doc Text」を参照してください。

engine-setup を使用して OVN をインストールする場合は、以下の手順が自動的に実行されます。

  • Manager マシンに OVN 集中サーバーをセットアップする
  • OVN を外部ネットワークプロバイダーとして Red Hat Virtualization に追加する
  • デフォルト クラスターのデフォルトネットワークプロバイダーを ovirt-provider-ovn に設定する
  • クラスターに追加されたホストが OVN と通信するように設定する

engine-setup の実行時に事前に定義された応答ファイルを使用する場合は、以下のエントリーを追加して OVN をインストールすることができます。

OVESETUP_OVN/ovirtProviderOvn=bool:True

新規 OVN ネットワークプロバイダーのインストール

  1. engine-setup を使用して Manager に OVN をインストールします。インストール中、engine-setup から以下の質問を尋ねられます。

    # Install ovirt-provider-ovn(Yes, No) [Yes]?:
    • Yes と回答すると、engine-setup により ovirt-provider-ovn がインストールされます。engine-setup によるシステム更新の場合は、これまでに ovirt-provider-ovn がインストールされていない場合にのみこの質問が表示されます。
    • No と回答すると、次回 engine-setup の実行時にはこの質問は表示されなくなります。このオプションを表示するには、engine-setup --reconfigure-optional-components を実行します。

      # Use default credentials (admin@internal) for ovirt-provider-ovn(Yes, No) [Yes]?:

      Yes と回答すると、engine-setup はセットアッププロセスの初期に指定したデフォルトの engine ユーザーおよびパスワードを使用します。このオプションは、新規インストール時にのみ利用することができます。

      # oVirt OVN provider user[admin]:
      # oVirt OVN provider password[empty]:

      デフォルト値を使用するか、oVirt OVN プロバイダーのユーザーおよびパスワードを指定することができます。

      注記

      後で認証方法を変更するには、/etc/ovirt-provider-ovn/conf.d/10_engine_setup.conf ファイルを編集するか、新たに /etc/ovirt-provider-ovn/conf.d/20_engine_setup.conf ファイルを作成します。ovirt-provider-ovn サービスを再起動して、変更を有効にします。OVN の認証に関する詳細については、「oVirt external network provider for OVN」を参照してください。

  2. ホストを デフォルト のクラスターに追加します。このクラスターに追加されたホストは、OVN と通信するように自動的に設定されます。新規ホストの追加方法については、「Red Hat Virtualization Manager へのホストの追加」を参照してください。

    既存のデフォルトではないネットワークを使用するようにホストを設定する場合は、「OVN トンネルネットワーク用のホスト設定」を参照してください。

  3. ネットワークを デフォルト のクラスターに追加します。「データセンターまたはクラスター内での新規論理ネットワークの作成」を参照し、Create on external provider のチェックボックスを選択します。ovirt-provider-ovn がデフォルトで選択されています。

    OVN ネットワークをネイティブの Red Hat Virtualization ネットワークに接続するには、Connect to physical network のチェックボックスを選択し、使用する Red Hat Virtualization ネットワークを指定します。詳細および前提条件については、「物理ネットワークへの OVN ネットワークの接続」を参照してください。

これで、OVN ネットワークを使用する仮想マシンを作成することができます。

11.2.8.2. 既存 OVN ネットワークプロバイダーの追加

外部ネットワークプロバイダーとして既存の OVN 集中サーバーを Red Hat Virtualization に追加する手順は、以下の主要なステップで構成されます。

  • OVN プロバイダー (Manager が OVN と通信するのに使用するプロキシー) をインストールする。OVN プロバイダーは任意のマシンにインストールできますが、OVN 集中サーバーおよび Manager と通信できなければなりません。
  • 外部ネットワークプロバイダーとして OVN プロバイダーを Red Hat Virtualization に追加する。
  • OVN をデフォルトネットワークプロバイダーとして使用する新規クラスターを作成する。このクラスターに追加されたホストは、OVN と通信するように自動的に設定されます。

前提条件

OVN プロバイダーには以下のパッケージが必要なので、プロバイダーマシンで利用可能な状態でなければなりません。

  • openvswitch-ovn-central
  • openvswitch
  • openvswitch-ovn-common
  • python-openvswitch

これらのパッケージがプロバイダーマシンで有効化済みのリポジトリーから利用することができない場合は、OVS Web サイト http://openvswitch.org/download/ からダウンロードすることができます。

既存 OVN ネットワークプロバイダーの追加

  1. OVN プロバイダーをインストールして設定します。

    1. プロバイダーマシンにプロバイダーをインストールします。

      # yum install ovirt-provider-ovn
    2. Manager とは別のマシンにプロバイダーをインストールする場合は、以下のエントリーを /etc/ovirt-provider-ovn/conf.d/10_engine_setup.conf ファイルに追加します (このファイルが存在しない場合は作成します)。

      [OVIRT]
      ovirt-host=https://Manager_host_name

      認証が有効な場合に、このエントリーが認証のために使用されます。

    3. OVN 集中サーバー とは別のマシンにプロバイダーをインストールする場合は、以下のエントリーを /etc/ovirt-provider-ovn/conf.d/10_engine_setup.conf ファイルに追加します (このファイルが存在しない場合は作成します)。

      [OVN REMOTE]
      ovn-remote=tcp:OVN_central_server_IP:6641
    4. ファイアウォールのポート 9696、6641、および 6642 を開放し、OVN プロバイダー、OVN 集中サーバー、および Manager 間の通信を許可します。手動でこの設定を行うか、適切なゾーンにovirt-provider-ovn および ovirt-provider-ovn-central サービスを追加して設定することができます。

      # firewall-cmd --zone=ZoneName --add-service=ovirt-provider-ovn --permanent
      # firewall-cmd --zone=ZoneName --add-service=ovirt-provider-ovn-central --permanent
      # firewall-cmd --reload
    5. サービスを起動し、さらに有効にします。

      # systemctl start ovirt-provider-ovn
      # systemctl enable ovirt-provider-ovn
    6. ポート 6642 および 6641 からリクエストをリッスンするように OVN 集中サーバーを設定します。

      # ovn-sbctl set-connection ptcp:6642
      # ovn-nbctl set-connection ptcp:6641
  2. 管理ポータルで 管理プロバイダー をクリックします。
  3. 追加 をクリックし、全般 タブで詳細を入力します。これらのフィールドの詳細については、「プロバイダーの追加における全般の設定」を参照してください。
  4. 名前説明 を入力します。
  5. タイプ の一覧から 外部ネットワークプロバイダー を選択します。
  6. ネットワークプラグイン のテキストボックスをクリックし、ドロップダウンメニューから OVN 向けの oVirt ネットワークプロバイダー を選択します。
  7. オプションとして、Automatic Synchronization のチェックボックスを選択します。これにより、外部ネットワークプロバイダーと既存ネットワークの自動同期が有効になります。

    注記

    engine-setup ツールにより作成された ovirt-provider-ovn ネットワークプロバイダーでは、自動同期はデフォルトで有効になっています。

  8. プロバイダーの URL のテキストフィールドに OVN プロバイダーの URL または完全修飾ドメイン名を入力し、後ろにポート番号を指定します。OVN プロバイダーと OVN 集中サーバーが別のマシンにある場合、これは集中サーバーではなくプロバイダーマシンの URL になります。OVN プロバイダーが Manager と同じマシンにある場合は、URL をデフォルトの http://localhost:9696 から変更する必要はありません。
  9. 読み取り専用 のチェックボックスからチェックを外し、Red Hat Virtualization Manager から新規 OVN ネットワークを作成するのを許可します。
  10. オプションとして、認証が必要 のチェックボックスを選択し、Keystone に登録されている外部ネットワークプロバイダーユーザーの ユーザー名 および パスワード を入力します。ProtocolHostname、および API Port を指定して Keystone サーバーの認証 URL も定義する必要があります。

    オプションとして、外部ネットワークプロバイダーの テナント名 を入力します。

    認証方法を /etc/ovirt-provider-ovn/conf.d/10_engine_setup.conf ファイルで設定する必要があります (このファイルが存在しない場合は作成します)。ovirt-provider-ovn サービスを再起動して、変更を有効にします。OVN の認証に関する詳細については、「oVirt external network provider for OVN」を参照してください。

  11. 認証情報をテストします。

    1. テスト をクリックし、入力した認証情報を使用して OVN と正しく認証できるかどうかをテストします。
    2. OVN インスタンスが SSL を使用している場合には プロバイダー証明書のインポート ウィンドウが開きます。OK をクリックして OVN インスタンスの提供する証明書をインポートして、Manager がそのインスタンスと通信できるようにします。
  12. OK をクリックします。
  13. OVN をデフォルトネットワークプロバイダーとして使用する新規クラスターを作成します。「新規クラスターの作成」を参照して、デフォルトのネットワークプロバイダー ドロップダウンリストから OVN ネットワークプロバイダーを選択します。
  14. ホストをクラスターに追加します。このクラスターに追加されたホストは、OVN と通信するように自動的に設定されます。新規ホストの追加方法については、「Red Hat Virtualization Manager へのホストの追加」を参照してください。
  15. OVN ネットワークを新規クラスターにインポートまたは追加します。ネットワークのインポート方法については、「外部プロバイダーからのネットワークのインポート」を参照してください。OVN を使用する新規ネットワークの作成方法については、「データセンターまたはクラスター内での新規論理ネットワークの作成」を参照し、Create on external provider のチェックボックスを選択します。ovirt-provider-ovn がデフォルトで選択されています。

    既存のデフォルトではないネットワークを使用するようにホストを設定する場合は、「OVN トンネルネットワーク用のホスト設定」を参照してください。

    OVN ネットワークをネイティブの Red Hat Virtualization ネットワークに接続するには、Connect to physical network のチェックボックスを選択し、使用する Red Hat Virtualization ネットワークを指定します。詳細および前提条件については、「物理ネットワークへの OVN ネットワークの接続」を参照してください。

これで、OVN ネットワークを使用する仮想マシンを作成することができます。

11.2.8.3. OVN トンネルネットワーク用のホスト設定

ovirt-provider-ovn-driver Ansible Playbook を使用して、デフォルトの ovirtmgmt ネットワーク以外の既存ネットワークを使用するように、ホストを設定することができます。クラスター内の全ホストがネットワークにアクセスできる必要があります。

注記

ovirt-provider-ovn-driver Ansible Playbook は、既存のホストを更新します。新規ホストをクラスターに追加した場合には、Playbook を再度実行する必要があります。

OVN トンネルネットワーク用のホスト設定

  1. Manager マシンで playbooks ディレクトリーに移動します。

    # cd /usr/share/ovirt-engine/playbooks
  2. 以下のパラメーターで ansible-playbook コマンドを実行します。

    # ansible-playbook --private-key=/etc/pki/ovirt-engine/keys/engine_id_rsa -i /usr/share/ovirt-engine-metrics/bin/ovirt-engine-hosts-ansible-inventory --extra-vars " cluster_name=_Cluster_Name_ ovn_central=_OVN_Central_IP_ ovn_tunneling_interface=_VDSM_Network_Name_" ovirt-provider-ovn-driver.yml

    例11.1 ansible-playbook を使用したホストの更新

    # ansible-playbook --private-key=/etc/pki/ovirt-engine/keys/engine_id_rsa -i /usr/share/ovirt-engine-metrics/bin/ovirt-engine-hosts-ansible-inventory --extra-vars " cluster_name=MyCluster ovn_central=192.168.0.1 ovn_tunneling_interface=MyNetwork" ovirt-provider-ovn-driver.yml

    注記

    OVN_Central_IP を新規ネットワーク上に置くことができますが、これは必須の要求ではありません。すべてのホストが OVN_Central_IP にアクセスできる必要があります。

    VDSM_Network_Name は最長 15 文字です。15 文字を超える論理ネットワーク名を定義した場合や非 ASCII 文字を含めた場合には、15 文字の名前が自動的に生成されます。これらの名前のマッピングを表示する手順については、「VDSM 名と論理ネットワーク名のマッピング」を参照してください。

単一ホスト上の OVN トンネルネットワークの更新

vdsm-tool を使用して、単一ホスト上の OVN トンネルネットワークを更新することができます。

# vdsm-tool ovn-config OVN_Central_IP Tunneling_IP_or_Network_Name

例11.2 vdsm-tool を使用したホストの更新

# vdsm-tool ovn-config 192.168.0.1 MyNetwork

11.2.8.4. 物理ネットワークへの OVN ネットワークの接続

重要

この機能は Open vSwitch のサポートに依存しており、Red Hat Virtualization のテクノロジープレビュー機能としてのみ利用可能です。テクノロジープレビュー機能は Red Hat の実稼働環境でのサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされていないため、Red Hat では実稼働環境での使用を推奨していません。これらの機能は、近々発表予定の製品機能をリリースに先駆けてご提供することにより、お客様は機能性をテストし、開発プロセス中にフィードバックをお寄せいただくことができます。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポートについての詳細は、「テクノロジプレビュー機能のサポート範囲」を参照してください。

ネイティブの Red Hat Virtualization ネットワークを覆う外部プロバイダーネットワークを作成することができます。これにより、各ネットワーク上の仮想マシンは同じサブネットを共有しているように見えます。

重要

OVN ネットワークにサブネットを作成した場合、そのネットワークを使用する仮想マシンはそこから IP アドレスを受け取ります。物理ネットワークから IP アドレスを割り当てる必要がある場合には、OVN ネットワークにサブネットを作成しないでください。

前提条件

  • クラスターの スイッチのタイプ には、OVS を選択する必要があります。また、このクラスターに追加するホストには、既存の Red Hat Virtualization ネットワーク (ovirtmgmt ブリッジ等) が設定されていないこと。
  • ホストで物理ネットワークが利用可能でなければなりません。そのためには、必要に応じてクラスターに物理ネットワークを設定します (ネットワークの管理 ウィンドウまたは 新規論理ネットワーク ウィンドウの クラスター タブを使用)。

物理ネットワークに接続された新規外部ネットワークの作成

  1. コンピュートクラスター をクリックします。
  2. クラスター名をクリックして、詳細ビューを表示します。
  3. 論理ネットワーク タブをクリックし、ネットワークを追加 をクリックします。
  4. ネットワークの 名前 を入力します。
  5. Create on external provider のチェックボックスを選択します。ovirt-provider-ovn がデフォルトで選択されています。
  6. デフォルトで Connect to physical network のチェックボックスが選択されていなければ、チェックボックスを選択します。
  7. 新規ネットワークを接続する物理ネットワークを選択します。

    • Data Center Network のラジオボタンをクリックし、ドロップダウンリストから物理ネットワークを選択します。これが推奨されるオプションです。
    • Custom のラジオボタンをクリックし、物理ネットワークの名前を入力します。物理ネットワークの VLAN タグ付けが有効な場合は、VLAN タグ付けを有効にする のチェックボックスを選択し、物理ネットワークの VLAN タグも入力する必要があります。

      重要

      物理ネットワークの名前は 15 文字以下で、特殊文字を含んでいないこと。

  8. OK をクリックします。

11.2.9. 外部ネットワークプロバイダーの追加

Red Hat Virtualization には、OpenStack Neutron REST API を実装する任意のネットワークプロバイダーを実装することが可能です。仮想インターフェースドライバーは、外部ネットワークプロバイダーの実装者が提供する必要があります。ネットワークプロバイダーと仮想インターフェースドライバーの参照実装は、https://github.com/mmirecki/ovirt-provider-mock および https://github.com/mmirecki/ovirt-provider-mock/blob/master/docs/driver_instalation で入手することができます。

ネットワークプロビジョニング用の外部ネットワークプロバイダーの追加

  1. 管理プロバイダー をクリックします。
  2. 追加 をクリックし、全般 タブで詳細を入力します。これらのフィールドの詳細については、「プロバイダーの追加における全般の設定」を参照してください。
  3. 名前説明 を入力します。
  4. タイプ のドロップダウンリストから 外部ネットワークプロバイダー を選択します。
  5. オプションとして、ネットワークプラグイン のテキストボックスをクリックし、ドロップダウンメニューから適切なドライバーを選択します。
  6. オプションとして、Automatic Synchronization のチェックボックスを選択します。これにより、外部ネットワークプロバイダーと既存ネットワークの自動同期が有効になります。外部ネットワークプロバイダーを追加する際のデフォルトでは、この機能は無効になっています。

    注記

    engine-setup ツールにより作成された ovirt-provider-ovn ネットワークプロバイダーでは、自動同期はデフォルトで有効になっています。

  7. プロバイダーの URL のテキストフィールドに外部ネットワークプロバイダーがインストールされたマシンの URL または完全修飾ドメイン名を入力し、後ろにポート番号を指定します。読み取り専用 のチェックボックスは、デフォルトで選択されています。これは、ユーザーが外部ネットワークプロバイダーを変更するのを防ぎます。

    重要

    Red Hat のサポートを受けるには、読み取り専用 のチェックボックスを選択したままにする必要があります。

  8. オプションとして、認証が必要 のチェックボックスを選択し、Keystone に登録されている外部ネットワークプロバイダーユーザーの ユーザー名 および パスワード を入力します。ProtocolHostname、および API Port を指定して Keystone サーバーの認証 URL も定義する必要があります。

    オプションとして、外部ネットワークプロバイダーの テナント名 を入力します。

  9. 認証情報をテストします。

    1. テスト をクリックし、入力した認証情報を使用して外部ネットワークプロバイダーと正しく認証できるかどうかをテストします。
    2. 外部ネットワークプロバイダーが SSL を使用している場合には プロバイダー証明書のインポート ウィンドウが開きます。OK をクリックして外部ネットワークプロバイダーの提供する証明書をインポートして、Manager がそのインスタンスと通信できるようにします。
  10. OK をクリックします。

このプロバイダーが提供するネットワークを使用する前には、ホストに仮想インターフェースドライバーをインストールして、ネットワークをインポートする必要があります。ネットワークのインポート方法については、「外部プロバイダーからのネットワークのインポート」を参照してください。

11.2.10. プロバイダーの追加における全般の設定

プロバイダーの追加 ウィンドウの 全般 タブでは、外部プロバイダーの主要な情報を登録することができます。

表11.1 プロバイダーの追加: 全般の設定

設定説明

名前

Manager で表示されるプロバイダーの名前

説明

プレーンテキスト形式の人間が判読できるプロバイダーの説明

タイプ

外部プロバイダーのタイプ。この設定を変更すると、プロバイダー設定で表示されるフィールドが変わります。

Foreman/Satellite

  • プロバイダーの URL: Satellite インスタンスをホストするマシンの URL または完全修飾ドメイン名。URL または完全修飾ドメイン名の末尾にポート番号を付ける必要はありません。
  • 認証が必要: そのプロバイダーに認証が必要かどうかを指定することができます。Foreman/Satellite が選択されている場合には、認証は必須です。
  • ユーザー名: Satellite インスタンスに接続するためのユーザー名。このユーザー名は、Satellite インスタンス上のプロビジョニングポータルへのログインに使用するユーザー名である必要があります。
  • パスワード: 上記のユーザーを認証するパスワード。このパスワードは、Satellite インスタンス上のプロビジョニングポータルへのログインに使用するパスワードである必要があります。

OpenStack Image

  • プロバイダーの URL: OpenStack Image サービスをホストするマシンの URL または完全修飾ドメイン名。URL または完全修飾ドメイン名の末尾に OpenStack Image サービスのポート番号を付ける必要があります。デフォルトでは、このポート番号は 9292 です。
  • 認証が必要: OpenStack Image サービスへのアクセスに認証が必要かどうかを指定することができます。
  • ユーザー名: Keystone サーバーに接続するためのユーザー名。このユーザー名は、OpenStack Image サービスがメンバーとなっている Keystone インスタンスに登録済みの OpenStack Image サービスのユーザー名である必要があります。
  • パスワード: 上記のユーザーを認証するパスワード。このパスワードは、OpenStack Image サービスがメンバーとなっている Keystone インスタンスに登録済みの OpenStack Image サービスのパスワードである必要があります。
  • Protocol: Keystone サーバーとの通信に使用されるプロトコル。このフィールドは HTTP に設定する必要があります。
  • Hostname: Keystone サーバーの IP アドレスまたはホスト名
  • API port: Keystone サーバーの API ポート番号
  • API Version: Keystone サーバーのバージョン。値は v2.0 でフィールドは無効になっています。
  • テナント名: OpenStack Image サービスがメンバーとなっている OpenStack テナント。

OpenStack Networking

  • ネットワークプラグイン: OpenStack Networking サーバーに接続するネットワークプラグイン。OpenStack Networking の場合、オプションは Open vSwitch のみで、デフォルトで選択されます。
  • Automatic Synchronization: プロバイダーと既存のネットワークを自動的に同期させるかどうかを指定することができます。
  • プロバイダーの URL: OpenStack Networking インスタンスをホストするマシンの URL または完全修飾ドメイン名。この URL または完全修飾ドメイン名の末尾には OpenStack Networking インスタンスのポート番号を付ける必要があります。デフォルトでは、このポート番号は 9696 です。
  • 読み取り専用: OpenStack Networking インスタンスを管理ポータルから変更できるかどうかを指定することができます。
  • 認証が必要: OpenStack Networking サービスへのアクセスに認証が必要かどうかを指定することができます。
  • ユーザー名: OpenStack Networking インスタンスに接続するためのユーザー名。このユーザー名は、OpenStack Networking インスタンスがメンバーとなっている Keystone インスタンスに登録済みの OpenStack Networking のユーザー名である必要があります。
  • パスワード: 上記のユーザーを認証するパスワード。このパスワードは、OpenStack Networking インスタンスがメンバーとなっている Keystone インスタンスに登録済みの OpenStack Networking のパスワードである必要があります。
  • Protocol: Keystone サーバーとの通信に使用されるプロトコル。デフォルトは HTTPS です。
  • Hostname: Keystone サーバーの IP アドレスまたはホスト名
  • API port: Keystone サーバーの API ポート番号
  • API Version: Keystone サーバーのバージョン。このパラメーターは URL に表示されます。v2.0 と表示される場合には、v2.0 を選択します。v3 と表示される場合には、v3 を選択します。

API Version フィールドで v3 を選択した場合には、以下のフィールドが表示されます。

  • User Domain Name: ドメインに定義されているユーザーの名前

    Keystone API v3 を使用する場合には、ドメインは OpenStack 内のサービスエンティティーの管理の境界を決定するのに使用されます。ドメインにより、ドメイン固有の構成やセキュリティーオプションを設定するなどのさまざまな目的でユーザーをグループ化することができます。詳しい情報は、『Red Hat OpenStack Platform アーキテクチャーガイド』「OpenStack Identity (keystone)」のセクションを参照してください。

  • Project Name: OpenStack Identity API v3 のプロジェクト名を定義します。
  • Project Domain Name: OpenStack Identity API v3 のプロジェクトドメイン名を定義します。

API Version フィールドで v2.0 を選択した場合には、以下のフィールドが表示されます。

  • テナント名: API Version フィールドで v2 を選択した場合にのみ表示されます。OpenStack Networking インスタンスがメンバーとなっている OpenStack テナント。

OpenStack Volume

  • データセンター: OpenStack Volume ストレージボリュームがアタッチされるデータセンター
  • プロバイダーの URL: OpenStack Volume インスタンスをホストするマシンの URL または完全修飾ドメイン名。この URL または完全修飾ドメイン名の末尾には OpenStack Volume インスタンスのポート番号を付ける必要があります。デフォルトでは、このポート番号は 8776 です。
  • 認証が必要: OpenStack Volume サービスへのアクセスに認証が必要かどうかを指定することができます。
  • ユーザー名: Keystone サーバーに接続するためのユーザー名。このユーザー名は、OpenStack Volume インスタンスがメンバーとなっている Keystone インスタンスに登録済みの OpenStack Volume のユーザー名である必要があります。
  • パスワード: 上記のユーザーを認証するパスワード。このパスワードは、OpenStack Volume インスタンスがメンバーとなっている Keystone インスタンスに登録済みの OpenStack Volume のパスワードである必要があります。
  • Protocol: Keystone サーバーとの通信に使用されるプロトコル。このフィールドは HTTP に設定する必要があります。
  • Hostname: Keystone サーバーの IP アドレスまたはホスト名
  • API port: Keystone サーバーの API ポート番号
  • API Version: Keystone サーバーのバージョン。値は v2.0 でフィールドは無効になっています。
  • テナント名: OpenStack Volume インスタンスがメンバーとなっている OpenStack テナント。

VMware

  • データセンター: VMware 仮想マシンのインポート先となるデータセンターを指定するか、任意のデータセンター を選択して個々のインポート操作中にインポート先のデータセンターを指定するようにします (仮想マシン タブの インポート 機能を使用)。
  • vCenter: VMware vCenter インスタンスの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名
  • ESXi: 仮想マシンのインポート元となるホストの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名
  • データセンター: 指定した ESXi ホストが属するデータセンターの名前
  • クラスター: 指定した ESXi ホストが属するクラスターの名前
  • サーバーの SSL 証明書を確認: ESXi ホストの証明書を接続時に確認するかどうかを指定します。
  • プロキシーホスト: 選択したデータセンターで、仮想マシンのインポート操作中にホストとして機能する、virt-v2v をインストール済みのホストを指定します。このホストは、VMware vCenter 外部プロバイダーのネットワークに接続可能である必要もあります。任意のデータセンター を選択した場合は、ここでホストを指定することはできませんが、個々のインポート操作中にホストを指定することが可能です (仮想マシン タブの インポート 機能を使用)。
  • ユーザー名: VMware vCenter インスタンスに接続するためのユーザー名。ユーザーは、VMware データセンターと仮想マシンが属する ESXi ホストへのアクセスが可能である必要があります。
  • パスワード: 上記のユーザーを認証するパスワード

XEN

  • データセンター: Xen 仮想マシンのインポート先となるデータセンターを指定するか、任意のデータセンター を選択して個々のインポート操作中にインポート先のデータセンターを指定するようにします (仮想マシン タブの インポート 機能を使用)。
  • URI: Xen ホストの URI
  • プロキシーホスト: 選択したデータセンターで、仮想マシンのインポート操作中にホストとして機能する、virt-v2v をインストール済みのホストを指定します。このホストは、Xen 外部プロバイダーのネットワークに接続可能である必要もあります。任意のデータセンター を選択した場合は、ここでホストを指定することはできませんが、個々のインポート操作中にホストを指定することが可能です (仮想マシン タブの インポート 機能を使用)。

KVM

  • データセンター: KVM 仮想マシンのインポート先となるデータセンターを指定するか、任意のデータセンター を選択して個々のインポート操作中にインポート先のデータセンターを指定するようにします (仮想マシン タブの インポート 機能を使用)。
  • URI: KVM ホストの URI
  • プロキシーホスト: 仮想マシンのインポート操作中にホストとして機能する、選択したデータセンター内のホストを指定します。このホストは、KVM 外部プロバイダーのネットワークに接続可能である必要もあります。任意のデータセンター を選択した場合は、ここでホストを指定することはできませんが、個々のインポート操作中にホストを指定することが可能です (仮想マシン タブの インポート 機能を使用)。
  • 認証が必要: KVM ホストへのアクセスに認証が必要かどうかを指定することができます。
  • ユーザー名: KVM ホストに接続するためのユーザー名
  • パスワード: 上記のユーザーを認証するパスワード

外部ネットワークプロバイダー

  • ネットワークプラグイン: NIC の操作を処理するために、ホスト上でどのドライバーの実装を使用するかを定義します。oVirt Network Provider for OVN プラグインを持つ外部ネットワークプロバイダーがデフォルトネットワークプロバイダーとしてクラスターに追加される場合には、クラスターに追加されたホストにどのドライバーがインストールされるかも定義します。
  • Automatic Synchronization: プロバイダーと既存のネットワークを自動的に同期させるかどうかを指定することができます。
  • プロバイダーの URL: 外部ネットワークプロバイダーのインスタンスをホストするマシンの URL または完全修飾ドメイン名。URL または完全修飾ドメイン名の末尾に外部ネットワークプロバイダーのポート番号を付ける必要があります。デフォルトでは、このポート番号は 9696 です。
  • 読み取り専用: 外部ネットワークプロバイダーを管理ポータルから変更できるかどうかを指定することができます。
  • 認証が必要: 外部ネットワークプロバイダーへのアクセスに認証が必要かどうかを指定することができます。
  • ユーザー名: 外部ネットワークプロバイダーに接続するためのユーザー名。Active Directory を使用した認証の場合、ユーザー名の形式は、デフォルトの username@domain ではなく、username@domain@auth_profile となります。
  • パスワード: 上記のユーザーを認証するパスワード
  • Protocol: Keystone サーバーとの通信に使用されるプロトコル。デフォルトは HTTPS です。
  • Hostname: Keystone サーバーの IP アドレスまたはホスト名
  • API port: Keystone サーバーの API ポート番号
  • API Version: Keystone サーバーのバージョン。値は v2.0 でフィールドは無効になっています。
  • テナント名: オプション。外部ネットワークプロバイダーがメンバーとなっているテナント。

テスト

指定した認証情報をテストすることができます。このボタンは、全プロバイダータイプで利用することができます。

11.2.11. プロバイダーの追加における「エージェントの設定」の設定

プロバイダーの追加 ウィンドウの エージェントの設定 タブでは、ネットワークプラグインに関する詳細を登録することができます。このタブは、OpenStack Networking プロバイダータイプでのみ使用することができます。

表11.2 プロバイダーの追加: 「エージェントの設定」の設定

設定説明

インターフェースマッピング

label:interface 形式のマッピングのコンマ区切りリスト

ブローカータイプ

OpenStack Networking インスタンスが使用するメッセージブローカーのタイプ。RabbitMQ または Qpid を選択します。

ホスト

メッセージブローカーがインストールされているマシンの URL または完全修飾ドメイン名

SSH ポート

上記のホストと接続するリモートポート。このポートはデフォルトでは、ホストで SSL が有効化されていない場合には 5762、有効化されている場合には 5761 です。

ユーザー名

OpenStack Networking インスタンスを上記のメッセージブローカーで認証するためのユーザー名。デフォルトではこのユーザー名は neutron です。

パスワード

上記のユーザーを認証するパスワード