6.12. 仮想マシンとテンプレートのエクスポート/インポート
注記
- 仮想マシンまたはテンプレートをエクスポートドメインにエクスポートします。
- エクスポートドメインを一方のデータセンターからデタッチし、もう一方のデータセンターにアタッチします。エクスポートドメインは、同じ Red Hat Virtualization 環境内の異なるデータセンターにアタッチしたり、異なる Red Hat Virtualization Manager インストールで管理されている別の Red Hat Virtualizaiton 環境のデータセンターにアタッチしたりすることができます。
注記
エクスポートドメインは、一度に 1 つのデータセンターでしかアクティブにできないので、エクスポート元のデータセンターまたはインポート先のデータセンターのいずれか一方アタッチする必要があります。 - エクスポートドメインをアタッチしたデータセンターに仮想マシンまたはテンプレートをインポートします。
重要
6.12.1. 仮想マシンとテンプレートのエクスポート/インポートの図解
手順6.21 仮想マシンとテンプレートのエクスポート/インポート
- エクスポートドメインをエクスポート元のデータセンターにアタッチします。
図6.6 エクスポートドメインの接続
- 仮想マシンまたはテンプレートをエクスポートドメインにエクスポートします。
図6.7 仮想リソースのエクスポート
- エクスポート元のデータセンターからエクスポートドメインをデタッチします。
図6.8 エクスポートドメインのデタッチ
- エクスポートドメインをインポート先のデータセンターにアタッチします。
図6.9 エクスポートドメインのアタッチ
- インポート先のデータセンターに仮想マシンまたはテンプレートをインポートします。
図6.10 仮想リソースのインポート
6.12.2. エクスポートドメインへの仮想マシンのエクスポート
警告
手順6.22 エクスポートドメインへの仮想マシンのエクスポート
- 仮想マシン タブをクリックして、仮想マシンを 1 つ選択します。
- オプションで、以下のチェックボックスにチェックマークを付けます。
- 強制的に上書き: エクスポートドメイン上の仮想マシンの既存のイメージを上書きします。
- スナップショットを結合: ディスクごとに 1 つのエクスポートボリュームが作成されます。このオプションにより、スナップショットの復元ポイントが削除され、テンプレートベースの仮想マシンにテンプレートが含まれるようになります。また、仮想マシンのテンプレートに対する依存関係が削除されます。テンプレートに依存している仮想マシンの場合は、このオプションを選択するか、インポート先のデータセンターにそのテンプレートが存在していることを確認してください。
注記
テンプレートから仮想マシンを作成する場合には、→ → で、2 つのストレージ割り当てオプションから選択することができます。- クローン を選択した場合には、仮想マシンはテンプレートに依存しません。テンプレートはインポート先のデータセンターに存在している必要はありません。
- シンプロビジョニング を選択した場合には、仮想マシンはテンプレートに依存するので、インポート先のデータセンターに存在するか、仮想マシンと一緒にエクスポートする必要があります。または、スナップショットを結合 のチェックボックスを選択して、テンプレートディスクと仮想ディスクを 1 つのディスクに結合します。
どのオプションが選択されているかを確認するには、その仮想マシンを選択してから、詳細ペインの 全般 タブをクリックします。
Image Locked
のステータスで表示されます。仮想マシンのハードディスクイメージのサイズによっては、最長 1 時間ほどかかる場合があります。進捗状況を確認するには、イベント タブを使用してください。 操作が完了すると、仮想マシンはエクスポートドメインにエクスポートされ、エクスポートドメインの詳細ペインの 仮想マシンのインポート タブに表示されます。
6.12.3. インポート先データセンターへの仮想マシンのインポート
手順6.23 インポート先データセンターへの仮想マシンのインポート
- ストレージ タブをクリックして、結果一覧からエクスポートドメインを選択します。エクスポートドメインは、ステータスが
Active
である必要があります。 - 詳細ペインで 仮想マシンのインポート タブを選択すると、インポートできる仮想マシンが一覧表示されます。
- インポートする仮想マシンを 1 台または複数選択し、をクリックします。
図6.11 仮想マシンのインポート
- デフォルトのストレージドメイン および クラスター を選択します。
- スナップショットを結合 のチェックボックスを選択すると、スナップショットの復元ポイントが削除され、テンプレートベースの仮想マシンにテンプレートが含まれるようになります。
- インポートする仮想マシンをクリックして、ディスク サブタブをクリックします。このタブから、割り当てポリシー と ストレージドメイン のドロップダウンリストを使用して、仮想マシンが使用するディスクをシンプロビジョニングするか、事前割り当てするかを選択したり、ディスクを保管するストレージドメインを指定したりすることができます。また、インポートされるディスクの中でどのディスクが仮想マシンのブートディスクとして機能するかを示すアイコンも表示されます。
- 仮想化環境に仮想マシンが存在する場合には、 仮想マシンのインポートの競合 ウィンドウが開きます。
図6.12 仮想マシンのインポートの競合のウィンドウ
- 以下のラジオボタンのいずれかを選択します。
- インポートしない
- クローンとしてインポート (このオプションを選択した場合は、新規名 フィールドに仮想マシンの一意の名前を入力してください。)
- オプションとして すべてに適用 のチェックボックスを選択し、重複した仮想マシンをすべて同じサフィックスでインポートしてから、クローン作成された仮想マシンに追加するサフィックス フィールドにサフィックスを入力します。
- OK をクリックします。
重要
6.12.4. VMware プロバイダーからの仮想マシンのインポート
警告
注記
/var/log/vdsm/import/
内の該当するログファイルと、プロキシーホストの /var/log/vdsm/vdsm.log
で詳細を参照してください。
手順6.24 VMware からの仮想マシンのインポート
- 仮想マシン タブで、 をクリックして 仮想マシンのインポート ウィンドウを開きます。
図6.13 仮想マシンのインポートウィンドウ
- ソース 一覧から VMware を選択します。
- VMware プロバイダーを外部プロバイダーとして設定した場合には、外部プロバイダー の一覧から選択してください。プロバイダーの認証情報が正しいことを確認してください。外部プロバイダーの設定時にインポート先のデータセンターまたはプロキシーホストを指定していない場合には、これらのオプションをこの時点で選択します。
- VMware プロバイダーを設定していない場合、または VMware プロバイダーからインポートする場合には、以下の詳細を指定してください。
- 仮想マシンの取得先の データセンター を一覧から選択します。
- vCenter フィールドには、VMware vCenter インスタンスの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名を入力します。
- ESXi フィールドには、仮想マシンのインポート元となるホストの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名を入力します。
- データセンター フィールドには、指定した ESXi ホストが属するデータセンターおよびクラスターの名前を入力します。
- ESXi および Manager の間で SSL 証明書を交換した場合には、ESXi ホストの証明書が検証されるように SSL 検証 をチェックした状態にしてください。交換していない場合は、このオプションのチェックを外してください。
- VMware vCenter インスタンスの ユーザー名 と パスワード を入力します。ユーザーは、仮想マシンが属する VMware のデータセンターおよび ESXi ホストにアクセスできる必要があります。
- 選択したデータセンターで、仮想マシンのインポート操作中に、プロキシーホスト として機能する、virt-v2v をインストール済みのホストを指定します。このホストは、VMware vCenter 外部プロバイダーのネットワークに接続可能である必要もあります。
- ソース上の仮想マシン 一覧から仮想マシンを 1 つまたは複数選択し、矢印を使用して インポートする仮想マシン 一覧に移動します。 をクリックします。
重要
1 回のインポート操作に含めることができるのは、同じアーキテクチャーを共有する仮想マシンのみです。インポートする仮想マシンの中で別のアーキテクチャーの仮想マシンが含まれる場合は警告が表示され、同じアーキテクチャーの仮想マシンのみを含めるように選択の変更を求められます。注記
仮想マシンのネットワークデバイスが e1000 または rtl8139 のドライバータイプを使用する場合には、仮想マシンは、Red Hat Virtualization へのインポート後に同じドライバータイプを使用します。必要に応じて、インポートの後にドライバータイプを手動で VirtIO に変更できます。仮想マシンをインポートした後にドライバータイプを変更する方法については、「ネットワークインターフェースの編集」を参照してください。ネットワークデバイスが e1000 または rtl8139 以外のドライバータイプを使用する場合は、ドライバータイプはインポート時に自動的に VirtIO に変更されます。VirtIO ドライバーをアタッチする オプションを使用すると、ドライバーが VirtIO に変更された場合にはデバイスがオペレーティングシステムにより正しく検出されるように、インポートした仮想マシンファイルに VirtIO ドライバーを注入することができます。図6.14 仮想マシンのインポートウィンドウ
- 仮想マシンが属するする クラスター を選択します。
- 仮想マシンの CPU プロファイル を選択します。
- スナップショットを結合 のチェックボックスを選択すると、スナップショットの復元ポイントが削除され、テンプレートベースの仮想マシンにテンプレートが含まれるようになります。
- クローン のチェックボックスを選択すると、仮想マシンの名前と MAC アドレスが変更され、全ディスクがクローンされます。スナップショットはすべて削除されます。名前の横に警告のシンボルがついた状態で仮想マシンが表示された場合、仮想マシンの システム内の仮想マシン のコラムにチェックがついている場合には、仮想マシンをクローンし、名前を変更する必要があります。
- インポートする各仮想マシンをクリックして、ディスク サブタブをクリックします。割り当てポリシー と ストレージドメイン の一覧を使用して、仮想マシンが使用するディスクをシンプロビジョニングするか、事前割り当てするかを選択したり、ディスクを保管するストレージドメインを指定したりすることができます。また、インポートされるディスクの中でどのディスクが仮想マシンのブートディスクとして機能するかを示すアイコンも表示されます。
注記
ターゲットのストレージドメインは、ファイルベースのドメインでなければなりません。現時点では制約があるため、ブロックベースのドメインを指定すると V2V の操作が失敗してしまいます。 - クローン のチェックボックスを選択した場合には、全般 のサブタブで仮想マシンの名前を変更してください。
6.12.5. Xen ホストからの仮想マシンのインポート
警告
注記
/var/log/vdsm/import/
内の該当するログファイルと、プロキシーホストの /var/log/vdsm/vdsm.log
で詳細を参照してください。
手順6.25 Xen ホストからの仮想マシンのインポート
- プロキシーホストと Xen ホスト間の公開鍵認証を有効化します。
- プロキシーホストにログインして
vdsm
ユーザーの SSH キーを生成します。# sudo -u vdsm ssh-keygen
vdsm
ユーザーの公開鍵を Xen ホストにコピーします。# sudo -u vdsm ssh-copy-id root@xenhost.example.com
- プロキシーホストにログインして、V2V ホストの
known_hosts
ファイルに公開鍵を追加します。# sudo -u vdsm ssh root@xenhost.example.com
- 管理ポータルにログインします。仮想マシン タブで、 をクリックして 仮想マシンのインポート ウィンドウを開きます。
図6.15 仮想マシンのインポートウィンドウ
- プロキシーホストが含まれる データセンター を選択します。
- ソース のドロップダウンリストからXEN (RHEL) を選択します。
- Xen ホストの URI を入力します。必要なフォーマットは事前に入力済みです。
<hostname>
は、Xen ホストのホスト名に置き換えてください。 - プロキシーホスト のドロップダウンリストからプロキシーホストを選択します。
- ソース上の仮想マシン 一覧から仮想マシンを 1 つまたは複数選択し、矢印を使用して インポートする仮想マシン 一覧に移動します。
注記
現在の制約では、ブロックデバイスを使用する Xen 仮想マシンは、ソース上の仮想マシン 一覧には表示されず、Red Hat Virtualization にインポートできません。 重要
1 回のインポート操作に含めることができるのは、同じアーキテクチャーを共有する仮想マシンのみです。インポートする仮想マシンの中で別のアーキテクチャーの仮想マシンが含まれる場合は警告が表示され、同じアーキテクチャーの仮想マシンのみを含めるように選択の変更を求められます。図6.16 仮想マシンのインポートウィンドウ
- 仮想マシンが属するする クラスター を選択します。
- 仮想マシンの CPU プロファイル を選択します。
- スナップショットを結合 のチェックボックスを選択すると、スナップショットの復元ポイントが削除され、テンプレートベースの仮想マシンにテンプレートが含まれるようになります。
- クローン のチェックボックスを選択すると、仮想マシンの名前と MAC アドレスが変更され、全ディスクがクローンされます。スナップショットはすべて削除されます。名前の横に警告のシンボルがついた状態で仮想マシンが表示された場合、仮想マシンの システム内の仮想マシン のコラムにチェックがついている場合には、仮想マシンをクローンし、名前を変更する必要があります。
- インポートする各仮想マシンをクリックして、ディスク サブタブをクリックします。割り当てポリシー と ストレージドメイン の一覧を使用して、仮想マシンが使用するディスクをシンプロビジョニングするか、事前割り当てするかを選択したり、ディスクを保管するストレージドメインを指定したりすることができます。また、インポートされるディスクの中でどのディスクが仮想マシンのブートディスクとして機能するかを示すアイコンも表示されます。
注記
ターゲットのストレージドメインは、ファイルベースのドメインでなければなりません。現時点では制約があるため、ブロックベースのドメインを指定すると V2V の操作が失敗してしまいます。 - クローン のチェックボックスを選択した場合には、全般 のサブタブで仮想マシンの名前を変更してください。
6.12.6. KVM ホストからの仮想マシンのインポート
警告
注記
/var/log/vdsm/import/
内の該当するログファイルと、プロキシーホストの /var/log/vdsm/vdsm.log
で詳細を参照してください。
手順6.26 KVM ホストからの仮想マシンのインポート
- プロキシーホストと KVM ホスト間の公開鍵認証を有効化します。
- プロキシーホストにログインして
vdsm
ユーザーの SSH キーを生成します。# sudo -u vdsm ssh-keygen
vdsm
ユーザーの公開鍵を KVM ホストにコピーします。# sudo -u vdsm ssh-copy-id root@kvmhost.example.com
- KVM ホストにログインして、プロキシーホストの
known_hosts
ファイルに公開鍵を追加します。# sudo -u vdsm ssh root@kvmhost.example.com
- 管理ポータルにログインします。仮想マシン タブで、 をクリックして 仮想マシンのインポート ウィンドウを開きます。
図6.17 仮想マシンのインポートウィンドウ
- プロキシーホストが含まれる データセンター を選択します。
- ソース のドロップダウンリストからKVM (Libvirt を使用) を選択します。
- 以下の形式で、KVM ホストの URI を入力します。
qemu+ssh://root@kvmhost.example.com/system
- 認証が必要 のチェックボックスが選択された状態にしてください。
- ユーザー名 フィールドに
root
と入力します。 - KVM ホストの root パスワード を入力します。
- ドロップダウンリストから プロキシーホスト を選択します。
- ソース上の仮想マシン 一覧から仮想マシンを 1 つまたは複数選択し、矢印を使用して インポートする仮想マシン 一覧に移動します。
重要
1 回のインポート操作に含めることができるのは、同じアーキテクチャーを共有する仮想マシンのみです。インポートする仮想マシンの中で別のアーキテクチャーの仮想マシンが含まれる場合は警告が表示され、同じアーキテクチャーの仮想マシンのみを含めるように選択の変更を求められます。図6.18 仮想マシンのインポートウィンドウ
- 仮想マシンが属する クラスター を選択します。
- 仮想マシンの CPU プロファイル を選択します。
- スナップショットを結合 のチェックボックスを選択すると、スナップショットの復元ポイントが削除され、テンプレートベースの仮想マシンにテンプレートが含まれるようになります。
- クローン のチェックボックスを選択すると、仮想マシンの名前と MAC アドレスが変更され、全ディスクがクローンされます。スナップショットはすべて削除されます。名前の横に警告のシンボルがついた状態で仮想マシンが表示された場合、仮想マシンの システム内の仮想マシン のコラムにチェックがついている場合には、仮想マシンをクローンし、名前を変更する必要があります。
- インポートする各仮想マシンをクリックして、ディスク サブタブをクリックします。割り当てポリシー と ストレージドメイン の一覧を使用して、仮想マシンが使用するディスクをシンプロビジョニングするか、事前割り当てするかを選択したり、ディスクを保管するストレージドメインを指定したりすることができます。また、インポートされるディスクの中でどのディスクが仮想マシンのブートディスクとして機能するかを示すアイコンも表示されます。
注記
ターゲットのストレージドメインは、ファイルベースのドメインでなければなりません。現時点では制約があるため、ブロックベースのドメインを指定すると操作が失敗してしまいます。 - クローン のチェックボックスを選択した場合には、全般 のサブタブで仮想マシンの名前を変更してください。