3.5. ボンディング

ボンディング とは、複数のネットワークインターフェースを ソフトウェアで定義したデバイス 1 つに集約することです。ボンディングされたネットワークインターフェースは、ボンディングで含まれているネットワークインターフェースカード (NIC) の伝送機能を統合して、1 つのネットワークインターフェースとして機能するため、単一の NIC よりも伝送速度が早くなります。また、ボンディング内の NIC すべてに障害が発生しない限り、ボンディング自体には障害が発生しないため、ボンディングすることでフォールトトレランスが向上します。ただし、1 点制約があり、ボンディング内のすべてのネットワークインターフェースカードが同じオプションやモードをサポートするように、ネットワークインターフェースをボンディングする NIC は、必ず同じメーカーおよびモデルでなければなりません。
ボンディングのパケット分散アルゴリズムは、使用するボンディングモードによって決定されます。

重要

モード 1、2、3、4 は、仮想マシン (ブリッジ) および物理マシン (ブリッジなし) のネットワークタイプをサポートします。モード 0、5、6 は、物理マシン (ブリッジなし) のネットワークのみをサポートします。

ボンディングモード

Red Hat Virtualization は、デフォルトでモード 4 を使用しますが、以下にあげる一般的なボンディングモードに対応しています。
モード 0 (round-robin ポリシー)
このモードは、ネットワークインターフェースカードを順番に使用してパケットを送信します。パケットの送信は、ボンディングで最初に利用可能なネットワークインターフェースカードから、最後に利用可能なネットワークインターフェースカードまでループで使用をくり返します。それ以降のループでもすべて、最初に利用可能なネットワークインターフェースカードから使用されます。モード 0 では、ネットワークに対して耐障害性や負荷分散が提供されていますが、ブリッジと併用できないため、仮想マシンの論理ネットワークとの互換性はありません。
モード 1 (active-backup ポリシー)
このモードは、すべてのネットワークインターフェースカードをバックアップ状態に設定して、1 つだけアクティブなカードを残します。アクティブなネットワークインターフェースカードで障害が発生すると、バックアップに設定されていたネットワークインターフェースカードの 1 つが、障害の発生したインターフェースに代わって、ボンディング内で唯一のアクティブインターフェースになります。1 つ以上のポートでアドレスが表示されていると、有効なネットワークインターフェースカードの MAC アドレスを反映するためにボンディングの MAC アドレスが変更された場合に混乱が生じる可能性があり、このような混乱を避ける目的で、モード 1 のボンディングの MAC アドレスは、1 つのポートだけで表示されます。モード 1 は耐障害性を提供し、Red Hat Virtualization でサポートされています。
モード 2 (XOR ポリシー)
このモードは、送信元と送信先の MAC アドレスの XOR (排他的理論和) をネットワークインターフェースカードのスレーブ数で除算した剰余に基づいて、パッケージの送信先のネットワークインターフェースカードを選択します。この計算により、各送信先の MAC アドレスに必ず同じネットワークインターフェースカードが選択されるようにします。モード 2 は耐障害性と負荷分散を提供し、Red Hat Virtualization でサポートされています。
モード 3 (broadcast ポリシー)
このモードは、全パッケージを全ネットワークインターフェースカードに送信します。モード 3 は耐障害性を提供し、Red Hat Virtualization でサポートされています。
モード 4 (IEEE 802.3ad ポリシー)
このモードは、任意の集約グループを作成し、このグループ内のインターフェースが速度およびデュプレックスの設定を共有します。モード 4 は、IEEE 802.3ad 仕様に従ってアクティブな集約グループ内のネットワークインターフェースカードをすべて使用します。このモードも、Red Hat Virtualization でサポートされています。
モード 5 (adaptive transmit load balancing ポリシー)
このモードは、ボンディング内の各ネットワークインターフェースカードの負荷に応じて発信トラフィックが分散され、現在のネットワークインターフェースカードが全着信トラフィックを受信するようにします。トラフィックの受信に割り当てられているネットワークインターフェースカードに障害が発生した場合には、着信トラフィックの受信ロールは別のネットワークインターフェースカードに割り当てられます。モード 5 はブリッジと併用できないため、仮想マシンの論理ネットワークとの互換性はありません。
モード 6 (adaptive load balancing ポリシー)
このモードは、モード 5 (adaptive transmit load balancing ポリシー) に IPv4 トラフィックの受信負荷分散を組み合わせたポリシーで、特別なスイッチ要件はありません。ARP ネゴシエーションを使用して受信負荷の分散を行います。モード 6 はブリッジと併用できないため、仮想マシンの論理ネットワークとの互換性はありません。