Red Hat Training

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第3章 セルフホストエンジンのデプロイメントのトラブルシューティング

3.1. Manager 用仮想マシンのトラブルシューティング

手順3.1 Manager 用仮想マシンのトラブルシューティング

  1. hosted-engine --vm-status を実行して Manager 用仮想マシンのステータスを確認します。

    注記

    Manager 用仮想マシンに加えた変更がステータスコマンドの出力に反映されるには、20 秒ほどかかります。
    Manager 用仮想マシンが通常通りに稼働中の場合には、以下のような出力が表示されます。
    --== Host 1 status ==--
    
    Status up-to-date              : True
    Hostname                       : hypervisor.example.com
    Host ID                        : 1
    Engine status                  : {"health": "good", "vm": "up", "detail": "up"}
    Score                          : 3400
    stopped                        : False
    Local maintenance              : False
    crc32                          : 99e57eba
    Host timestamp                 : 248542
  2. health が「bad」の場合や vm が「down」の場合には、グローバルメンテナンスモードを有効にして、ホストを HA サービスの管理対象外にします。
    • 管理ポータルで、任意のセルフホストエンジン用ホストを右クリックして、グローバル HA メンテナンスを有効にする を選択します。
    • メンテナンスモードはコマンドラインから設定することもできます。
      # hosted-engine --set-maintenance --mode=global
  3. Manager 用仮想マシンが停止している場合には、その Manager 用仮想マシンを起動します。仮想マシンが稼働中の場合には、次のステップは省略してください。
    # hosted-engine ---vm-start
  4. コンソールのパスワードを設定します。
    # hosted-engine --add-console-password
  5. コンソールに接続します。プロンプトが表示されたら、前のステップで設定したパスワードを入力します。コンソールのオプションについての詳しい説明は、https://access.redhat.com/solutions/2221461 を参照してください。
    # hosted-engine --console
  6. Manager 用仮想マシンが「down」またはヘルスが「bad」のステータスである理由を特定します。/var/log/messages および /var/log/ovirt-engine/engine.log を確認します。問題を修正した後に Manager 用仮想マシンを再起動します。
  7. Manager 用仮想マシンに root としてログインし、ovirt-engine サービスが稼働中であることを確認します。
    # systemctl status ovirt-engine.service
  8. Manager 用仮想マシンが稼働中であることを確認した後には、コンソールセッションを終了して、メンテナンスモードを無効にし、HA サービスを再び有効にします。
    # hosted-engine --set-maintenance --mode=none

追加のトラブルシューティング用コマンド

重要

これらのコマンドのいずれかを実行してセルフホストエンジン環境のトラブルシューティングを行う必要がある場合には、Red Hat サポートまでご連絡ください。
  • hosted-engine --reinitialize-lockspace: このコマンドは、sanlock ロックスペースが壊れている場合に使用します。sanlock ロックスペースを再初期化する前に、グローバルメンテナンスモードが有効で Manager 用仮想マシンが停止していることを確認してください。
  • hosted-engine --clean-metadata: ホストのエージェントのメタデータをグローバルステータスデータベースから削除します。これにより、他のホストではすべて、このホストについての情報はなくなります。ターゲットのホストが停止状態でグローバルメンテナンスモードが有効であることを確認してください。
  • hosted-engine --check-liveliness: このコマンドは、ovirt-engine サービスの liveliness ページを確認します。また、Web ブラウザーで https://engine-fqdn/ovirt-engine/services/health/ に接続して確認することもできます。
  • hosted-engine --connect-storage: このコマンドは、ホストと Manager 用仮想マシンに必要な全ストレージ接続の準備をするように VDSM に指示します。これは通常、セルフホストエンジンのデプロイ中にバックエンドで実行します。このコマンドを実行してストレージの問題のトラブルシューティングを行う必要がある場合には、グローバルメンテナンスモードを必ず有効にしてください。