3.3. Red Hat Virtualization Manager の設定

rhevm パッケージと依存関係をインストールした後には、engine-setup コマンドで Red Hat Virtualization Manager を設定する必要があります。このコマンドにより、一連の質問が表示され、各質問に必要な値を入力すると、その設定が適用されて ovirt-engine サービスが開始されます。
デフォルトでは、engine-setup により、Manager マシンのローカルに Manager のデータベースが作成/設定されます。または、Manager がリモートのデータベースか、手動で設定したローカルのデータベースを使用するように設定することができます。ただし、データベースは engine-setup を実行する前に設定しておく必要があります。リモートのデータベースを設定する方法は、「付録D リモートの PostgreSQL データベースを Red Hat Virtualization Manager で使用するための準備」を設定してください。手動で設定したローカルのデータベースを設定する方法は、「付録E Red Hat Virtualization Manager で使用するための手動設定のローカル PostgreSQL データベースの準備」を参照してください。
デフォルトでは engine-setup で Manager に Websocket プロキシーが設定されますが、セキュリティーおよびパフォーマンスの理由で、ユーザーは別のホストで Websocket プロキシーを設定することもできます。手順については「付録F 別のマシンへの Websocket プロキシーのインストール」を参照してください。

注記

設定は、engine-setup コマンドの手順に従って、複数の段階に分けて行います。各段階には、ユーザー入力が必要なステップが複数あり、設定候補のデフォルト値が角括弧内に提示されます。提示された値がそのステップに有効な場合には、Enter キーを押してその値を確定します。

手順3.2 Red Hat Virtualization Manager の設定

  1. engine-setup コマンドを実行して、Red Hat Virtualization Manager の設定を開始します。
    # engine-setup
  2. Manager を設定するには Enter を押します。
    Configure Engine on this host (Yes, No) [Yes]:
  3. オプションとして、engine-setup が Image I/O Proxy を設定して Manager が仮想マシンディスクイメージをストレージドメインにアップロードできるように許可します。詳しくは、『管理ガイド』の「ストレージドメインへのディスクイメージのアップロード」のセクションを参照してください。
    Configure Image I/O Proxy on this host? (Yes, No) [Yes]:
  4. 次に、engine-setup コマンドでは、noVNC または HTML5 コンソールから仮想マシンに接続できるように Websocket プロキシーサーバーを設定できます (オプション)。
    Configure WebSocket Proxy on this machine? (Yes, No) [Yes]:
    別のマシンで Websocket プロキシーを設定するには、No を選択してください。設定の手順については、「付録F 別のマシンへの Websocket プロキシーのインストール」を参照してください。
  5. Manager マシン上に Data Warehouse の設定を行うかどうかを選択します。
    Please note: Data Warehouse is required for the engine. If you choose to not configure it on this host, you have to configure it on a remote host, and then configure the engine on this host so that it can access the database of the remote Data Warehouse host.
    Configure Data Warehouse on this host (Yes, No) [Yes]:
    別のマシンで Data Warehouse を設定する場合は、No を選択してください。インストールおよび設定に関する説明は、『Data Warehouse Guide』の「Installing and Configuring Data Warehouse on a Separate Machine」を参照してください。
  6. オプションで、コマンドラインから仮想マシンのシリアルコンソールへのアクセスを許可します。
    Configure VM Console Proxy on this host (Yes, No) [Yes]:
    この機能を使用するには、クライアントマシンで追加の設定が必要です。『仮想マシン管理ガイド』の「仮想マシンのシリアルコンソールの表示」のセクションを参照してください。
  7. Enter を押して自動検出されたホスト名を受け入れるか、別のホスト名を入力して Enter を押します。仮想化ホストを使用している場合には、自動的に検出されたホスト名が間違っている可能性がある点に注意してください。
    Host fully qualified DNS name of this server [autodetected host name]:
  8. 次に、engine-setup コマンドは、ファイアウォールの設定を確認し、TCP ポート 80 や 443 など、Manager が 外部通信に使用するポートをユーザーに代わって開放するように設定を変更するかどうかを尋ねます。engine-setup による iptables の設定変更を許可しない場合は、Manager で使用するポートを手動で開放する必要があります。
    Setup can automatically configure the firewall on this system.
    Note: automatic configuration of the firewall may overwrite current settings.
    Do you want Setup to configure the firewall? (Yes, No) [Yes]:
    ファイアウォールの自動設定を選択した場合に、ファイアウォール管理機能がアクティブ化されていなければ、サポートされているオプションのリストから選択するファイアウォール管理機能を指定するように要求されるので、そのファイアウォール管理機能の名前を入力して Enter を押してください。この設定は、オプションが 1 つしかリストされていない場合でも適用されます。
  9. ローカルまたはリモートの PostgreSQL データベースを Data Warehouse のデータベースとして使用するように選択します。
    Where is the DWH database located? (Local, Remote) [Local]:
    • Local を選択した場合には、engine-setup コマンドにより、(ユーザーやデータベースの追加など自動的にデータベースが設定されるか)、事前に設定したローカルのデータベースに接続することができます。
      Setup can configure the local postgresql server automatically for the DWH to run. This may conflict with existing applications.
      Would you like Setup to automatically configure postgresql and create DWH database, or prefer to perform that manually? (Automatic, Manual) [Automatic]:
      1. Enter を押して Automatic を選択した場合には、ここでは、これ以上操作の必要はありません。
      2. Manual を選択した場合には、手動設定したローカルデータベースに関する以下の値を入力してください。
        DWH database secured connection (Yes, No) [No]:
        DWH database name [ovirt_engine_history]:
        DWH database user [ovirt_engine_history]:
        DWH database password:

        注記

        engine-setup は、次のステップで Manager データベースの設定後にこれらの値を要求します。
    • Remote を選択した場合には、事前設定したリモートデータベースに関する以下の値を入力してください。
      DWH database host [localhost]:
      DWH database port [5432]:
      DWH database secured connection (Yes, No) [No]:
      DWH database name [ovirt_engine_history]:
      DWH database user [ovirt_engine_history]:
      DWH database password:

      注記

      engine-setup は、次のステップで Manager データベースの設定後にこれらの値を要求します。
  10. ローカルまたはリモートの PostgreSQL データベースを Manager のデータベースとして使用するように選択します。
    Where is the Engine database located? (Local, Remote) [Local]:
    • Local を選択した場合には、engine-setup コマンドにより、(ユーザーやデータベースの追加など自動的にデータベースが設定されるか)、事前に設定したローカルのデータベースに接続することができます。
      Setup can configure the local postgresql server automatically for the engine to run. This may conflict with existing applications.
      Would you like Setup to automatically configure postgresql and create Engine database, or prefer to perform that manually? (Automatic, Manual) [Automatic]:
      1. Enter を押して Automatic を選択した場合には、ここでは、これ以上操作の必要はありません。
      2. Manual を選択した場合には、手動設定したローカルデータベースに関する以下の値を入力してください。
        Engine database secured connection (Yes, No) [No]:
        Engine database name [engine]:
        Engine database user [engine]:
        Engine database password:
    • Remote を選択した場合には、事前設定したリモートデータベースに関する以下の値を入力してください。
      Engine database host [localhost]:
      Engine database port [5432]:
      Engine database secured connection (Yes, No) [No]:
      Engine database name [engine]:
      Engine database user [engine]:
      Engine database password:
  11. 自動作成された Red Hat Virtualization Manager の管理ユーザーのパスワードを設定します。
    Engine admin password:
    Confirm engine admin password:
  12. GlusterVirt または Both のいずれかを選択します。
    Application mode (Both, Virt, Gluster) [Both]:
    Both は、最も柔軟性が高いモードです。大半の場合は Both を選択します。Virt アプリケーションモードを選択すると、環境内で仮想マシンを実行することができます。Gluster アプリケーションモードを選択した場合には、管理ポータルからの GlusterFS 管理のみが可能です。
  13. ディスクの削除時に仮想ディスクのブロックをワイプする wipe_after_delete フラグのデフォルト値を設定します。
    Default SAN wipe after delete (Yes, No) [No]:
  14. Manager は、ホストとセキュアな通信を行うため各種証明書を使用します。この証明書は、オプションとして、Manager との HTTPS 通信のセキュリティー保護に使用することも可能です。証明書の組織名を指定してください。
    Organization name for certificate [autodetected domain-based name]:
  15. オプションで、engine-setup により、Apache Web サーバーが指定するデフォルトのページを Manager のランディングページに設定することができます。
    Setup can configure the default page of the web server to present the application home page. This may conflict with existing applications.
    Do you wish to set the application as the default web page of the server? (Yes, No) [Yes]:
  16. デフォルトでは、Manager と外部クライアント間の SSL (HTTPS) 通信は、以前の設定で作成された自己署名証明書を使用してセキュリティーが保護されます。または、外部との HTTPS 接続向けに別の証明書を選択します (これにより、ホストと Manager 間の通信方法に影響が出るわけではありません)。
    Setup can configure apache to use SSL using a certificate issued from the internal CA.
    	Do you wish Setup to configure that, or prefer to perform that manually? (Automatic, Manual) [Automatic]:
  17. Manager に NFS 共有を作成して、ISO ストレージドメインとして使用するかどうか選択します。ローカルの ISO ドメインは、仮想マシンの初期設定で使用可能な各種イメージを提供します。
    Configure an NFS share on this server to be used as an ISO Domain? (Yes, No) [No]:
    • デフォルトを選択した場合 (No)、これ以上操作の必要はありません。
    • Yes を選択した場合は、ISO ドメインを設定するための追加の情報を提示する必要があります。
      1. ISO ドメインのパスを指定します。
        Local ISO domain path [/var/lib/exports/iso]:
      2. ISO ドメインへのアクセスに必要なネットワークまたはホストを指定します。
        Local ISO domain ACL: 10.1.2.0/255.255.255.0(rw) host01.example.com(rw) host02.example.com(rw)
        上記の例は、/24 ネットワーク 1つとホスト 2 台へのアクセスを許可します。形式のオプションについての詳しい説明は、exports(5) の man ページを参照してください。
      3. ISO ドメインの表示名を指定します。
        Local ISO domain name [ISO_DOMAIN]:
  18. Data Warehouse のデータを保持する期間のオプションを選択します。

    注記

    Manager マシンに Data Warehouse を設定しないと選択した場合には、この手順は省略してください。
    Please choose Data Warehouse sampling scale:
    (1) Basic
    (2) Full
    (1, 2)[1]:
    Full は、Data Warehouse Guideに記載のデータストレージ設定のデフォルト値を使用します (Data Warehouse がリモートホストにインストールされている場合に推奨)。
    Basic は、DWH_TABLES_KEEP_HOURLY の値を 720 に、DWH_TABLES_KEEP_DAILY0 に下げて、Manager マシンの負荷を軽減します (Manager とData Warehouse が同じマシンにインストールされている場合に推奨)。
  19. インストール設定を確認して、Enter を押して値を確定し、インストールを続行します。
    Please confirm installation settings (OK, Cancel) [OK]:
  20. Red Hat Virtualization 環境をディレクトリーサーバーにリンクする予定の場合には、ディレクトリーサーバーが使用するシステムクロックと日付と時刻を同期して、アカウントの期限が予期せずに切れてしまう問題が発生しないようにしてください。詳しくは、『Red Hat Enterprise Linux 導入ガイド』の「システムクロックのリモートサーバーとの同期」のセクションを参照してください。
環境の設定が完了すると、engine-setup は環境へのアクセス方法を表示します。ファイアウォールの手動設定を選択した場合は、engine-setup が開放する必要のあるポートのカスタムリストを表示します。また、engine-setup コマンドは、Manager を同じ値で再設定できるようにファイルに回答を保存して、Red Hat Virtualization Manager の設定プロセスのログファイルの場所を出力します。
次のセクションで admin@internal ユーザーとして管理ポータルに接続してから、ホストの設定とストレージのアタッチに進みます。