1.3. 別のマシンへの Data Warehouse の移行

Data Warehouse サービスを Red Hat Virtualization Manager から別のマシンに移行します。Data Warehouse サービスを別のマシン上でホストすると、各マシンの負荷が軽減され、他のプロセスと CPU/メモリーを共有することで発生する可能性のある競合を回避することができます。
Data Warehouse サービスを移行して、既存の ovirt_engine_history データベースと接続します。またはオプションで、ovirt_engine_history データベースを新規データベースマシンに移行してから、Data Warehouse サービスを移行します。ovirt_engine_history データベースが Manager でホストされている場合には、Data Warehouse サービスとこのデータベースを移行して、Manager マシン上でのリソースの競合をさらに軽減することができます。データベースは、Data Warehouse サービスの移行先と同じマシンに移行することが可能です。また、Manager マシンや新規 Data Warehouse サービス用のマシンとは別のマシンに移行することもできます。

1.3.1. Data Warehouse の別のマシンへの移行

オプションで ovirt_engine_history データベースを移行してから Data Warehouse サービスを移行します。engine-backup を使用してデータベースのバックアップを作成し、新規データベースマシンでそのバックアップを復元します。engine-backup の詳しい情報は、engine-backup --help を参照してください。
以下の手順では、新規データベースサーバーに、Red Hat Enterprise Linux 7 がインストールされており、適切なサブスクリプションが設定されていることが前提となっています。『インストールガイド』の「必要なエンタイトルメントのサブスクライブ」を参照してください。
Data Warehouse サービスのみの移行については、「Data Warehouse サービスの別のマシンへの移行」を参照してください。

手順1.2 Data Warehouse の別のマシンへの移行

  1. Data Warehouse データベースのバックアップと設定ファイルを作成します。
    # engine-backup --mode=backup --scope=dwhdb --scope=files --file=file_name --log=log_file_name
  2. Manager から新規マシンにバックアップファイルをコピーします。
    # scp /tmp/file_name root@new.dwh.server.com:/tmp
  3. 新規マシンに engine-backup をインストールします。
    # yum install ovirt-engine-tools-backup
  4. 新規データベースサーバーに Data Warehouse データベースをリストアします。file_name は、Manager からコピーしたバックアップファイルに置き換えてください。
    # engine-backup --mode=restore --scope=files --scope=dwhdb --file=file_name --log=log_file_name --provision-dwh-db --no-restore-permissions

1.3.2. Data Warehouse サービスの別のマシンへの移行

Red Hat Virtualization Manager 上にインストール/設定済みの Data Warehouse サービスを専用のホストマシンに移行します。別のマシン上で Data Warehouse サービスをホストすると、Manager マシンの負荷を軽減することができます。以下の手順では、Data Warehouse サービスのみを移行する点に注意してください。Data Warehouse サービスの移行前に、Data Warehouse データベース (別称 ovirt_engine_history データベース) を移行する方法については、「Data Warehouse の別のマシンへの移行」を参照してください。
このシナリオでのインストール手順は、4 つの主要なステップで構成されます。
  1. 新規の Data Warehouse マシンを設定します。
  2. Manager マシンで Data Warehouse サービスを停止します。
  3. 新規の Data Warehouse マシンを構成します。
  4. Manager マシンから Data Warehouse パッケージを削除します。
前提条件

以下の前提条件が満たされていることを確認してください。

  1. Manager と Data Warehouse は同じマシン上にインストール/設定しておく必要があります。
  2. 新しい Data Warehouse のマシンを設定するには、以下が必要です。
    • Red Hat Enterprise Linux 7 をインストール済みの仮想マシンまたは物理マシン
    • Red Hat Enterprise Linux Server および Red Hat Virtualization のエンタイトルメントプールのサブスクリプション
    • Manager の /etc/ovirt-engine/engine.conf.d/10-setup-database.conf ファイルに記載されているパスワード
    • Data Warehouse のマシンから Manager データベースのマシンの TCP ポート 5432 へのアクセスの許可
    • Manager の /etc/ovirt-engine-dwh/ovirt-engine-dwhd.conf.d/10-setup-database.conf ファイルからの ovirt_engine_history データベースの認証情報。「Data Warehouse の別のマシンへの移行」の手順に従って ovirt_engine_history データベースを移行した場合には、そのマシン上でデータベースの設定中に定義した認証情報を取得します。

手順1.3 手順 1: 新規 Data Warehouse マシンの設定

  1. コンテンツ配信ネットワークにシステムを登録します。プロンプトが表示されたら、カスタマーポータルのユーザー名とパスワードを入力します。
    # subscription-manager register
  2. Red Hat Enterprise Linux Server および Red Hat Virtualization のサブスクリプションプールを特定して、プール ID を書き留めておきます。
    # subscription-manager list --available
  3. 上記のステップで特定したプール ID を使用して、エンタイトルメントをシステムにアタッチします。
    # subscription-manager attach --pool=pool_id
  4. 既存のリポジトリーをすべて無効にします。
    # subscription-manager repos --disable=*
  5. 必要なチャンネルを有効にします。
    # subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rpms
    # subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-supplementary-rpms
    # subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rhv-4.1-rpms
    # subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rhv-4-tools-rpms
    # subscription-manager repos --enable=jb-eap-7-for-rhel-7-server-rpms
  6. 現在インストールされている全パッケージを最新の状態にします。
    # yum update
  7. ovirt-engine-dwh-setup パッケージをインストールします。
    # yum install ovirt-engine-dwh-setup

手順1.4 ステップ 2: Manager マシン上での Data Warehouse の停止

  1. Data Warehouse サービスを停止します。
    # systemctl stop ovirt-engine-dwhd.service
  2. ovirt_engine_history データベースと Manager データベースのいずれか一方または両方のデータベースが Manager マシンでホストされており、以前のバージョン (Red Hat Enterprise Virtualization 3.4 以前) で設定された後にアップグレードされている場合には、新規 Data Warehouse マシンがこれらのデータベースにアクセスできるようにする必要があります。/var/lib/pgsql/data/postgresql.conf ファイルを編集して、以下のようになるように listen_addresses の行を変更します。
    listen_addresses = '*'
    この行が存在しない場合やコメントアウトされている場合には、手動で追加します。
    一方または両方のデータベースがリモートマシンでホストされている場合には、各マシンで postgres.conf ファイルを編集して、上記のように listen_addresses の行を追加し、手動でアクセスを許可する必要があります。両データベースが Manager マシンでホストされており、Red Hat Virtualization Manager の新規セットアップで設定された場合には、デフォルトでアクセスが許可されています。
  3. postgresql サービスを再起動します。
    # systemctl restart postgresql.service

手順1.5 手順 3: 新規 Data Warehouse マシンの構成

  1. engine-setup コマンドを実行し、そのマシン上で Data Warehouse の設定を開始します。
    # engine-setup
  2. Enter を押して Data Warehouse を設定します。
    Configure Data Warehouse on this host (Yes, No) [Yes]:
  3. Enter を押してファイアウォールを自動設定するか、No と入力してから Enter を押して現在の設定を維持します。
    Setup can automatically configure the firewall on this system.
    Note: automatic configuration of the firewall may overwrite current settings.
    Do you want Setup to configure the firewall? (Yes, No) [Yes]:
    ファイアウォールの自動設定を選択した場合に、ファイアウォール管理機能がアクティブ化されていなければ、サポートされているオプションのリストから選択するファイアウォール管理機能を指定するように要求されるので、そのファイアウォール管理機能の名前を入力して Enter を押してください。この設定は、オプションが 1 つしかリストされていない場合でも適用されます。
  4. Enter を押して自動検出されたホスト名を受け入れるか、別のホスト名を入力して Enter を押します。
    Host fully qualified DNS name of this server [autodetected host name]:
  5. ovirt_engine_history データベースの場所に関する以下の質問に回答します。
    Where is the DWH database located? (Local, Remote) [Local]: Remote
    上記のどちらかのオプションをタイプして Enter を押します。
  6. ovirt_engine_history データベースのホストの完全修飾ドメイン名とパスワードを入力します。Enter を押して各フィールドのデフォルト値を受け入れます。
    DWH database host []: dwh-db-fqdn
    DWH database port [5432]:
    DWH database secured connection (Yes, No) [No]:
    DWH database name [ovirt_engine_history]:
    DWH database user [ovirt_engine_history]:
    DWH database password: password
  7. Manager のデータベースマシンの完全修飾ドメイン名とパスワードを入力します。Enter を押して各フィールドのデフォルト値を受け入れます。
    Engine database host []: engine-db-fqdn
    Engine database port [5432]:
    Engine database secured connection (Yes, No) [No]:
    Engine database name [engine]:
    Engine database user [engine]:
    Engine database password: password
  8. Enter を押して既存の Data Warehouse データベースのバックアップを作成します。
    Would you like to backup the existing database before upgrading it? (Yes, No) [Yes]:
    データベースのバックアップに必要な時間と領域は、そのデータベースのサイズにより異なります。完了まで数時間かかる場合もあります。ここでデータベースをバックアップしないと選択した場合には、何らかの理由で engine-setup が失敗すると、データベースまたはその中のデータを復元できなくなります。バックアップファイルの場所は、設定スクリプトの最後に表示されます。
  9. Manager から既存の Data Warehouse サービスを完全に切断することを確定します。
    Do you want to permanently disconnect this DWH from the engine? (Yes, No) [No]:
  10. インストールの設定を確認します。
    Please confirm installation settings (OK, Cancel) [OK]:

手順1.6 手順 4: Manager マシンからの Data Warehouse パッケージの削除

  1. Data Warehouse パッケージを削除します。
    # yum remove ovirt-engine-dwh
    この手順は、Data Warehouse サービスが自動的に 1 時間後に再起動を試みないようにします。
  2. Data Warehouse ファイルを削除します。
    # rm -rf /etc/ovirt-engine-dwh /var/lib/ovirt-engine-dwh
Data Warehouse サービスは、Manager がホストされているマシンとは別のマシンでホストされるようになりました。