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4.2. Red Hat Virtualization Manager をオフラインでインストールするためのローカルリポジトリーの設定

コンテンツ配信ネットワークに直接接続できないシステムに Red Hat Virtualization Manager をインストールするには、インターネットアクセスのあるシステムに必要なパッケージをダウンロードしてから、オフラインの Manager マシンと共有可能なリポジトリーを作成します。リポジトリーをホストするシステムはパッケージのインストール先となるクライアントシステムと同じネットワークに接続されている必要があります。
  1. コンテンツ配信ネットワークへアクセスできるシステムに、Red Hat Enterprise Linux 7 サーバーをインストールします。このシステムは、必要なパッケージをすべてダウンロードし、これらのパッケージをオフラインのシステムに配布します。

    重要

    この手順で使用するシステムに十分なディスクの空き容量があることを確認します。この手順では、多数のパッケージをダウンロードするため、ディスクの空き容量は最大 50 GB 必要になります。
  2. コンテンツ配信ネットワークにシステムを登録します。プロンプトが表示されたら、カスタマーポータルのユーザー名とパスワードを入力します。
    # subscription-manager register
  3. 必要な全エンタイトルメントにシステムをサブスクライブさせます。
    1. Red Hat Enterprise Linux Server および Red Hat Virtualization のサブスクリプションプールを特定して、プール ID を書き留めておきます。
      # subscription-manager list --available
    2. 上記のステップで特定したプール ID を使用して、エンタイトルメントをシステムにアタッチします。
      # subscription-manager attach --pool=pool_id
    3. 全リポジトリーを無効にするには、以下のコマンドを実行します。
      # subscription-manager repos --disable=*
    4. 必要なリポジトリーを有効にします。
      # subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rpms
      # subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-supplementary-rpms
      # subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rhv-4.0-rpms
      # subscription-manager repos --enable=jb-eap-7-for-rhel-7-server-rpms
    5. 現在インストールされている全パッケージを最新の状態にします。
      # yum update

      注記

      カーネル関連のパッケージを更新した場合には、マシンを再起動してください。
  4. インターネットに接続されていないサーバーは、ファイル転送プロトコル (FTP) を使用してソフトウェアリポジトリーにアクセスすることができます。FTP リポジトリーを作成するには、vsftpd をインストールおよび設定します。
    1. vsftpd パッケージをインストールします。
      # yum install vsftpd
    2. vsftpd サービスを起動して、サービスがブート時に起動されるようにします。
      # service vsftpd start
      # chkconfig vsftpd on
    3. /var/ftp/pub/ ディレクトリー内にサブディレクトリーを作成します。ここから、ダウンロードしたパッケージを提供します。
      # mkdir /var/ftp/pub/rhevrepo
  5. 設定した全ソフトウェアリポジトリーから rhevrepo ディレクトリーにパッケージをダウンロードします。これには、システムがサブスクライブするコンテンツ配信ネットワークの全サブスクリプションプール用のリポジトリーとローカルで設定したリポジトリーが含まれます。
    # reposync -l -p /var/ftp/pub/rhevrepo
    このコマンドにより、多数のパッケージがダウンロードされるため、完了するには時間かかります。-l のオプションにより、yum プラグインのサポートが有効化されます。
  6. createrepo パッケージをインストールします。
    # yum install createrepo
  7. /var/ftp/pub/rhevrepo 下で、パッケージがダウンロードされた各サブディレクトリーにリポジトリーメタデータを作成します。
    # for DIR in `find /var/ftp/pub/rhevrepo -maxdepth 1 -mindepth 1 -type d`; do createrepo $DIR; done;
  8. リポジトリーファイルを作成して、Manager のインストール先となるオフラインマシンの /etc/yum.repos.d/ ディレクトリーにコピーします。
    設定ファイルは、手動またはスクリプトを使用して作成することができます。リポジトリーをホストしているシステムで、以下のスクリプトを実行します。baseurlADDRESS はリポジトリーをホストしているシステムの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名に置き換えます。
    #!/bin/sh
    
    REPOFILE="/etc/yum.repos.d/rhev.repo"
    
    for DIR in `find /var/ftp/pub/rhevrepo -maxdepth 1 -mindepth 1 -type d`; do  
        echo -e "[`basename $DIR`]"	> $REPOFILE	
        echo -e "name=`basename $DIR`" >> $REPOFILE	
        echo -e "baseurl=ftp://ADDRESS/pub/rhevrepo/`basename $DIR`" >> $REPOFILE	
        echo -e "enabled=1" >> $REPOFILE	
        echo -e "gpgcheck=0" >> $REPOFILE	
        echo -e "\n" >> $REPOFILE
    done;
    
  9. オフラインのシステムに Manager パッケージをインストールします。手順は 「Red Hat Enterprise Manager パッケージのインストール」 を参照してください。パッケージは、コンテンツ配信ネットワークの代わりにローカルリポジトリーからインストールされます。
  10. Manager を設定します。初期設定の手順については、「Red Hat Virtualization Manager の設定」 を参照してください。
  11. ホスト、ストレージ、仮想マシンの設定を続行します。