2.3. RHN クラシックからカスタマーポータルのサブスクリプション管理への移行

注記

virt-limit=unlimited サブスクリプション (Virtual Data Center エンタイトルメントなど) をお持ちの場合は、RHN から RHSM に移行する前に virt-who を設定する必要があります。移行する前に virt-who を設定しておかないと、virt-who が必要になるサブスクリプションを使用しているシステムで、リポジトリーやサブスクリプションが利用できなくなる場合があります。
ホスト型サブスクリプションサービスである RHN クラシックに登録されているシステムは、rhn-migrate-classic-to-rhsm スクリプトを使用して、カスタマーポータルのサブスクリプション管理に移行できます。
一般的な操作としては、RHN クラシックからシステムを登録解除して、カスタマーポータルのサブスクリプション管理に登録します。その後、サブスクリプションマネージャー (GUI または CLI) を開いてサブスクリプションをアタッチします。
rhn-migrate-classic-to-rhsm スクリプトは以下の構文を使用します。
rhn-migrate-classic-to-rhsm [--force|--gui|--help|--no-auto|--servicelevel=SERVICE_LEVEL]
移行を実行すると、システム情報に、移行に使用されたスクリプトと、以前のシステム ID が表示されます。
[root@server ~]# subscription-manager facts --list | grep migr
migration.classic_system_id: 09876
migration.migrated_from: rhn_hosted_classic
migration.migration_date: 2012-09-14T14:55:29.280519
これにより、インフラストラクチャー内でのシステムの移行プロセス追跡が容易になります。
移行の比較

RHN クラシックと Red Hat カスタマーポータルのサブスクリプション管理の機能比較については、以下の表を参照してください。この表には実装許可がなされていない将来のサービスに関する記述が含まれている可能性があり、それらの提供を約束するものではないことに注意してください。

特長/機能

RHN クラシック

Red Hat カスタマーポータル (Red Hat Subscription Management)

Red Hat 製品のサポート
  

サポート対象の Red Hat Enterprise Linux バージョン

Red Hat Enterprise Linux 4 の全現行製品およびバージョン。Red Hat Enterprise Linux 5 および 6 の全現行製品およびバージョン。「Red Hat Enterprise Linux 7 の全現行製品およびバージョン」 は、「Red Hat Satellite 5.7」 ではサポートされますが、「RHN クラシックホスト型またはスタンドアロンの Proxy」 には対応していません。

Red Hat Enterprise Linux 5 (5.7 以降)、Red Hat Enterprise Linux 6 (6.1 以降)、 Red Hat Enterprise Linux 7。Red Hat Enterprise Linux の将来のバージョンも対応予定。

サポート対象の Red Hat Enterprise Virtualization バージョン

RHEV 2.1、2.2、3.0 を含むすべての現行製品とバージョン。

RHEV 3.0 以降。

Red Hat Enterprise Linux の RHSM への移行サポート

該当なし

Red Hat Enterprise Linux 5 (5.8 以降) の場合は、「Red Hat Subscription Management」 で説明されている移行ツールを使用。

Red Hat Enterprise Linux 6 (6.3 以降) の場合は、「Red Hat Subscription Management」 「RHN Classic から RHSM への移行」 で説明されている移行ツールを使用。

Red Hat Satellite 5

5.x の全バージョンに対応

部分的に対応。カスタマーポータルから Satellite 5 証明書を発行できます。Satellite 5.6 または 5.7 は SAM 1.3 以降と統合して、サブスクリプションステータスレポートを提供することができます。

Red Hat Satellite 6

いいえ

はい

全製品 SKU のサポート

はい。ただし、将来の製品は RHN クラシック非対応となる可能性があります。

はい。ただし、多少の例外あり。「Why aren’t my subscriptions available in Red Hat Subscription Management?」 を参照してください。

サブスクリプション管理のサポート
  

インストール方法でのデフォルトのクライアント

Red Hat Enterprise Linux 5 (5.7 およびそれ以前)、Red Hat Enterprise Linux 6 (6.1 およびそれ以前)、Red Hat Enterprise Linux 4 すべて。

Red Hat Enterprise Linux 6 (6.3 以降)、Red Hat Enterprise Linux 5 (5.9 以降)、Red Hat Enterprise Linux の将来のバージョン。

クライアントのコンテンツベース

RHN クラシック rhn-channel コマンド (「rhn-channel コマンドとは何ですか? どのように使用しますか?」 を参照)

Red Hat サブスクリプションマネージャーの subscription-manager コマンドでサブスクリプションを登録および追加します。

クライアントのコマンドラインユーティリティー

yum update (Red Hat Enterprise Linux 5 以降)、up2date (Red Hat Enterprise Linux 4)

yum update

システム登録

rhn_register、rhnreg_ks

アクティベーションキー

はい。Smart Management サブスクリプションを使用。

クライアントでインストール済みシステムに適用可能なサブスクリプションを一覧表示

該当なし

subscription-manager list --available

クライアントで全サブスクリプションを強制的に一覧表示

該当なし

サブスクリプションのスマート自動サブスクライブ

該当なし

クライアントにおけるグラフィカルユーザーインターフェース

システム → 管理 → RHN 登録

システム → 管理 → Red Hat サブスクリプションマネージャー

パッケージ更新ユーティリティー

/usr/bin/yum システム → 管理 → ソフトウェアの追加/削除

/usr/bin/yum システム → 管理 → ソフトウェアの追加/削除

Yum プラグインサポート

yum-rhn-plugin (rhnplugin.conf を提供)

subscription-manager (subscription-manager.conf および product-id.conf を提供)

お客様用のウェブベースの管理ツール

コンテンツ配信ネットワークによるコンテン更新のサポート

はい

はい

Email によるエラータ通知

はい

はい

IP ベースのファイアウォールルールのサポート

sosreport 診断ロギングのサポート

はい

はい

オプションおよび補助チャンネルは利用可能か?

はい、ただしデフォルトではオフになっています (「Red Hat Enterprise Linux 6 で大量の devel パッケージが利用できません」 を参照)

サブスクリプションステータスのサポート

部分的に対応。Red Hat Satellite 5.6 または 5.7 は Red Hat SAM 1.3 以降と統合してサブスクリプションステータスに対応できます。

はい

サブスクリプション使用リポートの対応

部分的に対応。Red Hat Satellite 5.6 または 5.7 は Red Hat SAM 1.3 以降と統合してサブスクリプションステータスに対応できます。

はい。Red Hat Subscription Asset Manager FUTURE、Red Hat Satellite 6 を使用。

システム管理のサポート
  

Smart Management Red Hat Enterprise Linux アドオンのサポート

はい

はい。Red Hat Satellite 6 を使用。

マシンのプロビジョニングおよびモニタリングのサポート

はい。Smart Management サブスクリプションを使用。

はい。Red Hat Satellite 6 のプロビジョニング機能を使用。

コンテンツ管理のサポート
  

コンテンツダウンロードの GUI

はい

はい

リモート更新のサポート

はい。Smart Management サブスクリプションを使用。

いいえ

オフライン更新のサポート

はい。Red Hat Satellite 5 を使用。

将来的に Red Hat Subscription Asset Manager を使用。現行は Red Hat Satellite 6 を使用。

プロキシ化更新のサポート

はい。Red Hat Satellite Proxy 5 を使用。

はい。Red Hat Subscription Asset Manager (SAM) および Red Hat Satellite 6 Capsule Server を使用。

2.3.1. RHN クラシックからカスタマーポータルのサブスクリプション管理への基本的な移行

rhn-migrate-classic-to-rhsm ツールを実行するだけで、システムプロファイルの移行、カスタマーポータルのサブスクリプション管理へのシステムの登録、システムへの最適なサブスクリプションの自動アタッチメントを行うことができます。管理者は、オプションで、システムのサービスレベルを設定でき、選択するサブスクリプションを評価する際に使用できます。
管理者が以下のコマンドを実行すると、スクリプトがアカウントを移行するステップを実行します。
[root@server ~]# rhn-migrate-classic-to-rhsm --servicelevel=premium
RHN Username: jsmith@example.com
Password:
このスクリプトは、Red Hat Network に接続するのに使用するユーザー名とパスワードを要求します。これらの認証情報を使用して Red Hat Network Classic と Red Hat Network サブスクリプション管理に認証を行い、アカウント設定を検証します。
アカウントが確認されると、スクリプトはシステム用のチャンネルリストを作成します。
Retrieving existing RHN classic subscription information ...
+----------------------------------+
System is currently subscribed to:
+----------------------------------+
rhel-i386-client-5
検出された各チャンネルは、対応する製品証明書にマッピングされます (「チャンネルと証明書のマッピング」)。すべての製品に製品証明書があるとは限らないため、すべてのチャンネルにマッピングがあるわけではありません。チャンネルがある製品にのみ、対応する証明書マッピングがあります。
一致する証明書が /etc/pki/product ディレクトリーにインストールされます。
List of channels for which certs are being copied
rhel-i386-client-5

Product Certificates copied successfully to /etc/pki/product !!
次に、スクリプトが RHN クラシックからシステムを登録解除します。
Preparing to unregister system from RHN classic ...
System successfully unregistered from RHN Classic.
その後、システムをカスタマーポータルのサブスクリプション管理に登録します。
Attempting to register system to RHN ...
The system has been registered with id: abcd1234
System server.example.com successfully registered to RHN.
スクリプトは一致するサブスクリプションをシステムに自動的にアタッチし、選択したサブスクリプションの一覧を表示します。
Attempting to auto-subscribe to appropriate subscriptions ...
Installed Product Current Status:
ProductName:            Red Hat Enterprise Linux Desktop
Status:                 Subscribed

Successfully subscribed.