3.5. Subscription Asset Manager: サブスクリプションの直接割り当て

Red Hat ホスト型サービスは、すべてのシステムが 1 つのプールに含まれる、フラットで未定義の構造です。これは便利な場合もありますが、複数の組織部門、物理的な場所、およびコンテンツストリームにシステムが緩やかにまたは厳密に関連付けられているという実際の IT 環境に存在する構造が失われます。Subscription Asset Manager には組織の構造が導入されているため、管理者は (サブスクリプション用に) ローカルの組織とシステムグループを作成し、実際の設定を反映した方法でシステムを配置することが可能になります。

3.5.1. 環境: 小規模企業から大企業までのローカル定義の構造

Subscription Asset Manager では、サブスクリプションサービスとコンテンツサービスに構造が導入されたため、管理者は実際のインフラストラクチャー構造を反映する方法でこれらのシステムを設計できます。
サブスクリプションは、組織ごとにグループ化され、これがトップレベルの階層になります。各組織は、カスタマーポータルのサブスクリプションに対する、サブスクリプションアプリケーションの個別エントリーを表します。
各組織内ではシステムをグループ化し、更新、アクセス制御、コンテンツ管理のためにシステムを構造化することが可能です。
サブスクリプションインベントリーに組織的な構造を導入すると、Subscription Asset Manager でアカウントのサブスクリプションとシステムに関する情報がより分かりやすく提示できます。大企業では、Subscription Asset Manager で必要となるのはこの機能だけかもしれません。つまり、レポーティングと監査には Subscription Asset Manager を使用し、システム管理にはカスタマイズまたはエンタープライズレベルのアプリケーションを使用するという方法です。
中小企業では、Subscription Asset Manager を使うことで、ホスト型サービスのみを使う場合に比べ、以下のようにシステム管理の制御の幅が広がることになります。
  • ホスト型サービスではなく、オンプレミスサービスを必要とするセキュリティールールの制定。
  • 仮想環境の管理の向上 (特に、臨機応変にシステムを作成または削除する必要がある、プライベートクラウドやデータセンターのなどの場合。
  • 異なるシステムに異なるリポジトリーを定義 (開発システムや実稼働システムごとに異なるソースを用意する場合など)。
Subscription Asset Manager の機能は、カスタマーポータルのサブスクリプション管理および Red Hat Subscription Manager の機能と密接に関連しています。システムを登録して、自動でサブスクリプションを割り当てることができます。リリースバージョンやサービスレベルなどの設定を用いて、ソフトウェア更新を管理できます。

3.5.2. ワークフロー

Subscription Asset Manager の設定

図7 Subscription Asset Manager の設定

  1. 必要に応じて、Red Hat インベントリー内にエントリーを作成します。Subscription Asset Manager 内の全組織に対して、対応するサブスクリプションサービスエントリーが Red Hat インベントリー内に必要になります。
  2. サブスクリプションのブロックを組織に割り当てます。ブロックは、その Subscription Asset Manager 組織のサブスクリプションの マニフェスト になります。
  3. マニフェストをエクスポートします。
  4. マニフェストを Subscription Asset Manager にインポートします。
  5. ローカルマシンで、Subscription Asset Manager サブスクリプションサービスを使用するように Red Hat Subscription Manager クライアントを設定します。オプションで、Subscription Asset Manager コンテンツプロキシーを使用するようにします。
Subscription Asset Manager とマニフェストのバックエンド設定が必要なのは 1 回のみで、Red Hat Subscription Manager の設定変更が必要になるのも、システムあたり 1 回のみです。
以上が完了すると、システム登録とサブスクリプションの割り当てが可能になります。
Subscription Asset Manager での登録

図8 Subscription Asset Manager での登録

  1. システムを登録します。
    CLI の subscription-manager コマンドを使用し、register コマンドに、カスタマーポータルのサブスクリプション管理のアカウントのユーザー名とパスワード、そして Subscription Asset Manager サーバーのホスト名を加えて実行します。
    Red Hat Subscription Manager UI を使用する場合は、サブスクリプションの自動アタッチがデフォルトで行われます。後で、サブスクリプションをアタッチするオプションを確認します。
  2. Subscription Asset Manager UI を使用してサブスクリプションを選択し、アタッチします。

3.5.3. 詳細およびオプション

Subscription Asset Manager にシステムを登録すると、管理に Subscription Asset Manager または Red Hat Subscription Manager を使用することができるようになりますが、Red Hat Subscription Manager で設定するオプションは、Subscription Asset Manager で利用可能なものと一致させる必要があります。
  • システムの自動アタッチを有効にし、オプションでサービスレベルを設定します。