Menu Close

Red Hat Cloud Access リファレンスガイド

Red Hat Subscription Management 1

リファレンス

概要

Red Hat Cloud Access を使用すると、Red Hat Subscription を物理システムまたはオンプレミスシステムから、Red Hat の完全なサポートを備えた特定の認定済みクラウドプロバイダーに移動できます。本リファレンスは、ワークロードをパブリッククラウドに移行している場合に使用できます。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。まずは、マスター (master)、スレーブ (slave)、ブラックリスト (blacklist)、ホワイトリスト (whitelist) の 4 つの用語の置き換えから始めます。この取り組みは膨大な作業を要するため、今後の複数のリリースで段階的に用語の置き換えを実施して参ります。詳細は、弊社 の CTO、Chris Wright のメッセージ を参照してください。

第1章 Red Hat Cloud Access プログラムの概要

Red Hat Cloud Access プログラム は、クラウドで Red Hat 製品のサブスクリプションを使用するお客様に、サブスクリプションの移植性を提供できるように設計されています。

Red Hat Cloud Access には、以下の利点があります。

  • Cloud Access は、無償でほとんどの Red Hat サブスクリプションで利用できます。
  • Red Hat サブスクリプションの利点をすべて維持し、Red Hat との既存のサポート関係を維持します。
  • Red Hat 製品の使用方法や場所を柔軟に選択できます。
  • ゴールドイメージや Azure Hybrid Benefit for Linux などの付加価値のある機能にアクセスできます。

1.1. Cloud Access 製品の対象

サブスクリプションの移植性は、ほとんどの Red Hat 製品に含まれる機能であり、Red Hat テクノロジーで構築されたオープンハイブリッドクラウドインフラストラクチャーを作成する際に重要となります。

Red Hat 製品の多くはデフォルトでクラウド対応となっていますが、マルチテナントのパブリッククラウド (さまざまなプロバイダー、各種テクノロジー/プラットフォーム、共有インフラストラクチャー) の性質や、このようなインフラストラクチャーにアクセスできるお客様が限られていることなどから、お客様が認識しておく必要のある技術的な課題が生まれてくる可能性があります。

以下の例は、Cloud Access 製品の対象範囲を理解するのに役立つ一般的なガイドラインです。

  • サブスクリプション契約が有効である。
  • サブスクリプションがクラウドで使用できる。つまり、別の場所で使用されていない。
  • サブスクリプションには、クラウド対応のカウント単位があります。クラウドプロバイダーや、デプロイするインスタンスタイプにより異なります。クラウド対応の計測値の例には、コア、コアバンド、管理対象ノード、RAM、ストレージバンド、vCPU、または仮想ノード/ゲストがあります。
  • クラウドにデプロイする Red Hat 製品は、マルチテナントのパブリッククラウドインフラストラクチャーでの使用に技術的には適しています。

対象外の製品およびサブスクリプションの例には、以下が含まれます。

  • virt-who を必要とする仮想データセンターまたはその他の無制限の RHEL ゲストサブスクリプション
  • Red Hat Virtualization 製品。ネストされた仮想化はサポートされていません。
  • ソケットやソケットのペアなど、物理的なカウント単位があるサブスクリプション
  • Red Hat がホストするオファリングのサブスクリプション

これらのガイドラインは最終的なものではなく、Red Hat 製品およびサブスクリプションの資格は、新しい製品やサブスクリプションの種類が導入されるため、時間の経過とともに変化します。また、パブリッククラウドインフラストラクチャーでの製品の使用に関する具体的な情報については、Red Hat の製品ドキュメントを参照してください。

Red Hat 製品をパブリッククラウドで使用する場合の 資格があるか不明な場合は、Red Hat アカウントマネージャーにお問い合わせください。

1.2. Red Hat Cloud Access 対象のサブスクリプションのカウント単位の変換

クラウド内のサブスクリプションの使用状況を把握するには、各サブスクリプションに紐付けられている測定単位をもとにカウントでき、サブスクリプションとエンタイトルメントの関係を理解する必要があります。

各 Red Hat Subscription には、Red Hat サブスクリプション管理ツールでのシステム登録に使用できるエンタイトルメントが少なくとも 1 つ含まれています。パブリッククラウドなどの仮想環境で使用される Red Hat サブスクリプションには、追加のエンタイトルメントが含まれている場合があります。

たとえば、単一の Red Hat Enterprise Linux Server (RHEL) サブスクリプションには、物理エンタイトルメントが 1 つ、または仮想エンタイトルメントが 2 つ含まれます。このタイプのサブスクリプションを物理ハードウェア、ベアメタルのハードウェアで使用すると、物理 RHEL サーバーを 1台利用できます。パブリッククラウドのような仮想化環境で使用すると、仮想 RHEL サーバーを最大 2 台利用できます。

カウント単位の変換は、Red Hat 製品、サブスクリプションタイプ、およびデプロイメント環境によって大きく異なりますが、以下の表で一般的なガイドラインを複数紹介します。

表1.1 Red Hat Cloud Access カウント単位の変換表

物理ノードまたは仮想ノード

1 x 物理ノードまたは 2 x 仮想ノード

2 x 仮想ノード

システム

通常、ソケットまたはコア

1 x 仮想ノード

コアまたは仮想 CPU

コア

vCPU (通常は 2vCPU:1Core)

コア Band

コアのグループ (例: 2、4、16、64、128)

vCPU (通常は 2vCPU:1Core)

ソケット

ソケット、ソケットのペア、コア

該当なし

関連資料

エンタイトルメント数、測定単位、および各 Red Hat 製品サブスクリプションの関連情報については、Red Hat カスタマーポータルの Red Hat Subscription Manager ユーザーインターフェース を参照してください。

Red Hat 製品の測定、変換およびカウントのガイドラインは、Appendix 1 of the Red Hat Enterprise Agreement を参照してください。

1.3. Cloud Access プロバイダーの対象

Red Hat は Certified Cloud and Service Provider (CCSP) パートナーの大規模なエコシステムがあり、Cloud Access のお客様は対象のサブスクリプションを使用できます。Red Hat Ecosystem Catalog には、主なプロバイダー (Alibaba、AWS、Google Cloud Platform、IBM Cloud、および Microsoft Azure) と、認定クラウドイメージおよびインスタンスタイプの他のプロバイダーの詳細が含まれます。

Cloud Access プロバイダーを選択した場合、以下の推奨事項を考慮してください。

  • お客様が仮想マシンイメージをプロバイダーの環境にインポートするための、プロバイダーによるサポートメカニズムが必要です。

    注記

    クラウドエコシステムカタログで CCSP パートナーが提供する イメージのアップロード を確認します。

  • Cloud Access をご利用のお客様は、イメージのアップロードができない場合には、Red Hat ゴールドイメージを使用するか、オンデマンドの PAYG Red Hat イメージまたはインスタンスを BYOS に変換できる必要があります。

    注記

    Cloud Access ゴールドイメージは AWS、Azure、および Google で利用できます。Azure Hybrid Benefit for Linux は、Red Hat Cloud Access のお客様に PAYG-to-BYOS 変換機能を提供します。

  • プロバイダーは TSANet メンバーであり、お客様の一般的な問題を解決する必要がある場合に Red Hat と協力する必要があります。

Red Hat は、お客様がハイブリッドクラウドインフラストラクチャー全体で Red Hat 製品を正常にデプロイおよび使用するサポートを提供できるように努めます。お客様が確実に成功に向かえるように、Cloud Access 製品の対象とプロバイダーのガイドラインを提供しています。上記に準拠することを強く推奨します。

このガイドライン外で Red Hat 製品をデプロイする場合は、以下の条件に注意してください。

  • 製品またはサブスクリプションは設計通りに動作しない場合があります。
  • 製品のパフォーマンスが低下する可能性があります。
  • 製品の機能が限定される可能性があります。
  • Red Hat は、必要とされるサポートレベルを提供できない可能性があります。詳細は、「Red Hat のサードパーティーのサポートポリシー」を参照してください。

第2章 Cloud Access の使用

Cloud Access プログラムは最近、より優れたサービスを構築し、クラウドで Red Hat 製品を使用する際により多くの価値が提供されるように再設計されました。

Cloud Access のサービスは、以下の優先度を考慮して再設計されています。

  • 使用開始するときの負荷を減らすことで、お客様が簡単に使用できるようにします。
  • 付加価値機能を増やすことで、お客様がハイブリッドクラウドインフラストラクチャー全体で RHEL デプロイメントを管理できるようにします。

このプログラムを再設計することで、お客様は以下の利点が得られます。

  • サービスに価値が追加された新しいオンボードエクスペリエンスには、ゴールドイメージ、インスタンスの自動登録、および高度な RHEL サブスクリプション使用のレポートが含まれます。
  • Cloud Access の Red Hat Subscription を登録したり、有効化したりする必要がなくなりました。
  • クラウドプロバイダー先をこれまで以上に自由に選択できます。

Cloud Access のお客様は、選択肢が広がりました。ニーズに最も適したオプションから開始することが推奨されますが、複数のオプションを選択したり、時間の経過とともに、ニーズが変わり、別のオプションを選択することも当然可能です。

以下のセクションでは、利用可能なオプションと、各オプションで提供できる内容について説明します。

2.1. オプション 1: 負荷なし

このオプションは、特定のオンボード要件なしで柔軟に選択できます。Red Hat からサポートをできるだけ受けずにすぐに使用を開始するお客様向けに設計されています。

オプション 1 は、以下の優先事項のあるお客様にとって最適です。

  • アクティブかつ未使用の Red Hat サブスクリプションがあり、クラウドで使用をする予定にしている。
  • 仮想マシンイメージの構築と管理ができ、それらのイメージをクラウドにインポートする方法について理解している。
  • ゴールドイメージを使用する必要がないか、またはこれを使用する予定がない。
  • クラウドでの Red Hat サブスクリプションの使用状況の追跡を支援する必要はない。
  • Red Hat の製品およびクラウドプロバイダーの対象となるガイドラインを理解して準拠できる。

2.2. オプション 2: サブスクリプションの追跡およびゴールドイメージアクセス

このオプションは、最小限のオンボード要件で、柔軟に選択できます。このオプションは、従来の Cloud Access のサービスで、お使いの Red Hat 製品に適したクラウドプロバイダーの選択、クラウドでのサブスクリプションの使用状況追跡、ゴールドイメージの使用など、よりキュレートされたサービスを提供します。

オプション 2 は、以下の優先事項のあるお客様にとって最適です。

  • アクティブかつ未使用の Red Hat サブスクリプションがあり、クラウドで使用をする予定にしている。
  • ハイブリッドクラウドインフラストラクチャー全体で、Red Hat サブスクリプションおよび目的のエンタイトルメントの使用状況を一箇所で表示および管理する必要がある。
  • Red Hat 製品およびクラウドプロバイダーの対象となるガイドラインを考慮するつもりがない。
  • ゴールドイメージへのアクセスを簡単に依頼できる。
  • ユーザーインターフェースではなく API を使用して環境を管理する予定である。

手順

  1. Red Hat カスタマーポータルの Cloud Access Customer Interface に移動し、Red Hat アカウントにサインインします。
  2. 新規 Cloud Access のお客様は、Enable a new provider をクリックして新しいプロバイダーを追加する必要があります。
  3. ドロップダウンリストから認定プロバイダーのいずれかを選択して、プロバイダーアカウント情報を入力し、プロバイダーのインフラストラクチャーで使用予定の製品ごとにエンタイトルメント数を入力します。
  4. Enable をクリックします。

    注記

    製品の有効化プロセスにより、使用するエンタイトルメントとプロバイダーを追跡でき、基礎となる製品サブスクリプションが変更したり、影響を受けたりしません。

新しいプロバイダーが追加されると、メインの Cloud Access ユーザーインターフェースページで入力した製品エンタイトルメントおよびプロバイダーアカウント情報と共にプロバイダーが表示されます。この情報は、クラウドストラテジーの変更に合わせて変更したり、更新したりできます。

既存の Cloud Access のお客様は、以前に追加されている全プロバイダーが表示され、既存のプロバイダーに変更を加えるか、必要に応じて追加のプロバイダーおよび製品を追加できます。

2.3. オプション 3: 高度な RHEL 管理

このオプションは、Red Hat Hybrid Cloud Console でホストされる Red Hat の管理、自動化、および IT 最適化サービスを中心に構築されています。RHEL をクラウドで使用している場合や、Red Hat への RHEL (8.3.1+) インスタンスの自動接続を使用している場合には、使用の開始が簡素化されます。

オプション 3 は、以下の優先事項のあるお客様にとって最適です。

  • アクティブかつ未使用の Red Hat サブスクリプションがあり、AWS および Azure で使用をする予定にしている。
  • ハイブリッドクラウドインフラストラクチャー全体で実際の RHEL サブスクリプションの使用状況を 1 カ所で表示する。
  • シンプルコンテンツアクセス を有効にしている。
  • AWS および Azure の RHEL インスタンスを Insights などの付加価値サービスに自動的に接続する。
  • ゴールドイメージ(AWS および Azure のみ)を使用する。

手順

  1. Hybrid Cloud Console に移動し、Red Hat アカウントにサインインします。

    注記

    Hybrid Cloud Console ビューは、新規および既存の顧客で、異なる場合があります。Red Hat ホストのサービスをすでに使用している場合は、接続したシステムの概要と、詳細なシステム情報およびその他の推奨事項へのリンクが表示されます。新しいお客様には、利用可能なサービスの詳細を調べるためのリンクが表示されます。

  2. Sources アプリケーションで Red Hat アカウントとクラウドプロバイダーアカウント間の接続を作成します。

    1. Configure セクションに移動します。
    2. Connect with Sources をクリックします。
    3. Cloud Sources を選択します。
    4. Add source をクリックします。
  3. 使用するクラウドプロバイダーを選択し、Next をクリックします。

    注記

    Cloud Sources を使用したゴールドイメージは、現在 AWS および Azure でのみ利用できます。

AWS ソースの場合

  1. AWS_prod など、ソースにわかりやすい名前を入力し、Next をクリックします。
  2. 使用する設定モードを選択し、AWS アクセスキー ID およびシークレットアクセスキーを指定し、Next をクリックします。
  3. RHEL 管理バンドルアプリケーション を選択し、次へ をクリックします。

    注記

    コスト管理は、Red Hat OpenShift Container Platform にのみ使用されます。

  4. 詳細を確認し、Add をクリックして AWS ソースの作成を終了します。

Azure ソースの場合

  1. Azure_build など、ソースにわかりやすい名前を入力し、Next をクリックします。
  2. RHEL 管理バンドルアプリケーション を選択し、次へ をクリックします。

    注記

    コスト管理は、Red Hat OpenShift Container Platform にのみ使用されます。

  3. 手順に従ってオフライントークンを作成します。
  4. Ansible コマンドをダウンロードして実行します。Azure インスタンスのホスト名/IP アドレスおよびオフライントークンは置き換えます。

    注記

    Ansible コマンドは、Azure アカウント/サブスクリプション内で実行されている Azure インスタンスを使用でき、ansible-galaxy がインストールされたマシンで実行できます。

  5. Ansible コマンドが正常に完了したら、Next をクリックします。
  6. 詳細を確認し、Add をクリックして Azure ソースの作成を終了します。

Sources 設定ダッシュボードを使用して、クラウドソースの表示、変更、または削除を行うことができます。また、Insights やサブスクリプションなど、関連性のある Red Hat サービスの詳細を確認できるリンクも提供します。

関連資料

第3章 ゴールドイメージについて

Red Hat ゴールドイメージは、Cloud Access を使用するお客様向けの一部の Red Hat CCSP 環境で利用できる、クラウド対応の Red Hat 仮想マシン (VM) イメージです。クラウドで BYOS ユースケース向けに独自のカスタムイメージを使用する代わりに、このゴールドイメージを使用できます。ゴールドイメージは信頼できるソースでビルドおよび維持され、Cloud Access を使用するお客様のみが利用できます。

ゴールドイメージを使用すると、独自のイメージをクラウドプロバイダーの環境にビルド、維持、およびインポートすることなく、クラウドに Red Hat インスタンスを迅速にデプロイできます。

3.1. ゴールドイメージへのアクセス

ゴールドイメージは、Red Hat Cloud Access のお客様には無償で提供されます。ゴールドイメージにアクセスするには、お客様は対応する Red Hat 製品サブスクリプションが必要で、2章Cloud Access の使用 の説明に従って Cloud Access ユーザーインターフェースまたは cloud.redhat.comCloud Access ユーザーインターフェース または Cloud Sources を使用して、クラウドプロバイダーアカウントを Red Hat に接続する必要があります。

例 1

Azure で Red Hat Enterprise Linux Server (物理または仮想ノード) サブスクリプションを使用する必要がある。

  • RHEL Server サブスクリプションが RHEL ゴールドイメージと一致する。
  • お客様がクラウド接続ステップを完了すると、指定の Azure アカウント (サブスクリプション ID) に、Azure で利用可能な全 RHEL ゴールドイメージへのアクセスが付与されます。

例 2

AWS で Red Hat JBoss Web Server サブスクリプションを使用する。

  • JBoss Web Server のサブスクリプションが JBoss Web Server ゴールドイメージと一致する。
  • お客様がクラウド接続ステップを完了すると、指定の AWS アカウント (サブスクリプション ID) に、AWS で利用可能な全 JBoss Web Server ゴールドイメージへのアクセスが付与されます。

3.2. イメージタイプ

ゴールドイメージは、主に AWS、Azure、および Google での RHEL BYOS ユースケース用に構築されていますが、AWS でのみ Red Hat Middleware、Red Hat Storage、および RHEL for SAP のユースケース用にビルドされたゴールドイメージが他にもあります。

ゴールドイメージタイプおよび提供内容は、お客様のニーズに合わせて随時追加されます。

3.3. 更新およびパッチ

ゴールドイメージからデプロイされたクラウドインスタンスに対して更新およびパッチを提供するオプションは、イメージタイプおよびクラウドプロバイダーにより異なります。

AWS ゴールドイメージ

  • AWS ゴールドイメージは、EC2 で実行される Red Hat Update Infrastructure (RHUI) を使用するように事前設定されています。
  • 引き続き、ゴールドイメージからデプロイされたクラウドインスタンスのメイン更新ソースとして RHUI を使用できます。この場合、実際に Red Hat 製品サブスクリプションをこれらのインスタンスにアタッチする必要はありません。
  • オプションで、RHUI を無効にし、Red Hat Satellite または Red Hat Subscription Management でクラウドインスタンスを管理できます。
注記

RHUI オプションを選択する場合に、アカウントでアクティブな Red Hat 製品サブスクリプションの数を認識し、AWS で Red Hat クラウドインスタンスを過剰にデプロイしないように注意してください。

Azure ゴールドイメージ

  • RHEL 8.4(以降)のゴールドイメージは、Azure で RHUI を使用するように事前に設定されています。
  • RHEL 8.3(および古い)ゴールドイメージは RHUI を使用するように設定されていないため、Red Hat Satellite または Red Hat Subscription Management で管理する必要があります。

Google ゴールドイメージ

  • Google ゴールドイメージは、GCP で実行される RHUI を使用するように設定されていません。
  • Red Hat Satellite または Red Hat Subscription Management を使用して GCP のゴールドイメージからデプロイされた Red Hat クラウドインスタンスを管理する必要があります。

3.4. Azure でのゴールドイメージの使用

Gold Image を使用すると、標準インターフェース (Azure Portal、Azure CLI、または PowerShell Cmdlet) で BYOS 用の Azure に RHEL 仮想マシンをプロビジョニングできます。Azure ゴールドイメージには、以下の条件があります。

  • Microsoft 社が構築、維持、公開している
  • Azure の商用および政府リージョンで利用可能ですが、中国では使用できない
  • RHEL イメージのみ
  • Azure Hybrid Benefit の対象外

関連資料

Microsoft ドキュメント

3.4.1. Azure でのゴールドイメージの命名および特定

Azure で RHEL ゴールドイメージを検索して起動する方法は複数あります。たとえば、Azure Portal、Azure CLI、および PowerShell Cmdlet などです。Azure の Red Hat ゴールドイメージの命名規則は RedHat:[Offering Name]:[Red Hat Product]-[OS Disk Type]-[Azure VM Generation]:[Red Hat Version].[Red Hat Release].[Image Creation Date] です。

ゴールドイメージ Uniform Resource Name (URN) の例として RedHat:rhel-byos:rhel-lvm8-gen2:8.0.20200715 などがあります。

3.4.2. Azure ポータルでのゴールドイメージの検索

  1. Cloud Access で有効にされている Azure サブスクリプションを使用して、Azure ポータル にログインします。
  2. Create a Resource > See All の順に移動します。
  3. 利用可能なプライベートサービスは、ページ上部に表示されます。
  4. View private offers をクリックします。Red Hat Enterprise Linux の「Bring your own license」オファリングは、プライベートオファーの一覧にあります。

3.4.3. Azure CLI でのゴールドイメージの検索

  1. Cloud Access 向けに有効にされた Azure サブスクリプションを使用していることを確認してください。

    az account show
  2. 利用可能な RHEL ゴールドイメージの一覧を表示します。

    az vm image list --publisher RedHat --offer rhel-byos --all
  3. 使用するゴールドイメージのバージョンを特定し、URN をコピーします。仮想マシンをプロビジョニングするには、この URN が必要です。

3.4.4. Azure PowerShell Cmdlet でのゴールドイメージの検索

このコマンド例では、Cloud Access への登録時に指定した Azure アカウントと共有された US East リージョンの RHEL ゴールドイメージをすべて表示します。

Get-AzVMImageSku -Location "East US" -PublisherName RedHat -Offer rhel-byos

3.4.5. Azure でのゴールドイメージの使用

Azure ポータルの使用

  1. Azure ポータルでのゴールドイメージの検索 の手順 3 および 4 で説明されているプライベートオファーを表示します。
  2. Create ドロップダウンメニューをクリックし、使用する RHEL ゴールドイメージバージョンを選択します。残りのプロビジョニング手順は、他の RHEL Marketplace イメージと同じです。

Azure CLI の使用

  1. Azure CLI でゴールドイメージの検索 の手順 3 のイメージ URN を使用して Azure の条件に同意します (イメージごとに 1 回のみ)。

    az vm image terms accept --urn RedHat:rhel-byos:rhel-lvm8-gen2:8.0.20200715
  2. az vm create コマンドを使用して仮想マシンをプロビジョニングします。

    az vm create -n my-rhel-byos-vm -g my-rhel-byos-group --image RedHat:rhel-byos:rhel-lvm8-gen2:8.0.20200715

3.5. AWS でのゴールドイメージの使用

ゴールドイメージを使用すると、標準のインターフェース EC2 コンソール、AWS CLI、および AWS PowerShell Cmdlet を使用して、AWS 内の仮想マシンをプロビジョニングできます。

AWS ゴールドイメージには、以下の条件があります。

  • Red Hat が構築、維持、公開している
  • AWS の商用リージョンで利用可能だが、中国または GovCloud では利用できない
  • EC2 で実行される Red Hat Update Infrastructure (RHUI) を使用するように事前設定されている
  • RHEL、RHEL for SAP、Red Hat Middleware、および Red Hat Storage イメージ

3.5.1. AWS でのゴールドイメージの命名および特定

AWS で RHEL Amazon Machine Images (AMI) を検索して起動する方法は複数あります。これには、EC2 マネジメントコンソール、AWS CLI、および PowerShell Cmdlet が含まれます。AWS における Red Hat AMI の命名規則を以下に示します。

  • 最初の GA AMI リリース: [Red Hat Product]-[Version]-[Virtualization Type]_[Red Hat Release Type]-[Release Date]-[Minor Version Release AMI Iteration]-[Subscription Model]-[EBS Volume Type]
  • 最初の GA AMI リリース後: [Red Hat Product]-[Version]-[Virtualization Type]-[Release Date]-[Minor Version Release AMI Iteration]-[Subscription Model]-[EBS Volume Type]
注記

Red Hat ゴールドイメージには、サブスクリプションモデルを表す AMI 名に Access の指定があります。

Red Hat ゴールドイメージは所有者 ID 309956199498 で公開されます。イメージを選択する際に、この所有者 ID を見つけることで、公式の Red Hat ゴールドイメージを使用していることを確認できます。

3.5.2. AWS EC2 コンソールでのゴールドイメージの検索

EC2 マネジメントコンソールを使用している場合は、左側のナビゲーションペインの IMAGES セクションの下にある AMI 用のメニュー項目があります。このビューでは、Private イメージ の指定を使用すると、登録時に指定した AWS アカウントと共有されているゴールドイメージが表示されます。

注記

EC2 マネジメントコンソールのこのセクションでは、所有者 : 309956199498 のフィルターを追加することで、表示される AMI を Cloud Access に登録後に AWS アカウントと共有されたものに絞り込むことができます。

Red Hat が使用する AMI 名の異なる側面を表すフィルターを追加して、表示される AMI の一覧をさらに絞り込むことができます (例: AMI 名: RHEL、AMI 名:)。

AMI 名は RHEL-8.3.0_HVM-20201031-x86_64-0-Access2-GP2 などがあります。

EC2 管理コンソール の EC2 Dashboard セクションから インスタンスの起動 ボタンを使用し、My AMIs を選択する場合に、フィルター共有で AMI のフィルターが適用され、登録時に指定した AWS アカウントと共有されているゴールイメージが表示されます。

3.5.3. AWS CLI でのゴールドイメージの検索

このコマンド例は、AWS CLI を使用した Cloud Access での登録時に指定した AWS アカウントと共有された、US-East-1 リージョンの RHEL 8.3 AMI をすべて表示します。AWS CLI コマンドリファレンスは、利用可能なオプション、コマンド、サブコマンド、およびパラメーターに関する補足ドキュメントを提供します。

$ aws ec2 describe-images --owners 309956199498 \
> --filters "Name=is-public,Values=false" \>
"Name=name,Values=RHEL*8.3*GA*Access*" \
> --region us-east-1

3.5.4. AWS PowerShell Cmdlet でのゴールドイメージの検索

このコマンド例は、AWS Tools for Cmdlet を使用した Cloud Access での登録時に指定した AWS アカウントと共有された、US-East-1 リージョンの RHEL 8.3 AMI をすべて表示します。AWS Tools for Cmdlet Reference は、PowerShell に関する補足ドキュメントを提供します。

PS > Get-EC2Image -Region us-east-1 `
>> -Owner 309956199498 -Filter `
>> @{ Name="name" ; Values="RHEL*8.3*GA*Access*" }

3.6. Google でのゴールドイメージの使用

ゴールドイメージを使用すると、標準インターフェース(GCP Console、GCP クラウドシェル、および gcloud CLI)を使用して、BYOS 用の GCP に RHEL 仮想マシンをプロビジョニングすることができます。

Google ゴールドイメージには、以下の条件があります。

  • Google によってビルド、維持、および公開
  • GCP 商用リージョンで利用可能
  • RHEL イメージのみ

以下の手順では、GCP Console UI、GCP Cloud Shell、および gcloud CLI を使用して、ゴールドイメージを特定し、ゴールドイメージから RHEL 仮想マシンをデプロイする方法を説明します。

3.6.1. Google でのゴールドイメージの命名および特定

Google グループに GCP ゴールドイメージへのアクセスが付与されると、rhel-byos-cloud google プロジェクトで検索できます。これは、Cloud Access のお客様に対してのみ RHEL ゴールドイメージへのアクセスを制限する特殊なプロジェクトです。

GCP における Red Hat ゴールドイメージの命名規則は、[Red Hat Product]-[Version]-byos-[Image Creation Date] です。

例:

  • rhel-7-byos-v20210916
  • rhel-8-byos-v20210916

3.6.2. GCP コンソールでのゴールドイメージの検索

手順

  1. Cloud Access で有効になっている Google グループ/アカウントを使用して、Google Cloud Platform で GCP コンソールにサインインします。
  2. RHEL 仮想マシンをデプロイするプロジェクトを作成するか、選択します。
  3. RHEL ゴールドイメージが表示されていることを確認します。

    1. Cloud Shell を開きます。
    2. 以下のコマンドを実行して、利用可能な RHEL ゴールドイメージの一覧を表示します。

      gcloud compute images list --project rhel-byos-cloud --no-standard-images

3.6.3. gcloud CLI でのゴールドイメージの検索

  1. Cloud Access に対して有効になっている Google グループ/アカウントを使用していることを確認してください。

    gcloud info | grep account
  2. 利用可能な Red Hat ゴールドイメージの一覧を表示します。

    gcloud compute images list --project rhel-byos-cloud --no-standard-images
  3. 特定イメージの詳細を表示します。

    gcloud compute images describe rhel-8-byos-v20210916 --project rhel-byos-cloud

3.6.4. Google ゴールドイメージを使用した新しい RHEL 仮想マシンの作成

手順

GCP コンソールの使用

  1. GCP Console>Home>Dashboard に移動します。
  2. ナビゲーション メニューから Compute Engine>VM Instances を選択します。
  3. Create Instances をクリックします。
  4. 仮想マシンインスタンスの設定ページで Boot Disk セクションを見つけ、Changeをクリックします。
  5. Custom Images タブを選択します。
  6. Select A Project をクリックして rhel-byos-cloud プロジェクトを選択します。
  7. Images ドロップダウンリストから、使用するゴールドイメージを選択し、Select をクリックします。
  8. 他の仮想マシンインスタンスの設定を変更し、Create をクリックします。

GCP Cloud Shell または gcloud CLI の使用

  1. gcloud compute images list コマンドを使用して、使用するゴールドイメージの名前を見つけます。
  2. RHEL 仮想マシンを新たに作成します。

    gcloud compute instances create my-rhel8-byos --image rhel-8-byos-v20210916 --image-project rhel-byos-cloud --zone us-east1-b
  3. 新しい RHEL 仮想マシンの詳細を表示します。

    gcloud compute instances describe my-rhel8-byos --zone us-east1-b