3.7. Software Collection MANPATH サポート

有効な Software Collection からの man ページを表示できるようにシステムで man コマンドを使用できるようにするには、Software Collection に関連付けられた man ページへのへのパスで MANPATH 環境変数を更新します。
MANPATH 環境変数を更新するには、Software Collection の spec ファイルの %install セクションに以下を追加します。 
%install
cat >> %{buildroot}%{_scl_scripts}/enable << EOF
export MANPATH="%{_mandir}:\${MANPATH:-}"
EOF
これにより、MANPATH 環境変数を更新する enable スクリプトレットが設定されます。その後、Software Collection が有効になっていない限り、Software Collection に関連付けられた man ページは表示されません。
Software Collection は、たとえば /usr/bin ディレクトリーなど、Software Collection を有効にするためにシステムが認識できるラッパースクリプトを提供します。この場合は、Software Collection が無効であっても、man ページがシステムに表示されていることを確認します。
システムの man コマンドが、無効になっている Software Collection の man ページを表示できるようにするには、Software Collection に関連する man ページのパスで MANPATH 環境変数を更新します。

手順3.7 無効化されたソフトウェアコレクションの MANPATH 環境変数の更新

  1. MANPATH 環境変数を更新するには、カスタムスクリプト /etc/profile.d/name.sh を作成します。このスクリプトは、システムでシェルが起動するとあらかじめ読み込みます。
    たとえば、以下のファイルを作成します。 
    %{?scl_prefix}manpage.sh
  2. MANPATH 変数を変更して man パスディレクトリーを参照するように manpage.sh 短いスクリプトを使用します。 
    export MANPATH="/opt/provider/software_collection/path/to/your/man_pages:${MANPATH}"
  3. このファイルを Software Collection パッケージの spec ファイルに追加します。 
    SOURCE2: %{?scl_prefix}manpage.sh
  4. Software Collection パッケージの spec ファイルの %install セクションを調整して、このファイルをシステムの /etc/profile.d/ ディレクトリーにインストールします。 
    %install
install -p -c -m 644 %{SOURCE2} $RPM_BUILD_ROOT%{?scl:%_root_sysconfdir}%{!?scl:%_sysconfdir}/profile.d/