第7章 デプロイメントに関する考慮事項
本セクションでは、Red Hat Satellite デプロイメントの計画時に検討される一般的なトピックの概要と推奨事項を説明し、より具体的なドキュメントを紹介します。たとえば、お客様のシナリオ例(Satellite 6.7 に特化)に基づいた実装は、Red Hat ナレッジベースソリューションの「 10 Steps to Build an SOE: How Red Hat Satellite 6 Supports Setting up a Standard Operating Environment 」を参照してください。
7.1. Satellite Server の設定
作業用の Satellite インフラストラクチャーに対する最初のステップとして、Red Hat Satellite Server のインスタンスを専用の Red Hat Enterprise Linux 7 Server にインストールします。
オンラインネットワークからの Satellite Server のインストールに関する情報は、『オンラインネットワークからの Satellite Server のインストール』を参照してください。また、同ガイドで説明されている「 インストールのための環境準備 」についても確認してください。
大規模な Satellite のデプロイメントでは、事前定義済みの tuning プロファイルを使用して Satellite を設定するとパフォーマンスを向上できます。詳細は、『 オンラインネットワークからの Satellite Server のインストール』の「事前定義済みプロファイルを使用した Satellite Server の調整 」を 参照してください。
オフラインネットワークからの Satellite Server のインストールに関する情報は、『オフラインネットワークからの Satellite Server のインストール』を参照してください。また、同ガイドで説明されている「 インストールのための環境準備 」についても確認してください。
大規模な Satellite のデプロイメントでは、事前定義済みの tuning プロファイルを使用して Satellite を設定するとパフォーマンスを向上できます。詳細は、『 オフラインネットワークからの Satellite Server のインストール』の「事前定義済みプロファイルを使用した Satellite Server の調整 」を 参照してください。
Satellite サブスクリプションマニフェストの Satellite Server への追加
サブスクリプションマニフェストは、サブスクリプション情報が含まれる暗号化されたファイルのセットです。Satellite Server はこの情報を使用して CDN にアクセスし、関連付けられたサブスクリプションで利用可能なリポジトリーを検索します。サブスクリプションマニフェストを作成し、インポートする方法は、『 コンテンツ管理ガイド』 の「 サブスクリプションの管理 」を参照してください。
Red Hat Satellite では、Satellite に設定した各組織に対して、マニフェストが 1 つ必要になります。Satellite の組織機能を使用して、1 つの Red Hat Network アカウントで、インフラストラクチャーを分けて管理する予定がある場合は、必要に応じて 1 つのアカウントが所有するサブスクリプションを、各組織のマニフェストに割り当てます。
Red Hat Network アカウントが複数になる予定がある場合や、Red Hat Network アカウントの保持者でもある別の組織に属するシステムを管理する必要がある場合には、ユーザーとは別のアカウント保持者が、必要に応じてマニフェストにサブスクリプションを割り当てることができます。Satellite サブスクリプションがなくても有効な別のサブスクリプションを所有している場合は、Subscription Asset Manager マニフェストを作成し、Satellite で使用できます。これにより、1 つの Satellite Server で複数のマニフェストを使用して複数の組織を管理できます。
システムの管理が必要であるにもかかわらず、RPM のサブスクリプションにアクセスできない場合は、Red Hat Enterprise Linux Smart Management アドオンを使用する必要があります。詳細は「Smart Management Add-On」を参照してください。
以下の図では、1 つの Satellite インストールで複数システムの管理を希望する、2 組の Red Hat Network アカウント保持者について示しています。このシナリオでは、Example Corporation 1 は 60 サブスクリプションのサブセットを割り当てることができます。この例では、30 をマニフェストに割り当てています。このマニフェストは、別の組織として Satellite にインポートできるので、システム管理者は Satellite を使用し、Example Corporation 2 の組織 (R&D、Operations、および Engineering) と完全に切り離して、Example Corporation 1 のシステムを管理できます。
図7.1 複数のマニフェストを含む Satellite Server
サブスクリプションマニフェストの作成時に、以下を実行します。
- 切断された Satellite Server または自己登録 Satellite Server を計画する場合は、Satellite Server のサブスクリプションをマニフェストに追加します。これは、ベースシステムで Red Hat Subscription Manager ユーティリティーを使用してサブスクライブしている、接続済みの Satellite Server には不要です。
- 作成する必要があるすべての Capsule Server にサブスクリプションを追加します。
- Satellite で管理する必要がある全 Red Hat 製品にサブスクリプションを追加します。
- サブスクリプションの有効期限が切れる日に注意し、有効期限が切れる前に更新するように計画します。
- 1 つの組織につきマニフェストを 1 つ作成します。マニフェストは複数使用することができ、複数の Red Hat サブスクリプションからマニフェストを選択することができます。
Red Hat Satellite 6.7 には、マニフェストに未来の日付が指定されたサブスクリプションを使用する機能が追加されました。これにより、既存のサブスクリプションの有効期限の前に、未来の日付が指定されたサブスクリプションがマニフェストに追加され、継続的にリポジトリーへアクセスすることができます。
サブスクリプションマニフェストは、インフラストラクチャーに変更があった場合やサブスクリプションを追加する場合に変更でき、Satellite Server にリロードできることに注意してください。マニフェストを削除することはできません。マニフェストを Red Hat カスタマーポータルや Satellite Web UI で削除すると、コンテンツホストの登録がすべて解除されます。