第12章 Red Hat Satellite と Ansible Tower の統合

Red Hat Satellite と Ansible Tower を統合して、Ansible Tower の動的インベントリーソースとして Satellite Server を使用します。

また、ホストまたは Ansible Tower のいずれかから、Satellite が管理するホストで Playbook を実行するようにプロビジョニングコールバック機能を使用できます。Satellite Server から新しいホストをプロビジョニングする場合は、プロビジョニングコールバック機能により、Ansible Tower から Playbook の実行をトリガーできます。Playbook は、キックスタートのデプロイメント後にホストを設定します。

12.1. Satellite Server を動的インベントリー項目として Ansible Tower に追加

Satellite Server をダイナミックインベントリー項目として Ansible Tower に追加するには、Ansible Tower に Satellite Server ユーザーの認証情報を作成し、Ansible Tower ユーザーをその認証情報に追加してから、インベントリーソースを設定する必要があります。

前提条件

  • 数万台のホストを管理するなど、Satellite のデプロイメントが大規模な場合には、管理者以外のユーザーを使用すると、認証の確認中にタイムペナルティーが発生するため、パフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があります。大規模なデプロイメントでは、管理ユーザーの使用を検討する。
  • 管理者以外のユーザーは、Satellite Server ユーザーに、Ansible Tower Inventory Reader ロールを割り当てる。ユーザー、ロール、パーミッションフィルターの管理に関する詳細は、『 Red Hat Satellite の管理』 の「ロール の作成および管理 」を参照してください。
  • Satellite Server と Ansible Tower を同じネットワークまたはサブネット上にホストすること。

手順

Satellite Server を動的インベントリー項目として Ansible Tower に追加するには、以下の手順を実行します。

  1. Ansible Tower Web UI で、Satellite に対して認証情報を作成します。認証情報の作成方法は『Ansible Tower ユーザーガイド』の「新規認証情報の追加」および「Red Hat Satellite 6 認証情報」を参照してください。

    表12.1 Satellite の認証情報

    認証情報の種類Red Hat Satellite 6

    Satellite 6 URL:

    https://satellite.example.com

    ユーザー名

    統合ロールを持つ Satellite ユーザーのユーザー名

    パスワード

    Satellite ユーザーのパスワード

  2. 新しい認証情報に Ansible Tower ユーザーを追加します。ユーザーを認証情報に追加する方法は『Ansible Tower ユーザーガイド』の「認証情報の使用開始」を参照してください。
  3. 新しいインベントリーを追加します。詳細は『Ansible Tower ユーザーガイド』の「新規インベントリーの追加」を参照してください。
  4. 新規インベントリーで、Satellite Server をインベントリーソースとして追加し、以下のインベントリーソースオプションを指定します。詳細は、『Ansible Tower ユーザーガイド』の「ソースの追加」を参照してください。

    表12.2 インベントリーソースオプション

    ソースRed Hat Satellite 6

    認証情報

    Satellite Server 用に作成した認証情報

    上書き

    選択

    変数の上書き

    選択

    起動時の更新

    選択

    キャッシュのタイムアウト

    90

  5. 追加したソースを同期するようにしてください。