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第8章 バックアップからの Satellite Server または Capsule Server の復元

本セクションでは、「Satellite Server および Capsule Server のバックアップ」 の手順で作成されたバックアップデータから Red Hat Satellite Server または Red Hat Capsule Server を復元する方法について説明します。このプロセスでは、バックアップを生成したサーバーと同じサーバーでバックアップが復元され、バックアップでカバーされている全データはターゲットシステム上で削除されます。元のシステムが利用できない場合は、同じ設定およびホスト名でシステムのプロビジョニングを行なってください。

前提条件

  • 適切なインスタンスを復元していることを確認します。Red Hat Satellite インスタンスでホスト名、設定が同一であり、メジャーバージョンが元のシステムと同じである必要があります。
  • 既存のターゲットディレクトリーがあること。ターゲットディレクトリーは、アーカイブ内に含まれている設定ファイルから読み取られます。ターゲットディレクトリーがない場合は、復元時にエラーが発生します。
  • Satellite Server または Capsule Server のベースシステムにこのデータを格納するのに十分な領域と、復元後にバックアップ内に含まれる /etc//var/ ディレクトリー内のすべてのデータを格納するのに十分な領域があることを確認します。

    ディレクトリーのサイズを確認するには、以下のコマンドを入力します。

    # du -sh /var/backup_directory

    空き領域のサイズを確認するには、以下のコマンドを入力します。

    # df -h /var/backup_directory

    --total オプションを追加すると複数ディレクトリーの合計結果が取得できます。

  • rootforeman-maintain restore スクリプトを実行してください。
  • すべての SELinux コンテキストが適切であることを確認します。以下のコマンドを入力して、適切な SELinux コンテキストを復元します。

    # restorecon -Rnv /

完全バックアップからの Satellite Server または Capsule Server の復元

  1. Satellite 6 のインストールに適した方法を選択します。

  2. バックアップデータを Satellite Server のローカルファイルシステム (/var/ または /var/tmp/) にコピーします。
  3. 復元スクリプトを実行します。

    # foreman-maintain restore /var/backup_directory

    ここでの backup_directory は、バックアップされたデータを格納しているタイムスタンプ付きのディレクトリーまたはサブディレクトリーになります。

コピーするデータサイズのために、この復元プロセスは時間がかかることがあります。増分バックアップがある場合は、増分バックアップからの Satellite Server または Capsule Server の復元 を参照してください。

復元プロセスが完了するとすべてのプロセスがオンラインになり、すべてのデータベースおよびシステム設定がバックアップ時の状態に戻ります。

トラブルシューティングを行うには、/var/log/foreman/production.log および /var/log/messages にあるファイルを参照してください。

増分バックアップからの Satellite Server または Capsule Server の復元

増分バックアップから Satellite または Capsule Server を復元するには、以下の手順を実行します。複数の増分バックアップのブランチがある場合は、完全バックアップと復元したいブランチの各増分バックアップを時系列で選択します。

  1. 8章 バックアップからの Satellite Server または Capsule Server の復元 の手順に従って、最後の完全バックアップを復元します。
  2. /var//var/tmp/ などの Satellite Server のローカルファイルシステムから完全バックアップデータを削除します。
  3. /var//var/tmp/ などの Satellite Server のローカルファイルシステムに増分バックアップデータをコピーします。
  4. 増分バックアップが作成された順序で復元します。

    # foreman-maintain restore -i /var/backup_directory/FIRST_INCREMENTAL
    # foreman-maintain restore -i /var/backup_directory/SECOND_INCREMENTAL

    foreman-maintain backup コマンドを使用してバックアップを作成した場合は、-i オプションは必要ありません。

復元プロセスが完了するとすべてのプロセスがオンラインになり、すべてのデータベースおよびシステム設定がバックアップ時の状態に戻ります。

トラブルシューティングを行うには、/var/log/foreman/production.log および /var/log/messages にあるファイルを参照してください。

8.1. 仮想マシンのスナップショットを使用した Capsule Server のバックアップと復元

Capsule Server が仮想マシンである場合、スナップショットから復元することができます。復元元となるスナップショットは、毎週作成することが推奨されます。失敗した場合は、新規 Capsule Server をインストールまたは設定し、Satellite Server からデータベースコンテンツを同期します。

必要な場合は、新規 Capsule Server をデプロイします。ホスト名が以前のものと同じであることを確認してください。その後に Capsule 証明書をインストールします。これは Satellite Server にもある場合があり、パッケージ名が -certs.tar で終わるものです。もしくは、新規に作成します。CAPSULE SERVER のインストール にある手順に従い、web UI で Capsule Server が Satellite Server に接続されたことを確認します。この後に、以下の手順で Satellite Server から同期します。

外部 Capsule からの同期

  1. 外部 Capsule から同期 するには、web UI で関連する組織とロケーションを選択するか、任意の組織任意のロケーション を選択します。
  2. インフラストラクチャー > Capsules (スマートプロキシー) に移動し、同期する Capsule 名をクリックします。
  3. 概要 タブで 同期 を選択します。