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第4章 Satellite Server、Capsule Server、およびコンテンツホストのアップデート

本章を参照して、既存の Red Hat Satellite 環境を、新しい Red Hat Satellite マイナーバージョンにアップデートします (たとえば 6.3.0 から 6.3.1 へのアップデート)。詳細は「4章Satellite Server、Capsule Server、およびコンテンツホストのアップデート」を参照してください。

本章では、Satellite Server、Capsule Server、およびコンテンツホストをアップデートする手順を説明します。

Satellite のマイナーバージョン間の更新

アップデートは、Satellite Server、Capsule Server、およびコンテンツホストを、新しいマイナーバージョンに移行するプロセスです。アップデートでは、通常、コードがリリースされてから見つかったセキュリティー脆弱性にパッチを当て、深刻でない問題を修正します。一般的に、アップデートにかかる時間は短く、オペレーティング環境を破壊することはありません。

アップデートの前に、『Red Hat Satellite リリースノート』 で潜在的な競合を確認し、Satellite Server と全 Capsule Server のバックアップを作成してください。詳細は『Red Hat Satellite の管理』「Satellite Server および Capsule Server のバックアップと復元」を参照してください。

以下の手順に従って、マイナーバージョン間のアップデート (たとえば 6.3.0 から 6.3.1 へのアップデート) を行います。

4.1. Satellite Server のアップデート

前提条件

  • Satellite、Capsule、および Satellite Tools の Satellite Server リポジトリーが同期されていることを確認します。
  • 外部の Capsule およびコンテンツホストのアップデートは、アップデートしたリポジトリーを関連するすべてのコンテンツビューにそれぞれプロモートすることで行います。
  • 設定ファイルに変更を加える場合は、手動または Hiera などのツールを使用します。変更した内容は、アップグレード時または更新時にインストールスクリプトを実行する際に設定が上書きされます。satellite-installer スクリプトで --noop オプションを使用すると、変更をテストできます。詳細は、ナレッジベースソリューションの「How to use the noop option to check for changes in Satellite config files during an upgrade」を参照してください。

Satellite Server を次のマイナーバージョンにアップデート

Satellite Server のアップデート手順:

  1. Satellite Maintenance リポジトリーが有効になっているのを確認します。

    # subscription-manager repos --enable \
    rhel-7-server-satellite-maintenance-6-rpms
  2. foreman-maintain がインストールされており、最新になっているのを確認します。

    # yum install rubygem-foreman_maintain
  3. 利用可能なバージョンを確認して、次のマイナーバージョンが一覧に追加されているのを確認します。

    # foreman-maintain upgrade list-versions
  4. ヘルスチェックオプションを使用して、システムをアップグレードする準備が完了しているかどうかを確認します。このコマンドを最初に使用したときに、foreman-maintain により hammer 管理者ユーザー認証情報を入力して、/etc/foreman-maintain/foreman-maintain-hammer.yml ファイルに保存します。

    # foreman-maintain upgrade check --target-version 6.3.z

    結果を確認し、アップグレードを実行する前に、強調表示されているエラー状態に対応します。

  5. 更新時間は長くなるため、通信セッションの中断と再接続を可能にする screen などのユーティリティーを使用します。これにより、コマンドシェルに接続し続けなくてもアップグレードの進捗が確認できるようになります。screen コマンドの使用方法は、Red Hat ナレッジベース「How do I use the screen command?」を参照してください。

    アップグレードコマンドを実行しているコマンドシェルへの接続がなくなった場合は、/var/log/foreman-installer/satellite.log のログで、プロセスが完全に終了したかどうかを確認できます。

  6. アップグレードを実行します。

    # foreman-maintain upgrade run --target-version 6.3.z
  7. 最後にシステムを再起動してから、カーネルパッケージが更新されたかを確認します。

    # rpm -qa --last | grep kernel
  8. 最後にシステムを再起動してからカーネルが更新されている場合は、システムを再起動します。

    # reboot

4.2. Capsule Server のアップデート

Capsule Server を次のマイナーバージョンに更新

Capsule Server のアップデート手順:

  1. 適切なリポジトリーだけが有効になっていることを確認します。

    1. 有効なリポジトリーを一覧表示します。

      # subscription-manager repos --list-enabled
    2. 以下のリポジトリーだけが有効になっていることを確認します。

      rhel-7-server-rpms
      rhel-7-server-satellite-capsule-6.3-rpms
      rhel-server-rhscl-7-rpms
      rhel-7-server-satellite-tools-6.3-rpms

      リポジトリーを無効または無効にする方法は、『Red Hat Satellite インストールガイド』「リポジトリーの設定」を参照してください。rhel-7-server-satellite-tools-6.3-rpms リポジトリーは Katello エージェントを提供します。詳細は『Red Hat Satellite インストールガイド』「katello エージェントのインストール 」を参照してください。Red Hat Software Collections リポジトリーはオプションですが、リモート実行機能を使用する場合は必要になります。

  2. Katello を停止します。

    # katello-service stop
  3. すべてのパッケージをアップデートします。

    # yum update

    カーネルアップデートが発生したら、アップグレードが完了にシステムを再起動する必要があります。この時点ではシステムを再起動しないでください。

  4. インストーラースクリプトに --upgrade オプションを付けて実行し、アップデートを実行します。

    # satellite-installer --scenario capsule --upgrade
  5. yum update の最中にカーネルアップデートが行われたら、システムを再起動します。

    # reboot
  6. 前の手順でシステムを再起動しなかった場合は、goferd を再起動します。

    # systemctl restart goferd

4.3. コンテンツホストのアップデート

コンテンツホストを次のマイナーバージョンにアップデート

コンテンツホストのアップデート手順:

  1. すべてのパッケージをアップデートします。

    # yum update
  2. カーネルが更新されたら、システムを再起動します。

    # reboot
  3. 前の手順でシステムを再起動しなかった場合は、goferd を再起動します。

    # systemctl restart goferd