Red Hat Training

A Red Hat training course is available for Red Hat Satellite

第7章 ユーザーおよびパーミッションの管理

Red Hat Satellite では、管理者はユーザーを作成、変更、および削除できます。また、ロールをユーザーに割り当てて、アクセスパーミッションを設定することもできます。以下のセクションでは hammer を使用してこれらのタスクを実行する方法を説明します。以下の手順を Web UI で行う場合は『Red Hat Satellite の管理』「ユーザーとロールの管理」を参照してください。

7.1. ユーザーの作成

Red Hat Satellite ではシステムを使用する各ユーザーに各種情報を定義できます。hammer では、Red Hat Satellite のユーザーを設定する user create および user update コマンドがあります。以下のコマンドを使用して新規ユーザーを作成します。

$ hammer user create \
--login user_name \
--password user_password \
--mail user_mail \
--auth-source-id 1 \
--organization-ids org_ID1,org_ID2...

--auth-source-id 1 の設定は、ユーザーが内部で認証されることを意味します。 代わりに外部認証を指定することもできます。--admin オプションを指定して、管理者権限をユーザーに付与します。組織 ID を指定する必要はありません。update サブコマンドを使用してユーザーの詳細を変更できます。

ユーザー関連のサブコマンドに関する情報は、hammer user --help の出力を参照してください。

7.2. ユーザーグループの作成

複数のユーザーのパーミッションは、ユーザーグループにまとめることで一括して管理できます。また、ユーザーグループ自体をさらにグループ化してパーミッションの階層を作成できます。以下のコマンドを使用して新規ユーザーグループを作成します。

$ hammer user-group create --name usergroup_name

ユーザーグループを追加するには、以下のコマンドを実行します。

$ hammer user-group add-user --user user_name --id usergroup_id

hammer user-group list を実行してユーザーグループ ID を検索します。同様に、add-user-group のサブコマンドを使用するとユーザーグループを追加できます。ユーザーグループ関連の操作に関する情報は hammer user-group --help の出力を参照してください。

7.3. ロールの作成

Red Hat Satellite のロールは、パーミッションおよびアクセスレベルを定義します。Satellite には、事前定義済みのロールが複数含まれています。これらのロールを表示するには、以下のコマンドを実行します。

$ hammer role list

ロールに関連付けられたパーミッションを表示するには、以下のコマンドを実行します。

$ hammer role filters --id role_id

role_id は、hammer role list に出力されたロールの ID です。

カスタムロールを作成するには、以下のコマンドを実行します。

$ hammer role create --name role_name

以下のコマンドで、ロールにパーミッションフィルターを追加します。

$ hammer filter create \
--role role_name \
--permission-ids perm_ID1,perm_ID2...

hammer filter available-permissions を使用してロールに追加するパーミッションを検索します。ロールおよびパーミッションの詳細は hammer role --help および hammer filter --help の出力を参照します。

例7.1 詳細なパーミッションフィルタリング

Red Hat Satellite には、設定済みのユーザーパーミッションを選択したリソースタイプのインスタンスに限定する機能があります。パーミッションフィルターを限定するには、以下のように --search オプションを使用します。

$ hammer filter create \
--permission-ids 91 \
--search "name ~ ccv*" \
--role qa-user

上記のコマンドは qa-user ロールに、ccv という名前で始まるコンテンツビューにのみ適用されるコンテンツビューを表示、作成、編集、破棄するパーミッションを追加します。詳しい情報は『Red Hat Satellite の管理』「詳細なパーミッションフィルタリング」を参照してください。

7.4. ユーザーへのロール割り当て

ユーザーにロールを割り当てるには、以下のコマンドを実行します。

$ hammer user add-role --id user_id --role role_name

同様に、ユーザーグループにロールを割り当てることができます。

$ hammer user-group add-role --id usergroup_id --role role_name

7.5. ユーザーへの SSH キーの追加

以下の手順は、hammer を使用して既存ユーザーに公開 SSH キーを追加する方法を説明します。SSH キーの作成方法と詳しい情報は『Red Hat Enterprise Linux 7 システム管理者のガイド』「鍵のペアの作成」を参照してください。

以下の手順を Web UI で行う場合は『Red Hat Satellite の管理』「ユーザーへの SSH キーの追加」を参照してください。

前提条件

公開 SSH キーファイル、またはクリップボードにコピーする公開 SSH キーのコンテンツへのパスが必要です。

公開 SSH キーファイルがある場合:

$ hammer user ssh-keys add --user-id user_id --name key_name --key-file ~/.ssh/id_rsa.pub

公開 SSH キーのコンテンツがある場合:

$ hammer user ssh-keys add --user-id user_id --name key_name --key ecdsa-sha2-nistp256 AAAAE2VjZHNhLXNoYTItbmlzdHAyNTYAAAAIbmlzdHAyNtYAAABBBHHS2KmNyIYa27Qaa7EHp+2l99ucGStx4P77e03ZvE3yVRJEFikpoP3MJtYYfIe8k 1/46MTIZo9CPTX4CYUHeN8= host@user

7.6. ユーザーから SSH キーの削除

ユーザーから SSH キーの削除:

$ hammer user ssh-keys delete --id key_id --user-id user_id

7.7. ユーザーの SSH キーの表示

ユーザーに関連付けられている SSH キーの表示:

$ hammer user ssh-keys info --id key_id --user-id user_id

ユーザーに関連付けられている SSH キーの一覧表示:

$ hammer user ssh-keys list --user-id user_id