3.2. Inter-Satellite Synchronization の設定方法

Red Hat Satellite は Inter-Satellite Synchronization (ISS) を使用して、エアギャップされたものを含む 2 つの Satellite Server 間でコンテンツを同期します。

ISS は、次のような場合に使用できます。

  • Satellite Server の一部のコンテンツのみを他の Satellite Server にコピーする場合。たとえば、IT 部門が Satellite Server から消費するコンテンツビューがあり、それらのコンテンツビューから他の Satellite Server にコンテンツをコピーしたいとします。
  • Satellite Server から他の Satellite Server にすべてのライブラリーコンテンツをコピーする場合。たとえば、IT 部門がライブラリー内の Satellite Server から消費する製品とリポジトリーがあり、その組織内のすべての製品およびリポジトリーを他の SatelliteServer にコピーしたいとします。
注記

ISS は、Satellite Server から Capsule Server へのコンテンツの同期には使用できません。Capsule Server はネイティブで同期をサポートします。詳細は、Satellite の概要、概念、およびデプロイメントの考慮事項Capsule Server の概要 を参照してください。

ISS の使用方法はいくつかあります。使用方法は、次のいずれかのシナリオに該当する可能性のあるマルチサーバー設定によって異なります。

3.2.1. 切断されたシナリオでの ISS ネットワーク同期

切断されたシナリオでは、以下の設定があります。

  • アップストリームの Satellite Server はインターネットに接続されています。このサーバーは、Red Hat Content Delivery Network (CDN) またはカスタムソースからのコンテンツを消費します。
  • ダウンストリームの Satellite Server は、すべての外部ネットワークから完全に分離されています。
  • ダウンストリーム Satellite Server は、内部ネットワークを介して接続されたアップストリーム Satellite Server と通信できます。

図3.1 Satellite ISS 切断シナリオ

Satellite ISS 切断シナリオ

ネットワークを介してアップストリーム Satellite Server からのコンテンツを同期するようにダウンストリーム Satellite Server を設定できます。「ネットワーク経由でコンテンツを同期するように Satellite Server を設定」を参照してください。

3.2.2. エアギャップシナリオでの ISS エクスポート同期

エアギャップシナリオでは、次の設定があります。

  • アップストリームの Satellite Server はインターネットに接続されています。このサーバーは、Red Hat CDN またはカスタムソースからのコンテンツを消費します。
  • ダウンストリームの Satellite Server は、すべての外部ネットワークから完全に分離されています。
  • ダウンストリーム Satellite Server には、接続されたアップストリーム Satellite Server へのネットワーク接続がありません。

図3.2 Satellite ISS のエアギャップシナリオ

Satellite ISS のエアギャップシナリオ

エアギャップのあるダウンストリーム Satellite Server がコンテンツの更新を受けとる唯一の方法は、アップストリーム Satellite Server からペイロードをエクスポートし、それをダウンストリーム Satellite Server に物理的に移動し、ペイロードをインポートすることです。詳細は、コンテンツ管理ガイドSatellite Server 間でのコンテンツ同期 を参照してください。

エクスポートを使用してコンテンツを同期するようにダウンストリーム Satellite Server を設定します。「エクスポートを使用してコンテンツを同期するように Satellite Server を設定」を参照してください。