6.4. qdrouterd と qpid のチューニング

6.4.1. qdrouterd の最大オープンファイル数上限の計算

多数のコンテンツホストを備えた katello-agent インフラストラクチャーを使用するデプロイメントでは、qdrouterd の最大オープンファイル数を増やす必要がある場合があります。

qdrouterd のオープンファイル数の上限は、(N x 3) + 100 という式で計算します。N はコンテンツホストの数です。各コンテンツホストはルーターで最大 3 つのファイル記述子を消費する可能性があり、ルーター自体を実行するには 100 個のファイル記述子が必要です。

以下の設定では、Satellite のコンテンツホストを10,000 まで増やすことができます。

手順

  1. /etc/foreman-installer/custom-hiera.yaml で最大オープンファイル数の上限を設定します。

    qpid::router::open_file_limit: "My_Value"

    デフォルト値は 150100 です。

  2. 変更を Satellite Server に適用します。詳細は、「設定の適用」 を参照してください。

6.4.2. qpidd の最大オープンファイル数上限の計算

多数のコンテンツホストを備えた katello-agent インフラストラクチャーを使用するデプロイメントでは、qpidd の最大オープンファイル数を増やす必要がある場合があります。

qpidd のオープンファイル数の上限は、(N x 4) + 500 という式で計算します。N はコンテンツホストの数です。1 つのコンテンツホストは最大 4 つのファイル記述子を使用する可能性があり、Broker (qpidd のコンポーネント) の操作には 500 個のファイル記述子が必要です。

手順

  1. /etc/foreman-installer/custom-hiera.yaml で最大オープンファイル数の上限を設定します。

    qpid::open_file_limit: "My_Value"

    デフォルト値は 65536 です。

  2. 変更を Satellite Server に適用します。詳細は、「設定の適用」 を参照してください。

6.4.3. 最大非同期入出力リクエストの設定

多数のコンテンツホストを備えた katello-agent インフラストラクチャーを使用するデプロイメントでは、許容される同時 AIO リクエストの最大数を増やす必要がある場合があります。カーネルパラメーター fs.aio-max-nr の値を増やすことで、許容される同時 AIO リクエストの最大数を増やすことができます。

手順

  1. /etc/sysctl.d 内のファイルで、fs.aio-max-nr の値を目的の最大値に設定します。

    fs.aio-max-nr=My_Maximum_Concurrent_AIO_Requests

    この数値が、Satellite に登録する予定のコンテンツホストの最大数に 33 を乗算した値より大きいことを確認してください。

  2. 変更を適用します。

    # sysctl -p
  3. オプション: この変更が確実に適用されるように、Satellite Server を再起動します。

6.4.4. ストレージに関する考慮事項

katello-agent を広範囲に使用するインストールを計画している場合は、事前に /var/lib/qpidd に十分なストレージ領域を確保してください。Satellite Server では、1 つのコンテンツホストに対して /var/lib/qpidd のディスク領域が 2 MiB 必要になります。

6.4.5. QPID mgmt-pub-interval パラメーターの設定

Red Hat Enterprise Linux 7 のジャーナルに次のエラーが表示される場合があります (journalctl コマンドを使用してアクセスします)。

satellite.example.com qpidd[92464]: [Broker] error Channel exception: not-attached: Channel 2 is not attached(/builddir/build/BUILD/qpid-cpp-0.30/src/qpid/amqp_0_10/SessionHandler.cpp: 39
satellite.example.com qpidd[92464]: [Protocol] error Connectionqpid.10.1.10.1:5671-10.1.10.1:53790 timed out: closing

このエラーメッセージが表示されるのは、qpid がキュー、セッション、および接続の管理オブジェクトを保持し、それらをデフォルトで 10 秒ごとに再利用するためです。同じ ID を持つ同じオブジェクトが作成、削除され、再作成されます。古い管理オブジェクトは削除されていないため、qpid でこのようなエラーが発生します。

手順

  1. /etc/foreman-installer/custom-hiera.yamlmgmt-pub-interval パラメーターを設定します。

    qpid::mgmt_pub_interval: 5
  2. 変更を Satellite Server に適用します。詳細は、「設定の適用」 を参照してください。

    詳細は、BZ 1335694 を参照してください。