7.8. 無人での使用、カスタマイズ、イメージのリマスター

カスタマイズされた Discovery ISO を作成して、起動後にイメージ設定プロセスを自動化できます。Discovery イメージは、オペレーティングシステムの Linux カーネルを使用して、カーネルのパラメーターを指定し、Discovery サービスを設定します。このカーネルパラメーターには、以下のエントリーが含まれます。

proxy.url
Discovery サービスを提供する Capsule Server または Satellite Server の URL。
proxy.type
プロキシーのタイプ。通常、これは Capsule Server に接続するために proxy に設定されます。このパラメーターはレガシーの Foreman オプションもサポートします。この場合には、Capsule Server ではなく Satellite Server との通信が直接行われます。
fdi.pxmac
プライマリーインターフェイスの MAC アドレス (AA:BB:CC:DD:EE:FF 形式)。これは Capsule Server との通信に使用するインターフェイスです。自動化モードでは、リンクを含む最初の NIC (ネットワーク ID をアルファベット順に使用) が使用されます。準自動化モードでは、画面が表示され、正しいインターフェイスを選択するよう求められます。
fdi.pxip, fdi.pxgw, fdi.pxdns
プライマリーネットワークインターフェイスの IP アドレス (fdi.pxip)、ゲートウェイ (fdi.pxgw)、および DNS (fdi.pxdns) を手動で設定します。これらのパラメーターを省略する場合、イメージは DHCP を使用してネットワークインターフェイスを設定します。
fdi.pxfactname1, fdi.pxfactname2 …​ fdi.pxfactnameN
カスタムファクト名を指定できます。
fdi.pxfactvalue1, fdi.pxfactvalue2 …​ fdi.pxfactvalueN
各カスタムファクトの値。それぞれの値はファクト名に対応しています。たとえば、fdi.pxfactvalue1 は、fdi.pxfactname1 の名前が付けられたファクトの値を設定します。
fdi.pxauto
自動化モードまたは準自動化モードを設定します。0 に設定した場合には、イメージは準自動化モードを使用します。このモードでは、一連のダイアログオプションで選択内容を確認できます。1 に設定した場合、イメージは自動化モードを使用し、確認なしに次に進みます。
fdi.initnet
デフォルトでは、このイメージは全ネットワークインターフェイス (値 all) を初期化します。この設定を bootif に指定すると、ネットワークブートに使用したネットワークインターフェイスのみが初期化されます。
fdi.rootpw
デフォルトでは root アカウントはロックされています。このオプションを使用して Root パスワードを設定します。クリアテキストのパスワードも、暗号化パスワードも両方入力できます。
fdi.ssh
デフォルトでは SSH サービスは無効です。これは 1 または true に設定して、SSH アクセスを有効にします。
fdi.ipv4.method
デフォルトでは、NetworkManager IPv4 メソッドの設定は auto に設定されます。このオプションが優先されるので、IPv4 スタックを無効にするには ignore に設定します。このオプションが機能するのは、DHCP モードの場合のみです。
fdi.ipv6.method
デフォルトでは、NetworkManager IPv6 メソッドの設定は auto に設定されます。このオプションが優先されるので、IPv6 スタックを無効にするには ignore に設定します。このオプションが機能するのは、DHCP モードの場合のみです。
fdi.zips
起動中にダウンロードおよび起動する拡張子を持つファイル名。詳細は、「Discovery イメージの拡張」 を参照してください。
fdi.zipserver
拡張子のダウンロードに使用する TFTP サーバー。詳細は、「Discovery イメージの拡張」 を参照してください。
fdi.countdown
初回の検出試行後に text-user インターフェイスがリフレッシュされるまで待機する秒数。デフォルト値は 45 秒です。ステータスページで IP アドレスを N/A として報告する場合は、この値を増やします。
fdi.dhcp_timeout
NetworkManager DHCP のタイムアウト。デフォルト値は 300 秒です。
fdi.vlan.primary
プライマリーインターフェイスに設定する VLAN タグ付け ID。

discovery-remaster ツールを使用した OS イメージのリマスター

Satellite Server は、foreman-discovery-image パッケージで discovery-remaster ツールも提供します。このツールは、カーネルパラメーターを含めるようにイメージのマスターを新たに作成します。イメージのマスターを新たに作成するには、discovery-remaster ツールを実行します。以下に例を示します。

# discovery-remaster ~/iso/foreman-discovery-image-3.4.4-5.iso \
"fdi.pxip=192.168.140.20/24 fdi.pxgw=192.168.140.1 \
fdi.pxdns=192.168.140.2 proxy.url=https://satellite.example.com:9090 \
proxy.type=proxy fdi.pxfactname1=customhostname fdi.pxfactvalue1=myhost fdi.pxmac=52:54:00:be:8e:8c fdi.pxauto=1"

このメディアを CD、DVD、または USB スティックのいずれかにコピーします。たとえば、/dev/sdb の USB スティックにコピーするには、以下を実行します。

# dd bs=4M \
if=/usr/share/foreman-discovery-image/foreman-discovery-image-3.4.4-5.iso \
of=/dev/sdb

Discovery ブートメディアをベアメタルホストに挿入してホストを開始し、メディアから起動します。

検出されたホストのプロビジョニングに関する詳細情報は、「検出されたホストからのホストの作成」 を参照してください。