第16章 Microsoft Azure Resource Manager でのクラウドインスタンスのプロビジョニング

Red Hat Satellite は、新規仮想マシンの作成、電源管理の状態の制御など、Microsoft Azure Resource Manager と対話できます。Azure ホストの作成では、イメージベースのプロビジョニングのみがサポートされます。これには、Marketplace イメージ、カスタムイメージ、共有イメージギャラリーを使用したプロビジョニングを含みます。

Azure Resource Manager の概念の詳細は、Azure Resource Manager documentation を参照してください。

前提条件

  • Red Hat Enterprise Linux の同期済みのコンテンツリポジトリー。詳細は、コンテンツ管理ガイドRed Hat リポジトリーの同期 を参照してください。
  • ホスト登録用のアクティベーションキー。詳細は、コンテンツ管理ガイドアクティベーションキーの作成 を参照してください。
  • Azure Active Directory アプリケーション作成に適したパーミッションがあることを確認します。詳細は、Microsoft identity platform (Azure Active Directory for developers) ドキュメントの Check Azure AD permissions を参照してください。
  • Azure Active Directory アプリケーションとサービスのプリンシパルを作成して設定し、アプリケーションまたは client ID、ディレクトリーまたは tenant ID、およびクライアントシークレットを取得する必要があります。詳細は、Microsoft identity platform (Azure Active Directory for developers) ドキュメントの Use the portal to create an Azure AD application and service principal that can access resources を参照してください。
  • オプション: Azure ホストで Puppet を使用するには、管理 > 設定 > Puppet に移動して、証明書での UUID の使用 設定を有効にして、Puppet が一貫性のある Puppet 証明書 ID を使用するように設定します。
  • ニーズに合わせて finish または user_data プロビジョニングテンプレートと使用するオペレーティングシステムを関連付けます。プロビジョニングテンプレートの詳細は、プロビジョニングテンプレート を参照してください。
  • オプション: 仮想マシンで静的なプライベート IP アドレスを使用する場合には、ネットワークアドレス フィールドが Azure サブネットのアドレスと一致するように、Satellite のサブネットを作成してください。
  • RHEL BYOS イメージを作成する前に、Azure CLI またはポータルでイメージの条件に同意して、イメージを使用してサブスクリプションの仮想マシンを作成し、管理できるようにします。

16.1. Microsoft Azure Resource Manager 接続の Satellite Server への追加

以下の手順を使用して Satellite で Microsoft Azure Resource Manager をコンピュートリソースとして追加します。使用する Azure Resource Manager のリージョンごとに、別のコンピュートリソースを追加する必要がある点に留意してください。

Web UI の代わりに CLI を使用する場合は、CLI 手順 を参照してください。

手順

  1. Satellite Web UI で インフラストラクチャー > コンピュートリソース に移動して、コンピュートリソースの作成 をクリックします。
  2. 名前 フィールドには、コンピュートリソースの名前を入力します。
  3. プロバイダー の一覧から Azure リソースマネージャー を選択します。
  4. オプション: 説明 フィールドに、リソースの説明を入力します。
  5. デフォルトでは、Cloud は Public/Standard に設定されています。Azure Government Cloud は、次のリージョンをサポートしています。

    • 米国政府
    • 中国
    • ドイツ
  6. Client ID フィールドでアプリケーションか、クライアント ID を入力します。
  7. クライアントシークレット フィールドに、クライアントシークレットを入力します。
  8. サブスクリプション ID フィールドに、サブスクリプション ID を入力します。
  9. Tenant ID フィールドで、ディレクトリーまたは テナント ID を入力します。
  10. リージョンの読み込み をクリックします。これにより、Azure Resource Manager への接続が成功し、サブスクリプションで利用可能なリージョンが読み込まれていることをテストします。
  11. Azure リージョン リストから、使用する Azure リージョンを選択します。
  12. Submit をクリックします。

CLI 手順

  • hammer compute-resource create コマンドを使用して Satellite に Azure コンピュートリソースを追加します。--region オプションの値には、小文字を使用する必要があり、特殊文字を含めることはできません。

    # hammer compute-resource create --name azure_cr_name \
    --provider azurerm \
    --tenant tenant-id \
    --app-ident client-id \
    --secret-key client-secret \
    --sub-id subscription-id \
    --region 'region'
重要

Azure Government Cloud を使用している場合は、--cloud パラメーターを渡す必要があります。cloud パラメーターの値は次のとおりです。

Azure Government Cloud の名前hammer --cloud の値

米国政府

azureusgovernment

中国

azurechina

ドイツ

azuregermancloud