7.8. ロールベースの認証

ロールをユーザーに割り当てることにより、一連のパーミッションに基づいて Satellite コンポーネントへのアクセスを制御できます。ロールベースの認証は、ユーザーにとって不要なオブジェクトを非表示にする方法として理解することができます。

組織内の複数の異なるロールを区別する基準は多岐にわたります。管理者ロールのほかにも、一般的に以下のタイプが見られます。

  • アプリケーションまたはインフラストラクチャーの一部に関連するロール: たとえば、オペレーティングシステムとなる Red Hat Enterprise Linux の所有者と、アプリケーションサーバーおよびデータベースサーバーの所有者を比較できます。
  • ソフトウェアライフサイクルの特定のステージに関連するロール: たとえば、開発、テスト、および実稼働のフェーズで区分されたロールで、各フェーズに 1 人以上の所有者が設定されるケース。
  • 特定のタスクに関連するロール: セキュリティーマネージャー、ライセンスマネージャーなど。

カスタムロールを定義する際に、以下の推奨事項を考慮してください。

  • 予想されるタスクおよび責任を定義する: ロールへアクセス可能な Satellite インフラストラクチャーのサブセットと、このサブセットで許可されるアクションを定義します。ロールの責任について、また他のロールとの違いについて検討します。
  • 事前に定義されたロールを使用する (可能な場合): Satellite は、単独またはロールの組み合わせの一部として使用できる数多くのサンプルロールを提供します。既存のロールをコピーおよび編集して、カスタムロールの作成を開始すると良いでしょう。
  • 影響を受けるすべてのエンティティーを考慮に入れる: たとえば、コンテンツビューのプロモートにより、特定のライフサイクル環境およびコンテンツビューの組み合わせに対する新規の Puppet 環境が自動的に作成されます。そのため、あるロールがコンテンツビューをプロモートすることが予想される場合に、Puppet 環境を作成し、編集するパーミッションも必要になります。
  • 関連分野を考慮に入れる: ロールの責任範囲が限定されている場合でも、関連する分野は広範囲に及ぶ場合があります。そのため、ロールに読み取り専用アクセスを付与する際に、ロールの責任範囲に影響を与える Satellite インフラストラクチャー部分のみに限定できます。これにより、ユーザーは今後の変更の可能性に関する情報を早期に取得することができます。
  • パーミッションを段階的に追加する: カスタムロールが予定通りに機能することを確認するためにテストします。問題が生じた場合には、限定されたパーミッションセットでこれを開始し、パーミッションを段階的に追加して継続的にテストすることが効果的な方法です。

ロールを定義し、定義したロールをユーザーに割り当てる方法は、Red Hat Satellite の管理 ガイドの ユーザーとロールの管理 を参照してください。このガイドには、外部の認証ソースを設定する方法が記載されています。