第10章 Convert2RHEL を使用した Red Hat Enterprise Linux へのホストの変換

Convert2RHEL は、既存のアプリケーションおよび設定を保持しつつ、Red Hat Enterprise Linux 系ディストリビューションを、サポート可能な Red Hat Enterprise Linux 状態に変換できるようにします。

この変換プロセスは、システム上のすべての RPM パッケージが置き換えられる Red Hat Enterprise Linux のマイナーリリースアップグレードと似ています。サードパーティーパッケージおよび Red Hat 以外のパッケージは、Red Hat Enterprise Linux では利用できません。

Convert2RHEL は、ロゴなどの不要なパッケージや変換中に問題を引き起こすパッケージを削除し、CentOS-release パッケージを rhel-release パッケージに置き換えます。こうすることで、システムを Red Hat Satellite にサブスクライブして、CentOS で署名されている全パッケージが置き換えられます。Satellite の場合は、システムを Red Hat Subscription Management にも登録します。

この作業にかかる時間は、置き換えが必要なパッケージの数、ネットワークの速度、ストレージの速度などの変数によって異なります。

グローバル登録テンプレートを使用して、変換前にシステムを登録し、サブスクライブします。詳細は、ホストの管理 ガイドの グローバル登録テンプレートを使用した Red Hat Satellite へのホストの登録 を参照してください。

convert2RHEL でホストを Red Hat Enterprise Linux に変換するには、以下の手順を実行する必要があります。

前提条件

  • RHEL 変換の準備に記載されている手順を完了している。
  • 組織 ID とアクティベーションキーを指定してシステムを登録してサブスクライブする場合: Red Hat Satellite にアクティベーションキーを作成している。Satellite では、Red Hat Subscription Manager でアクティベーションキーを作成することもできます。詳細は、本書の アクティベーションキーの管理 および Red Hat Subscription Manager ドキュメントの アクティベーションキーについて を参照してください。
  • サブスクリプションマニフェストを Satellite にアップロードし、変換用の Red Hat Enterprise Linux サブスクリプションが十分にあることを確認します。
  • 組織 ID とアクティベーションキーを指定してシステムを登録してサブスクライブする場合: Red Hat Satellite にアクティベーションキーを作成している。詳細は、本書の アクティベーションキーの管理 および Red Hat Subscription Manager ドキュメントの アクティベーションキーについて を参照してください。
  • サブスクリプションマニフェストを Satellite にアップロードし、変換用の Red Hat Enterprise Linux サブスクリプションが十分にあることを確認します。
  • Satellite Server で Red Hat Enterprise Linux パッケージにアクセスする場合は、組織 ID とアクティベーションキーを使用して convert2rhel コマンドを実行する必要があります。

10.1. Convert2RHEL のインストール

以下の手順では、Convert2RHEL を変換対象のホストで利用できるようにします。

手順

  1. Satellite Web UI で コンテンツ > 製品 に移動して、製品の作成 をクリックします。
  2. Name フィールドに製品名を入力します。Satellite では、 名前 での入力を基に ラベル フィールドに値が自動的に入力されます。
  3. オプション: GPG Key の一覧から、製品の GPG キーを選択します。
  4. オプション: SSL CA Cert の一覧から、製品の SSL CA 証明書を選択します。
  5. SSL クライアント証明書 または SSL クライアントキー を入力する必要はありません。
  6. オプション: Sync Plan のリストから、既存の同期プランを選択するか、Create Sync Plan をクリックし、製品要件の同期プランを作成します。
  7. 説明 フィールドには、製品の説明を入力します。
  8. Save をクリックします。
  9. リポジトリー タブをクリックします。
  10. リポジトリーを追加するには、新規リポジトリー をクリックします。
  11. 名前 フィールドにオブジェクトの名前を入力します。
  12. タイプ のリストから、コンテンツタイプを Yum に設定します。
  13. アーキテクチャーまたは OS バージョンは制限しないでください。
  14. アップストリーム URL には https://cdn.redhat.com/content/public/convert2rhel/7/x86_64/os/ を使用します。
  15. SSL の検証 チェックボックスを無効にします。
  16. オプション: GPG Key の一覧から、製品の GPG キーを選択します。
  17. オプション: SSL CA Cert の一覧から、製品の SSL CA 証明書を選択します。

    SSL クライアント証明書 または SSL クライアントキー を入力する必要はありません。

  18. Save をクリックします。
  19. 新しいリポジトリーの横にあるチェックボックスをクリックしてから、今すぐ同期 をクリックします。