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4.2. Red Hat Network Configuration Client の使用

名前が示す通り、Red Hat Network Configuration Client (rhncfg-client) は各クライアントシステムから別々にインストールして実行されます。次にこれを使用して Red Hat Network が設定ファイルをクライアントにどのように導入するかに関する情報を得ることができます。
Red Hat Network Configuration Client は、「list」、「get」、「channels」、「diff」、「verify」などの基本モードを提供します。

4.2.1. 設定ファイルの一覧表示

マシンの設定ファイルとそのファイルを含む設定チャンネルのラベルを一覧表示するには、以下のコマンドを実行します。
rhncfg-client list
出力は次のようになります。
Config Channel      File
config-channel-17   /etc/example-config.txt
config-channel-17   /var/spool/aalib.rpm
config-channel-14   /etc/rhn/rhn.conf
これらはシステムに適用されている設定ファイルです。ただし、他のチャンネルにも重複したファイルがあるかもしれません。例えば、次のコマンドを発行してみます。
rhncfg-manager list config-channel-14
次の出力を見てみます。
Files in config channel 'config-channel-14' /etc/example-config.txt /etc/rhn/rhn.conf
/etc/example-config.txt の 2 番目のバージョンがどこへ行ったか気になるかもしれません。 config-channel-17 にある /etc/example-config.txt ファイルは config-channel-14 にある同ファイルよりランクが高くなっていました。その結果、config-channel-14 の設定ファイルのバージョンはこのシステムには配備されていませんが、ファイルはまだそのチャンネルにあります。このシステムにこのファイルは配備されないため、rhncfg-client コマンドはこのファイルを表示しません。

4.2.2. 設定ファイルの取得

マシンに最適な設定ファイルをダウンロードする場合は、次のコマンドを実行します。
rhncfg-client get /etc/example-config.txt
次のような出力が表示されるはずです。
Deploying /etc/example-config.txt
less または他のページャーを使用してこのファイルのコンテンツを表示します。このファイルを含む設定チャンネルのランクを基準にしてこのファイルが「最適」として選択されている点に注意してください。これは、システムの詳細 ページの 設定 タブ内で実行できます。

4.2.3. 設定チャンネルの表示

システムに適用される設定チャンネルのラベルと名前を表示するには、次のコマンドを発行します。
rhncfg-client channels
次のような出力が表示されるはずです。
Config channels: Label Name ----- ---- config-channel-17 config chan 2 config-channel-14 config chan 1
次の表は rhncfg-client get に使用できるオプションの一覧です。

表4.2 rhncfg-client get のオプション

オプション説明
--topdir=TOPDIR全てのファイル操作をこの文字列に対して相対的にします
--exclude=EXCLUDE'get'/ を使用して配備されたファイルを除外します。複数回の使用が可能です。
-h, --helpヘルプメッセージを表示して終了します

4.2.4. 設定ファイルの違いを比較

システムに配備した設定ファイルと Red Hat Network で保存している設定ファイル間の違いを表示するには、次のコマンドを発行します。
rhncfg-client diff
出力は以下のようになります。
[root@testsatellite root]# rhncfg-client diff
--- /etc/test
+++ /etc/test	2013-08-28 00:14:49.405152824 +1000
@@ -1 +1,2 @@
 This is the first line
+This is the second line added
さらに、次のように --topdir オプションを組み込んで Red Hat Network 内の設定ファイルと、クライアントシステム上の任意 (さらに未使用) の場所にある設定ファイルを比較することができます。
[root@ root]# rhncfg-client diff --topdir /home/test/blah/ /usr/bin/diff: /home/test/blah/etc/example-config.txt: No such file or directory /usr/bin/diff: /home/test/blah/var/spool/aalib.rpm: No such file or directory

4.2.5. 設定ファイルの確認

クライアントの設定ファイルが Red Hat Network で関連付けられた設定ファイルと異なるかどうかを簡単に確認するには、次のコマンドを発行します。
rhncfg-client verify
出力は以下のようになります。
modified /etc/example-config.txt /var/spool/aalib.rpm
example-config.txt ファイルはローカルで修正されていますが、 aalib.rpm は修正されていません。
次の表は rhncfg-client verify に使用できるオプションの一覧です。

表4.3 rhncfg-clientt verify のオプション

オプション説明
-v, --verbose出力させる詳細レベルを増やします。指定した設定ファイルのモード、所有者、およびグループパーミッションの違いを表示します。
-o, --only異なるファイルのみを表示します。
-h, --helpヘルプメッセージを表示して終了します