第14章 Red Hat Quay のクォータ管理および施行

Red Hat Quay 3.7 では、ユーザーは、設定されたストレージクォータ制限を確立することにより、ストレージ消費を報告し、レジストリーの増加を抑えることができます。オンプレミス Quay ユーザーには、環境の容量制限を管理するために以下の機能が追加されました。

  • クォータレポート: この機能を使用すると、スーパーユーザーはすべての組織のストレージ消費量を追跡できます。さらに、ユーザーは割り当てられた組織のストレージ消費量を追跡できます。
  • Quota management: この機能を使用すると、スーパーユーザーは Red Hat Quay ユーザーのソフトチェックとハードチェックを定義できます。ソフトチェックは、組織のストレージ消費量が設定されたしきい値に達しているかどうかをユーザーに通知します。ハードチェックは、ストレージ消費量が設定された制限に達したときにユーザーがレジストリーにプッシュするのを防ぎます。

これらの機能を組み合わせることで、Quay レジストリーのサービス所有者は、サービスレベル契約を定義し、健全なリソース予算をサポートできます。

14.1. クォータ管理設定

クォータ管理は FEATURE_QUOTA_MANAGEMENT プロパティーでサポートされるようになり、デフォルトでオフになっています。クォータ管理を有効にするには、config.yaml の機能フラグを true に設定します。

FEATURE_QUOTA_MANAGEMENT: true
注記

Red Hat Quay 3.7 では、クォータを作成、更新、削除するにはスーパーユーザー権限が必要です。クォータはユーザーと組織に設定できますが、Red Hat Quay UI を使用して ユーザー クォータを再設定することはできず、代わりに API を使用する必要があります。

14.1.1. デフォルトのクォータ

すべての組織およびユーザーに適用されるシステム全体のデフォルトのストレージクォータを指定するには、DEFAULT_SYSTEM_REJECT_QUOTA_BYTES 設定フラグを使用します。

表14.1 デフォルトのクォータ設定

フィールドタイプ説明

DEFAULT_SYSTEM_REJECT_QUOTA_BYTES

String

すべての組織およびユーザーに適用するクォータサイズ

デフォルトでは、制限は設定されていません。

組織またはユーザーに特定のクォータを設定してから、そのクォータを削除すると、システム全体のデフォルトのクォータが設定されている場合に適用されます。同様に、組織またはユーザーに特定のクォータを設定してから、システム全体のデフォルトクォータを変更した場合、更新されたシステム全体のデフォルトは特定の設定を上書きします。