Red Hat Process Automation Manager インストールの計画

Red Hat Process Automation Manager 7.8

Red Hat Customer Content Services

概要

本書は、さまざまな Red Hat Process Automation Manager インストールオプションを説明します。

前書き

システム管理者が選択できる Red Hat Process Automation Manager インストールオプションは複数あります。

第1章 Red Hat Process Automation Manager のバージョン管理

Red Hat Process Automation Manager のバージョンには、メジャーリリース、マイナーリリース、およびパッチリリースのそれぞれの数字を組み合わせた Major.Minor.Patch という書式が使用されています。たとえば、7.5.1 というバージョンは、メジャーリリースが 7.x.x、マイナーリリースが 7.5.x、パッチリリースが 7.5.1 となります。メジャーリリースでは、大抵の場合はデータ移行が求められますが、マイナーリリースの更新やパッチの更新は通常、Red Hat Process Automation Manager リリースアーティファクトで提供される更新ツールで管理されます。

以下は、Red Hat Process Automation Manager の一般的なリリースの種類になります。

メジャーリリースの移行

Red Hat Process Automation Manager のメジャーリリースには、かなりの数の機能強化、セキュリティー更新、バグ修正が含まれており、再設計された機能も含まれている可能性があります。Red Hat JBoss BPM Suite 6.4.x から Red Hat Process Automation Manager 7.0 など、メジャーリリースから別のメジャーリリースにアプリケーションを移行すると、通常データ移行が必要です。移行を容易にするために、Red Hat Process Automation Manager の新しいメジャーバーションで、自動化した移行ツールがしばしば提供されますが、 特定のデータおよび設定の手動処理が必要となる可能性が高くなります。サポートされる移行パスは、製品のお知らせおよびドキュメントに指定されています。

たとえば、移行の方法については『Red Hat JBoss BPM Suite 6.4 から Red Hat Process Automation Manager 7.0 への移行』を参照してください。

マイナーリリースのアップグレード

Red Hat Process Automation Manager のマイナーリリースには、機能拡張、セキュリティー更新、バグ修正が含まれます。Red Hat Process Automation Manager 7.5.x から 7.6 など、アプリケーションを別のマイナーリリースに移行する場合には、データの移行が必要な場合があります。大抵の場合は、Business Central、KIE Server、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーなど、Red Hat Process Automation Manager の特定コンポーネントの更新を容易にする自動更新ツールが Red Hat Process Automation Manager のパッチ更新と新規マイナーバージョンで提供されます。デシジョンエンジンやスタンドアロンの Business Central など、その他の Red Hat Process Automation Manager アーティファクトは、各マイナーリリースが含まれる新しいアーティファクトとしてリリースされるため、再インストールして更新を適用する必要があります。

新たなマイナーリリースにアップグレードする前に、お使いの Red Hat Process Automation Manager に最新のパッチ更新を適用してください。

パッチの更新

Red Hat Process Automation Manager のパッチ更新には、最新のセキュリティー更新、およびバグ修正が含まれます。予定されているパッチ更新には、製品のマイナーバージョンに対してすでにリリースされているパッチ更新がすべて含まれるため、更新を最新の状態にするために、パッチの更新を 1 つ 1 つ適用していく必要はありません。たとえば、Red Hat Process Automation Manager 7.5.0 または 7.5.1 は Red Hat Process Automation Manager 7.5.2 に更新できますが、Red Hat Process Automation Manager で最適なパフォーマンスを得るためには、製品の更新が利用可能になるとすぐに適用する必要があります。また、既存製品の通常の更新サイクルとは別に、予定されていないパッチ更新がリリースされる場合があります。これには、特定の問題を修正するために、Red Hat グローバルサポートサービス (GSS) が提供するセキュリティーなどの更新が含まれる可能性があり、累積的な更新ではない場合があります。

大抵の場合は、Business Central、KIE Server、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーなど、Red Hat Process Automation Manager の特定コンポーネントの更新を容易にする自動更新ツールが Red Hat Process Automation Manager のパッチ更新と新規マイナーバージョンで提供されます。デシジョンエンジンやスタンダードの Business Central など、その他の Red Hat Process Automation Manager アーティファクトは、各マイナーリリースが含まれる新しいアーティファクトとしてリリースされるため、再インストールして更新を適用する必要があります。

リリース間での移行を最適に保ち、Red Hat Process Automation Manager ディストリビューションに最新の機能強化および修正が含まれるようにするには、 製品リリースや更新が Red Hat カスタマーポータルで利用可能になった時点で、Red Hat Process Automation Manager に適用します。Red Hat カスタマーポータルで製品の通知を有効にすることも検討してください。

第2章 Red Hat Process Automation Manager コンポーネント

Red Hat Process Automation Manager は、Business Central および KIE Server で構成されます。

  • Business Central は、ビジネスルールを作成して管理するグラフィカルユーザーインターフェースです。Business Central は、Red Hat JBoss EAP インスタンスまたは Red Hat OpenShift Container Platform (OpenShift) にインストールできます。

    Business Central は、スタンドアロンの JAR ファイルとしても使用できます。Business Central スタンドアロンの JAR ファイルとして使用して、アプリケーションサーバーにデプロイせずに Business Central を実行できます。

  • KIE Server では、ルール、およびその他のアーティファクトが実行されます。ルールのインスタンスを作成して実行し、計画の問題を解決します。KIE Server は、Red Hat JBoss EAP インスタンス、OpenShift、Oracle WebLogic Server インスタンス、IBM WebSphere Application Server インスタンスに、または Spring Boot アプリケーションの一部としてインストールできます。

    KIE Server は、管理モードまたは非管理モードで動作するように設定できます。非管理モードの場合は、手動で KIE コンテナー (デプロイメントユニット) を作成および維持する必要があります。KIE コンテナーは、プロジェクトの特定のバージョンです。管理モードの場合は、Process Automation Manager コントローラーが KIE Server の設定を管理し、ユーザーはコントローラーと対話形式で KIE コンテナーを作成、維持します。

    Process Automation Manager コントローラーは Business Central と統合します。Red Hat JBoss EAP に Business Central をインストールする場合は、Execution Server ページを使用してKIE コンテナーを作成および維持します。ただし、Business Central をインストールしない場合は、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールし、REST API または KIE Server Java Client API を使用してそのコントローラーと対話します。

  • Red Hat Business Optimizer は、Business Central および KIE Server に統合された組み込み可能な軽量プランニングエンジンで、プランニングの問題を最適化します。Red Hat Business Optimizer を使用すると、最適化のためのヒューリスティック法およびメタヒューリスティック法を効率的なスコア計算と組み合わせて、Java プログラマーはプランニングの問題を効率的に解決できるようになります。

第3章 利用可能なインストールプラットフォーム

Red Hat Process Automation Manager の全リリースは、オペレーティングシステム、JVM、Web ブラウザー、データベースのさまざまな組み合わせに対して認定されています。Red Hat は、物理環境および仮想環境の両方でサポートされる構成およびテスト済みの構成に対して、実稼働サポートと開発サポートをお客様のサブスクリプション契約に従って提供します。サポート対象の構成とバージョン番号の詳細は、以下のページを参照してください。

Red Hat Process Automation Manager 7.8 は、以下のアプリケーションプラットフォームで利用できます。

  • Red Hat JBoss EAP
  • Red Hat JBoss Web Server
  • Red Hat OpenShift Container Platform
  • Oracle WebLogic Server
  • IBM WebSphere Application Server

3.1. Red Hat JBoss EAP 7.3

Red Hat JBoss Enterprise Application Platform (Red Hat JBoss EAP) 7.3 は、Java Enterprise Edition 8 (Java EE 8) の Full Profile および Web Profile 仕様の認定実装です。Red Hat JBoss EAP には、高可用性クラスタリング、メッセージング、および分散キャッシングなどの機能に対する事前設定オプションが用意されています。ユーザーは、Red Hat JBoss EAP の提供するさまざまな API およびサービスを使用して、アプリケーションを開発、デプロイ、および実行することもできます。

Business Central および KIE Server は、同じ Red Hat JBoss EAP インスタンスにインストールできますが、実稼働環境では異なるサーバーにインストールすることが推奨されます。

3.2. Red Hat JBoss Web Server

Red Hat JBoss Web Server は Tomcat をベースとしたエンタープライズレベルの Web サーバーで、中規模および大規模のアプリケーション用に設計されています。Red Hat JBoss Web Server は、Java Server Pages (JSP) および Java Servlet テクノロジー、PHP、ならびに CGI をデプロイするための単一プラットフォームを提供します。

KIE Server とヘッドレス Process Automation Manager コントローラーは、Red Hat JBoss Web Server 5.3.1 にインストールすることができます。

3.3. Red Hat OpenShift Container Platform

Red Hat OpenShift Container Platform (OpenShift) は、Docker と Kubernetes を組み合わせ、API を提供してこれらのサービスを管理します。OpenShift を使用すると、コンテナーを作成および管理できます。

この場合に、Red Hat Process Automation Manager のコンポーネントは、別の OpenShift Pod としてデプロイされます。各 Pod のスケールアップとダウンを個別に行い、特定のコンポーネントに必要な数だけコンテナーを提供できます。標準の OpenShift の手法を使用して Pod を管理し、負荷を分散できます。

Business Central と KIE Server はどちらも、OpenShift にインストールすることができます。

3.4. Oracle WebLogic Server

Oracle WebLogic Server は、分散型 Java アプリケーションを作成するために API の標準セットを提供する Java EE アプリケーションサーバーで、データベース、メッセージングサービス、外部のエンタープライズシステムへの接続など、さまざまなサービスにアクセスできます。ユーザーは、Web ブラウザークライアントまたは Java クライアントを使用してこれらのアプリケーションにアクセスします。

Oracle WebLogic Server インスタンスに KIE Server をインストールし、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーと、REST API または KIE Server Java Client API を使用して KIE Server と対話します。また、スタンドアロンの Business Central を使用して KIE Server と対話することもできます。

3.5. IBM WebSphere Application Server

IBM WebSphere Application Server は、Java ベースの Web アプリケーションをホストし、Java EE 認定ランタイム環境を提供する、柔軟性がある安全な Web アプリケーションです。IBM WebSphere 9.0 は Java SE 8 に対応しており、バージョン 8.5.5.6 以降の Java EE 7 に完全に準拠しています。

IBM WebSphere Application Server インスタンスに KIE Server をインストールし、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを使用して、KIE Server と対話します。また、スタンドアロン Business Central を使用して、KIE Server と対話することもできます。

3.6. 開発オプション

開発者は Red Hat Process Automation Manager でアセットを開発できます。ただし、任意で Red Hat CodeReady Studio と Red Hat Process Automation Manager を統合することで、開発者は複雑なアプリケーションを作成したり、コードの自動補完を活用したりできるようになります。

Red Hat CodeReady Studio は、Eclipse をベースにした統合開発環境 (IDE) です。Eclipse、Eclipse Tooling、および Red Hat JBoss EAP を組み合わせることで、ツールとランタイムのコンポーネントを統合します。Red Hat CodeReady Studio は、Red Hat Process Automation Manager 用のツールおよびインターフェースを持つプラグインを提供します。これらのプラグインは、コミュニティーバージョンの製品がベースになっています。そのため、Red Hat Process Automation Manager プラグインは、jBPM プラグインおよび Drools プラグインと呼ばれます。

第4章 サポートされているリポジトリー

4.1. Git リポジトリー

Git リポジトリーは Business Central 内で使用され、オーサリング環境で作成したプロセス、ルール、その他のアーティファクトをすべて保存します。Git は分散バージョン管理システムであり、リビジョンをコミットオブジェクトとして実装します。変更をリポジトリーにコミットすると、Git リポジトリーに新規コミットオブジェクトが作成されます。Business Central でプロジェクトを作成すると、Business Central に接続された Git リポジトリーにそのプロジェクトが追加されます。

他の Git リポジトリーにプロジェクトがある場合は、それらを Business Central のスペースにインポートできます。Git フックを使用して、内部 Git リポジトリーを外部リポジトリーに同期できます。

4.2. Apache Maven

Apache Maven は分散型構築自動化ツールで、ソフトウェアプロジェクトのビルドおよび管理を行うために Java アプリケーション開発で使用されます。Maven を使用して、ご自分の Red Hat Process Automation Manager プロジェクトをビルド、公開、およびデプロイできます。Maven には以下のメリットがあります。

  • ビルドプロセスが容易で、すべてのプロジェクトに対して統一された構築システムが実装される。
  • プロジェクトに必要なすべての JAR ファイルがコンパイル時に利用可能になる。
  • 適切なプロジェクト構造が設定される。
  • 依存関係およびバージョンが適切に管理される。
  • Maven では事前定義されたさまざまな出力タイプ (JAR および WAR 等) にビルドされるので、追加のビルドプロセスが不要である。

Maven はリポジトリーを使用して Java ライブラリー、プラグイン、およびその他のビルドアーティファクトを保存します。これらのリポジトリーは、ローカルまたはリモートいずれかの形態をとることができます。Red Hat Process Automation Manager によりローカルおよびリモート maven リポジトリーが維持され、それをご自分のプロジェクトに追加してルール、プロセス、イベント、およびその他のプロジェクト依存関係にアクセスできます。プロジェクトおよびアーキタイプをビルドする際に、Maven はローカルまたはリモートリポジトリーから Java ライブラリーおよび Maven プラグインを動的に取得します。これにより、プロジェクト全体を通じて依存関係の共有および再利用が促進されます。

第5章 Red Hat Process Automation Manager のインストール環境オプション

Red Hat Process Automation Manager を使用して、ビジネスアプリケーションを開発する開発環境、デシジョンをサポートするアプリケーションを実行するランタイム環境、またはその両方を設定できます。

  • 開発環境: 通常、Business Central インストール 1 つと KIE Server インストール 1 つ以上で構成されます。開発者は Business Central を使用して、デシジョンやその他のアーティファクトを作成できるほか、KIE Server を使用して、作成したアーティファクトをテストできます。
  • ランタイム環境: 1 つ以上の KIE Server インスタンスに Business Central があり、または、なしの形で構成されます。Business Central には Process Automation Manager コントローラーが組み込まれています。Business Central をインストールしている場合は、MenuDeployExecution Server ページを使用してコンテナーを作成および維持します。Business Central なしで KIE Server の管理を自動化するには、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーを使用することで可能になります。

また、開発環境およびランタイム環境の両方をクラスター化することが可能です。クラスター化した開発環境またはランタイム環境は、統合グループまたは 2 台以上のサーバーのクラスターで構成されます。Red Hat Process Automation Manager の開発環境をクラスター化すると、高可用性やコラボレーションの強化などの利点が、また、Red Hat Process Automation Manager のランタイム環境をクラスター化すると、高可用性と負荷分散の利点が得られます。高可用性により、1 台のサーバーで障害が発生したときにデータが損失する可能性を減らすことができます。障害が発生したサーバーにあるデータのコピーを提供することで、サーバーに障害が発生したときに、別のサーバーが不足を補います。障害が発生したサーバーが再度オンラインになったら、クラスターに戻ります。負荷分散はクラスターのノード間でコンピューティング負荷を共有します。これにより、パフォーマンスが改善します。

注記

ランタイム環境のクラスター化は、Red Hat JBoss EAP 7.3 および Red Hat OpenShift Container Platform でのみサポートされています。Business Central のクラスタリングは現在テクノロジープレビューとなっており、実稼働での使用はまだ想定されていません。Red Hat のテクノロジープレビューの詳しい情報は「テクノロジプレビュー機能のサポート範囲」を参照してください。

第6章 Red Hat Process Automation Manager ロールおよびユーザー

Business Central または KIE Server にアクセスするには、サーバーを起動する前にユーザーを作成してこれらのユーザーに適切なロールを割り当てる必要があります。

Business Central と KIE Server は、JAVA 認証承認サービス (JAAS) ログインモジュールを使用してユーザーを認証します。Business Central と KIE Server の両方が単一のインスタンスで実行されている場合、同じ JAAS サブジェクトとセキュリティードメインを共有します。したがって、Business Central に対して認証されたユーザーは、KIE Server にもアクセスできます。

ただし、Business Central と KIE Server が異なるインスタンスで実行されている場合、JAAS ログインモジュールは両方に対して個別にトリガーされます。したがって、Business Central で認証されたユーザーは、KIE Server にアクセス (Business Central でプロセス定義を表示または管理など) するための個別認証が必要となります。ユーザーが KIE Server で認証されていない場合は、ログファイルに 401 エラーが記録され、Business Central に Invalid credentials to load data from remote server. Contact your system administrator. のメッセージが表示されます。

このセクションでは、利用可能な Red Hat Process Automation Manager ユーザーロールについて説明します。

注記

adminanalystdevelopermanagerprocess-adminuser、および rest-all のロールは Business Central に予約されており、kie-server ロールは KIE Server に予約されています。このため、利用可能なロールは、インストールされているシステムが、Business Central、KIE Server、またはその両方かによって異なります。

  • admin: admin ロールを持つユーザーは Business Central 管理者です。管理者は、ユーザーの管理や、リポジトリーの作成、クローン作成、および管理ができます。アプリケーションで必要な変更にすべてアクセスできます。admin ロールを持つユーザーは、Red Hat Process Automation Manager の全領域にアクセスできます。
  • analyst: analyst ロールを持つユーザーには、すべてのハイレベル機能へのアクセスがあり、プロジェクトのモデル化および実行が可能です。ただし、このユーザーは、Design → Projects ビューでスペースにコントリビューターを追加したり、スペースを削除したりできません。Deploy → Execution Servers ビューへのアクセスは管理者を対象にしており、analyst ロールを持つユーザーは利用できません。ただし、Deploy ボタンは、このユーザーが Library パースペクティブにアクセスする時に利用できます。
  • developer: developer ロールを持つユーザーは、ほぼすべての機能にアクセスができ、ルール、モデル、プロセスフロー、フォーム、およびダッシュボードを管理できます。アセットリポジトリーを管理し、プロジェクトを作成、ビルド、およびデプロイでき、Red Hat CodeReady Studio を使用してプロセスを表示できます。developer ロールが割り当てられているユーザーには、新規リポジトリーの作成やクローン作成などの、特定の管理機能は表示されません。
  • manager: manager ロールを持つユーザーはレポートを表示できます。このユーザーは通常、ビジネスプロセス、そのパフォーマンス、ビジネスインジケーター、その他のビジネス関連のレポートに関する統計に関心があります。このルールを持つユーザーがアクセスできるのはプロセスおよびタスクのレポートに限られます。
  • process-admin: process-admin ロールを持つユーザーは、ビジネスプロセス管理者です。ビジネスプロセス、ビジネスタスク、および実行エラーへの完全アクセスがあります。このユーザーは、ビジネスレポートを表示でき、タスク受信箱リストにアクセスできます。
  • user: user ロールが割り当てられたユーザーは、タスクインボックスリストで作業できます。このリストには、現在実行中のプロセスの一部であるビジネスタスクなどが含まれます。このロールが割り当てられたユーザーは、タスクレポートやプロセスの表示、プロセスの管理ができます。
  • rest-all: rest-all ロールを持つユーザーは、Business Central REST 機能にアクセスできます。
  • kie-server: kie-server ロールを持つユーザーは、KIE Server REST 機能へのアクセスがあります。このロールは、Business Central で Manage ビューおよび Track ビューにアクセスするユーザーにとって必須となります。

第7章 利用可能な参照実装

利用可能な参照実装が 3 つあり、これらはスターターアプリケーションとして使用できます。3 つの参照実装は、Red Hat Process Automation Manager 7.8.0 Reference Implementations で提供されます。これは、Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページにある Red Hat Process Automation Manager からダウンロードできます。

従業員勤務表の参照実装

従業員勤務表の参照実装により、組織内のさまざまなポジションのシフトに従業員を割り当てるアプリケーションの作成が可能となります。たとえば、アプリケーションを使用して、病院での看護師のシフト、さまざまな場所での警備員のシフト、または組み立てラインでの作業員のシフトを割り当てることができます。

高可用性イベント駆動型デシジョン機能の参照実装

Red Hat OpenShift Container Platform で、高可用性イベント駆動型デシジョン機能の参照実装が利用可能です。この参照実装をカスタマイズして、(複雑なイベント処理で開発したルールを含む) ステートフル処理が必要な Drools エンジンコードを OpenShift 環境でデプロイできます。これにより、デシジョンエンジンは、高可用性の複雑なイベントシリーズを処理できるようになります。

運搬経路プランニングの参照実装

運搬経路プランニングの参照実装により、実際の地図、道路、および目的地へ向かう物資輸送車 (車両ごとに積載量を指定) に関する運搬経路プランニングの問題を解決するアプリケーションを作成できます。詳細は、参照実装のダウンロードに含まれる運搬経路 ZIP ファイルの README ファイルを参照してください。

第8章 Red Hat シングルサインオンとの統合

Red Hat シングルサインオン (RH-SSO) は、ブラウザーアプリケーションと REST Web サービス、および Git へのアクセスのセキュリティーを確保するために使用できるシングルサインオンソリューションです。

Red Hat Process Automation Manager と RH-SSO を統合する際に、Red Hat Process Automation Manager 向けに SSO と IDM (アイデンティティー管理) を作成します。RH-SSO のセッション管理機能により、一度認証するだけで、Web 上でさまざまな Red Hat Process Automation Manager 環境を使用できます。

RH-SSO 7.3 は、Red Hat JBoss EAP 7.3 に設定した Red Hat Process Automation Manager をサポートします。

第9章 関連資料

付録A バージョン情報

本書の最終更新日: 2020 年 9 月 8 日 (木)

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