Red Hat Process Automation Manager 7.3 リリースノート

Red Hat Process Automation Manager 7.3

Red Hat Customer Content Services

概要

本書は、Red Hat Process Automation Manager 7.3 のリリースノートです。

前書き

本書では、Red Hat Process Automation Manager 7.3 の新規機能、テクニカルプレビュー機能、既知の問題、および修正された問題を説明します。

第1章 製品の概要

Red Hat Process Automation Manager は、ビジネスプロセス管理 (BPM)、ケース管理、ビジネスルール管理、リソースプランニングを組み合わせたオープンソースのビジネス自動化プラットフォームで、ビジネスユーザーおよび IT ユーザーによるビジネスプロセス、ケース、ビジネスルールの作成、管理、検証、デプロイメントを実現します。

Red Hat Process Automation Manager は、すべてのリソースが保存される集中リポジトリーを使用します。これにより、ビジネス全体で一貫性や透明性を維持し、監査を行えます。ビジネスユーザーは、IT 担当者のサポートを受けることなくビジネスロジックおよびビジネスプロセスを編集できます。

Red Hat Process Automation Manager 7.3 では安定性が増し、問題がいくつか修正され、新機能が加わっています。

Red Hat Process Automation Manager は OpenShift で完全にサポートされており、さまざまなプラットフォームにインストールできます。

注記

Red Hat Process Automation Manager は、Java 8 以降が必要になります。

Red Hat Process Automation Manager のサポートポリシーについての詳細は、「Release maintenance plan for Red Hat Decision Manager 7.x and Red Hat Process Automation Manager 7.x」を参照してください。

第2章 新機能

本セクションでは、Red Hat Process Automation Manager 7.3 の新機能について説明します。

2.1. Business Central

2.1.1. Process Server の新規開発モードおよびプロジェクト開発の機能拡張

Process Server はこれまでのデフォルト設定であった production (実稼働) モードと新規デフォルト設定である development (開発) モードでの実行が設定可能になっています。開発モードでは、小規模の変更では、アクティブなプロセスインスタンスを維持したまま柔軟な開発ポリシーを使って既存の開発ユニット (KIE コンテナー) を更新できます。大規模な変更では、アクティブなプロセスインスタンスを更新する前に、デプロイメントユニットの状態をリセットデキます。実稼働モードは、これまでのリリースであったように、各デプロイメントが新規デプロイメントユニットを作成するという実稼働環境に最適のものです。

このような機能の向上に加え、Business Central には、プロジェクトのビルドおよびデプロイに使用する Build & Install および Redeploy オプションが新たに追加されました。開発環境でも、実稼働環境でも、Build & Install オプションを選択してプロジェクトをビルドし、KJAR ファイルを Decision Server にデプロイせずに設定済みの Maven リポジトリーに公開することもできます。開発環境では、Deploy をクリックすると、(該当する場合) 実行中のインスタンスを中止することなくビルドされた KJAR ファイルを Process Server にデプロイすることができます。または Redeploy をクリックして、ビルドされた KJAR ファイルをデプロイして実行中のインスタンスを中止することもできます。ビルドされた KJAR ファイルを次回にデプロイまたは再デプロイすると、以前のデプロイメントユニット (KIE コンテナー) が同じターゲット Process Server で自動的に更新されます。実稼働環境では Redeploy オプションは無効になっており、Deploy をクリックして KJAR ファイルを Process Server 上の新規デプロイメントユニット (KIE コンテナー) にデプロイすることのみが可能です。

Process Server の環境モードを設定するには、org.kie.server.mode システムプロパティーを org.kie.server.mode=development または org.kie.server.mode=production に設定します。Business Central の対応するプロジェクトでのデプロイメント動作を設定するには、プロジェクトの SettingsGeneral SettingsVersion に移動し、Development Mode オプションを選択します。デフォルトでは、Process Server および Business Central のすべての新規プロジェクトは開発モードになっています。Development Mode をオンにしたプロジェクトをデプロイしたり、実稼働モードになっている Process Server に手動で SNAPSHOT バージョンの接尾辞を追加したプロジェクトをデプロイすることはできません。

2.1.2. C3 チャートライブラリー

Business Central のデフォルトのチャートライブラリーは、Google チャートライブラリーから C3 チャートライブラリーに置き換えられました。今回の機能拡張により、オフライン環境で Process & Task ダッシュボードに、サポートされるチャートタイプをレンダリングできるようになりました。

上記の改善に加え、以下の 2 つのシステムプロパティーが新たに利用できるようになりました。

  • org.dashbuilder.renderer.default: デフォルトで使用するレンダラーを設定できます。利用可能な値は c3 および gwtcharts の 2 つです。現在のデフォルトは、c3 です。c3 を選択した場合には、対応のチャートタイプに対して、C3 チャートライブラリーが使用されます。マッピングタイプがない場合には、Google チャートライブラリーが依然として使用されます。gwtcharts を選択した場合には、対応のチャートタイプに対して Google チャートライブラリーが使用されます。
  • org.dashbuilder.renderer.offline: これはブール型のプロパティーです。True の場合には、このプロパティーにより、オフラインで機能しない API すべてが除外され、その API の対応のチャートタイプが利用できないようになります。これを使用して、ページ作成時に、マッピング表示機能を非表示にできます。マッピング表示機能をすでに使用するページにはエラー (=== GIT hook execution handling) が表示されます。

GIT フック実行処理には UI 通知が含まれるようになり、スクリプトが正常に実行されたかどうか、もしくは警告やエラーが表示されます。

2.1.3. Business Central と統合されるサービスタスクリポジトリー

Red Hat Process Automation Manager のサービスタスクリポジトリー (作業アイテムリポジトリー) は、Business Central と統合され、複数のビジネスプロセスや、Business Central 内の全プロジェクトに対して、サービスタスクを追加したり管理したりできるようになりました。Red Hat Process Automation Manager は、Business Central のサービスタスクのリポジトリーで、サービスタスクセットを提供します。デフォルトのサービスタスクを有効化または無効化して、カスタムのサービスタスクを Business Central にアップロードし、適切なプロセスにこのタスクを実装できます。

Business Central グローバルにサービスタスクやサービスタスクの設定を構成するには、画面の右上隅にある Admin アイコンを選択して、Service Tasks Administration を選びます。

有効化されたサービスタスクをプロジェクトのプロセスに適用するには、Business Central のプロジェクトに移動して、プロジェクトの SettingsService Tasks に移動します。

Business Central でサービスタスクを管理する方法に関する詳細は、「Business Central での管理とモニタリング」を参照してください。

2.1.4. プロセスデザイナーでアクセス可能なプロセスドキュメント

Business Central のプロセスデザイナーには、Documentation タブが追加され、コンポーネント、データ、プロセスの視覚的なフローが簡単に印刷して共有できるように PDF 形式でまとめられています。

2.1.5. プロセスインスタンスの管理

プロセスインスタンスの管理では、プロセスエンジンや個別のプロセスインスタンスに関連する操作をサポートします。サポートされる操作は以下の通りです。

  • プロセスインスタンス ID を使用してプロセスノードを取得し、埋め込みされたサブプロセスなど、特定のプロセスに存在する全ノードを返す。
  • プロセスインスタンス ID とノードインスタンス ID を使用してノードインスタンスをキャンセルする。また、プロセスインスタンス内の特定のノードインスタンスをキャンセルする。
  • プロセスインスタンス ID およびノードインスタンス ID を使用してノードインスタンスを再トリガーする。最初にアクティブなノードインスタンスをキャンセルして、サンプルタイプの新規インスタンスを作成し、それによりノードインスタンスが再作成される。
  • プロセスインスタンス ID とタイマー ID を使用してタイマーを更新する。アクティブなタイマーの有効期限を更新する。たとえば、ケースタイマーが最初に 1 時間の遅延で作成し、30 分経過してから遅延を 2 時間に更新する場合には、ケースタイマーは更新してから 1.5 時間語に失効します。以下の時間を更新できます。

    • 遅延: タイマーが失効してからの時間
    • 期間: タイマーが失効してから次に失効するまでの期間。これは、周期サイマーにのみ該当します。
    • 繰り返しの上限: 失効回数を特定の数に制限します。
    • プロセスインスタンス ID とタイマー ID を使用して現在の時間に対してタイマーを更新します。このオプションは、タイマーオプションの更新によく似ていますが、更新は現在の時間をもとに行われます。たとえば、ケースタイマーが遅延 1 時間として最初に設定され、30 分後に遅延を 2 時間に更新した場合には、更新した時間から 2 時間後に失効します。
  • プロセスインスタンス ID を使用してタイマーインスタンスを表示します。特定のプロセスインスタンスでアクティブなタイマーすべてを返します。
  • プロセスインスタンス ID とノード ID を使用してノードをトリガーします。任意のタイミングでプロセスインスタンス内のノードをトリガーできるようにします。

2.1.6. 強化されたタスクインスタンスのログビュー

タスクインスタンスのログビューには、フィルタリングの機能が含まれるようになり、ニーズに合わせてタイムラインの結果を絞り込むことができるようになりました。イベントタイプをもとにプロセスインスタンスをフィルタリングできる新しいフィルターカテゴリーが 2 つ追加されています。イベントタイプには、新しいノード、完了したノード、人間のタスクなどのプロセスノード、開始および終了ノードなどが含まれます。

2.1.7. オーサリングコラボレーション

オーサリングコラボレーションでは、コントリビューターやプロジェクト、スペース、およびそれらのロール (owneradmin、もしくは contributor) を関連する権限とともに設定できます。

2.2. Red Hat Business Optimizer

2.2.1. OpenShift での従業員勤務表スターターアプリケーションのデプロイ

Red Hat Business Optimizer け従業員勤務表スターターアプリケーションをテンプレートを使って永続的データストレージのある Red Hat OpenShift Container Platform にデプロイできるようになりました。

2.3. Java 11

2.3.1. Java 11 証明書

既存の Java 8 証明書と同様に、OpenJDK 11 などの各種の Java 11 ディストリビューションがランタイムプラットフォームとして認証されました。また、今回のリリースでは Windows 版 OpenJDK のサポートが含まれています。

2.4. Red Hat OpenShift Container Platform における Red Hat Process Automation Manager

2.4.1. 自由形式のデプロイメント向けの OpenShift 起動ストラテジー

Red Hat OpenShift Container Platform に Red Hat Process Automation Manager をデプロイする場合に、Process Server (KIE サーバー) の OpenShift 起動ストラテジー機能を使用できるようになりました。この機能を使用して、OpenShift が有効な Business Central または Business Central のモニタリング機能で、自動的に同じ名前空間にある Process Server が検出されます。コントローラーの設定を行う必要はありません。この機能は、自由形式のデプロイメントアーキテクチャーで、Process Server を何台でも簡単にデプロイできます。

2.4.2. OpenShift 向けの Ansible Playbook Bundle

OpenShift Automation Broker を使用して Red Hat OpenShift Container Platform に Red Hat Process Automation Manager をインストールする Ansible Playbook Bundle (APB) が利用できるようになりました。この APB を使用して、環境のアーキテクチャーを選択し、必要に応じて全設定を指定して、OpenShift Web Console で対話的に OpenShift に Red Hat Process Automation Manager をデプロイできるようになりました。

2.5. Process Designer

  • Infinite canvas (無限大キャンバス): 無限大キャンバスでは、プロセスモデルに必要なだけキャンバスを拡張できる機能を提供します。
  • 制約グラフィカルエディター: 技術用語の知識や、コードの技術がなくても、制約が定義できるように、制約グラフィカルエディターが追加されました。
  • プロセスデザイナー DMN サポート: ビジネスルールタスクが拡張され、プロセスから Decision Model and Notation (DMN) を呼び出すサポートが追加されました。
  • 再利用可能なサブプロセス: on-entry および on-exit スクリプト関連で、再利用可能なサブプロセスノードに、新しいプロパティーが複数追加されました。
  • 新しいプロセスデザイナープロパティー: プロセスデザイナーが新たに追加され、実行可能ファイルおよびグローバルプロパティーがサポートされるようになりました。
  • 複数インスタンスのサブプロセスおよびタスクに対するプロセスデザイナーのサポート: 複数インスタンスのサブプロセスやタスクとは、各サブプロセスやタスクに含まれるプロセスセグメントまたはタスクを複数回実行できるようにするためのサブプロセスまたはタスクです。これは、コレクション内の要素ごとに 1 回行われます。
  • プロセスデザイナーの RuleFlow プロファイル: 新規のプロセスデザイナーでは、新しいプロファイルが導入され、パレットには (Red Hat Process Automation Manager 向けの完全なプロファイルではなく) Red Hat Decision Manager を対象とするルールフローのユースケースに適用される要素のみが含まれるようになりました)。新しいプロセスデザイナーは RuleFlow プロファイルを自動的に使用します。
  • BPMN 解決属性に対する新しいプロセスデザイナーのサポート: 新規プロセスデザイナーにインポートされる BPMN ファイルはこの属性を使用することで、インポートされたプロジェクトをスケーリングできるようになります。

2.6. Spring Boot

2.6.1. Spring Boot 2.1.x

Red Hat Process Automation Manager における Spring Boot のサポートが Spring Boot 1.5.x から Spring Boot 2.1.x に更新されました。

2.7. テクノロジープレビューから完全サポートになったコンポーネント

2.7.1. DMN (Decision Model and Notation) デザイナー

Business Central のDMN (Decision Model and Notation) デザイナーは、Red Hat Proces Automation Manager 7.3 では完全サポートになりました。Business Central の新たな DMN デザイナーを使用すると、DMN 意思決定要件図 (DRD) を設計し、完全な DMN 意思決定モデルの意思決定論理を定義できます。Red Hat Process Automation Manager 7.3 は、適合レベル 3 の DMN 1.2 モデルに対するデザインとランタイムの両方のサポートを提供し、FEEL と DMN モデルコンポーネントの機能拡張とフィクスが含まれており、Red Hat Process Automation Manager での DMN デザインサービスの実装が最適化されます。

DMN デザイナーでは以下の機能強化が図られています。

  • DRD でのデシジョンサービスノードのサポート
  • インポートされた DRD の自動レイアウト
  • DMN データタイプと制限の改善
  • アセット保存もしくはビルド時の DRD 検証の改善

Red Hat Process Automation Manager 7.3 での DMN サポートの詳細情報については、以下のリソースを参照してください。

2.7.2. テストシナリオデザイナー

Business Central のテストシナリオデザイナーは、Red Hat Process Automation Manager 7.3 では完全サポートになっています。

  • データオブジェクトリストのサポート: Business Central のテストシナリオデザイナーは、Red Hat Process Automation Manager 7.3 ではデータオブジェクトリストをサポートしています。Java コレクションを含むシナリオを入力 (特定の値) または出力 (期待値) として定義、テストすることができます。具体的なコレクションは、特定のセルの値として定義することが可能です。テストシナリオの開発中はいつでも、コレクションの作成、変更、削除ができます。
  • DMN サポート: Business Central のテストシナリオデザイナーは、Red Hat Process Automation Manager 7.3 では DMN ベースのテストシナリオアセットをサポートしています。ルールベースのテストシナリオアセットを作成してプロジェクト内の全 DRL ファイルに含まれる全ルールをテストするか、DMN ベースのテストシナリオアセットを作成して、特定の DMN ファイル内で定義されている全デシジョンをテストすることができます。
  • ビジュアルなテスト結果: Red Hat Process Automation Manager 7.3 では、Business Central のテストシナリオデザイナーはビジュアルなテスト結果をサポートしています。

2.8. その他の機能拡張

  • Red Hat Process Automation Manager ディストリビューションで、drools.trimCellsInDTable システムプロパティーを false に設定すると、デシジョンテーブルのセル内の値の前後に意図的に空白を保持することができます。
  • ガイド付きルールおよびルールテンプレートに条件とアクションを追加する時のドメイン固有言語 (DSL) とファクトタイプ検索のフィルターが追加されました。
  • Git ブランチ名にスラッシュ (/) を含めることができます。
  • jBPM 監査モード (なし、JPA、JMS) が設定および構成を簡素化するために向上されました。さらに、jBPM 監査モードには、プロセス、ユーザータスク、ケースすべてを網羅する監査ログすべてが含まれるようになりました。

第3章 非推奨コンポーネント

本セクションのコンポーネントは非推奨になります。

3.1. レガシーのテストシナリオツール

レガシーのテストシナリオツールは、Red Hat Process Automation Manager 7.3.0 で非推奨になります。このツールは、今後の Red Hat Process Automation Manager リリースで削除予定です。

3.2. Internet Explorer 11

Internet Explorer 11 は Red Hat Process Automation Manager 7.3.0 で非推奨になります。

第4章 テクノロジープレビュー

本セクションでは、Red Hat Process Automation Manager 7.3 のテクノロジープレビュー機能を説明します。Business Central には、デフォルトで無効になっている実験的機能管理ページが含まれています。このページを有効にするには、appformer.experimental.features プロパティーの値を true に設定します。

重要

本章の機能はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は Red Hat の実稼働環境でのサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされていないため、Red Hat では実稼働環境での使用を推奨していません。これらの機能は、近々発表予定の製品機能をリリースに先駆けてご提供することにより、お客様は機能性をテストし、開発プロセス中にフィードバックをお寄せいただくことができます。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポートについての詳細は、「テクノロジプレビュー機能のサポート範囲」を参照してください。

4.1. Red Hat JBoss EAP での高可用性オーサリング (オンプレミスおよび OpenShift)

Red Hat JBoss EAP (オンプレミスおよび OpenShift) における高可用性オーサリング。Business Central で高可用性を設定することは現在テクノロジープレビュー機能となっています。検索機能を有効にするための検索とメッセージングの技術が実装の詳細として検討されています。この機能の提供は継続されますが、Red Hat Process Automation Manager では今後これを別の機能に置き換える可能性があります。

4.2. ケースモデラー

ケースモデラーには、ケースをステージのシーケンスとしてモデル化するオプションが追加され、ハイレベルでのケースモデルの定義が簡素化されました。ケースモデルは、人間によるタスク、サブプロセス、サブクラスの 3 種類のタスクをサポートします。

注記

Red Hat Process Automation Manager 7.3 のケースデザイナーはテクノロジープレビュー機能で、デフォルトでは Business Central で無効になっています。Process Automation Manager でケースデザイナーを有効にするには、ウィンドウ右上で SettingsRoles とクリックし、左側のパネルからロールを選択し、EditorsDMN DesignerRead とクリックしてから Save をクリックして変更を保存します。

第5章 既知の問題

本セクションでは、Red Hat Process Automation Manager 7.3 の既知の問題を紹介します。

5.1. Business Central

大きなデシジョンテーブルを含むスプレッドシートをアップロードできない [RHDM-488]

問題点: サイズの大きいデシジョンテーブルを含むスプレッドシートを Business Central にアップロードしようとすると、error.log ファイルにメモリー不足のエラーが記録される。

問題の再現手順:

  1. 大きなデシジョンテーブルを含むスプレッドシートを作成します。
  2. Business Central で新規プロジェクトを作成します。
  3. Add Asset をクリックして、Spreadsheet Decision Table を選択します。
  4. 大きなデシジョンテーブルを含むスプレッドシートをアタッチします。
  5. サーバーの error.log ファイルを確認します。

実際の結果: error.log ファイルにメモリー不足のエラーが記録されます。

回避策: なし

ビジネスプロセスを含むプロジェクトを削除すると、予期しないエラーが発生する [RHPAM-1943]

問題点: ビジネスプロセスを含むプロジェクトを削除すると、予期しないエラーが発生する。

問題の再現手順:

  1. Business Central でプロジェクトを作成します。
  2. プロジェクトにビジネスプロセスアセットを追加します。
  3. ビジネスプロセスアセットを保存します。
  4. ビジネスプロセスアセットを削除します。

期待される結果: ビジネスプロセスアセットが削除される。

実際の結果: エラーが発生する。

回避策: なし

既存プロセスのパレットがプロジェクト設定の変更と同期されない [RHPAM-1925]

問題点: Administration ページでサービスタスクを有効化または無効化した場合や、プロジェクト設定の Service tasks セクションでサービスタスクをインストールまたはアンインストールした場合には、プロセスを表示すると、パレットにサービスタスクの元の状態が表示される。また、サービスタスクをインストールする場合には、サービスタスクはパレットには表示されず、サービスタスクをアンインストールする場合には、サービスタスクはパレットに表示される。

問題の再現手順:

  1. プロジェクトを作成します。
  2. P1 と呼ばれるプロセスを作成します。
  3. プロジェクト設定で新規サービスタスクをインストールします。
  4. P2 と呼ばれるプロセスを作成します。
  5. サービスタスクが P2 プロセスのパレットに存在するかを確認します。
  6. 新規追加タスクを使用してプロセスを作成します。
  7. P1 プロセスに移動します。
  8. パレットをチェックして、サービスタスクがないことを確認します。
  9. プロジェクト設定に移動して、サービスタスクをアンイストールします。
  10. P2 プロセスに移動します。
  11. パレットをチェックして、サービスタスクがダイアグラム内と、パレットにあることをを確認します。

期待される結果: パレットはプロセスの状態を反映します。

実際の結果: パレットはプロセスの状態と同期されません。

回避策: サービスリポジトリーのアイテムをインストールまたはアンインストールした後に、プロセスデザイナーエディターを終了して開き直します。

5.2. インストーラー

Process Server のみがインストールされた場合、コントローラー URL が standalone.xml ファイルで更新されない [RHPAM-1781]

問題: Red Hat Process Automation Manager インストーラーを実行してコントローラーの URL を指定すると、Red Hat JBoss EAP の standalone.xmlstandalone-full.xml ファイルで URL が更新されない。

問題の再現手順:

  1. Red Hat Process Automation Manager インストーラーを実行します。
  2. コンテナー用 Red Hat JBoss EAP のインストールを指定します。
  3. Process Server のインストールのみを選択します。
  4. Advanced Configuration を選択し、コントローラー URL を更新します。
  5. インストールを完了します。
  6. Red Hat JBoss EAP standalone.xml または standalone-full.xml ファイルを開き、コントローラー URL を確認します。

期待される結果: コントローラー URL プロパティーの値がインストール中に入力した URL になっている。

実際の結果: コントローラー URL プロパティーの値がデフォルト値になっている。

回避策: Red Hat JBoss EAP standalone.xmlstandalone-full.xml のファイルで、コントローラー URL プロパティーの値を手動で更新します。

5.3. プロセスサーバー

Windows 上の Process Server Spring Boot スターターに、PMML アセットのある KJAR をデプロイできない [RHDM-852]

問題点: KJAR に PMML アセットが含まれていると、Microsoft Windows 上の kie-server-spring-boot-starter Spring Boot スターターで実行している Process Server 上のコンテナーにデプロイできない。

問題の再現手順:

  1. PMML アセットを含む KJAR を作成します。
  2. kie-server-spring-boot-starter を Windows 上で起動します。
  3. Microsoft Windows 上の kie-server-spring-boot-starter Spring Boot スターターで実行している Process Server に KJAR をデプロイします。

期待される結果: KJAR が正常にデプロイされる。

実際の結果: KJAR をデプロイできない。

回避策: なし

5.4. OpenShift

ユーザーのパスワードが Readiness および Liveness プローブで表示される [RHPAM-1829]

問題点: Red Hat Process Automation Manager を OpenShift にデプロイすると、Readiness と Liveness の両方のプローブでユーザーのパスワードが表示される。

回避策: なし

5.5. Red Hat Business Optimizer

ScoreCalculationCountLimit 終了がマルチスレッド解決で機能しない [RHDM-740]

問題点: スコア計算数の上限 (ScoreCalculationCountLimit) を設定しても、Red Hat Business Optimizer が終了しない。スコア計算数の上限による中断は、主にテストに使用される。

回避策: 別のタイプの終了方法を使用してください。

第6章 Red Hat Process Automation Manager 7.3.0 で修正された問題

Red Hat Process Automation Manager 7.3.0 の安定性が増し、本セクションに挙げる問題が修正されました。

注記

Red Hat Decision Manager で修正された問題が Red Hat Process Automation Manager にも適用されました。Red Hat Decision Manager 7.3.0 の修正済みの問題一覧については、『Red Hat Decision Manager 7.3 のリリースノート』を参照します。

6.1. Business Central

  • ルールに "%" を含む名前があると、URLDecoder: Illegal hex characters in escape (%) pattern エラーが発生する [RHPAM-1184]
  • ブラウザーウィンドウのサイズが変えても、Business Central ページのコンテンツが自動的に調節されない [RHPAM-1583]
  • 誤ったフィルターの値を修正した後も、データセットが壊れたままである [RHPAM-1572]
  • スナップショットの Maven リポジトリーに接続時に、Business Central のプロジェクトをビルドおよびデプロイできない [RHPAM-1544]
  • スタンドアロンの Business Central では、人間によるタスクでアクター設定が機能しない [RHPAM-1647]
  • 既存の KIE ベースと KIE セッションのプロジェクト設定を使用すると UI がハングしてしまう [RHPAM-1929]
  • Instance Details ページにアクセスすると、予期せぬエラーが発生する [RHPAM-1901]
  • プロセスインスタンスダイアグラムの警告が表示されない [RHPAM-1908]
  • プロセスの開始時にプロセスタスクが失敗すると、エラーダイアログが 2 回連続で表示され、プロセスに失敗する [RHPAM-1903]
  • プロセスインスタンスのダイアグラムノード数のバッジが配置されていない [RHPAM-1902]
  • Business Central の再起動後にインデックスが必ず再作成される [RHPAM-1856]
  • デプロイメントの記述しに新規設定エントリーを追加すると、resolver (mvelspringreflection) を設定できない [RHPAM-1322]
  • 強度の弱い CBC 暗号化と HMAC を無効にできない [RHPAM-1789]
  • UI でプロジェクトが作成されると、全アセットが 4 回インデックス化される [RHPAM-1455]
  • kie-soup-dataset-elasticsearch pom.xml ファイルは XSD に対応していない [RHPAM-1743]
  • 複数のサブプロセスインスタンスを一括中断をすると、例外エラーが送出される [RHPAM-1761]
  • 水平方向のスクロールバーが Task のインボックスにない [RHPAM-1859]
  • Process Server から Business Central への接続が切断される [RHPAM-1354]
  • 日本語のロケールを使用する場合に (locale=ja)、Loading application…​ ポップアップメッセージが文字化けする [RHPAM-1205]
  • Business Central クラスタリングは Red Hat Data Grid で機能しない [RHPAM-1661]

6.2. デシジョンエンジン

  • from ノードのプロパティーの反応マスクを計算するときに問題が発生する [RHPAM-1899]
  • KieSession の作成時にメモリー不足のエラーが発生する [RHPAM-1885]
  • ライブロックが PseudoClockScheduler で発生する [RHPAM-1852]

6.3. フォームモデラー

  • MultipleSubForm プロパティーウィンドウで New Instance をクリックするとエラーが発生する [RHPAM-1027]

6.4. Fuse の統合

  • kie-camel コンポーネントを使用して createContainer メソッドを実行すると null が返される [RHPAM-1725]
  • kie-camel コンポーネントに Process Server クライアントのプロデューサーがない [RHPAM-1770]
  • kie-camel コンポーネントで、リモートクライアントのメソッドの大半を呼び出しできない [RHPAM-1699]

6.5. インストーラー

  • QuitDialogインストーラー で不完全なテキストが表示される [RHPAM-1857]
  • Process Server のみのインストールにインストーラーを使用すると、standalone-secure.shstandalone-secure.conf のファイルがインストールされない [RHPAM-1255]
  • Red Hat JBoss EAP インストーラーを使用して Red Hat JBoss EAP 7.2 をインストールする場合に、Red Hat Process Automation Manager 7.2.1 インストーラーに障害が発生する [RHPAM-1913]
  • インストーラーのパス検証が予想どおりに機能しない [RHPAM-1958]
  • 不正なインストールパスが入力されると Null の検証エラーが表示される [RHPAM-1955]

6.6. Maven リポジトリー

  • テストによっては Maven ビルドに含まれていない場合がある [RHPAM-1904]
  • Uberfire ライブラリーの一部が Red Hat Maven リポジトリーに含まれていない [RHPAM-1802]

6.7. OpenShift

  • rhpam73-authoring-ha.yaml テンプレートが、AMQ が高可用性になるように設定しない [RHPAM-1180]
  • APB イメージで作成した OpenShift デプロイメントの Process Server の場所が間違っている [RHPAM-1663]
  • 外部の DB で使用する場合に APB イメージ管理対象の環境プランのチェックを追加する必要がある [RHPAM-1634]
  • APB 設定にコントローラーのユーザーと Maven のユーザーがない [RHPAM-1629]
  • 複数のイメージでコンテンツの設定テストに失敗する [RHPAM-1832]
  • rhpam70-kieserver-externaldb.yaml を使用して PostgreSQL を接続するとデータベースの例外が発生する [RHPAM-904]
  • LDAP または SSO 認証を使用する場合に EAP ユーザーが作成されない [RHPAM-1430]
  • rhpam72-prod-immutable-monitor テンプレートで Smart Router のコントローラープロトコルの値が間違っている [RHPAM-1850]
  • externaldb テンプレートでは外部の DB2 データベースを使用できない [RHPAM-1445]
  • EJB タイマー向けにデータベース接続 URL の使用をサポートする必要がある [RHPAM-1179]

6.8. Process Designer

  • 異なるプロジェクトからサブプロセスを再利用可能として設定できない [RHPAM-699]
  • BPMN2 プロセスが原因で EMF エラーで新規プロセスデザイナーがクラッシュする [RHPAM-856]

6.9. プロセスエンジン

  • コマンドのキャンセル時にエラーが発生する [RHPAM-1691]
  • 一時的にデータベースが利用できなくなると、繰り返しのコマンドが実行されない [RHPAM-1687]
  • 移行後にはタスクの説明の変数が解決されない [RHPAM-1659]
  • getProcessInstancesByVariableNameAndValue クエリーを使用するとパフォーマンスの問題が発生する [RHPAM-1735]
  • クラスパスの KIE コンテナーの作成時に Spring Boot アプリケーションの依存関係として追加された KJAR が正しく検索されない [RHPAM-1839]
  • Sybase DDL スクリプトの構文が間違っている [RHPAM-1836]
  • プロセスのステータスは、ProcessEventListener.beforeProcessCompletedSTATUS_COMPLETED となる [RHPAM-1805]

6.10. プロセスサーバー

  • Smart Router が HTTPS で開始されると、NoSuchAlgorithmException が発生する [RHPAM-1576]

6.11. シナリオのシミュレーション

  • サンプルプロジェクトでシナリオ Junit アクティベーターを作成できない [RHPAM-1923]

第7章 Red Hat Process Automation Manager 7.3.1 で修正された問題

Red Hat Process Automation Manager 7.3.1 の安定性が増し、本セクションに挙げる問題が修正されました。

注記

Red Hat Decision Manager で修正された問題が Red Hat Process Automation Manager にも適用されました。Red Hat Decision Manager 7.3.1 の修正済みの問題一覧については、『Red Hat Decision Manager 7.3 のリリースノート』を参照します。

7.1. Business Central

  • サービスタスクをプロジェクトにインストールすると、NoClassDefFoundError がサービスログに表示される [RHPAM-1947]
  • Business Central とコントローラーが共存しており、同時にデプロイすると、Business Central はこのコントローラーに接続できない [RHPAM-1920]
  • パッケージ名のホワイトリストにはプロジェクトのデフォルトパッケージが含まれるべきである [RHPAM-1890]
  • フィルターがタスクのインボックスに適用されると、コラムの分類が保持されない [RHPAM-1700]

7.2. フォームモデラー

  • Business Central でプロセスインスタンスを開始した場合に、新しいフォームがレンダリングされるまで、モーダルウィンドウに以前にレンダリングされたフォームが含まれる [RHPAM-1951]
  • 複数のセレクターを編集時にエラーが送出される [RHPAM-1861]

7.3. インストーラー

  • Process Server および Business Central をインストールする場合にはコントローラー URL のプレースホルダーにはデフォルトで business-central が含まれている必要がある [RHPAM-1774]
  • Process Server のみがインストールされた場合には、XML ファイルのコントローラー URL が更新されない [RHPAM-1781]
  • インストーラーを使用して JWS 5.1 に Red Hat Process Automation Manager をインストールできない [RHPAM-2038]

7.4. OpenShift

  • Maven のミラーリング URL を設定しても Business Central は除外されない [RHPAM-1994]
  • EJB が先に初期化されると KIE サーバーのイメージが正しく実行されない [RHPAM-1970]
  • ユーザーがデプロイメントユニットをクリックすると Business Central で例外が発生する [RHPAM-1952]
  • KieServerMode に大文字と小文字が混在している場合には ServerTemplateConverter で問題が発生する [RHPAM-1975]

7.5. Process Designer

  • スペースおよび拡張文字が含まれる場合には呼び出し可能なプロセスを開けない [RHPAM-2006]

7.6. プロセスエンジン

  • Process Server が中断されたり、クラッシュしたりした場合には、コントローラービューから削除されない [RHPAM-1654]
  • 新規追加した org.jbpm.correlationkey.length システムプロパティーは、CorrelationPropertyInfo テーブルの Value コラムに全内容が表示され、省略されない [RHPAM-1961]
  • Process Server クライアントは JMS のマーシャラーを再利用しない [RHPAM-1988]
  • 開発モードを使用する場合に、デプロイ中の既存プロセスに対して EJB タイマーエラーが発生する [RHPAM-1985]

付録A バージョン情報

本ドキュメントの最終更新日: 2019 年 5 月 8 日 (水)

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