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Red Hat Process Automation Manager 7.2 リリースノート

Red Hat Process Automation Manager 7.2

Red Hat Customer Content Services

概要

本書は、Red Hat Process Automation Manager 7.2 のリリースノートです

前書き

本書では、Red Hat Process Automation Manager 7.2 の新規機能、テクニカルプレビュー機能、既知の問題、および修正された問題を説明します。

第1章 製品の概要

Red Hat Process Automation Manager は、ビジネスプロセス管理 (BPM)、ケース管理、ビジネスルール管理、リソースプランニングを組み合わせたオープンソースのビジネス自動化プラットフォームで、ビジネスユーザーおよび IT ユーザーによるビジネスプロセス、ケース、ビジネスルールの作成、管理、検証、デプロイメントを実現します。

Red Hat Process Automation Manager は、すべてのリソースが保存される集中リポジトリーを使用します。これにより、ビジネス全体で一貫性や透明性を維持し、監査を行えます。ビジネスユーザーは、IT 担当者のサポートを受けることなくビジネスロジックおよびビジネスプロセスを編集できます。

Red Hat Process Automation Manager 7.2 では安定性が増し、問題がいくつか修正され、新機能が加わっています。

Red Hat Process Automation Manager は OpenShift で完全にサポートされており、さまざまなプラットフォームにインストールできます。

注記

Red Hat Process Automation Manager は、Java 8 以降が必要になります。

Red Hat Process Automation Manager のサポートポリシーについての詳細は、Release maintenance plan for Red Hat Decision Manager 7.x and Red Hat Process Automation Manager 7.x を参照してください。

第2章 新機能

本セクションでは、Red Hat Process Automation Manager 7.2 の新機能について説明します。

2.1. コンテナーのサポート

Red Hat Process Automation Manager は、Red Hat JBoss Web Server 5.0.1 以降にインストールすることができます。

Red Hat Process Automation Manager は、Red Hat JBoss EAP 7.2 にインストールすることができます。

注記

Red Hat JBoss EAP 7.1 では、Red Hat Process Automation Manager 7.2 をサポートしていません。

2.2. ビジネスアプリケーションの生成

http://start.jbpm.org の web サイトで、Spring Boot スターターをベースとした Red Hat Process Automation Manager ビジネスアプリケーションを生成することができます。ご自分のビジネスアプリケーションを作成して設定したら、OpenShift で既存のサービスやクラウドにデプロイすることが可能です。

2.3. Business Central

2.3.1. 実験的機能の管理ページ

Business Central には、実験的機能の管理ページが含まれるようになりました。これは、デフォルトで無効かつ非表示になっています。このページを有効にすると、テクノロジープレビューの実験的機能が一覧表示されます。このページで、個別機能を有効または無効にできます。実験的機能の管理ページを有効にするには、appformer.experimental.features プロパティーの値を true に設定します。

注記

実験的機能のなかにはデフォルトで有効になっているものもあり、実験的機能管理ページの一覧に表示されない可能性があります。

2.3.2. プロセスインスタンスのログ表示の強化

Business Central のプロセスインスタンスのログ表示が強化されました。このビューでは、イベントのタイムラインに基づいてプロセスインスタンスの全ログイベントが確認できます。タイムラインでは、node entered イベントは青色表示がされ、node-entered イベントはグレイアウトになります。デフォルトでは、ログイベントは 10 個のグループで表示されます。ID 状態、所有者など、新たなヒューマンタスクノードの詳細が確認できます。

さらに、以下のカテゴリーでプロセスインスタンスログにフィルターを掛けられます。

  • イベントタイプ (Node Entered や Node Completed など)
  • イベントノードタイプ (All、Human Tasks、Start Nodes、End Nodes、Action Nodes、Milestones、Sub Processes、Rule Sets、Work Items など)

プロセスインスタンスログの詳細については、Interacting with processes and tasks を参照してください。

2.3.3. SSH キーストアのサポート

Red Hat Process Automation Manager は、ユーザー認証に SSH プロトコルを使用しています。設定可能なデフォルトの SSH キーストア (複数の公開鍵を登録可能)、拡張可能な API (カスタム実装用) があり、複数の SSH 公開鍵フォーマットをサポートしています。

SSH キーストアに関する詳細情報は、Configuring Business Central settings and properties を参照してください。

2.4. プロセスエンジン

2.4.1. Narayana トランザクションマネージャー

Red Hat Process Automation Manager は、DBCP 2 データベース接続プールを Narayana トランザクションマネージャーでサポートしています。

2.5. デシジョンエンジン

2.5.1. ルールユニット

Red Hat Process Automation Manager 7.2 ではルールユニットをサポートしています。これを使用することで、1 つのルールセットを小さなルールに分割し、異なるデータソースをこれらのユニットにバインドし、個々のユニットを実行できます。ルールユニットはデータソース、グローバル変数、およびルールで構成されます。

ルールユニットは、RuleUnit インターフェイスを以下の例で示すように実装することで定義できます。

ルールユニットクラスの例

package org.mypackage.myunit;

public static class AdultUnit implements RuleUnit {
    private int adultAge;
    private DataSource<Person> persons;

    public AdultUnit( ) { }

    public AdultUnit( DataSource<Person> persons, int age ) {
        this.persons = persons;
        this.age = age;
    }

    // A DataSource of Persons in this rule unit
    public DataSource<Person> getPersons() {
        return persons;
    }

    // A global variable valid in this rule unit
    public int getAdultAge() {
        return adultAge;
    }

    // --- life cycle methods

    @Override
    public void onStart() {
        System.out.println("AdultUnit started.");
    }

    @Override
    public void onEnd() {
        System.out.println("AdultUnit ended.");
    }
}

ルールユニットについての詳細情報は、Drools Documentation を参照してください。

2.5.2. デシジョンエンジンでのマルチスレッド評価

Red Hat Process Automation Manager 7.2 では、RETE および PHREAK のパターンマッチングアルゴリズムを個別のパーティションに分けて並行して評価することで、ディシジョンエンジンがより多くのビジネスルールを評価できるようになっています。

Red Hat Process Automation Manager では、デフォルトでマルチスレッド評価は無効になっています。これを並行 KIE ベースで有効にするには、以下のいずれかのオプションを使用します。

  • KieBaseConfiguration でマルチスレッド評価を有効にする:

    KieServices ks = KieServices.Factory.get();
    KieBaseConfiguration kieBaseConf = ks.newKieBaseConfiguration();
    kieBaseConf.setOption(MultithreadEvaluationOption.YES);
    KieBase kieBase = kieContainer.newKieBase(kieBaseConf);
  • マルチスレッド評価のシステムプロパティーを有効にする:

    drools.multithreadEvaluation = true
警告

queries、salience、または agenda groups を使用したルールは現在、並行ディシジョンエンジンではサポートされていません。これらのルール要素は KIE ベースに存在し、コンパイラーは警告を発して自動的に単一スレッド評価にスイッチバックします。しかしケースによっては、ディシジョンエンジンがサポート対象外のルール要素を検出せず、ルールが間違って評価されることもあります。たとえば、DRL ファイル内のルール順序で与えられている暗示的な salience に依存していている場合にディシジョンエンジンが検出せず、非サポート対象の salience 属性によって間違った評価につながるようなケースです。

2.5.3. KIE セッションでカレンダーを宣言的に設定する機能

Red Hat Process Automation Manager 7.2 では、kmodule.xml 設定ファイルを使って KIE セッションで複数のカレンダーを宣言的に設定できます。以下に例を示します。

<ksession name="KSession1">
  <calendars>
    <calendar name="monday" type="org.domain.Monday"/>
  </calendars>
</ksession>

type は org.kie.api.time.Calendar インターフェイスを実装するクラス名になります。

2.6. プロセスサーバー

2.6.1. ランタイムイベント用 ElasticSearch コネクター

このコネクターを使用すると、ElasticSearch と Process Server からのプッシュデータを簡単に統合でき、ElasticSearch サーバーの検索機能を活用できます。

2.6.2. Process Automation Manager コントローラー REST API 用 Swagger インターフェイス

Red Hat Process Automation Manager 7.2 では、Process Automation Manager コントローラー REST API 用の Swagger web インターフェイスを提供しています。スタンドアロンの REST クライアントや curl ユーティリティーの代わりにこの Swagger インターフェイスを使用して、Process Server テンプレート (設定)、 Process Server インスタンス (リモートサーバー)、および Red Hat Process Automation Manager の関連 KIE コンテナー (デプロイメントユニット) を操作することができます。

Process Automation Manager コントローラー REST API 用 Swagger インターフェイスにアクセスするには、ビルトインの Process Automation Manager コントローラー がある Business Central を起動するか、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーアプリケーションを稼働して web ブラウザーで http://SERVER:PORT/CONTROLLER/docs を開きます。

Swagger の URL の例:

  • http://localhost:8080/business-central/docs (Business Central 内の Process Automation Manager コントローラーの場合)
  • http://localhost:8080/my-controller/docs (ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーの場合)

Process Automation Manager コントローラー REST API についての詳細は、Interacting with Red Hat Process Automation Manager using KIE APIs を参照してください。

2.6.3. DMN (Decision Model and Notation) モデル

Red Hat Process Automation Manager 7.2 は、適合レベル 3 の DMN 1.2 モデルに対するデザインとランタイムの両方のサポートを提供し、FEEL と DMN モデルコンポーネントの機能拡張とフィクスが含まれており、Red Hat Process Automation Manager での DMN デザインサービスの実装が最適化されます。Business Central で直接 DMN モデルを設計したり、既存の DMN モデルをご自分の Red Hat Process Automation Manager プロジェクトにインポートしてデプロイ、実行することもできます。

注記

Red Hat Process Automation Manager 7.2 の DMN デザイナーはテクノロジープレビュー機能である、デフォルトでは Business Central で無効になっています。Process Automation Manager で DMN デザイナーを有効にするには、ウィンドウ右上で SettingsRoles とクリックし、左側のパネルからロールを選択し、EditorsDMN DesignerRead とクリックしてから Save をクリックして変更を保存します。

Red Hat Process Automation Manager 7.2 における DMN サポートについての情報は、Designing a decision service using DMN models を参照してください。

2.6.4. DMN (Decision Model and Notation) プロジェクトでの実行モデル

Red Hat Process Automation Manager 7.2 では、kie-maven-plugin ビルドコンポーネントを使って DMN 実行モデルクラスを生成し、Red Hat Process Automation Manager プロジェクト (KJAR ファイル) でそれらをコンパイルできます。DMN 実行モデルクラスは、ルールアセットに使用する実行ルールモデルと同様のものです。このサポートにより、DMN プロジェクト内の DMN ディシジョンテーブル論理をより効率的に評価できます。

DMN プロジェクト内の実行モデルを有効にするには、pom.xml ファイルに必須の kie-dmn-core 依存関係を追加します。

<dependency>
  <groupId>org.kie</groupId>
  <artifactId>kie-dmn-core</artifactId>
  <scope>provided</scope>
</dependency>

DMN モデルコンパイルを有効にして DMN プロジェクトをビルドするには、コマンド端末で Maven プロジェクトディレクトリーに移動し、以下のコマンドを実行します。

mvn clean install -DgenerateDMNModel=YES

別の方法では、DMN モデルプロパティーを pom.xml ファイルで直接定義します:

<project>
  ...
  <properties>
    <generateDMNModel>YES</generateDMNModel>
  </properties>
  ...
</project>

Maven または Java プロジェクトにおける実行モデルの設定に関する詳細情報は、Packaging and deploying a Red Hat Process Automation Manager project を参照してください。

2.6.5. Process Server での KIE コンテナーの非アクティブ化

Process Server で KIE コンテナーの非アクティブ化ができるようになりました。これにより、既存のプロセスインスタンスおよびタスクの作業を継続したまま、指定したコンテナーから新規プロセスインスタンスの作成を停止できます。非アクティブ化したコンテナーは、再度アクティブ化することができます。これにはサーバーの再起動は必要ありません。

2.6.6. Process Server でのフォームのレンダリングのサポート

Process Server がフォームのレンダリングをサポートするようになったことで、Process Server で以下の操作が可能になっています。

  • プロセスフォームのレンダリング: 新規インスタンスの開始に使用
  • ケースフォームのレンダリング: データおよびロール割り当てを含む新規ケースインスタンスの開始に使用
  • ユーザータスクフォームのレンダリング: ライフサイクル操作を含むユーザータスクの対話に使用

レンダリングされたフォームには、コンテキストに基づくすべき操作を実行するボタンが含まれます。たとえば、ユーザータスクが progress 状態にある場合、StopReleaseSave、および Complete の各ボタンを使ってプロセスを操作できます。

2.7. Red Hat Business Optimizer

2.7.1. 制約の加重定義

Red Hat Business Optimizer では、@ConstraintsConfiguration の注釈が付いたクラス内で制約の加重を定義できるようになりました。制約のコードを変更せずに、制約の Java または DRL 名ごとに制約にか荷重を割り当てることができます。

2.8. OpenShift

2.8.1. OpenShift デプロイメントでの LDAP ロールのマッピング

Red Hat OpenShift Container Platform に Red Hat Process Automation Manager をデプロイする際には、LDAP ロールのマッピングができます。

2.8.2. 変更しない OpenShift デプロイメントにおける KJAR サービス

Red Hat OpenShift Container Platform に Red Hat Process Automation Manager を不変デプロイメントでデプロイする際には、ソースからではなく KJAR ファイルからサービスを実行する Process Server を作成することができます。

2.8.3. OpenShift でのトライアルデプロイメントでの CORS サポート

Red Hat OpenShift Container Platform でのトライアルデプロイメントでは、異なるドメインから提供されるクライアントサイドの JavaScript アプリケーションを使用して Process Server にアクセスできます。

2.9. Process Designer

2.9.1. ケース管理のプロパティー

ケース管理プロジェクトに以下の新規プロパティーが追加され、ケース定義のモデリングに関連付けられています。

  • Ad-hoc: ユーザーに推奨可能、または自動的にルールがトリガーするオプションのモデリングパスをサポートします。ケース管理プロパティーを表示するには true に設定します。
  • Case ID Prefix: ケース ID のプリフィックスを追加するオプションを提供します。プリフィックスがない場合は、ケース ID はデフォルトで CASE-XXX となります。ここでの XXX は、自動生成番号になります。
  • Case File: ケースに関する全データを収集する役割を担います。
  • Case Roles: プロセスレベルのロールと基数を定義します。

2.9.2. Business Central 補償イベント

Process manager は、実行中に完了したアクションについて、補償イベントを使用してロールバックします。ビジネストランザクションにおける通常アクティビティーに関連付けられている例外処理アクティビティーは、補償イベントがトリガーします。

Business Central では以下の 3 つのタイプの補償イベントがあります。

  • 中間境界 (catch) イベント: 例外を発生させる可能性のあるタスクなど、アクティビティーに割り当てられたイベント。これらのイベントは、境界イベントがスローされた補償シグナルをキャッチすると、実行されるタスクに関連付けられます。
  • 開始 (catch) イベント: 補償イベントのサブプロセス定義時に使用するイベント。(スローされる) 補償シグナルをキャッチするために必要になります。
  • 中間または終了 (throw) イベント: 補償イベントのスローに使用されるイベント。これらのイベントは多くの場合、ワークフローの実行がプロセス内の特定の時点まで成功したかどうかを判定する、決定ノードに続きます。成功しなかった場合は、中間または終了イベントを含むパスが選択され、失敗したアクティビティーの補償がトリガーされます。

2.9.3. Business Central 解決属性

新規の図表解決属性が Business Central のレガシープロセスデザイナーに追加され、正確な目盛りを維持したまま、Business Process Model and Notation (BPMN) ファイルをインポートして Java Business Process Model (jBPM) ファイルに変換できるようになりました。この機能は新規の process designer には追加されていないことに注意してください。

2.9.4. シーケンスフローのラベル

ゲートウェイ、ノード、タスク、終了イベントから、またはそれらへのシーケンスフローでラベル名を表示できるようになりました。シーケンスフローラインをクリックすると、ラベル名が表示されます。

第3章 テクノロジープレビュー

本セクションでは、Red Hat Process Automation Manager 7.2 のテクノロジープレビュー機能を説明します。Business Central には、デフォルトで無効になっている実験的機能管理ページが含まれています。このページを有効にするには、appformer.experimental.features プロパティーの値を true に設定します。

重要

本章の機能はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は Red Hat の実稼働環境でのサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされていないため、Red Hat では実稼働環境での使用を推奨していません。これらの機能は、近々発表予定の製品機能をリリースに先駆けてご提供することにより、お客様は機能性をテストし、開発プロセス中にフィードバックをお寄せいただくことができます。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポートについての詳細は、「テクノロジプレビュー機能のサポート範囲」を参照してください。

  • Business Centralの 新たな DMN デザイナー。Business Central の新たな DMN デザイナーを使用すると、DMN 意思決定要件図 (DRD) を設計し、完全かつ機能的な DMN 意思決定モデルの意思決定論理を定義できます。Red Hat Process Automation Manager 7.2 は、適合レベル 3 の DMN 1.2 モデルに対するデザインとランタイムの両方のサポートを提供し、FEEL と DMN モデルコンポーネントの機能拡張とフィクスが含まれており、Red Hat Process Automation Manager での DMN デザインサービスの実装が最適化されます。Business Central で直接 DMN モデルを設計したり、既存の DMN モデルをご自分の Red Hat Process Automation Manager プロジェクトにインポートしてデプロイ、実行することもできます。Red Hat Process Automation Manager 7.2 での DMN サポートに関する詳細情報は、Designing a decision service using DMN models を参照してください。
  • Optaweb 従業員勤務表
  • Red Hat JBoss EAP (オンプレミスおよび OpenShift) における高可用性オーサリング。Business Central で高可用性を設定することは現在テクノロジープレビュー機能となっています。検索機能を有効にするための検索とメッセージングの技術が実装の詳細として検討されています。この機能の提供は継続されますが、Red Hat Process Automation Manager では今後この技術を別のものに置き換える可能性があります。
  • 新たなテストシナリオ (プレビュー) エディターを使用すると、テストシナリオを追加して、作成したルール、ディシジョンテーブルなどの正確さを確認することができます。

第4章 既知の問題

本セクションでは、Red Hat Process Automation Manager 7.2 の既知の問題を紹介します。

4.1. インストーラー

Red Hat Process Automation Manager インストーラーを使用して Process Server と Business Central をインストールする場合、コントローラー URL のデフォルトのプレースホルダーに business-central を含める必要がある[RHPAM-1774]

問題: Red Hat Process Automation Manager インストーラを使用して Business Central と Process Server の両方をインストールする場合、Advanced Configuration ページの Process Server のデフォルト値が間違っている。

問題の再現手順:

  1. インストーラーを使用して Red Hat JBoss EAP に Red Hat Process Automation Manager をインストールします。
  2. デフォルトの選択肢をすべて受け入れます。
  3. Advanced Configuration ページで Configure Process Server を選択します。

期待される結果t: Process Server URL が http://localhost:8080/business-central/rest/controller となる。

実際の結果: Process Server URL が http://localhost:8080/controller/rest/controller となる。

回避策: インストール完了後に Red Hat JBoss EAP の standalone.xmlstandalone-full.xml のファイルで http://localhost:8080/controller/rest/controllerhttp://localhost:8080/business-central/rest/controller に変更します。

Process Server のみがインストールされた場合、コントローラー URL が standalone.xml ファイルで更新されない [RHPAM-1781]

問題: Red Hat Process Automation Manager インストーラーを実行してコントローラーの URL を指定すると、Red Hat JBoss EAP の standalone.xmlstandalone-full.xml ファイルで URL が更新されない。

問題の再現手順:

  1. Red Hat Process Automation Manager インストーラーを実行します。
  2. コンテナー用 Red Hat JBoss EAP のインストールを指定します。
  3. Process Server のインストールのみを選択します。
  4. Advanced Configuration を選択し、コントローラー URL を更新します。
  5. インストールを完了します。
  6. Red Hat JBoss EAP standalone.xml または standalone-full.xml ファイルを開き、コントローラー URL を確認します。

期待される結果: コントローラー URL プロパティーの値がインストール中に入力した URL になっている。

実際の結果: コントローラー URL プロパティーの値がデフォルト値になっている。

回避策: Red Hat JBoss EAP standalone.xmlstandalone-full.xml のファイルで、コントローラー URL プロパティーの値を手動で更新します。

4.2. Business Central

Red Hat Business Central 7.0 およびそれ以前と BRMS 6.4 およびそれ以前のリポジトリーを Business Central にインポートしても、完全に移行されない [RHPAM-1768]

問題: 1 つ以上のプロジェクトを格納している、サポート対象外の Red Hat Business Central 7.0 およびそれ以前と BRMS 6.4 およびそれ以前のリポジトリー (レガシー構造リポジトリー) が Business Central にインポートできてしまう。これらのリポジトリーをインポートすると、完全に移行されず、想定通りに動作しない。

問題の再現手順:

  1. Red Hat Process Automation Manager 7.0.0 およびそれ以前のバージョンで、2 つのプロジェクトを格納しているリポジトリーを作成します。
  2. リポジトリーの場所を .niogit ディレクトリーからコピーします。
  3. Red Hat Process Automation Manager 7.2.0 を開きます。
  4. LibraryImport Project の順にクリックします。
  5. リポジトリーの場所を貼り付け、両方のプロジェクトを選択します。

実際の結果: プロジェクトはインポートされるものの、想定通りに動作しません。

回避策: Patching and upgrading Red Hat Process Automation Manager 7.2 に記載の手順に従って、パッチ適用およびアップグレードツールを使用して、Red Hat Business Central 7.0 およびそれ以前と BRMS 6.4 およびそれ以前のリポジトリーをインポートします。

クラスター化された Business Central にログインすると、TimeoutException エラーが発生する [RHPAM-1749]

問題: クラスター化した Business Central インスタンスで Business Central にログインすると、例外がスローされる。

問題の再現手順:

  1. Business Central クラスター設定を作成します。これは、ElasticSearch と AMQ Broker を使用し、2 つのスタンドアロン Business Central ノードを持つようにします。
  2. 両方の Business Central ノードで <distributable/> タグのコメントを解除します。
  3. どちらかのノードで Business Central にログインします。

実際の結果: 例外がスローされます。

回避策: JBoss EAP 7 does not process requests for a session in parallel アーティクルにある回避策を参照してください。

Red Hat Single Sign-On が統合されている Red Hat Process Automation Manager は、Git で作業するとユーザー SSH キーを無視する [RHPAM-1683]

問題: Red Hat Single Sign-On が統合されている Red Hat Process Automation Manager で、SSH キーセットを持つユーザーが作成したプロジェクトをクローンしようとすると、SSH キーのパスワードがないとクローンできない。SSH キーが無視されます。

問題の再現手順:

  1. Red Hat Process Automation Manager に Red Hat Single Sign-On を統合します。手順については、Integrating Red Hat Process Automation Manager with Red Hat Single Sign-On を参照してください。
  2. Red Hat Process Automation Manager の AdminSSH Keys ページで公開 SSH キーを追加します。
  3. 端末に以下のコマンドを入力して、秘密 SSH キーをご自分の ssh-agent に追加します。ここでの <SSH-KEY-PATH> は、秘密 SSH キーのパスになります。

    $ ssh-add <SSH-KEY-PATH>
  4. SSH を使用してプロジェクトをクローンします。

    git clone ssh://user@localhost:8001/space/project

期待される結果: プロジェクトがクローンされます。

実際の結果: ユーザーのパスワードを使用しないと、プロジェクトがクローンできません。

複数の Errai プロジェクトに XSD で無効な pom.xml ファイルが含まれる [RHPAM-1742]

問題: Maven リポジトリー検証で、以下の pom.xml ファイルが Errai プロジェクトで特定されました。Maven POM XSD によると、これは無効です:

org/jboss/errai/errai-ioc/4.4.1.Final-redhat-00001/errai-ioc-4.4.1.Final-redhat-00001.pom.xml
org/jboss/errai/errai-navigation/4.4.1.Final-redhat-00001/errai-navigation-4.4.1.Final-redhat-00001.pom.xml
org/jboss/errai/errai-security-server/4.4.1.Final-redhat-00001/errai-security-server-4.4.1.Final-redhat-00001.pom.xml
org/jboss/errai/errai-security-client/4.4.1.Final-redhat-00001/errai-security-client-4.4.1.Final-redhat-00001.pom.xml
org/jboss/errai/errai-common/4.4.1.Final-redhat-00001/errai-common-4.4.1.Final-redhat-00001.pom

回避策: なし

kie-soup-dataset-elasticsearch が XSD で無効な pom.xml ファイル [RHPAM-1743]

問題: Maven リポジトリー検証で、kie-soup-dataset-elasticsearch pom.xml ファイルが Maven POM XSD で無効とされる。

回避策: なし

Business Central Data Sources パースペクティブの初回アクセス時に 2 つの ClassNotFoundExceptions エラーがスローされる [RHPAM-1741]

問題: クリーンインストールの後、Business Central Data Sources パースペクティブの初回アクセス時に以下の ClassNotFoundExceptions エラーが server.log ファイルに表示されます。

org.guvnor.structure.repositories.NewBranchEvent
org.guvnor.structure.repositories.RepositoryUpdatedEvent

問題の再現手順:

  1. Business Central に admin ロールでログインします。
  2. AdminDatasources に移動します。

実際の結果: Data Sources パースペクティブをクリックすると、Red Hat JBoss EAP コンソールに 2 つのエラーが表示されます。

期待される結果: エラーが表示されない。

回避策: Business Central を再起動して、AdminDatasources に移動します。このエラーは、インストール後に初めてパースペクティブをクリックすると表示されます。

4.3. プロセスサーバー

コンテナーの停止が可能ではないのに UI から削除される [RHPAM-1698]

問題: コンテナーがアクティブなプロセスインスタンスにブロックされると、停止できません。ただし、UI からブロックされているコンテナーを停止しようとすると、コンテナーが消えてしまいます。

問題の再現手順:

  1. プロセスのあるプロジェクトを作成します。
  2. プロジェクトをデプロイし、プロセスを開始します。
  3. MenuDeployExecution servers に移動し、コンテナーを停止します。

実際の結果: コンテナーが実行中にもかかわらず、UI から削除されてしまいます。

4.4. Maven リポジトリー

オフラインの Maven リポジトリーディストリビューションで、JWS 依存関係がない [RHPAM-1715]

問題: Process Server の Red Hat JBoss Web Server へのインストールに必要な以下の主要依存関係がオフライン Maven リポジトリーにない。

org.jboss.integration:narayana-tomcat
org.jboss:jboss-transaction-spi

手動でのインストールを実行している場合は、回避策にあるファイルをコピーする必要があります。

回避策:

  1. インストーラーを使用して Red Hat Process Automation Manager を Red Hat JBoss Web Server にインストールします。
  2. 端末で、インストーラーが Red Hat Process Automation Manager をインストールした <JWS-HOME>/jws-5.0/tomcat/lib ディレクトリーに移動します。
  3. 以下のファイルを <JWS-HOME>/jws-5.0/tomcat/lib ディレクトリーから、ターゲットとなる Red Hat JBoss Web Server の <JWS-HOME>/jws-5.0/tomcat/lib ディレクトリーにコピーします。

    narayana-tomcat-1.0.0.Final-redhat-1.jar
    jboss-transaction-spi-7.6.0.Final-redhat-1.jar

4.5. OpenShift

OpenShift 上でクラスター化されている Business Central を起動すると、各種のエラーが発生する [RHPAM-1747]

問題: クラスター化された Business Central を OpenShift 上で rhpam72-authoring-ha.yaml テンプレートを使用して起動すると、Business Central が各種の例外をスローし、ポッドが再起動するかでプロジェクトが失敗します。

問題の再現手順:

  1. rhpam72-authoring-ha.yaml テンプレートを使って Red Hat Process Automation Manager 7.2 イメージを OpenShift にデプロイします。
  2. Business Central ログファイルをチェックします。

期待される結果: ログファイルにエラーが表示されない。

実際の結果: ログファイルにエラーが表示され、ポッドが再起動する、またはデプロイメントが失敗します。

回避策: なし

4.6. Process Designer

新規 Process Designer で、別のイベントのサブプロセスが含まれるプロセスが作成されて保存されると、プロセス検証が失敗する [RHPAM-1732]

問題: 新規 Process Designer で、別のイベントのサブプロセスが含まれるサブプロセスが作成されて保存されると、プロセス検証が失敗する。

注記

この問題のために、新規 Process Designer では、別のイベントの (埋め込み) サブプロセスにイベントのサブプロセスを追加することはできません。

問題の再現手順:

  1. 少なくとも 1 つのサブプロセスがあるプロセスを作成します。
  2. 保存 をクリックします。

期待される結果: プロセスとサブプロセスが保存されます。

実際の結果: すべてのシーケンスフローにプロセス内のソースとターゲットがあるにもかかわらず、検証エラーが表示されます。

Sequence flow connectors cannot exceed the embbedded subprocess' bounds. Both source and target nodes must be in same parent process.

第5章 Red Hat Process Automation Manager 7.2.0 で修正された問題

Red Hat Process Automation Manager 7.2.0 の安定性が増し、本セクションに挙げる問題が修正されました。

5.1. インストール

  • Red Hat Process Automation Manager インストーラーが Red Hat JBoss EAP 7.2 の jboss-cli.xml ファイルの解析に失敗し、インストールが失敗する [RHPAM-1658]

5.2. Business Central

  • 既存のデプロイメント記述子設定が編集できない [RHPAM-1318]
  • ウィンドウの幅を変えると、垂直スクロールバーのあるプロセスインスタンスページがちらつく [RHPAM-1475]
  • レガシーケースモデラーを開くと JSON 例外がスローされる [RHPAM-1431]
  • Red Hat Process Automation Manager Task リストで間違った関連付けキーが表示される [RHPAM-1656]
  • Business Central の Task インボックスからタスクフォームが開けない [RHPAM-1565]
  • データセットエディターが supports expression reference $null メッセージをヒントとして表示する [RHPAM-1581]
  • Asset 検索ボタンの位置が適切でない [RHPAM-1538]
  • Business Central にファイルをアップロードするためのフォームで、入力フィールドが揃っていない [RHDM-4]
  • テストシナリオで、EXPECTATION 設定の xlsx で定義されたルールを選択できない [RHDM-728]
  • ページネーション表示用の設定オプションを提供する [RHPAM-1339]
  • Red Hat Process Automation Manager の Process Server 用に CORS 設定サポートを提供する [RHPAM-1434]

5.3. プロセスサーバー

  • KieScanner を更新しても、Process Server で Marshaller が古いクラスを維持する [RHDM-733]
  • ランタイム時にクエリー定義のデータソース名を解決する [RHPAM-1350]
  • KIE コンテナーでエラー取得の REST エンドポイントがコンテナー ID ごとに結果をフィルタリングしない [RHPAM-1599]
  • Process Server Swagger docs ページの下部にエラーメッセージが表示される [RHPAM-1487]
  • vacuumlo が jBPM CLOB データのアクティブな大型オブジェクトを削除する [RHPAM-174]
  • DBUserGroupCallbackImpl に必須パラメーターが設定されていないと、間違ったメッセージが表示される [RHPAM-1496]
  • ExecutorServiceImpl.requeue(Long olderThan) が正確な値を計算しない [RHPAM-1605]
  • jBPM 悲観的ロックで "nowait" なしでロックができてしまう [RHPAM-1573]
  • プロセスインスタンスの非同期ジョブの実行中に移行サービスを実行すると、移行サービスは正常に完了するが、ジョブは AsyncWorkItemHandlerCmdCallback.onCommandDone() で失敗する [RHPAM-1510]
  • java.lang.ClassCastException: java.lang.Classorg.kie.api.event.rule.RuleRuntimeEventListener にキャストできない [RHPAM-1626]

5.4. OpenShift

  • S2I ビルドがマルチモジュールの Maven プロジェクトで失敗する [RHDM-747]
  • Red Hat Process Automation Manager Openshift テンプレートで org.jboss.security.auth.spi.RoleMappingLoginModule のサポートを提供する [RHPAM-1515]
  • Business Central を高可用性向けに配布可能とする [RHPAM-1522]

5.5. デシジョンモデルおよび表記法

  • DMN v1.2 モデルのインポートが失敗して com.thoughtworks.xstream.mapper.CannotResolveClassException が表示される [RHDM-618] [RHPAM-1198]

付録A バージョン情報

本ドキュメントの最終更新日: 2019 年 1 月 22 日

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