14.2. 従業員勤務表スターターアプリケーションの構築と実行

ソースコードから従業員勤務表スターターアプリケーションを構築して、JAR ファイルとして実行します。

または、Eclipse (Red Hat JBoss CodeReady Studio を含む) などの IDE を使用して、アプリケーションを構築し、実行します。

14.2.1. デプロイメントファイルの準備

デプロイメントファイルをダウンロードし、準備してから、アプリケーションの構築、デプロイを行う必要があります。

手順

  1. Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。

    • Product: Process Automation Manager
    • Version: 7.12
  2. Red Hat Process Automation Manager 7.12.0 Kogito および OptaPlanner 8 Decision Services クイックスタート (rhpam-7.12.0-kogito-and-optaplanner-quickstarts.zip) をダウンロードします。
  3. rhpam-7.12.0-kogito-and-optaplanner-quickstarts.zip ファイルを解凍します。
  4. Red Hat Process Automation Manager 7.12 Maven Repository Kogito および OptaPlanner 8 Maven Repository (rhpam-7.12.0-kogito-maven-repository.zip) をダウンロードします。
  5. rhpam-7.12.0-decision-services-quickstarts.zip ファイルを展開します。
  6. rhpam-7.12.0-kogito-maven-repository/maven-repository サブディレクトリーのコンテンツを ~/.m2/repository ディレクトリーにコピーします。
  7. optaweb-8.11.1.Final-redhat-00006/optaweb-employee-rostering ディレクトリーに移動します。このディレクトリーは、後述する例でベースとなるディレクトリーです。

    注記

    ファイルおよびディレクトリーの名前で使用されるバージョン番号は、本書で使用するバージョンよりも新しい場合があります。

14.2.2. 従業員勤務表スターターアプリケーションの JAR ファイル実行

Red Hat Process Automation Manager 7.12.0 Kogito および OptaPlanner 8 Decision Services Quickstarts ダウンロードに含まれる JAR ファイルから、従業員勤務表スターターアプリケーションを実行します。

前提条件

  • 「デプロイメントファイルの準備」 の説明に従って、rhpam-7.12.0-kogito-and-optaplanner-quickstarts.zip ファイルをダウンロードして展開しました。
  • Java 開発キットがインストールされている。
  • Maven がインストールされている。
  • ホストからインターネットにアクセスできる。ビルドプロセスは、インターネットを使用して、外部のリポジトリーから Maven パッケージをダウンロードします。

手順

  1. コマンドターミナルで、rhpam-7.12.0-kogito-and-optaplanner-quickstarts/optaweb-8.11.1.Final-redhat-00006/optaweb-employee-rostering ディレクトリーに移動します。
  2. 以下のコマンドを入力します。

    mvn clean install -DskipTests
  3. ビルドプロセスが完了するまで待ちます。
  4. rhpam-7.12.0-kogito-and-optaplanner-quickstarts/optaweb-8.11.1.Final-redhat-00006/optaweb-employee-rostering/optaweb-employee-rostering-standalone/target ディレクトリーに移動します。
  5. 以下のコマンドを実行して、従業員勤務 JAR ファイルを実行します。

    java -jar quarkus-app/quarkus-run.jar
    注記

    quarkus.datasource.db-kind パラメーターの値は、ビルド時にデフォルトで H2 に設定されます。別のデータベースを使用するには、スタンドアロンモジュールを再構築し、コマンドラインでデータベースタイプを指定します。たとえば、PostgreSQL データベースを使用するには、以下のコマンドを入力します。

    mvn clean install -DskipTests -Dquarkus.profile=postgres

  6. アプリケーションにアクセスするには、Web ブラウザーで http://localhost:8080/ と入力します。

14.2.3. Maven を使用した従業員勤務表スターターアプリケーションの構築と実行

コマンドラインを使用して、従業員勤務表スターターアプリケーションを構築し、実行することができます。

この手順を使用する場合は、データはメモリーに保存されるため、サーバーが停止するとデータが失われます。データベースサーバーを使用してアプリケーションを構築し、実行して永続的に保存する方法は、「コマンドラインからの永続データストレージを使用した従業員勤務表スターターアプリケーションの構築と実行」 を参照してください。

前提条件

  • 「デプロイメントファイルの準備」 の説明に従ってデプロイメントファイルを準備しておく。
  • Java 開発キットがインストールされている。
  • Maven がインストールされている。
  • ホストからインターネットにアクセスできる。ビルドプロセスは、インターネットを使用して、外部のリポジトリーから Maven パッケージをダウンロードします。

手順

  1. optaweb-employee-rostering-backend ディレクトリーに移動します。
  2. 以下のコマンドを入力します。

    mvn quarkus:dev
  3. optaweb-employee-rostering-frontend ディレクトリーに移動します。
  4. 以下のコマンドを入力します。

    npm start
    注記

    npm を使用してサーバーを起動すると、npm によりコードの変更が監視されます。

  5. アプリケーションにアクセスするには、Web ブラウザーで http://localhost:3000/ と入力します。

14.2.4. コマンドラインからの永続データストレージを使用した従業員勤務表スターターアプリケーションの構築と実行

コマンドラインで従業員勤務表スターターアプリケーションを構築し、実行する場合には、データベースサーバーを指定して、永続的にデータを保存することができます。

前提条件

  • 「デプロイメントファイルの準備」 の説明に従ってデプロイメントファイルを準備しておく。
  • Java 開発キットがインストールされている。
  • Maven がインストールされている。
  • ホストからインターネットにアクセスできる。ビルドプロセスは、インターネットを使用して、外部のリポジトリーから Maven パッケージをダウンロードします。
  • MySQL または PostrgeSQL データベースサーバーがデプロイされている。

手順

  1. 端末で、optaweb-employee-rostering-standalone/target ディレクトリーに移動します。
  2. 以下のコマンドを実行して、従業員勤務 JAR ファイルを実行します。

    java \
    -Dquarkus.datasource.username=<DATABASE_USER> \
    -Dquarkus.datasource.password=<DATABASE_PASSWORD> \
    -Dquarkus.datasource.jdbc.url=<DATABASE_URL> \
    -jar quarkus-app/quarkus-run.jar

    上記の例で、以下のプレースホルダーを置き換えてください。

    • <DATABASE_URL>: データベースに接続する URL
    • <DATABASE_USER>: データベースに接続するユーザー
    • <DATABASE_PASSWORD>: <DATABASE_USER> のパスワード
注記

quarkus.datasource.db-kind パラメーターの値は、ビルド時にデフォルトで H2 に設定されます。別のデータベースを使用するには、スタンドアロンモジュールを再構築し、コマンドラインでデータベースタイプを指定します。たとえば、PostgreSQL データベースを使用するには、以下のコマンドを入力します。

mvn clean install -DskipTests -Dquarkus.profile=postgres

14.2.5. IntelliJ IDEA を使用した従業員勤務表スターターアプリケーションの構築および実行

IntelliJ IDEA を使用して、従業員勤務表スターターアプリケーションを構築し、実行することができます。

前提条件

  • Employee Rostering GitHub ページから従業員勤務表のソースコードをダウンロードしている。
  • IntelliJ IDEA、Maven、および Node.js がインストールされている。
  • ホストからインターネットにアクセスできる。ビルドプロセスは、インターネットを使用して、外部のリポジトリーから Maven パッケージをダウンロードします。

手順

  1. IntelliJ IDEA を起動します。
  2. IntelliJ IDEA メインメニューから FileOpen を選択します。
  3. アプリケーションソースの root ディレクトリーを選択し、OK をクリックします。
  4. メインメニューから RunEdit Configurations を選択します。
  5. 表示されるウインドウで Templates を展開し、Maven を選択します。Maven サイドバーが表示されます。
  6. Maven サイドバーの Working Directory メニューから optaweb-employee-rostering-backend を選択します。
  7. コマンドラインmvn quarkus:dev と入力します。
  8. バックエンドを起動するには、OK をクリックします。
  9. 端末で、optaweb-employee-rostering-frontend ディレクトリーに移動します。
  10. 以下のコマンドを入力して、フロントエンドを起動します。

    npm start
  11. アプリケーションにアクセスするには、Web ブラウザーで http://localhost:3000/ と入力します。