第48章 ケースのキャンセルまたは破棄

ケースが必要なくなったり、ケース作業を実行する必要がなくなった場合は、ケースをキャンセルできます。キャンセルしたケースは、その後も同じケースインスタンス ID とケースファイルデータを使用して再開できます。ケースを再開できないようにケースを永続的に破棄したい場合もあります。

ケースのキャンセルまたは破棄は、API 要求からしかできません。Red Hat Process Automation Manager には Swagger クライアントが含まれており、REST API 要求のエンドポイントやドキュメントが提供されます。もしくは、サンプルエンドポイントで、任意のクライアントや Curl を使用して API コールを作成できます。

前提条件

  • Showcase を使用して、ケースインスタンスを開始している。
  • admin ロールを持つユーザーとして、API 要求を認証できる。

手順

  1. Web ブラウザーで Swagger REST API クライアントを開きます。

    http://localhost:8080/kie-server/docs

  2. Case Instances :: Case Management の下で、以下のエンドポイントで DELETE リクエストを開きます。

    /server/containers/{id}/cases/instances/{caseId}

    DELETE リクエストを使用してキャンセルできます。任意で、destroy パラメーターを使用してケースを破棄することもできます。

  3. Try it out をクリックし、必要なパラメーターを入力します。

    表48.1 パラメーター

    名前説明

    id

    itorders

    caseId

    IT-0000000001

    destroy

    true

    (任意。永続的にケースを破壊します。このパラメーターはデフォルトで false です)。

  4. Execute をクリックして、ケースをキャンセル (または破棄) します。
  5. ケースがキャンセルしたことを確定するために、Showcase アプリケーションを開いて、ケースリストのステータスを Canceled にします。ケースが破棄されていると、ケースリストには表示されません。

48.1. データベースからケースログの削除

CaseLogCleanupCommand を使用して、データベースのスペースを占有しているキャンセル済みのケースなど、ケースを消去します。CaseLogCleanupCommand コマンドには、選択したケースまたは、全ケースを自動的に消去するロジックが含まれています。

CaseLogCleanupCommand コマンドでは、以下の設定オプションを使用できます。

表48.2 CaseLogCleanupCommand パラメーターテーブル

名前説明排他的

SkipProcessLog

コマンドの実行時に、プロセスやノードインスタンス、プロセス変数ログの消去を省略するかどうかを指定します。デフォルト値は false です。

いいえ、他のパラメーターと併用できる

SkipTaskLog

コマンドの実行時に、タスク監査、タスクイベント、タスク変数ログの消去を省略するかどうかを指定します。デフォルト値は false です。

いいえ、他のパラメーターと併用できる

SkipExecutorLog

コマンドの実行時に、Red Hat Process Automation Manager エグゼキューターのエントリー消去を省略するかどうかを指定します。デフォルト値は false です。

いいえ、他のパラメーターと併用できる

SingleRun

ジョブルーチンを 1 回だけ実行するかどうかを指定します。デフォルト値は false です。

いいえ、他のパラメーターと併用できる

NextRun

次のジョブ実行をスケジュールします。たとえば、12 時間ごとにジョブを実行するには、12h と指定します。SingleRuntrue にされており、SingleRunNextRun の両方が設定されていないと、このスケジュールは無視されます。両方が設定されている場合には、NextRun のスケジュールが優先されます。正確な日付を設定するには、ISO 形式を使用できます。デフォルト値: 24h

いいえ、他のパラメーターと併用できる

OlderThan

指定の日付より古いログを削除します。日付の形式は、YYYY-MM-DD です。通常、このパラメーターは単一のジョブ実行に使用します。

はい。OlderThanPeriod パラメーターを使用する場合にはこのパラメーターは使用できません。

OlderThanPeriod

指定のタイマー式より古いログを削除します。たとえば、30 日が経過したログを削除するには、30d を設定します。

はい。OlderThan パラメーターを使用する場合は使用できません。

ForCaseDefId

削除するログのケース定義 ID を指定します。

いいえ、他のパラメーターと併用できる

ForDeployment

削除するログのデプロイメント ID を指定します。

いいえ、他のパラメーターと併用できる

EmfName

削除操作の実行に使用する永続ユニット名。デフォルト値: org.jbpm.domain

該当なし

DateFormat

時間関連のパラメーターの日付形式を指定します。デフォルト値: yyyy-MM-dd

いいえ、他のパラメーターと併用できる

ステータス

削除されたログのケースインスタンスのステータス

いいえ、他のパラメーターと併用できる