3.3. Operator を使用してデプロイした環境の変更

環境を Operator を使用してデプロイした場合は、通常の OpenShift の手法を使用して環境を変更することはできません。たとえば、デプロイメント設定またはサービスを削除しても、これは同じパラメーターで自動的に再作成されます。

環境を変更するには、環境の YAML の記述を変更する必要があります。パスワードなどの一般的な設定を変更し、KIE Server を追加してスケーリングできます。

手順

  1. OpenShift Web クラスターコンソールでプロジェクトに移動します。
  2. OpenShift Web コンソールナビゲーションパネルで Catalog → Installed operators または Operators → Installed operators を選択します。
  3. 表で Business Automation Operator 行を見つけ、その行で KieApp をクリックします。この Operator を使用してデプロイした環境の情報が表示されます。
  4. デプロイした環境の名前をクリックします。
  5. YAML タブを選択します。

    YAML ソースが表示されます。YAML ソースの spec: でコンテンツを編集して、環境の設定を変更できます。

  6. Red Hat Process Automation Manager のデプロイバージョンを変更する場合は、spec: に以下の行を追加します。

      version: 7.11.0

    7.11.0 は、必要な別のバージョンに置き換えることができます。カスタムイメージを使用する場合など、自動更新が無効になっている場合は、この設定を使用して Red Hat Process Automation Manager を新規バージョンにアップグレードしてください。

  7. パスワードなどの共通の設定を変更するには、commonConfig: の値を編集します。
  8. 新しい KIE Server を追加する場合は、以下の例に示されているように、servers: のブロックの最後にそれらの記述を追加します。

    • 名前が server-aserver-a-2 のサーバー 2 台を追加するには、以下の行を追加します。

      - deployments: 2
        name: server-a
    • S2I プロセスのソースからビルドされるサービスを含む、イミュータブルな KIE Server を追加するには、以下の行を追加します。

      - build:
          kieServerContainerDeployment: <deployment>
          gitSource:
            uri: <url>
            reference: <branch>
            contextDir: <directory>

      以下の値を置き換えます。

      • <deployment>: ソースからビルドしたデシジョンサービス (KJAR ファイル) の識別情報。形式は <containerId>=<groupId>:<artifactId>:<version> になります。区切り記号 | を使用して 2 つ以上の KJAR ファイルを指定できます (例: containerId=groupId:artifactId:version|c2=g2:a2:v2)。Maven ビルドプロセスは、Git リポジトリーのソースからこのようなファイルをすべて生成する必要があります。
      • <url>: デシジョンサービスのソースを含む Git リポジトリーの URL。
      • <branch>: Git リポジトリーのブランチ。
      • <directory>: Git リポジトリーからダウンロードしたプロジェクトのソースへのパス。
  9. KIE Server をスケーリングする場合は、servers: のブロックに含まれるサーバーの記述を検索して、その記述の下に replicas: 設定を追加します。たとえば、replicas: 3 はサーバーを Pod 3 つにスケーリングします。
  10. 他に変更を加える場合は、利用可能な設定の CRD ソースを確認します。CRD ソースを表示するには、管理ユーザーで oc コマンドを使用して Red Hat OpenShift Container Platform 環境にログインし、以下のコマンドを入力します。

    oc get crd kieapps.app.kiegroup.org -o yaml
  11. Save をクリックしてから has been updated ポップアップメッセージを待機します。
  12. Reload をクリックして、環境の新しい YAML の記述を表示します。