4.8. プロセスデザイナーでの BPMN2 スイムレーン
スイムレーンは、1 つのグループまたはユーザーに関連のあるタスクを視覚的にグループ化するプロセス要素です。スイムレーンとユーザータスクを組み合わせて使用し、スイムレーンの Autoclaim
プロパティーにより、複数のユーザータスクを同じアクターに割り当てることができます。グループの所有者がスイムレーンの最初のタスクを要求すると、他のタスクが同じ所有者に直接割り当てられます。したがって、他のタスクの要求は、グループの残りの所有者が不要です。Autoclaim
プロパティーは、スイムレーンに関連するタスクの自動割り当てを有効にします。
スイムレーンの残りのユーザータスクに複数の事前定義された ActorIds
が含まれる場合は、ユーザータスクが自動的に割り当てられません。
以下の例では、アナリストレーンは 2 つのユーザータスクで設定されます。
Update Customer Details タスクと Resolve Customer Issue タスクの Group フィールドには analyst
値が割り当てられています。プロセスが開始し、Update Customer Details タスクがアナリストにより要求されるか、開始するか、完了すると、Resolve Customer Issue タスクが要求されて、最初のタスクを完了したユーザーに割り当てられます。ただし、Update Customer Details タスクにアナリストグループが割り当てられていて、2 番目のタスクにユーザーやグループが割り当てられていない場合、プロセスは最初のタスク完了後に停止します。
スイムレーンの Autoclaim
プロパティーを無効にすることができます。Autoclaim
プロパティーが無効になっていると、スイムレーンに関連するタスクは自動的に割り当てられません。デフォルトでは、Autoclaim
プロパティーの値は true
に設定されます。必要に応じて、Autoclaim
プロパティーのデフォルト値を Business Central のプロジェクト設定から、またはデプロイメント記述子ファイルを使用して変更することもできます。
Business Central のスイムレーンの Autoclaim
プロパティーのデフォルト値を変更するには、以下を実行します。
- プロジェクトの Settings に移動します。
- Deployment → Environment entries を開きます。
指定のフィールドに以下の値を入力します。
-
名前:
Autoclaim
-
値:
"false"
-
名前:
XML デプロイメント記述子の環境エントリーを設定するには、以下のコードを kie-deployment-descriptor.xml
ファイルに追加します。
<environment-entries> .. <environment-entry> <resolver>mvel</resolver> <identifier>new String ("false")</identifier> <parameters/> <name>Autoclaim</name> </environment-entry> .. </environment-entries>