第2章 新機能
本セクションでは、Red Hat Process Automation Manager 7.0 の新機能に焦点を当てて説明します。
2.1. Business Central
2.1.1. Process Designer
改良された Process Designer インターフェースでは、最も一般的な BPMN2 ノードおよびフォーム生成と、PNG、PDF、SVG、および BPMN2 にエクスポートする機能が提供されます。以前の Process Designer の全機能も引き続き利用できます。
2.1.2. Page Designer
Page Designer は、統合されたモニタリングおよびダッシュボードを提供し、これを使用してページを作成してナビゲーションツリーを管理できます。これは Dashbuilder の後継です。
2.1.4. ケース管理
ケースプロジェクトは、ケース管理に対して設定される、Business Central におけるプロジェクトのタイプです。ケース管理は、ビジネスプロセス管理の (BPM) を拡張したもので、これを使用すれば動的でアドホックなアクティビティーを処理できるようになります。また、プロセスが前もって予想できない 1 回限りの状況を処理します。詳細は「Getting started with case management」を参照してください。
2.1.5. DMN (Decision Model and Notation)
DMN (Decision Model and Notation) を使用して、DRD (decision requirements diagram) でデシジョンサービスを視覚的にモデル化できます。このダイアグラムは、デシジョンテーブルなど、DMN モデルの意思決定要素からロジックを描く各決定ノードを使用して、経営上の意思決定を初めから終わりまで明示します。
Red Hat が実装する DMN は、DMN 仕様の適合レベル 3 を満たしています。Red Hat Process Automation Manager は現在 DMN バージョン 1.1 をサポートします。DMN 1.1 の詳細は『OMG DMN Specification』を参照してください。
2.1.6. ガイド付きデシジョンテーブル
- ガイド付きデシジョンテーブルで、列を作成および編集するための新たなウィザードを利用できるようになりました。
- ヒットポリシーを利用できるようになりました。ヒットポリシーにより、ガイド付きデシジョンテーブルのルール (行) を適用する順番が決められます。
- ガイド付きデシジョンテーブルエディターで、リンクされた複数のガイド付きデシジョンテーブルが表示されるようになりました。
2.1.7. Projects Metrics ダッシュボード
Project ページの一覧に表示されるすべてのプロジェクトに対して、新たなダッシュボードが利用できるようになりました。Projects Metrics ダッシュボードには、すべてのプロジェクトコントリビューションメトリックが表示されます。この新たなダッシュボードは、Authoring グループにあった Contributors ページに代わるものです。
2.1.8. Team Metrics ダッシュボード
Team Metrics ダッシュボードには、チームの全プロジェクトメトリックが 1 ページに表示されます。この新たなダッシュボードは、Authoring グループにあった Contributors ページに代わるものです。
2.1.9. フォームモデラー
フォームモデラーを使用すれば、コードを記述しなくても、データオブジェクト、タスクフォーム、およびプロセスの開始フォームからフォームを作成できます。フォームモデラーには、複数のデータタイプとコールバックメカニズムを結びつけて、フォームの値が変更したときに通知を送信するウェジェットのライブラリーが含まれます。フォームモデラーは、ビーンベースの検証を使用し、静的または動的のモデルにフォームフィールドを結び付けることをサポートします。
2.1.10. プロセスインスタンス、タスク、およびジョブに利用可能な新しい列
対応ページに以下の列が追加されました。
- プロセスインスタンスの一覧ページ: 最新更新および関連キー
- タスク一覧: 最終更新、(関連するプロセスインスタンス ID の) 関連キー、(関連するプロセスインスタンスの) プロセスインスタンスの説明
- ジョブページ: 関連プロセスの名前、関連プロセスインスタンスの ID、関連プロセスインスタンスの説明 (いずれも存在する場合に限る)
2.1.11. 検索フィルター
ジョブ、プロセスインスタンス、タスク管理、実行エラーの各ページで Search タブを使用して特定のデータを検索できるようになりました。
2.1.12. 新しいタスク受信箱およびタスク管理ページ
以前のタスク一覧ページが、タスクの受信箱およびタスク管理ページに分かれました。タスクの受信箱ページは、タスクのオペレーターが、割り当てられた (または割り当てられる可能性がある) タスクを扱うために使用します。タスクの管理ページは、管理者が、その他のユーザーに割り当てられたタスクを管理するために使用します。このページは、以前のタスク一覧ページの Admin filter タブと同様、admin または process-admin のロールを持つユーザーにのみ表示されます。
2.1.13. 高可用性
JMS および NFS ストレージに、Business Central の高可用性およびクラスタリングが設定されるようになりました。
2.1.14. CMS (Content Management System) ページの有効化
Red Hat Process Automation Manager 設定を使用すると、CMS ページを有効にできます。
手順
- Settings→ Roles→ admin に移動します。
- Pages を展開し、Read フィールドをクリックして Page Authoring を有効にします。
2.1.15. エラー処理
プロセスインスタンスまたはジョブの実行時に、システムが、再試行の回数が最大値を超えたときの例外など、実行エラーを検出して保存できるようになりました。
プロセスインスタンス一覧には、承認したとマークされていない、プロセスインスタンスごとのエラーの数を表示する新しい列が含まれます。
実行エラーページには、Process Server のプロセスインスタンスまたはエグゼキューターサービスジョブで発生するエラーが一覧表示されます。このページは問題のトラブルシューティングに有用です。このページは、admin ロールおよび process-admin ロールを持つユーザーに表示されます。
2.1.16. デプロイメント記述子デザイナーにおける検証の改善
Business Central のデプロイメント記述子デザイナーが改善され、以下のコンポーネントに入力されたデータを検証できるようなりました。
- 作業アイテムハンドラー
- イベントリスナー
- マーシャリングストラテジー
- グローバル
- 環境エントリー
- 設定
デプロイメント記述子デザイナーは、ビルドの呼び出し時に検証を実行します。または、Validate をクリックして検証を実行することもできます。
2.1.17. ジョブ作成
ジョブを即座に開始したり、後で実行するようにスケジュールできるように、ジョブ作成インターフェイスが変更されました。
2.1.18. アプリケーションテンプレート
従業員の勤務表およびケース管理アプリケーションテンプレートを使用できます。
2.2. プロセスエンジン
2.2.1. プロパティーの反応
プロパティーの反応は、Drools 7.0 でデフォルトで有効です。@PropertyReactive でアノテートしたクラスに対してのみプロパティーの反応を有効にするには、kmodule.xml ファイルに以下の設定を追加します。
<configuration> <property key="drools.propertySpecific" value="ALLOWED"/> </configuration>
2.2.2. 作業アイテムのアーキタイプ
ユーザーがカスタムのサービスタスク (作業アイテム) をビルドするために、Red Hat Process Automation Manager には、カスタムのサービスタスクをビルドするのに必要な大部分のアイテムを生成する作業アイテムアーキタイプが付いています。アーキタイプには、以下のコンポーネントが含まれます。
- WID (Work Item Definition) ファイル
- 作業アイテムハンドラー実装クラス
- 作業アイテムハンドラーテストクラス
Maven アセンブリー (zip) はビルド時にすべてをパッケージ化するため、パッケージはサービスリポジトリーによって使用され、Web Designer 内で使用されます。
2.2.3. プロセス API およびタスク管理 API
プロセス管理 API およびタスク管理 API は、より複雑な管理ユースケースの一部を簡素化するために導入されました。プロセス管理 API を使用して、以下のタスクを実行できます。
- すべてのプロセス定義ノードの取得
- ノードインスタンスのキャンセル
- ノードインスタンスの再トリガー
- タイマーの更新 (絶対または相対)
- タイマーインスタンスの一覧表示
- ノードのトリガー
タスク管理 API を使用して以下のタスクを実行できます。
- 潜在的な所有者と、除外した所有者と、ビジネス管理者の追加および削除
- タスクの入力および出力の追加および削除
- エスカレーションおよび通知の一覧表示、作成、およびキャンセル
2.2.4. 高度なタスクルーティング
ユーザーのグループにタスクを割り当てると、プラグ可能なタスクの割り当てストラテジーを使用して、即座に適切なユーザーにタスクを自動的に割り当てます。これにより、タスクに関連するすべてのプロパティーに基づいて、タスクの割り当てがより効果的に行われます。たとえば、そのような潜在的な所有者、タスク優先順位だけでなく、地理的な情報を含むタスクデータ、要求されるスキルなども挙げられます。ビジネスルールを使用して割り当てロジックを定義して、お客様のニーズに合わせてカスタマイズすることが容易になります。
2.2.5. ビジネスルールタスクの発生制限
ビジネスルールタスクが強化され、発生したルールの数を制限するようになりました。これにより、ルールが無限ループになり、サーバーが完全に応答しなくなる状況を回避できます。デフォルトの発生制限は 10000 です。
以下の方法のいずれかを使用して、発生制限を設定します。
-
org.jbpm.rule.task.firelimitシステムプロパティーを使用して、各 JVM に対してグローバルに発生制限を設定します。 -
Business Central の BPMN プロセス定義では、ビジネスルールタスクに対して
java.lang.Integerデータ型入力としてFireRuleLimitを指定します。
発生ルールの制限に到達すると、サービスが、環境が不安定である可能性を示す例外を発生させます。
2.2.6. NoSQL の統合
NoSQL との初期統合が導入されました。これは、プロセスエンジンがプロセスを実行する際に通知を受け取れるように実装できる追加エミッターに基づいています。これにより、ユーザーは、外部データストアにデータを送信する独自のエミッターをプラグインできます。これは統合であり、jBPM の永続層の置き換えではありません。
2.2.7. Quartz の改善
Quartz スケジューラーサービスで、稼働中のシステムで現在利用可能なデプロイメント (KIE コンテナー) に対してのみジョブを取得するように改善されました。
2.2.8. SLA 期日追跡
サービスレベルアグリーメント (SLA) の期日で、プロセス、プロセスのアクティビティー、ケースを追跡できるようになりました。
2.2.9. タスクの機能強化
タスクをグループに転送し、再割り当てできます。
2.2.10. AsyncMode 環境変数
AsyncMode 環境変数を使用して、デフォルトですべてのタスクを非同期に設定できます。
2.2.11. ヘッドレス Process Automation Manager コントローラー
Process Server は、管理モードまたは非管理モードで動作するように設定できます。Process Server が非管理モードにある場合は、手動でコンテナーを作成および維持する必要があります。Process Server が管理モードにある場合は、Process Automation Manager コントローラーが Process Server 設定を管理して、コントローラーと対話してコンテナーの作成と維持を行います。
Process Automation Manager コントローラーは Business Central と統合します。Business Central をインストールする場合は、Execution Server ページを使用してコンテナーを作成および維持します。ただし、Business Central をインストールしない場合は、ヘッドレス Process Automation Manager コントローラーをインストールし、REST API または Process Server Java Client API を使用してそのコントローラーと対話します。
2.3. プロセスサーバー
Process Server (KIE とも呼ばれます) の機能が拡張されました。これにより、コアエンジン機能がサポートされ、リモート API を利用できるようになりました。さらに、以下に示すアーキテクチャー変更が取り入れられました。
2.3.1. Process Server からの Business Central の分離
Business Central は、すべての要求を Process Server 委譲します。主な利点は、Business Central は一連の Process Server を監視するために使用できるという点です。Process Server を Business Central にリンクすると、Business Central のプロセスとタスク監視インターフェースをこの Process Server に接続して、関連情報をすべて表示できます。複数の独立した Process Server を使用している場合は、特別なものに接続するか、スマートルーターを使用して、複数サーバーの情報を集めます。
2.3.2. UserTaskService
UserTaskService は、タスクのメタデータと変数を 1 回の操作で更新します。この機能は、KIE Server REST および JMS API で利用できます。
2.3.3. スマートルーター
スマートルーター (KIE サーバールーターとも呼ばれます) には、以下の機能強化が含まれます。
- スマートルーターをプロキシーとして使用し、複数の独立したプロセス実行サーバーを管理できます。
- スマートルーターの起動時にこのコントローラーが利用できない場合は、再試行メカニズムにより、利用可能になったらすぐにこのコントローラーに接続します。
- 再試行メカニズムは、コントローラーが利用できず、更新がコントローラーに送られたときに使用されます。
- プロセスサーバーが要求に応答しない場合は、アクティブサーバーの一覧から削除され、後続の要求が届かなくなります。非アクティブサーバーは検証対象の一覧に入れられ、検証後、アクティブサーバーの一覧に戻されます。
2.3.4. エイリアス
実行サーバーのリモート REST API で、コンテナー ID の代わりにエイリアスを使用できるようになりました。
2.3.5. Process Server の Maven プラグイン
新たな Maven により Process Server の機能が拡張され、ビルド内から直接 Process Server および Process Automation Manager コントローラーの REST API と対話できるようになりました。この対話により、KJar をビルドする際に CI/CD パイプラインとの統合が容易になるため、(Process Server が管理対象かどうかに関係なく) KJar を実行環境に直接デプロイできます。
2.3.6. OOPath のサポート
ルール制約として使用される XPath と同様の構文を持つ OOPath がサポートされるようになりました。
2.3.7. プラグ可能なコンテナーロケーターおよびポリシーサポート
コンテナーロケーター (エイリアスと呼ばれることもあります) およびポリシーは利用可能です。
2.3.8. API ドキュメント
API 参照ドキュメントが Swagger で利用できます (localhost:8080/kie-server/docs)。
2.4. Red Hat Business Optimizer
2.4.1. @PlanningPin
割り当てを明確にして Red Hat Business Optimizer が使用しないようにするには、プランニングエンティティーのブール値プロパティーに @PlanningPin アノテーションを追加し、固定するエンティティーに true とマークを付けます。
2.4.2. 会議スケジュール
各会議を時間帯と部屋に割り当てることができます。時間帯は重複させることができます。データを *.xlsx ファイルに保存し、そのファイルからデータを抽出します。データは、LibreOffice または Microsof Excel で編集できます。
2.4.3. ガイド付きデシジョンテーブルとの統合
Red Hat Business Optimizer は、ガイド付きデシジョンテーブルデザイナーと統合されました。アクション BRL フラグメント列タイプにアクセスできる組み込みの Red Hat Business Optimizer アクションでスコアを修正できます。ワークベンチの例としてディナーパーティプロジェクトが用意されており、そこでスコア制約を定義するのにガイド付きデシジョンテーブルが使用されています。
2.4.4. ガイド付きルールデザイナーとの統合
Red Hat Business Optimizer は、ガイド付きルールデザイナーと統合されました。組み込みの Red Hat Business Optimizer アクションを使用してスコアを変更できます。
2.4.5. リアルタイム計画
Process Server には、ソルバーの実行時に設定した問題データを更新できるインターフェースが導入されました。Java クライアントまたは REST インターフェースを使用して、ProblemFactChange の実装を提出します。
2.4.6. マルチスレッドの分割検索
Red Hat Business Optimize では、1 つのデータセットを複数スレッドに分割して解決できるようになりました。この機能拡張では、1 つの問題に複数の CPU コアが活用されます。分割検索により、配送経路のユースケースにジオフェンシングを実装できます。
2.4.7. スコアタイプ
ソルバー設定でスコアのタイプを定義する必要がなくなりました。Red Hat Business Optimizer がドメインモデルから自動的に判断します。
2.4.8. 高度なソルバー設定デザイナー
Red Hat Business Optimizer デザイナーは、すべての終了タイプを追加できるようになりました (複合的な終了を含みます)。Phase configuration セクションでは、Construction Heuristic 設定を調整し、プランニング時の問題解決を最適化する ローカル検索 アルゴリズムを選択できます。
2.4.9. 難易度比較子の定義
Red Hat Business Optimizer ドメインデザイナーで、プランニングエンティティーの難易度を指定できるようになりました。オブジェクト階層をナビゲートして、並べ替えの属性を定義します。多くの構築ヒューリスティックアルゴリズムが、この情報を使用してより優れた初期ソリューションを構築します。
2.4.10. Red Hat Business Optimizer Planner Server
Red Hat Business Optimizer Planner Server で、リアルタイムプランニングがサポートされるようになりました。
2.5. 新規コンポーネント名
Red Hat Process Automation Manager 7.0 では、コンポーネントの名前が以下のように変更されています。
| Red Hat JBoss BPM Suite | Red Hat Process Automation Manager (RHPAM) |
|---|---|
|
Red Hat JBoss BPM Suite |
Red Hat Process Automation Manager |
|
Business Resource Planner |
Red Hat Business Optimizer |
|
アセットエディター |
アセットデザイナー (例: ガイド付きルールデザイナー) |
|
KIE Execution Server |
Process Server (Process Automation Manager 機能)、Planner Server (Business Optimization 機能)、KIE Server (Process Server と Planner Server の両方を含む ) |
|
組織単位 |
スペース |
|
Drools エンジン、ルールエンジン |
デシジョンエンジン |

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