Red Hat Training
A Red Hat training course is available for Red Hat OpenStack Platform
第1章 概要
本書で使用しているサンプルの HA デプロイメントは、以下のガイドを参考にしています。
図1.1「director を使用してデプロイした OpenStack HA 環境」は、本ガイドに記載の HA 機能のテスト専用に構築された特定の構成を示しています。この環境を再作成するための詳しい方法については、「付録A Red Hat OpenStack Platform 8 HA 環境の構築」を参照して、手順を試すことができます。
図1.1 director を使用してデプロイした OpenStack HA 環境
HA デプロイメントでは、Pacemaker または HAProxy によって全 OpenStack サービスが起動/管理される必要があります。これには、関連するサービスおよび依存関係にあるサービスもすべて含まれます。
たとえば、httpd サービスは openstack-dashboard に必要です。そのため、HA 環境では httpd を手動で (たとえば、pcs ではなく systemctl を使用して) 起動/有効化してはなりません。HA デプロイメントにおけるコロケーションや依存関係の問題の多くは、サービスが Pacemaker または HAProxy 以外で管理され ていることが原因です。
この問題を回避するには、HA デプロイメントをすべて director でオーケストレーションを行ってください。director が使用するテンプレートと puppet のモジュールにより、全サービスが正しく設定/起動されます。さらに、HA の問題をトラブルシューティングする際には、可能な場合には HA フレームワークを介してサービスと常に対話を行ってください。