付録G Open vSwitch ボンディングのオプション

オーバークラウドは、ボンディングインターフェースのオプションを複数提供する Open vSwtich (OVS) を介してネットワークを提供します。「ネットワーク環境ファイルの作成」の項では、ネットワークの環境ファイルで以下のパラメーターを使用して、ボンディングインターフェースを設定します。
  BondInterfaceOvsOptions:
    "bond_mode=balance-tcp"
以下の表には、これらのオプションについての説明と、ハードウェアに応じた代替手段を記載しています。

重要

LACP は OVS ベースのボンディングでは使用しないでください。この構成は問題があるため、サポートされていません。この機能の代わりとして、bond_mode=balance-slb を使用することを検討してください。また、Linux ボンディングでは、お使いのネットワークインターフェーステンプレートで LACP を使用することができます。
      - type: linux_bond
        name: bond1
        members:
        - type: interface
          name: nic2
        - type: interface
          name: nic3
        bonding_options: "mode=802.3ad"
nmcli ツールの使用方法についての詳細は、『Red Hat Enterprise Linux 7 ネットワークガイド』の「4.5.1. ボンディングモジュールのディレクティブ」を参照してください。
この要件の背後にある技術情報については、BZ#1267291 を参照してください。

表G.1 ボンディングオプション

bond_mode=balance-tcp
このモードは、レイヤー 2 とレイヤー 4 のデータを考慮して、ロードバランシングを実行します。たとえば、宛先の MAC アドレス、IP アドレス、および TCP ポート、また balance-tcp には、スイッチ上で LACP が設定されている必要があります。このモードは、Linux ボンディングドライバーで使用されるモード 4 のボンディングと同様です。LACP はリンクの障害を検出するための高度な耐障害性と、ボンディングについての追加の診断情報を提供するので、可能な場合には、balance-tcp を使用することを推奨します。
LACP に balance-tcp を設定するのは、推奨オプションですが、物理スイッチとLACP をネゴシエーションできない場合には active-backup にフォールバックします。
bond_mode=balance-slb
送信元の MAC アドレスと出力の VLAN に基づいてフローのバランスを取り、トラフィックパターンの変化に応じて定期的にリバランスを行います。balance-slb とのボンディングにより、リモートスイッチについての知識や協力なしに限定された形態のロードバランシングが可能となります。SLB は送信元 MAC アドレスと VLAN の各ペアをリンクに割り当て、そのリンクを介して、対象の MAC アドレスとLAN からのパケットをすべて伝送します。このモードはトラフィックパターンの変化に応じて定期的にリバランスを行う、送信元 MAC アドレスと VLAN の番号に基づいた、簡単なハッシュアルゴリズムを使用します。これは、Linux ボンディングドライバーで使用されているモード 2 のボンディングと同様で、スイッチはボンディングで設定されているが、LACP (動的なボンディングではなく静的なボンディング) を使用するように設定されていない場合に使用されます。
bond_mode=active-backup
このモードは、アクティブな接続が失敗した場合にスタンバイの NIC がネットワーク操作を再開するアクティブ/スタンバイ構成のフェイルオーバーを提供します。物理スイッチに提示される MAC アドレスは 1 つのみです。このモードには、特別なスイッチのサポートや設定は必要なく、リンクが別のスイッチに接続された際に機能します。このモードは、ロードバランシングは提供しません。
lacp=[active|passive|off]
Link Aggregation Control Protocol (LACP) の動作を制御します。LACP をサポートしているのは特定のスイッチのみです。お使いのスイッチが LACP に対応していない場合には bond_mode=balance-slb または bond_mode=active-backup を使用してください。
OVS ベースのボンディングでは LACP を使用しないでください。この構成は問題があるため、サポートされていません。この機能の代わりとして、bond_mode=balance-slb を使用することを検討してください。また、LACP は Linux ボンディングで使用することも可能です。この要件に関する技術的な詳細は、BZ#1267291 を参照してください。
other-config:lacp-fallback-ab=true
フォールバックとして bond_mode=active-backup に切り替わるように LACP の動作を設定します。
other_config:lacp-time=[fast|slow]
LACP のハートビートを 1 秒 (高速) または 30 秒 (低速) に設定します。デフォルトは低速です。
other_config:bond-detect-mode=[miimon|carrier]
リンク検出に miimon ハートビート (miimon) またはモニターキャリア (carrier) を設定します。デフォルトは carrier です。
other_config:bond-miimon-interval=100
miimon を使用する場合には、ハートビートの間隔をミリ秒単位で設定します。
other_config:bond_updelay=1000
フラッピングを防ぐためにアクティブ化してリンクが Up の状態である必要のある時間 (ミリ秒単位)
other_config:bond-rebalance-interval=10000
ボンディングメンバー間のリバランシングフローの間隔 (ミリ秒単位)。無効にするにはゼロに設定します。

重要

Linux のボンディングをプロバイダーネットワークと併用してパケットのドロップやパフォーマンス上の問題が発生した場合には、スタンバイインターフェースで Large Receive Offload (LRO) を無効にすることを検討してください。
Linux ボンディングを OVS ボンディングに追加するのは避けてください。ポートフラッピングが発生したり、接続が切れたりする可能性があります。これは、スタンバイインターフェースを介したパケットループが原因です。