4.3. 標準外のネットワークトポロジーへのデプロイメント

ノードがデフォルトの InternalApi ネットワークとは別のネットワーク上にある場合は、AMQ Interconnect がデータを Service Telemetry Framework (STF) サーバーインスタンスに転送できるように、設定の調整を行う必要があります。このシナリオはスピンリーフや DCN トポロジーで典型的です。DCN 設定の詳細は、スパイン/リーフ型ネットワーク ガイドを参照してください。

Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) 16.2 で STF を使用し、Ceph、ブロック、またはオブジェクトストレージノードを監視する予定の場合には、スパイン/リーフ型ネットワークおよび DCN ネットワーク設定の変更と同様の設定変更を行う必要があります。Ceph ノードを監視するには、CephStorageExtraConfig パラメーターを使用して、AMQ Interconnect および collectd 設定ファイルに読み込むネットワークインターフェイスを定義します。

CephStorageExtraConfig:
  tripleo::profile::base::metrics::collectd::amqp_host: "%{hiera('storage')}"
  tripleo::profile::base::metrics::qdr::listener_addr: "%{hiera('storage')}"
  tripleo::profile::base::ceilometer::agent::notification::notifier_host_addr: "%{hiera('storage')}"

同様に、環境が Block および Object Storage ロールを使用する場合は、BlockStorageExtraConfig および ObjectStorageExtraConfig パラメーターを指定する必要があります。

スパイン/リーフ型トポロジーをデプロイするには、ロールとネットワークを作成し、それらのネットワークを利用可能なロールに割り当てる必要があります。RHOSP デプロイメントで STF のデータ収集およびトランスポートを設定する場合には、ロールのデフォルトのネットワークは InternalApi になります。Ceph、ブロックおよびオブジェクトストレージロールの場合には、デフォルトのネットワークは Storage です。スパイン/リーフ型設定により、異なるネットワークが異なるリーフグループに割り当てられ、その名前は通常一意となるので、RHOSP 環境ファイルの parameter_defaults セクションで追加の設定が必要になります。

手順

  1. Leaf ロールごとにどのネットワークが利用できるかを記録します。ネットワーク名の定義例は、Spine Leaf Networkingネットワークデータファイルの作成 を参照してください。Leaf group (ロール) の作成とそれらのグループへのネットワークの割り当ての詳細は、スパイン/リーフ型ネットワーク ガイドの ロールデータファイルの作成 を参照してください。
  2. 各 Leaf ロールの ExtraConfig セクションに以下の設定例を追加します。以下の例では、internal_api_subnet はネットワーク定義の name_lower パラメーターで定義した値 (Leaf 0 の名前に _subnet が追加されている) で、ComputeLeaf0 leaf ロールの接続先のネットワークです。この場合、ネットワーク識別の 0 は、Leaf 0 の Compute ロールに対応し、デフォルトの内部 API ネットワーク名とは異なる値を表しています。

    ComputeLeaf0 leaf ロールには、hiera ルックアップを実行して collectd AMQP ホストパラメーターに割り当てるネットワークインターフェイスを決定するために、追加の設定を指定します。AMQ Interconnect のリスナーアドレスパラメーターについても同様の設定を行います。

    ComputeLeaf0ExtraConfig:
      tripleo::profile::base::metrics::collectd::amqp_host: "%{hiera('internal_api_subnet')}"
      tripleo::profile::base::metrics::qdr::listener_addr: "%{hiera('internal_api_subnet')}"

    通常、追加の Leaf ロールは、_subnet_leafN に置き換えます。N は、リーフの一意識別子です。

    ComputeLeaf1ExtraConfig:
      tripleo::profile::base::metrics::collectd::amqp_host: "%{hiera('internal_api_leaf1')}"
      tripleo::profile::base::metrics::qdr::listener_addr: "%{hiera('internal_api_leaf1')}"

    この設定例は、Ceph Storage の Leaf ロール上のものです。

    CephStorageLeaf0ExtraConfig:
      tripleo::profile::base::metrics::collectd::amqp_host: "%{hiera('storage_subnet')}"
      tripleo::profile::base::metrics::qdr::listener_addr: "%{hiera('storage_subnet')}"