第13章 Ansible を使用したオーバークラウドの設定

Ansible は、オーバークラウドの設定を適用する主要な方法です。本章では、オーバークラウドの Ansible 設定を操作する方法について説明します。

director は Ansible Playbook を自動生成しますが、Ansible の構文を十分に理解しておくと役立ちます。Ansible の使用についての詳細は、Ansible のドキュメント を参照してください。

注記

Ansible でもロールの概念を使用します。これは、OpenStack Platform director のロールとは異なります。Ansible のロール は再利用可能な Playbook のコンポーネントを形成しますが、director のロールには OpenStack サービスのノード種別へのマッピングが含まれます。

13.1. Ansible ベースのオーバークラウド設定 (config-download)

director は、config-download 機能を使用してオーバークラウドを設定します。director は、OpenStack Orchestration サービス (heat) および OpenStack Workflow サービス (mistral) と共に config-download を使用してソフトウェア設定を生成し、その設定を各オーバークラウドノードに適用します。heat は SoftwareDeployment リソースから全デプロイメントデータを作成して、オーバークラウドのインストールと設定を行いますが、設定の適用は一切行いません。heat は、heat API から設定データの提供のみを行います。director がスタックを作成する場合には、mistral ワークフローが heat API に対して設定データ取得のクエリーを実行し、Ansible Playbook のセットを生成してオーバークラウドに適用します。

結果として、openstack overcloud deploy コマンドを実行すると、以下のプロセスが実行されます。

  • director は openstack-tripleo-heat-templates を元に新たなデプロイメントプランを作成し、プランをカスタマイズするための環境ファイルおよびパラメーターをすべて追加します。
  • director は heat を使用してデプロイメントプランを翻訳し、オーバークラウドスタックとすべての子リソースを作成します。これには、OpenStack Bare Metal サービス (ironic) を使用したノードのプロビジョニングも含まれます。
  • heat はデプロイメントプランからソフトウェア設定も作成します。director はこのソフトウェア設定から Ansible Playbook をコンパイルします。
  • director は、特に Ansible SSH アクセス用としてオーバークラウドノードに一時ユーザー (tripleo-admin) を生成します。
  • director は heat ソフトウェア設定をダウンロードし、heat の出力を使用して Ansible Playbook のセットを生成します。
  • director は、ansible-playbook を使用してオーバークラウドノードに Ansible Playbook を適用します。